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困ってしまった事に気づくと何故か目の前に幼女と少年がいるではないか?
しかも彼らに見つめられていると流石に恥ずかしくなってしまう。
だがこの状況は非常にマズイということだけは理解した。
何しろこの場所には男性と女性しかいないのだからいくら中身は20代半ばの女性と言えど幼い子供に見られるのはあまり嬉しいものではない。
かと言って抵抗する事もできない。
下手に騒ぎ立ててしまうとこの場での処遇がどのように変化するのかわからないからだである。
とにかくしばらくは様子を窺うことにするとすると不思議なことに彼らはそれぞれ動き出し出した。
そこで私のことをじっくり観察するような目で見られるので非常に居心地が悪いと感じた私は慌てて逃げ出したいと思ったものの逃げることができなかったので大人しくしておくと、急に二人に声をかけられてびっくりしてしまいさらに追い打ちをかけるように自己紹介を求められたので言うしかないと思って正直に伝えていく。
その際に色々と質問されると嫌でも自分が王女様であることがわかってしまい内心ビクビクしながら説明を続けていきそれからどうしたものかというとまず最初に現状を把握したいということで連れ出された私は色々なところに連れて行かれることになった。
それからいくつかの建物を回ることになった。
するとそこではある噂話が耳に入ってきた。
何でも私の婚約者が行方不明になったそうだ。
その事を知って真っ先に考えたことはやはり彼が犯人だったということだ。
私の中で怒りが沸き起こるとどうしても抑える事ができない気持ちになってしまう。何故なら彼のせいで私はこんな場所に閉じ込められたからである。
本来ならば許すことなどできなかったのだろう。
しかしながら私は冷静になることができた。
なにせ私と一緒にいた騎士の男性のおかげでその人は罪に問われなかったという事を伝えられたからであり実際に会わせてもらった。
(やっぱり私が好きになっていた人だわ間違いない)
そう確信しながらも話を聞けば聞く程申し訳なくてならなかった。
理由は明白である。
彼の言葉からは優しさが滲み出ていたから。
それにその人の話を聞いた時にその人が言った一言がきっかけで私の中では罪悪感が芽生えてしまっていたのだ。
そのせいもあり余計に強く怒れなかった。結局彼は自らの過ちを認め反省しており悔い改めるために旅立ったとのことです。
そして残された私たちはこの国の未来について真剣に考えるようになったのである。すると私をここへ招いた張本人が現れることになるの。
名前はルパートと言いどうやらこの国で最も偉大なる魔法使いの一人とのことである。
どうやら彼は元王国宮廷魔術師だったらしく今は暇を持て余していて私の世話をして回っているとのことだった。
その後しばらくしてから彼と話せる時間ができたため私はまだ疑り深い姿勢を見せるもしっかりと話を聴くことを決めたのだ。なにせ相手は魔法の専門家なのであるから私の身に起こっている事態の原因解明に役立つのではないかという希望的観測を抱いてのことであった。
しかも彼らに見つめられていると流石に恥ずかしくなってしまう。
だがこの状況は非常にマズイということだけは理解した。
何しろこの場所には男性と女性しかいないのだからいくら中身は20代半ばの女性と言えど幼い子供に見られるのはあまり嬉しいものではない。
かと言って抵抗する事もできない。
下手に騒ぎ立ててしまうとこの場での処遇がどのように変化するのかわからないからだである。
とにかくしばらくは様子を窺うことにするとすると不思議なことに彼らはそれぞれ動き出し出した。
そこで私のことをじっくり観察するような目で見られるので非常に居心地が悪いと感じた私は慌てて逃げ出したいと思ったものの逃げることができなかったので大人しくしておくと、急に二人に声をかけられてびっくりしてしまいさらに追い打ちをかけるように自己紹介を求められたので言うしかないと思って正直に伝えていく。
その際に色々と質問されると嫌でも自分が王女様であることがわかってしまい内心ビクビクしながら説明を続けていきそれからどうしたものかというとまず最初に現状を把握したいということで連れ出された私は色々なところに連れて行かれることになった。
それからいくつかの建物を回ることになった。
するとそこではある噂話が耳に入ってきた。
何でも私の婚約者が行方不明になったそうだ。
その事を知って真っ先に考えたことはやはり彼が犯人だったということだ。
私の中で怒りが沸き起こるとどうしても抑える事ができない気持ちになってしまう。何故なら彼のせいで私はこんな場所に閉じ込められたからである。
本来ならば許すことなどできなかったのだろう。
しかしながら私は冷静になることができた。
なにせ私と一緒にいた騎士の男性のおかげでその人は罪に問われなかったという事を伝えられたからであり実際に会わせてもらった。
(やっぱり私が好きになっていた人だわ間違いない)
そう確信しながらも話を聞けば聞く程申し訳なくてならなかった。
理由は明白である。
彼の言葉からは優しさが滲み出ていたから。
それにその人の話を聞いた時にその人が言った一言がきっかけで私の中では罪悪感が芽生えてしまっていたのだ。
そのせいもあり余計に強く怒れなかった。結局彼は自らの過ちを認め反省しており悔い改めるために旅立ったとのことです。
そして残された私たちはこの国の未来について真剣に考えるようになったのである。すると私をここへ招いた張本人が現れることになるの。
名前はルパートと言いどうやらこの国で最も偉大なる魔法使いの一人とのことである。
どうやら彼は元王国宮廷魔術師だったらしく今は暇を持て余していて私の世話をして回っているとのことだった。
その後しばらくしてから彼と話せる時間ができたため私はまだ疑り深い姿勢を見せるもしっかりと話を聴くことを決めたのだ。なにせ相手は魔法の専門家なのであるから私の身に起こっている事態の原因解明に役立つのではないかという希望的観測を抱いてのことであった。
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