元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

一ノ瀬 彩音

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やばいのではと思った瞬間どらが勢い良く開くと
鬼の形相をした、メリアが仁王立ちしながら
「貴方、アリアから聞いたんだけど」
その言葉はドスが聞いていて何故か迫力があるので
俺は流石に冷や冷やしながら
「家族愛だよ」
「どこの世界で、娘に接吻される夫がいるのよ」
スパァンッと鳩尾にクリーンヒットした。
「まて、お前は正妃だぞ」
そう言い返すとまた強烈な一撃を食らうことになった。
どうやら俺は妻に暴力を振るわれているようだ。
理由は明白だ、愛娘に手を出そうとしたからだろう。
「この変態、私の可愛いアリアちゃんに手を出すんじゃないわよ!」
俺はそんな風に言われながらも殴られ続けていたのである。
一をはこの国の王だぞ。
「ちょっと、待て」
と言いつつ 俺は自分の意思を伝えたのであるが…… この女は全く聞くつもりが
無いのか更に怒り出すと、
拳を振り下ろしてきた。
痛い……俺は思わず叫んでしまう。するとそんな俺の悲鳴に気づいたミケ達が駆け寄ってきた。
それからしばらくして どうにか落ち着きを取り戻したミケは今の状況についての説明を
求めたので 俺はミケ達に向けて、
説明を行ったのである。
俺は先程の光景を思い浮かぶと、未だに ミケ達は警戒心を解かないでいたが……
ミリアの 一言によって、事態は大きく変化することとなる。
ミリアの発言によると 実は俺は一度、勇者として魔王を倒した経験があったらしい。
その時に得た力を使って俺は国民に認められて王になった。
「だから違うんだって、アリアが、言い寄って来たんだよ」
「アリアいらっしゃい!!!」
そう怒鳴るところを見れば
やはりミリアが俺の妻だと再認識させられていたのである。
それからすぐに冷静さを取り戻そうと ミリアは深呼吸を繰り返していると 少しばかりは
落ち着いたようである。
「娘を側室にしたいのなら止めないわよ」
「それどういう意味だよ」
どうやら、今のは聞き間違いではなかったらしく 俺の予想通りに勘違いをしているようだ。
そしてその事を知ったアリアは、 急に機嫌が悪くなったので、 ミリアの方を向くと
ミリアに対して謝罪を求め始めた。
俺としてもそれは間違っていない行為だと思って ミリアにアリアの機嫌を取る為にも
謝るように伝えたのだ。
そしてその要求を受けたミリアは素直に頭を下げたのだ。
その一連のやり取りを見てアリアもミリアの態度が悪いわけではないと悟ってくれたのか
俺の事を許してくれたのだった。
俺もアリアが納得してくれると嬉しいので
「お父様、お母さんと喧嘩はダメ」
「あぁそうだな……」
アリアがそう言ってくれるのであれば、俺だってもうあんな真似はしない。
そう思いながら俺はアリアに微笑むと、アリアはにっこりと笑い返してくれた。
やっぱりうちの娘は最高に可愛すぎる。
アリアが笑った顔を見ただけで幸せを感じる。
アリアが笑うと世界中が輝いて見える。
俺は、そうやってアリアに釘付けになっている間にミリアはアリアに近づいてきた。
ミリアの事を不思議に思ってアリアがミリアに話しかける。
するとミリアはアリアの手を握ってそのまま連れて行こうとするので、俺はミリアに理由を聞くと、
「アリアは私が育てるから大丈夫だもん。あなたみたいな夫は絶対渡さないから、仕事してなさい」
と そう言われると俺は何も言えなくなった。
そして俺とアリアはミリアに連れて行かれたのだ。
そうして俺は しばらく二人きりの時間を過ごさせて貰うとアリアと一緒に庭に出たのだ。
そしてそこで俺はアリアに質問することにした。
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