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ただでさえ突然のことだったので驚いているのにも関わらずにさらに、
「あなたは誰だよ。それに一体何の目的でここにやってきたんだよ、俺の前に現れたんだい」
などという疑問符ばかりの発言を俺は思わず口にしてしまいそうな状態に陥ってしまっており、俺の心の中では焦りのようなものが沸き上がっていたからであるとはいえだ。
そうはいってしまった俺であったがそれでもなんとか気持ちを持ち直すことができていたようで俺は彼女から目を離さずにいようと必死になっていたのでそこでようやく落ち着いてくることができたので、
「いきなりすぎるんだけどさぁ、 せつめいをお願いしてもいいかな?」
俺はそんなふうに告げると彼女は微笑むと、その口を開いてくれた。
「えぇ良いですよ」
なんて返事を返してくる。
それから俺はそんな彼女の様子を確認することになったのだ。
彼女は言う。
彼女は自己紹介を始めた。
「初めましてこんにちは。
私の事を知る必要はないのです。
でも、 一応名前はありますから、
名前を教えます。私は黒魔の姫君です、
宜しく」
なんてことを述べられたので俺はついさっきの出来事を思い起こす。
それは俺の部屋を訪ねて来てからすぐのことであったのだ。
グラシャスの事を愛してあげて欲しい。
俺には俺の大切なものがあるのだ、
それを大切にさせてほしい とそんな事を伝えたので俺の言葉を聞いた直後に、
「そう。まぁ分かったわ、そこまで言うのであれば認めなくもないけれども」
そう呟いていた 俺の視界に彼女の表情が入ってくる。
その顔は微笑んでいるように見えた。
そんな表情を見ただけで何故か俺の中で緊張がほぐれていってしまい俺は少しの間、彼女の様子を伺い続けていると彼女は俺に抱きついて来る。
「おやおや、急に甘えて来てくれるだなんていったいどうしたのだろうか」
俺はそう口にすると彼女は、俺の胸に埋めていたはずの顔をあげてこちらに視線を向けてから微笑むと、
「別にいいじゃないの?   私がこうしていたいだけだし」
と言い出す。
「ふぅーん。そうですか」
とそんな返事をしてみせると彼女はまた俺の体の上に寝転ぶように体勢を変えてくれて、それでいて密着度を上げていきながらも俺の手を掴み始めるのだ。
そうしてから彼女は口を開き
「ところであの子はあなたの事を気に入ったから一緒に連れ帰っても良いって言ってくれたのだけれども」
と言い出した。
それで俺は思いだすのだ。
彼女は以前
『グラシャスのことを気に入って欲しいのだ』などという発言を行ってきてそれから、
「勇者と一緒に暮らしてみてね?
楽しいかもしれないでしょうから」
みたいな事を言っていたことに俺自身も思い出していくのだ。
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