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「ああ、好き、バレッド様。私の旦那様、世界でたった一人の私だけの人。はっ、は、ああ!」
快楽によって頭が馬鹿になってしまいそうになっていく中、私はひたすらに彼の名前を呼び続けていた。
それが私と彼を結び付けるための行為であることを分かっており、
また彼がそれに応えてくれたのかは分からないが、私の膣内に射精してくれたのは事実だった。
それから私にキスをして下さった。
それはこの上なく嬉しかったがまだまだ終わっておらずむしろ始まりを
告げるものであるということを理解した上で再び動き出して来た。
そうすると、そのまま騎乗位の形で私の方から激しく腰を動かしていくと、
お互い汗ばんでおり肌同士がぶつかり合っているため淫猥な音が
響き渡って私とバレッド様の耳に届くため否応なく興奮が高まってくるが、
バレッド様は動かずにいると、物足りない私は懇願するとようやく動いたバレッド様。
そのまま勢いに任せて押し倒してきたことで、対面座位となる。
「あう、深いのぉ、当たってます」
そのまま抱き合って互いに抱きしめ合いながら唇を重ね合わせているとやがて果てた。
「おいおい、マリアベル、まだ終わらないから」
「は、はい、お願いいたします。私をいっぱい可愛がってくれるのはあなただけですの、
バレッド様のお嫁さんにしてください。
どうかずっとあなたのお傍に置いてください。何でも差し上げますの、バレッド様を一生支え続けますの。
それに私達二人の子を身籠もるまで毎日子作りに励みませんと、
そして生まれた子供を養子として育て上げることに致しますの。
そうした後ならばきっと大丈夫。だからバレッド様の子供をお授け下さいませ!」
「そこまで覚悟を決めているというならば喜んで受け入れさせて貰おうじゃないか。そして俺は誓うとも。
いつまでも君は俺の大切な人であり続ける事を。この世界で一番幸せ者なのは
間違いなく俺だと胸を張って言えるのだろうな。
だがな――もしも浮気したら容赦しない。もしそんな真似をした時は絶対に許せないかもしれないが。
しかしそうしなければ良いだけだ。そんな事態にならないようにするのがベストだ」
そう言われた時、私はとても幸せな気分になり心も満たされていてバレッド様に
見守られているからこそ安心しきっていたから。
だからこそ油断もしていたのだ。
私は彼を信用しており、疑うことを知らない。
しかしそれでも信じきれないことはあると自覚しているものの、
いざそういう状況になった時の衝撃はかなり大きいのであった。
「バレッド様のを舐めて差し上げますねっ」
そう言いながら口に含んでいき刺激を与えるが、彼のものは大きかった。
喉の奥に当たって苦しくてたまらないというのに彼は容赦なく頭を掴み前後に
動かす事でさらに私を苦しめようとしてくる。
苦しいので離したいが許されない。
しかも時折頭を揺り動かしてきては、先端を喉に擦りつけてきているのが分かるので、吐き気を催してしまうが、
そうする度にバレッド様のがビクビクと脈打つ様子を感じると共に私の身体もまた熱を帯びてきてしまっていた。
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