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そうしてから、そっと指で押し開くとバレッド様がゆっくりと入ってこようとするのを感じ取って、
やがて奥まで入ってくると私は息苦しく感じてしまうほどの圧迫感が襲ってくると、私は痛みで表情が歪みかける。
そのタイミングでバレッド様が一旦抜こうとする。
そうされたくない私は彼の首へと腕を巻き付けて逃がさないようにして、
その行為を続けるように言うと彼は了承してくれる。
バレッド様が腰を動かす度に快楽の波が押し寄せてくるような感覚に襲われるのもあって、
次第に気持ちよくなっていき何もかもを忘れ去り、
私はバレッド様に夢中で、ただひたすら彼を受け止めることだけしかできない状態になるくらいになっていた。
激しい交わりによってお互い汗を流していき肌と素っ晒しの状態で抱きしめ合う事で
私は更に満たされていく気分になれていたし、
彼に触れられることがたまらなく嬉しく思っているから私はずっとこのまま時間が過ぎて欲しいと思った。
それからどれ程経過したのだろうか私は眠ってしまい、朝を迎える事になる。
「バレッド様、起きてください。朝ですよ。おはようございます。バレッド様、お慕いしておりま、きゃあっ!」
私は寝起き早々に驚きを隠せないまま慌てて飛び退いたのも、朝目が覚めた直後に
バレッド様が私に覆い被ろうとしてきたからだ。
だが、勢い余ってしまったようでバレッド様はそのまま私を押し倒してしまう形となってしまう。
さらに、偶然なのかそうでないのかは定かではないが、丁度彼の頭が私の乳房の上に置かれた為、
そのまま身動きが取れなくなってしまい私は戸惑うしかなかったのだった。
「あ、バレッド様。ちょっと待っていてください。私は着替えをしないといけなくてですね」
「ああ、すまない。俺としたことが、君に対してこのような振る舞いを」
「ふ、普通にして頂ければ良いんですよ?  さ、早く出て行って下さい。恥ずかしすぎまして」
「わかった、すまなかった。俺は君の傍にいたかったから一緒に眠りたかっただけだというのに」
「いえ、私達は夫婦なので問題はないのですけど、まだ慣れていなくてつい。
でも、いつかは必ずあなたと共に眠れるようになりたいものです」
「そうだな、いずれはそのようになれるだろうさ。それじゃ、朝食を用意しようじゃないか」
そう言われて私は服に手を掛ける。
バレッド様は手伝おうとはしてくださらなかったので、私が1人で準備を行った後に食事を済ませることになる。
その際にバレッド様と話をすることになるのだが―――彼は私が他の男性と一緒に
いるのを見たのが原因で嫉妬してしまったらしく、
それを私に伝えて謝罪されたのである。
正直私は、バレッド様がそこまでの独占欲を抱いている事に驚いており、
それと同時に彼の心の広さがどれほどのものなのかと考えさせられてしまった。
嫉妬しただけで私との関係が壊れるわけではないという風に捉えてもらえる事自体私を
好いてくださるのが大きいと思えるためだ。
「ところでバレッド様、私達の子供が出来たとしたらいつの日頃がいいと思われますか?
私としちゃバレッド様さえ良けれぱ早い方がいいと思うので」
そう言った私の言葉にバレッド様が赤面すると私から離れようとしたが、
離れないように私はしっかりと彼の背中へとしがみつくと彼の耳元で囁くと私は頬ずりする。
すると彼が顔を背けるために離れたものの私の目を見て下がろうとするの。
そこで私は彼が逃げた先へ移動すると彼が移動した先の壁に両手をつけると逃げられないようにする。
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