浮気する人とはもう恋愛出来ないので婚約破棄します~その後、義父に愛されて可愛がられて、蜜愛な住処~

一ノ瀬 彩音

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そういう会話を終えてからエミリエットはその場を去り、
入れ替わりにやって来たのは、アンダレシュでした。
リリィは再び布団の中に潜り込んでしまうほど疲弊しておりまも、
アンダレシュはそれに関係なく近づいてきます。
その後アンダレシュに抱き起こされて、後ろを向かせると今度は四つん這いになるように命令されます。
流石にこれは無理だと拒否しましたが結局無理やりさせられてしまうので、リリィは渋々従います。
そうやってアンダレシュに尻を向けるとアンダレシュは自身のモノを取り出すと、
既に濡れているリリィの花弁に宛がい、挿入を開始します。
(あっ、入ってくる……)
リリィはいつも以上に敏感になっておりすぐに達してしまい
そうになるのを堪えながら受け入れる体勢に入ります。
そして全てが入り切る頃には、リリィのお腹の奥底に熱が籠っていくような感覚が広がっていきます。
アンダレシュはすぐに動き出すことはせず、リリィの背に覆いかぶさるように前屈みになり、
リリィの首筋に舌を這わせて、時折首にキスマークを付けながらリリィの反応を見て楽しんでいます。
リリィは既に体の力が抜けてしまい膝を立てていることが難しくなりますが、何とか耐えます。
するとアンダレシュは一旦離れて、リリィの乳房に手を伸ばして乳輪の周りを刺激し始めます。
アンダレシュの指先が円を描くようにして刺激を与えるとリリィの乳房の突起は硬度を増していきます。
アンダレシュはもう片方の手でリリィの花弁の割れ目に触れていきます。
リリィはアンダレシュの行動に反応していくうちに段々と意識は薄れていき、ついには眠ってしまいます。
次にリリィが起き上がった時には朝になっていて自分の体に
毛布がかけられていて隣にはアンダレシュの姿がありました。
どうやらアンダレシュはずっと側にいてくれたようでリリィの手を握りしめています。
その光景にリリィは自然と笑みを作ってしまいます。
それから朝食の時間になるとアンダレシュと一緒に食事を取りに行きます。
「おはようございます、義父様」
「ああ、おはよう」
「ふふっ、昨日はいつにも増して激しかったですわよ」
そう言われるとアンダレシュは照れ隠しのように視線を逸らしますが、
「すまなかった」
と謝罪の言葉を述べると、リリィは首を横に振り、
「気にしてませんわ、それだけ私のことを愛してくれてる証拠なのですから嬉しい限りですよ」
「そう言ってくれて助かる」
そう言うとリリィは笑顔を見せてから椅子に座ります。
それからリリィはお皿に乗った料理を食べますが、普段と比べて量は少なめでした。
(本当はもうちょっと食べた方がいいんでしょけれど)
と少し残念に思いながらも食事を済ませて席を立ちます。
「では行ってまいります、義父様」
「ああ、道中注意するんだよ」
「はい、分かっております」
そう言うやり取りを終えるとリリィはお城を出て馬車に乗り込み、目的地へ向かいます。
「大丈夫かいリリィ?」
御者台に座る従者の男性がそう尋ねてくるとリリィは小さく微笑むと返事を返しました。
「えぇ、心配はいりません。今は体調も安定していますので」
それを聞いて安心したのか、男性はそれ以上聞いてくることはなく、ただ黙って馬を走らせるのでした。
しばらく走ると街に到着してそこで降りてから街中を通って行くと目的の建物が見えてきました。
「ここが聖教会本部、ですか……」
そう呟いて見上げると、他の建物に比べて大きく立派な造りになっていることに気付かされるのです。
それから入り口の方へ歩いていくと扉が開いてそこから女性が姿を見せました。
「ようこそおいでくださいました。
私は当教会で司祭長を務めているシスターセレスと申します」
「あ、あのっ!初めましてっ!リリィと申しますっ!」
そう言ってリリィは勢いよく頭を下げて挨拶をすると、
「あら可愛らしい子ですね。どうかお顔を上げられてくださいな、
ここでは貴女の方が偉くて立場のある人ですよ?」
と言われて恐る恐る顔を上げて、
「すみませんでした」
再び頭を深く下げて謝ると、クスっと笑い声が上がりました。
「いえ、構いません。それよりも本日の用件をお聞きしてもよろしいでしょうか?」
と聞かれてリリィは一度咳払いをして気持ちを切り替えて姿勢を正すと話を切り出します。
その内容は、リリィとアンダレシュが結婚してからの経過報告で、
特に問題がないことを伝えると、それから最近の世間情勢についての質問を受けました。
リリィは自分が知っている限りでは答えると、次は今後の活動方針について意見を求められて、
リリィは答えを出しました。
リリィが考えたのは、まずは国内の貴族階級の者たちへの布教を行うことと、
同時に教会の勢力を拡大させること、更には国に対して影響力を高めて、
この国の内政に介入していくこと。
それらを伝えた上で、
「現状国内での教会の影響力は大きいとは言えず、国内の貴族階級は
自分達の利益を最優先にして動く傾向があります。
なのでここはより強い発言権を得るためにもより多くの方たちの支持を得ることが必要になるでしょう」
「つまり信者を増やすことが肝要ということね?」
「はい、そのためには定期的に行われる祭りなどの行事に参加することが一番の近道かと思われます」
「分かりました。こちらでもできるかぎり協力していきましょう」
「よろしくお願いいたします」
そう言って二人は固い握手を交わして別れることになりました。
リリィは早速今日の話し合いの結果をアンダレシュに伝えに行くため足早に城に戻ります。
アンダレシュに結果を報告すると、アンダレシュは喜んでくれました。
しかしそれと同時に、 これ以上余計なことを考える必要はないと言い渡されてしまうと、
リリィは何も言い返せなくなって、俯いてしまいます。
リリィとしてはできることなら何でもやりたいと思っている節があるせいか、
反論したいところでしたが、ここで反発するのは得策ではないと判断しました。
こうしてリリィは大人しく従うしかありません。
次の日からリリィは各地方に出向いて行くことになりました。
しかし各地方に向かう度に、リリィはその土地の貴族の当主たちに
媚びを売るような態度を取るようになりました。
最初こそアンダレシュはそれを快く思ってはいませんでしたが、
最近はそれがリリィにとって必要なことだと理解しているため、何も言わずに見守っていました。
またリリィの同行者として、エミリエットも一緒に付いて行きました。
エミリエットの場合はあくまで付き添いでしかなく、リリィのサポートに徹してました。
それでもリリィの評判は上がる一方でした。
というのも、元々リリィは王都の街中で噂されていたこともあって、
今ではリリィの顔を知らない人は殆どおらず、むしろ知らないというだけで
怪しまれるほどにまでなっていたくらいです。
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