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「あー疲れたぁ~」
そう言いながら伸びをしている私の耳に、こんな声が聞こえてくる。
「お疲れ様でございます、クレイア様」
労いの言葉を掛けてくれるのは、昔から仕えてくれている侍女長のマーサさんだ。
とても優しくて、いつも私のことを気遣ってくれる素敵な女性である。
そんな彼女に私はこう尋ねる。
「ねえ、ところで今日は何日だったっけ?」
すると彼女は呆れた様子で、
「またですか? もういい加減にしてくださいよね。
これでもう何度目だと思っているんですか?」
と言うので、私は素直に謝る事にした。
「ごめんなさいね、ついつい書きたくなっちゃうのよね」
そう言うと彼女は深いため息をついた後、
「それならせめてもう少し面白いものにして下さいよ」
と言ってきた。
私はそれに対して苦笑いをしながらこう言った。
「善処します」
と……。
すると今度は呆れたような顔をして、
「全く、これじゃあ先が思いやられますわ……」
と言われたけれど、気にしないことにした。
だって、しょうがないじゃない! 好きなんだから……
それにこのお話も結構気に入ってるしねー そんな風に思っていると、部屋に一人の男性が入ってきた。
その人はこの国で一番偉い人で、私の旦那様でもあるゼウス様だ。
彼は私の方を見て笑顔で話しかけてくる。
「やあ、ただいまクレイア」
そんな彼に対して私は飛びつくように抱きつくと、彼に向かってこう言う。
「おかえりなさいませ貴方、お仕事お疲れ様です」
すると彼は優しい笑みを浮かべてくれる。
そんな彼の顔を見ていると、乳房の鼓動が速くなるのを感じた。
「ねえ、ご飯にする?  それともお風呂?」
なんてベタな事を言ってしまう私に対し、ゼウス様は意地悪そうな表情を浮かべながら こう返してくる。
「そうだなあ……まずは君を食べてしまおうかな?」
彼の言葉を聞いた瞬間、私の顔は真っ赤になる。
そして、そのまま寝室に連れ込まれてしまった。
こうして私達は夫婦の営みを始めたのだった……。
そして次の日、目が覚めると隣ではまだ彼が眠っていた。
それを眺めながら、昨晩の事を思い出してしまう私。
あんな事までしちゃって恥ずかしいなあと思いつつも、やっぱり嬉しいという気持ちの方が強いのだ。
そんな時だ、不意に彼が目を覚ます。
「おはようクレイア」
優しく微笑みかけてくる彼に、思わず照れてしまう私。
そんな私に彼が優しくキスしてくる。
再び始まる行為に、朝から溺れそうになる私なのでした……。
「はあ~暇だわ~」
そう言いながら窓の外を眺める私こと『クレイア・フォン・オーデンヴァルト』は最近退屈していた。
何故ならここ暫くの間、特に何も起きていないからだ。
その為か、城の中はとても平和である。
それはそれで良いことなのだが、正直飽きてきたというのが本音である。
そこで私は気分転換も兼ねて散歩に出る事にした。
城内を歩いていると、一人の若い侍女と出会う。
彼女は確か『ユナ・ル・シルフィード』という者だった筈だ。
名前の通り風属性の魔法を得意としている娘で、噂によるとかなりの腕前を持っているらしい。
そんな彼女が何やら困った様子で辺りを見渡していた。
どうしたのかと思って声を掛けてみると、どうやら道に迷ってしまったらしい。
そんな彼女と一緒に城の中を散策する事にする。
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