浮気する人とはもう恋愛出来ないので婚約破棄します~その後、義父に愛されて可愛がられて、蜜愛な住処~

一ノ瀬 彩音

文字の大きさ
上 下
3 / 52

3.

しおりを挟む
アンダレシュはリリィの事を愛おしく思い始めており、
リリィもまたアンダレシュの事を段々好きになっていたのです。
しかし、そんな幸せも長くは続かず、リリィの妊娠が発覚してしまい、
それを知ったアンダレシュは喜び、リリィを抱き締めるのでした。
「俺の子供か、嬉しいな」
「はい、貴方の子ですもの」
そう言うとアンダレシュはリリィにキスをするのだった。
それから月日が流れていき、リリィは臨月を迎えていたのです。
「はぁはぁ、ふぅううっ……」
ベッドの上で苦しんでいるリリィに対して、アンダレシュはリリィの額に
浮かび上がっている汗を拭いてあげているのです。
「大丈夫か?辛かったら言えよ?」
「はい……」
そう言うもリリィは中々産まれず、アンダレシュは心配そうにしていますが、
リリィは微笑んで、こう言います。
「きっとこの子は元気に生まれてきてくれますわ」
その言葉を聞いて安心したのか、アンダレシュは胸を撫で下ろすのでした。
そして数時間後になり、漸くリリィの陣痛が始まり、
痛みに苦しむリリィを見てアンダレシュは慌ててリリィの元に駆け寄ると、
「頑張れ!!もう少しだ!!」
そう言うとリリィはその言葉を励みにしながら、必死になっていきみ続けますが、
なかなか出てこずに、アンダレシュは不安に駆られます。
「はぁはぁ……んんっ!」
それからまた時間が過ぎていき、 アンダレシュはリリィの手を握りながら、リリィに話しかけます。
「もうすぐ会えるぞ、お前が頑張ったおかげで、ほら、赤ん坊の頭が出てきたぞ!」
「ふぅううっ!」
そう言うとアンダレシュはリリィの頭を撫でてあげると、 リリィは笑顔を見せて、
「はぁはぁ……、早く出てきて下さいましね……」
そう言うとアンダレシュはリリィの手を握っている方とは別の手で、
リリィの腹部を触り、胎児の状態を確認しています。
「うん、順調に育っているようだな」
そう言いながらアンダレシュはリリィの臍の緒を切り、そして、リリィに抱き抱えさせると、
リリィは我が子の顔を見るのでした。
「可愛いですねぇ~、私達の娘です……」
そう言ってリリィは涙を流しますが、
アンダレシュもリリィの出産が無事に終わって良かったと安堵して泣いてしまうのでした。
こうしてリリィはアンダレシュとの愛の結晶である娘を出産して、
その日の夜にはアンダレシュはリリィにプロポーズするのであった。
「結婚しよう、リリィ」
「はい……、喜んで」
そう言うと二人はキスを交わして、婚姻の儀を行うのでした。
「リリィ・アスカルテ、貴女を生涯愛する事を誓います」
「アンダレシュ・ドラゴニア、私はあなたを愛し、永遠に添い遂げる事を宣言します」
そう言うと二人共は結婚式を挙げて、正式に夫婦となったのです。
「これからよろしく頼むぞ」
「こちらこそ、不束者ですけど、末永くお願いしますね」
そう言うとリリィはアンダレシュに抱きついて、アンダレシュはリリィの事を強く抱きしめて、
何度もキスを交わすのでした。
それからリリィはアンダレシュとの間に産んだ娘のエミリエットを溺愛しており、
エミリエットはリリィの事を母さんと呼んで懐いており、
「エミリエットちゃん、今日は一緒におままごとしましょう」
そう言ってリリィとエミリエットはおままごとの準備を始めて、
テーブルの上にはリリィが作ったクッキーが置かれていました。
「じゃあ、始める前にママはお仕事に行ってくるから、いい子にしているんですよ?」
そう聞くとエミリエットはコクリと首を縦に振り、
「いってきます」
そう言うとリリィは部屋を出ていき、アンダレシュの書斎に向かうと、
アンダレシュは書類整理をしている最中でした。
「どうしたんだ、急に書斎に来て……」
「いえ、ちょっと義父様に聞きたいことがありまして……」
「なんだ?言ってみろ」
そう言うとリリィはアンダレシュに近付いて、
「あのですね、私と初めて会った時、私になんて言いましたか覚えていますか?」
「いきなり何の話だ?」
「いいから答えてください」
「うーむ、確かリリィと言った気がするが」
「はい、正解ですよ」
そう言うとリリィはアンダレシュの頬にキスをして、アンダレシュから離れると、
アンダレシュは呆気に取られていました。
「義父様、愛してますよ」
そう言ってリリィはアンダレシュの執務室を後にするのでした。
「なっ!?あいつ一体何を……」
アンダレシュは顔を赤くして戸惑っていたのでした。
それからリリィはお城の中を歩き回り、使用人達に挨拶していきます。
「皆さん、おはようございます」
そう言うと使用人達は皆リリィに挨拶していくのでした。
「奥様、旦那様に変なことされてませんか?」
「えぇ、大丈夫ですよ」
そう言うとリリィは笑って誤魔化して、その場を去るのでした。
それからリリィは中庭に出て、ベンチに座って、空を見上げていました。
「本当に幸せですわ」
そう呟いているとリリィは眠ってしまいました。
「リリィ、こんな所で寝たら風邪を引くぞ?」
そう言ってアンダレシュはリリィを抱き抱えるのでした。
それからリリィはアンダレシュの部屋に連れていかれて、ベッドに寝かせられて、
アンダレシュはリリィの髪を撫でていました。
「全く、世話の焼ける妻だな」
そう言いながらもアンダレシュはリリィのお腹に触れました。
「さっきは突然あんなことをされたせいか心臓がバクバク言っているな」
「んぅ……」
「俺もリリィの事が好きだ、だから結婚した。だが、結婚してからリリィと出会って、
リリィの事をもっと知りたいと思えた。
俺の知らない一面があるのならそれを全て見たいと思うようになった」
「んんっ……」
「だから俺はリリィの全部を知りたい、俺の全てを受け止めてほしい」
「はい……、貴方の想いを全て受け入れますわ……」
そう言いながらリリィは目を覚ましました。
「起こしてしまったか、すまないな……」
「いいえ、少しウトウトしていただけなので、大丈夫ですよ」
そう言うとアンダレシュはリリィの頬を撫でて、
「愛してるよ、リリィ……」
そう言うとリリィはアンダレシュにキスをするのだった。
そしてアンダレシュはリリィの乳房に触れると、リリィはビクッとして、
「あっ……」
と声を漏らすとアンダレシュはそのままリリィの服を脱がせて、下着姿にして、リリィの乳房に触ると、
「ひゃうんっ!」
とリリィは声を漏らしてしまいます。
「やぁ……、そんなに激しくしないでくださいまし……」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

裏切りの先にあるもの

マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。 結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

稀代の悪女として処刑されたはずの私は、なぜか幼女になって公爵様に溺愛されています

水谷繭
ファンタジー
グレースは皆に悪女と罵られながら処刑された。しかし、確かに死んだはずが目を覚ますと森の中だった。その上、なぜか元の姿とは似ても似つかない幼女の姿になっている。 森を彷徨っていたグレースは、公爵様に見つかりお屋敷に引き取られることに。初めは戸惑っていたグレースだが、都合がいいので、かわい子ぶって公爵家の力を利用することに決める。 公爵様にシャーリーと名付けられ、溺愛されながら過ごすグレース。そんなある日、前世で自分を陥れたシスターと出くわす。公爵様に好意を持っているそのシスターは、シャーリーを世話するという口実で公爵に近づこうとする。シスターの目的を察したグレースは、彼女に復讐することを思いつき……。 ◇画像はGirly Drop様からお借りしました ◆エール送ってくれた方ありがとうございます!

私の知らぬ間に

豆狸
恋愛
私は激しい勢いで学園の壁に叩きつけられた。 背中が痛い。 私は死ぬのかしら。死んだら彼に会えるのかしら。

聖女の、その後

六つ花えいこ
ファンタジー
私は五年前、この世界に“召喚”された。

残念ながら、定員オーバーです!お望みなら、次期王妃の座を明け渡しますので、お好きにしてください

mios
恋愛
ここのところ、婚約者の第一王子に付き纏われている。 「ベアトリス、頼む!このとーりだ!」 大袈裟に頭を下げて、どうにか我儘を通そうとなさいますが、何度も言いますが、無理です! 男爵令嬢を側妃にすることはできません。愛妾もすでに埋まってますのよ。 どこに、捻じ込めると言うのですか! ※番外編少し長くなりそうなので、また別作品としてあげることにしました。読んでいただきありがとうございました。

処理中です...