婚約を破棄されたので、王子とその恋人の聖女に嫌がらせをして破滅させてやりました。

一ノ瀬 彩音

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どうやら彼は元の世界に戻る方法を知っているらしい
それを聞いて喜ぶのも束の間すぐに思い直すことになる
それはあまりにも危険すぎる行為だった。もしも失敗すれば命を落とす可能性すら考えられる
それには当然反対する
すると夫はこう言った。
どうしても戻らなければならないと
私は必死に引き留めようとするが無駄に終わる
結局は説得できずに送り出すことになってしまう
それから数日後のことだった。
突然の報せが舞い込んできたのは
なんでも街で騒ぎが起きていると聞いて急いで駆けつけるとそこには大勢の人たちが集まっており何やら騒いでいる様子だ。
どうやら誰かが暴れているようでかなり危険な状態らしいそれを聞いてすぐに飛び出していきたいという欲求に襲われるがそれを堪えると急いで支度を済ませてから家を後にした。
外に出るなり強い風を感じるがそれは些細な問題でしかなかったそれよりも大事なのは街の人たちの安全を確保することであると自分に言い聞かせつつ現場へと向かった。
しばらく走っていると見覚えのある光景が視界に飛び込んでくる
「これは……ひどい有様ですね。それにしても誰がこのような真似を?」
思わず呟きながら辺りの様子を確認する
あちこちで火の手が上がっていてまさに地獄絵図といった様相を呈していたそんな中で必死に消火活動を行っている者たちの姿が確認できる 彼らのおかげで被害の拡大は抑えられているものの根本的な解決には至っていないので状況は芳しくないと言わざるを得ないさらに悪い知らせは続くもので魔物たちが襲撃してきたのだそれもかなりの数だ。
「どうして魔獣どもがここに?」
疑問に思うが今はそれどころではない早く避難誘導を行わなければ犠牲者が出てしまうそれだけは何があっても避けなければならないので急ぎ足で移動を開始する。
しばらく進んでいると悲鳴が聞こえてくるどうやら誰か襲われてしまったらしいすぐさま駆け付けようとするが間に合わないと判断して魔法を発動させるその瞬間に炎が吹き荒れて襲ってきた連中を焼き払う周囲に敵がいないかどうか確認を行う。
確認した後私は魔物たちを魔法で一掃して怪我人の救助を行う
しばらくして戦いが終わると私は助けてもらった礼を述べるために彼らに近づこうとするがどうやら彼らは既にその場を立ち去った後であった。
私は残念に思うも仕方がないと割り切ると避難誘導を開始した。
それからしばらくして戦いは終わりを迎えた。
どうやら全員倒すことができたようである私は助けてもらった礼を述べるために彼らに近づこうとするが突然地面が大きく揺れ始める
その直後、巨大な物体が姿を現した。
正体はゴーレムと呼ばれる存在である私はその姿を見て愕然とした。
何故ならばそれはかつて私が討伐したはずの存在であったからだ。
私は思い出す
数年前に突如出現した。
謎の遺跡の調査に向かった際に遭遇して交戦した結果なんとか撃退することに成功した。
その際に私は大けがを負ってしまい生死の境目を彷徨った挙句に長い眠りにつくことになってしまった。
目覚めた時にはすでに両親は他界しており私は一人ぼっちになっていた。
それから数年後に偶然再会した父と母の知り合いを名乗る男性によって引き取られて現在に至るそして私は決意を固めた。
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私はいつも通り仕事を終えて帰宅しようとしていた。
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