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そうしてどれくらいたった頃かしら、水中から脱出する事ができてしまい、
辺りを見渡すとそこは海の中のようです。
だけど魚はいない、何故なら私達が人間ではなく人魚のようだからだ。
一体ここはどこなんだろうとバレッド様の方を見てみるとバレッド様は居ないようです。
どういうことだと思っていると上からバレッド様の声が聞こえるので、
その方向を向くとそこにはなんとバレッド様が海中でぷかりと浮いているではないの!
まさか、そんなことが、ありえないと一瞬思ってしまった。
なんでこんなことになっているのと自問自答を続けて、一つの答えに行き着いた時にハッと気が付いた。
(これは夢じゃないのかしら)
そうと決まれば早く目覚めて現実に帰らないと!
そうすればこんな状況なんて簡単に打ち砕けるはず。
私は両手をパンッと合わせて願う。
―――神様お願いします。
どうか目が覚めた時にはいつも通りに戻っています様に!
そうして私の視界は再び真っ暗になったのだった。
目を開けた私がいたのは住処にある寝室の天井ではなかった。
見たこともない景色が広がってる。
私の知らない場所だと思うんだけど、どうしてこんな所に私はいるのかわからない。
とりあえず上半身を起こして部屋の様子を確認したけれど誰もいない。
私はここに監禁されているのではないかと疑い始めるものの拘束具みたいなものが一切ないし、
そもそもここに閉じ込められているという実感すら湧かない。
私は立ち上がり周囲を確認してみるとどうやら小さな洞窟らしい事がわかると
同時に外が見えることに気づいたの。
そして、そこに見えたものに愕然として言葉を失ってしまう。
だって私の目の前には大きな崖があったの。
よく見ると岩肌はでこぼこしていて自然の作り物とは思えないほど整っている。
つまり人工的に作られたということが分かるのです。
もしかしなくても私はバレッド様と二人きりでどこかへ拉致されて閉じこめられているってことでしょうか!?
私は恐るべし魔王の手先かもしれない。
そう考えた私は身構えるのでした。
いつ襲われてもおかしくはないだろう。
でも、私の心配は不要に終わりました。
何故かって?
それはですね、私が目覚めたと分かるとバレッド様が姿を見せたのです。
「バレッド様……貴方」
そう言いかけた私の口をキスで塞ぐバレッド様。
それだけではありません。
口内へ舌を入れて来るものだから私の思考は止まってしまう。
そうしているうちにバレッド様の片手が私の乳房に触れてきました。
優しく触れた後揉みしだいていくバレッド様はもう片方の手では太腿を触ってきたの。
私はビクッてなりながらも彼に体を預けるとゆっくりとその場に倒れ込む形になりました。
それからしばらくしてバレッド様はようやく私の口を解放してくれる。
すると私の乳房を鷲掴んで乱暴に扱うのです。
「きゃっ」
いきなりの出来事に悲鳴を上げたけれどバレッド様は何も気にしない。
まるで私の事を玩具か人形扱いしてくるんですもの 酷いですわ。
でも仕方がないわよね。
今のバレッド様は私に対して本性を露にしているわけだから 今までの優しい態度とはまるで違うもの。
それに私は知っているわ。
バレッド様が実はヤンデレ気質があるのだということをそれも尋常じゃなく重いタイプの。
だって他の女の人を好きになるとバレッド様は自分の世界へ連れ去ってしまって離れないの。
「私の愛しい姫君、愛しているから一緒に暮らそう。大丈夫だ。食事も排泄もお世話してやるし、
毎日お前を愛し続けさせてあげるから」
「バレッド様、何を言っているの?  ねえ?」
「おい、口の利き方に気を付けろ。私の許可無しに話そうとするな、
貴様に自由は無いのだぞ?  分かったな?  理解しろよ。でないと……痛い目を見るからな?」
そう言って、バレッド様は私に首輪をつけて鎖を引っ張ってきて私は思わずよろけてしまったの。
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