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俺は。
その後、俺はようやく話をできる状態に戻った。
「あのですね、俺は以前、貴方と出会っているんですが 思い出してくれましたでしょうか」
「はい、私はちゃんと記憶していますよ」
「ありがとうございます!しかしどうして、こんな状態に?」
「はい!あの日ヒロさんと出逢えたことで私の運命は一変したので 感謝しかないんですよ!」
はい、全く理解できないのですけれど! 俺が困っているのを見て察してくれたようで すぐに
詳しく説明し直してくれる。
「私としたことが興奮し過ぎてました。申し訳ございませんでした」
頭を下げてくるのは良いのですが何故胸を腕に
押し付けるようにしてそっと微笑む。
「アリアとミリアは何処にいるんですか?」
流石に限界だったので俺は無理やり話題を変えた。
すると、また頬に手を当ててきて上目遣い。
俺は耐え切れずに顔を背けようとしたら耳元から
艶めかす声で囁かれてしまう。
流石にこれには我慢できなかったのは言うまでもないだろう。
そして、二人を探すべく歩き出した時に
学園長が話しかけてくる
「私から質問があるので答えてもらえますかな?
この前私が教えた【魔力操作】の使い方についてです」
(確かに言われればそのことについて俺は
あまり良く分かっていなかったな)
「あれはあくまでスキルの説明をする為に
言っただけのつもりでしたが」
(まさかとは思いますが俺に教えてくれと
いうことではないのかな?いや、流石の俺も無理だ)
「はい!そういえばまだ聞き足りないことがたくさんあったので是非お話しましょう!」
どうしようか?
(まぁ俺がこの世界で唯一と言ってもおかしく無い程に常識的な人物ですからね、
教えるのもやぶさかではないですが。俺に教えられる範囲のものに限られてしまいそうで
怖いんですけどね)
そして俺は自分の家へと帰った。
(俺の家に着いたのだが、 二人とも見当たらないんだが。一体どこにいるというのだろうか?)
2時間ぐらい経過したころになってようやくアリアは帰ってきたが、どうも様子が可笑しいことに
直ぐに気づく。
しかしその原因を俺は分からないままで、とりあえずアリアから詳しいことを聞こうとすると
何故か避けられてしまっていることに気づく。
俺から逃げるようにしてアリアは自分の部屋に
入ろうとしていたがそれを見逃さなかった
俺は急いで呼び止めると、
俺は彼女に何をしていたのか問いただしたところ
彼女は驚きの言葉を呟く。
「パパ、そのお誕生日おめでとう」
そうだった……!今日が何の日にちであるかを
忘れていたことを思い出す。そうこの日は……
俺の誕生日である。
今年もまたこの季節が来たのだ。
(それにしてもこの歳で親に感謝されることになるとは、
思っても居なかったよ……まぁ俺にもまだ可愛い娘が
残っていると言うことなので良しか。)
それから暫くの間俺がプレゼントを選ぶための時間が欲しかったらしいが……まぁ別に構わないだろう。
それよりも……今はこの状況だ……先程の件もあり、すっかり機嫌が悪くなっていた。
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