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その人は俺の幼馴染だった女の子で名前をミーシャというんだが彼女だけは俺を裏切らなかったんだよ。
それどころかいつも優しくしてくれたり励ましたりしてくれてたんだよ。
俺は彼女を信頼して全てを打ち明けたんだ。
そうしたら彼女も理解を示してくれて一緒に復讐をしようと言ってくれたんだ。
俺は嬉しくて涙が出そうになったぜ。
そして俺達は計画を練り上げた上で実行に移す事にしたんだ。
まずは情報収集が必要だったんで酒場に行って情報を集める事から始める事にした。
その結果わかった事は、まず俺達の居場所はすでに特定されているという事らしいということ、
更には俺の名前が指名手配犯として張り出されているということだ。
そして懸賞金についても記載されていたようで金額の方は10億ゴールドとなっているようだった。
これはまたとんでもない値段がついたものだと思ったが、それだけ俺が恐れられているということだろうと思ったね。
しかし、それと同時に疑問もあった。
なぜこれほどまでの大金を出す必要があるのだろうかということだ。
いくら俺が強力な能力を持っているとはいえ所詮一人の人間に過ぎないわけで、そこまで必死になって手に入れようとするほど
価値があるとは思えないんだけどな。
「ふむ、なるほどねぇ。そういう事情があったのかい、それで俺に保護してほしいって訳かい?」
いや、ちょっと待て!
なんでそうなる!? たしかにそう言ったけどさぁ!
だからってすぐに引き受けるとは思わないじゃん!
普通はもうちょっと考えるとかするだろ!
なのにこの人は即答で了承してくるんだぜ?
いくらなんでもおかしいだろうが、そう思った俺は慌てて訂正しようとしたが時すでに遅し、完全に手遅れになっていたようである。
結局そのまま押し切られる形で承諾することになってしまったのだった。
その後、詳しい打ち合わせをする事になったのだがその際にある一つの提案をされたことで、今後の方針が決まることになったのである。
「ところで、あんた達の名前を聞いてなかったね」
そういえばそうだったなと思いつつ自己紹介をすると向こうも同じように返してくれた。
その後は互いの情報交換を行うために色々な話をしたんだがいい機会なのでついでにステータスも見させてもらう事にしようかと思う。
もちろん許可を取ってからだけどな。
そう思いつつ聞いてみるとあっさりとOKが出たので拍子抜けしてしまったくらいだ。
まぁそれなら遠慮なく見させてもらおうということで確認してみると以下のような結果が出てきたんだ。
これが、また、すごいことになっていたんだなこれがさあ、なんと、全項目がSランクだったんだからな。
これには俺もびっくりしたね。
なんせ、俺の倍近い数値だったんだからさ、
さすがはSS級冒険者ってことだよな。
しかも、まだ若いのにもかかわらず、これだけの強さを持つ者は極めて稀有だろう、
だからこそ憧れてしまうんだよな。
俺だって強くなりたいっていう願望はあるからな。
だから、この人が俺の師匠になってくれるっていうのなら願ったり叶ったりだぜ。
よし、そうと決まればさっそく行動開始だな、
こうして俺の修行が始まったわけだが、最初は基礎体力作りから始めていった。
「よし、それじゃあ次はランニングだな」
そう言われて走り出そうとした時だった。
急に眩暈が襲ってきたと思ったらその場に倒れ込んでしまったんだ。
あれ? どうしたんだろ? なんか変だぞ?
身体に力が入らないというかなんというか、頭がボーッとしてきて何も考えられない状態になってしまったんだ。
そんな俺を見て彼女は心配そうな表情を浮かべつつも近づいてきた。
「大丈夫? 無理しない方がいいよ?」
と言って俺を抱きかかえるようにして立たせてくれたんだ。
その時の感触はとても柔らかくて暖かかった気がするが今はそれどころではない。
一刻も早く立ち上がらなければと思うのだが、思うように身体が動かないばかりか声も出せない状態だ。
そんな俺を彼女は支えてくれていた。
「ほらっしっかりしなさい!」
叱咤されながらも何とか立ち上がろうと試みたが足に力が入らずバランスを崩して倒れそうになるところを咄嗟に支えられてしまったようだ。
その瞬間唇に柔らかいものが触れた気がしたのだが一体何が起きたのか理解できなかったので呆然としていると突然頭の中に
声が響いたような気がしたのだが何を言っているのかまではわからなかったが不思議と不快な感じはしなかったように思うので安心して
身を委ねることにしたのだが、しばらくしてようやく落ち着いたので目を開けるとそこには心配そうに見つめている彼女の顔が見えたので
安心させるように微笑みかけると少し照れくさそうにしながら目を逸らされてしまったのだが、
それも可愛らしい仕草だと思うと同時に愛おしさが込み上げてきて抱き締めずにはいられなかった。
「ちょ、ちょっと何してるの!?」
驚きのあまり声を上げている彼女に構わず抱き寄せていくと抵抗しようとするもののその力は弱々しく
本気で嫌がっているわけではないことがわかったためますます調子に乗ってしまい、そのまま押し倒してしまおうかと思ったほどだ。
だがさすがにそれはまずいと思いとどまることができたのは幸いだったのかもしれない。
何しろ今の状態でそんなことになれば間違いなく最後までいってしまう自信があったからだからね。
そこで一旦冷静になるために距離を取ることにしたんだ。
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