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すると彼女はその瞳を潤ませていて、
「うううぅ~~
恥ずかしくて死んでしまいそう わたしぃ~~。
あの、あなたのお部屋に、行きませんか。
そうしなければいけなのよね。
そうだそうしようねうん絶対ね!  決めたから!   じゃあ早速いこう!」
その慌てるようにして言っている様子を見れば俺は可哀想になってきて、
それでいても可愛いなあとか思っていたりするのであった。
しかし、その後すぐに落ち着きを取り戻したその彼女を見た俺は少しばかり寂しさを
覚えてしまいそうになる。
そうして、そんなことを考えた自分に疑問を抱いてしまったが故に首を傾げながらも
そんなことを考えるだけ無駄だと思い直すことにしたのであった。
その日の夜のことであったが……。
「今日はね~楽しかったよぉ~。それでね……明日もまた来て欲しいの!」
という台詞を彼女が言ったことにより彼女がその部屋にやってきたのである。
それを不思議と感じる事も無く受け入れてしまう自分自身をおかしいと感じるどころか
それが当然であるかのようにさえ考えていたのだがそれが異常なことだということさえも
認識していなかったのである……。
(なんだか眠たくなって来たぞ……?)
ただ今のこの状況の中で意識を保つ事が出来ないのを何とか防ごうとしていたのだが
結局何も出来ないまま気づけば朝を迎えていたのだがそれでもまだ眠ることをやめていない状況で
あるのにも関わらずどうしてだか起きる事が出来なかったのだ……。
「あれ俺どうなったんだ……」
そんな疑問を抱く中、俺が起き上がってからしばらくしてからのこと、
誰かの悲鳴が響き渡ると同時に俺の元へと駆け込んでくることになったがそんなことを俺が考えている間も
「大変だ大変なんだ!」
と叫ぶばかりで何を言おうとしているのか理解できなかったのだ。
なので俺はひとまず落ち着かせるためにも彼女を宥めることにした。
それからようやく落ち着くまで時間がかかってはいたもののようやく
俺の耳元に聞こえるほどの大きさの声を出すことに成功したようだ。
それはこんな内容であったのだが……その内容はというと勇者の仲間の一人が死んだらしいという話。
「何でこんな時に勇者がいないんだよ」
とか言ってきたりするので、俺は勇者について話を聞くことにした。
その結果勇者はこの国とは離れた遠い国に旅立っていて不在なのだということを説明してくれた。
だが俺の脳裏にあることが浮かんで来るわけで勇者はその国の王女と仲良くしていたとかで
そいつとイチャイチャしたいんだとかなんとかと噂されていたりもしていたことを
思い出したりしながら話を続けることにした。
ちなみにその俺の脳内に浮かんでくるような内容が俺自身にとっては妙な気分となるものだった。
(俺は今何を……)
俺は今考えた思考が何なのかを必死になるのだったがどうしても思い出せないままだったので
諦めることにしたのだった。
それよりも今は目の前にいる女性と話をしなければならない。
「俺に出来ることはないかもしれないが、協力することなら出来なくもないと思うから。
まぁそんな訳でとりあえず俺は外に出かけてこようとおもっているんだけど、君もついてこないか?
もしも俺に協力してくれるのならばそれなりの礼が出来るはずだ。
まぁ、そんなところかな、じゃぁ、行ってくるから、待っといてくれるとうれしいなぁ」
と俺は考えるのである。
その女性に別れを済ませると俺は出かけるべく外へと出ていくことを決める。
その際にだ、
「ちょっと出てくるからな」
と伝えるのを忘れなかった。
そして家から出ていきながら俺はこの世界の情報を収集する事にしていく事にするのであった。
この村について調べていた際に分かったことがあるのだが。村の住人たちは全員人間ではない。
魔族や魔物の類だ。だからこそ村人たちとはあまり仲が良くなかったようではある。
その辺りは後々分かることになるのだが俺自身があまり積極的に関わらないことによって
平和に解決できていれば幸いだと考えることにもしておくことにするのだが、その前にだ、その前に一つ。
村の外について確認をする必要があり、それが出来たことで俺は安堵感を得る。
俺はこの村は危険地帯であるということを知り、どうしたら良いものだろうかと悩んでいた。
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