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私はレアード公爵家の長女であるマリアベル=レアードだ。
そして、私には婚約者がいる。
その相手とは隣国の王太子であり私の幼馴染でもあるアレン=アーデルハイド王太子だ。
彼は幼い頃からよく遊んだ仲で、お互いに気心が知れている。
だからだろうか?
私は彼に恋をしてしまったのだ。
彼もきっと私の事を好いてくれていたのだろうと思う。
そんな彼と私は先日婚約したばかりなのだが、そのせいで色々と面倒くさい事になってしまった。
なんと、彼の婚約者だったはずの私が、何故か別の男性と婚約させられてしまったのだ!
どうやら、父上が勝手に話を進めていたらしい。
まったく何を考えているのかしら?
まあ、それはいいわ。
問題はその後の事よ。
なんと、その相手が最悪な事にあの悪名高き皇帝だったのだ!
しかも奴はとんでもない変態野郎だったのだ!
一体これからどんな酷い目に遭わされてしまうのだろう……考えただけで身震いしちゃうわね♪
でも大丈夫よ!
だって私には彼が居るもの!
ああっ♡早く会いたい!
アレン様!
今日から学園に通う事になったわ。
いよいよ彼と会えるのね。
待ち遠しいわ。
教室に入ると既に何人かの生徒達が居たわ。
みんなまだ知り合いがいないみたいだし、とりあえず挨拶をしておいた方がいいかしら?
「おはようございます」
すると一人の女子生徒が声をかけてきたわ。
「あら、ご機嫌よう。あなた新入生?」
彼女はそう言って微笑んでくれたわ。
とても綺麗な人ね。
「はい、マリアベル=レアードと言います。よろしくお願いします」
「ふーん、レアード公爵家の子なんだ。確かこの国の三大貴族の一つよね。
それにしては随分と可愛い顔をしているじゃない?
ちょっとこっちに来なさい」
彼女はそう言うと強引に腕を引っ張ってきたわ。
そしてそのまま人気のない場所まで連れて行かれてしまった。
何するつもりなのかしら?
少し不安になったけど、私は抵抗しなかった。
だって彼女が言った通り、確かに私は可愛い方だと思うし、
こんな風に強引な態度に出られたら断れないでしょう?
だけど心配はいらなかったようだわ。
彼女はすぐに謝ってくれて、改めて自己紹介してくれた。
彼女の名前はリリス=アークライトと言うらしいわ。
なんでも、アークライト侯爵の娘さんで、私と同じクラスになる予定だとか。
うん、やっぱり悪い人じゃなさそうだわ。
その後、他の生徒達も続々とやってきたので、私達はそれぞれの席に着いた。
しばらくして担任の教師らしき人が入ってきたわ。
若い女の先生ね。
美人でスタイルも良いわ。
男子達の視線が彼女に釘付けになっているわね。
分かる気がするわ。
彼女ってば凄く大人っぽい雰囲気があるもん。
なんかこう妖艶な雰囲気というのかしら?
まあ、とにかく魅力的な女性であることは間違いないわ。
ちなみに私の隣に座っているのは例の女生徒よ。
さっきも思ったけど本当に綺麗な人だわ。
まるでお人形さんみたい。
でもどこか違和感を感じるのは何でだろう?
何かがおかしいような……。
そんなことを考えているうちに始業式が始まったわ。
壇上に上がった校長先生の話を聞き流しながら、私は隣の少女を観察していた。
う~ん、やっぱり変な感じがするわ。
どうしてかしら?
もしかしたら私の気のせいかもしれないけど、それでもどうしても気になってしまうのよね。
隣にいるのが当たり前になりすぎて、逆に気になって仕方がないみたいな?
でも、いくら考えても答えなんて出なかったわ。
そして、私には婚約者がいる。
その相手とは隣国の王太子であり私の幼馴染でもあるアレン=アーデルハイド王太子だ。
彼は幼い頃からよく遊んだ仲で、お互いに気心が知れている。
だからだろうか?
私は彼に恋をしてしまったのだ。
彼もきっと私の事を好いてくれていたのだろうと思う。
そんな彼と私は先日婚約したばかりなのだが、そのせいで色々と面倒くさい事になってしまった。
なんと、彼の婚約者だったはずの私が、何故か別の男性と婚約させられてしまったのだ!
どうやら、父上が勝手に話を進めていたらしい。
まったく何を考えているのかしら?
まあ、それはいいわ。
問題はその後の事よ。
なんと、その相手が最悪な事にあの悪名高き皇帝だったのだ!
しかも奴はとんでもない変態野郎だったのだ!
一体これからどんな酷い目に遭わされてしまうのだろう……考えただけで身震いしちゃうわね♪
でも大丈夫よ!
だって私には彼が居るもの!
ああっ♡早く会いたい!
アレン様!
今日から学園に通う事になったわ。
いよいよ彼と会えるのね。
待ち遠しいわ。
教室に入ると既に何人かの生徒達が居たわ。
みんなまだ知り合いがいないみたいだし、とりあえず挨拶をしておいた方がいいかしら?
「おはようございます」
すると一人の女子生徒が声をかけてきたわ。
「あら、ご機嫌よう。あなた新入生?」
彼女はそう言って微笑んでくれたわ。
とても綺麗な人ね。
「はい、マリアベル=レアードと言います。よろしくお願いします」
「ふーん、レアード公爵家の子なんだ。確かこの国の三大貴族の一つよね。
それにしては随分と可愛い顔をしているじゃない?
ちょっとこっちに来なさい」
彼女はそう言うと強引に腕を引っ張ってきたわ。
そしてそのまま人気のない場所まで連れて行かれてしまった。
何するつもりなのかしら?
少し不安になったけど、私は抵抗しなかった。
だって彼女が言った通り、確かに私は可愛い方だと思うし、
こんな風に強引な態度に出られたら断れないでしょう?
だけど心配はいらなかったようだわ。
彼女はすぐに謝ってくれて、改めて自己紹介してくれた。
彼女の名前はリリス=アークライトと言うらしいわ。
なんでも、アークライト侯爵の娘さんで、私と同じクラスになる予定だとか。
うん、やっぱり悪い人じゃなさそうだわ。
その後、他の生徒達も続々とやってきたので、私達はそれぞれの席に着いた。
しばらくして担任の教師らしき人が入ってきたわ。
若い女の先生ね。
美人でスタイルも良いわ。
男子達の視線が彼女に釘付けになっているわね。
分かる気がするわ。
彼女ってば凄く大人っぽい雰囲気があるもん。
なんかこう妖艶な雰囲気というのかしら?
まあ、とにかく魅力的な女性であることは間違いないわ。
ちなみに私の隣に座っているのは例の女生徒よ。
さっきも思ったけど本当に綺麗な人だわ。
まるでお人形さんみたい。
でもどこか違和感を感じるのは何でだろう?
何かがおかしいような……。
そんなことを考えているうちに始業式が始まったわ。
壇上に上がった校長先生の話を聞き流しながら、私は隣の少女を観察していた。
う~ん、やっぱり変な感じがするわ。
どうしてかしら?
もしかしたら私の気のせいかもしれないけど、それでもどうしても気になってしまうのよね。
隣にいるのが当たり前になりすぎて、逆に気になって仕方がないみたいな?
でも、いくら考えても答えなんて出なかったわ。
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