20 / 38
20.
しおりを挟む
王子は腰を振りながら、アイリスの乳房に吸い付いた。
アイリスは王子の頭を抱きしめる。
やがて、王子のモノが脈打ちながら、アイリスの子宮に精液を流し込む。
アイリスも果てたようだ。
王子は自分のモノを引き抜いて、アイリスの隣に横になる。
2人は抱き合って眠りについた。
翌朝、王子は目を覚ました。
隣のアイリスはまだ眠っている。
王子はそっと起き出して、浴室に向かう。
シャワーを浴びて着替えを済ませてから、朝食の準備を始めた。
10分程して、朝食の準備が出来上がると、ベッドルームに戻る。
王子はアイリスを起こしに行ったが返事が無い。
ベッドに近づくと、布団が盛り上がっている。
(まだ眠ってるのか?)
王子が布団をめくると、アイリスの姿は無かった。
王子の心臓が大きく跳ね上がった。
(まさか、逃げられた?どうしてだ)
呆然としていた王子の耳に何か聞こえた気がした。
『クリス』と呼ぶ声だ。
王子はその方向に向かって歩き出した。
やがて、大きな扉の前に着いた。
ドアノブに手を掛けてみるが開かない。
(鍵が掛かっている)
「誰かいませんか?」
王子は大声で叫んだ。
「誰ですか?」
「僕です」
「ああ、あなたでしたか。今、開けます」
しばらくすると、ドアが開いて、神官服を着た女性が入ってきた。
「おはようございます。こんな所で何をなさっているんですか?」
「おはようございます。その、実は……」
王子はこれまでの経緯を話した。
女性は驚いている。
「それは大変失礼致しました。私は神殿に仕える巫女をしております。名前をフローラと言います」
「これはどうも、僕はクリスといいます」
「それで、どうなさいましたか?」
「いえ、それが、アイリスがいないのです」
「アイリス様は昨夜、お帰りになりませんでした」
「そんな事はない昨日は一緒にいたんだ」
「では、何処に行かれたんでしょうか?」
「わかりません」
「そうですか」
「あの、何か知りませんか?」
「すみません。私には心当たりはありません」
「そうですか」
「もしよろしかったら、私が探して来ましょうか?」
「いいのですか?」
「はい」
「お願いします」
「お任せください」
「それと、出来れば、これを」
王子はポケットから金貨を取り出して、フローラに差し出す。
「え?」
「王子として正式に依頼したいから報酬です」
王子は更に金貨を差し出しながら、言葉を続ける。
王子は必死だった。
このチャンスを逃したくなかったのだ。
フローラは差し出された金貨を見て、首を横に振る。
王子は困った表情を浮かべた。
王子は焦るあまり、とんでもない事を言ってしまった。
「俺はアイリスをあいしている、何で逃げられたのかが分からない」
王子は慌てて、言い直そうとするが、時すでに遅し。
フローラは驚きの表情で固まっていた。
しばらくして、ようやく動き出した。
「分かりました。アイリス様には内緒にしておきます。でも、本当にいいのですね」
「どういう意味だ?」
「アイリス様を本気で愛していますね」
「勿論だ。だから、頼む」
「わかりました。でも、後で後悔しても知りませんよ」
「ありがとう」
「それじゃあ、行ってきます」
そう言うと、フローラは部屋を出て行った。
王子は慌てて、追いかけようとしたが、扉の前で立ち止まる。
振り返って、部屋を見渡す。
(ここで待っていれば、会えるはずだ)
王子はその場で待ち続けた。
しかし、いくら経っても、誰も戻ってこない。
アイリスは王子の頭を抱きしめる。
やがて、王子のモノが脈打ちながら、アイリスの子宮に精液を流し込む。
アイリスも果てたようだ。
王子は自分のモノを引き抜いて、アイリスの隣に横になる。
2人は抱き合って眠りについた。
翌朝、王子は目を覚ました。
隣のアイリスはまだ眠っている。
王子はそっと起き出して、浴室に向かう。
シャワーを浴びて着替えを済ませてから、朝食の準備を始めた。
10分程して、朝食の準備が出来上がると、ベッドルームに戻る。
王子はアイリスを起こしに行ったが返事が無い。
ベッドに近づくと、布団が盛り上がっている。
(まだ眠ってるのか?)
王子が布団をめくると、アイリスの姿は無かった。
王子の心臓が大きく跳ね上がった。
(まさか、逃げられた?どうしてだ)
呆然としていた王子の耳に何か聞こえた気がした。
『クリス』と呼ぶ声だ。
王子はその方向に向かって歩き出した。
やがて、大きな扉の前に着いた。
ドアノブに手を掛けてみるが開かない。
(鍵が掛かっている)
「誰かいませんか?」
王子は大声で叫んだ。
「誰ですか?」
「僕です」
「ああ、あなたでしたか。今、開けます」
しばらくすると、ドアが開いて、神官服を着た女性が入ってきた。
「おはようございます。こんな所で何をなさっているんですか?」
「おはようございます。その、実は……」
王子はこれまでの経緯を話した。
女性は驚いている。
「それは大変失礼致しました。私は神殿に仕える巫女をしております。名前をフローラと言います」
「これはどうも、僕はクリスといいます」
「それで、どうなさいましたか?」
「いえ、それが、アイリスがいないのです」
「アイリス様は昨夜、お帰りになりませんでした」
「そんな事はない昨日は一緒にいたんだ」
「では、何処に行かれたんでしょうか?」
「わかりません」
「そうですか」
「あの、何か知りませんか?」
「すみません。私には心当たりはありません」
「そうですか」
「もしよろしかったら、私が探して来ましょうか?」
「いいのですか?」
「はい」
「お願いします」
「お任せください」
「それと、出来れば、これを」
王子はポケットから金貨を取り出して、フローラに差し出す。
「え?」
「王子として正式に依頼したいから報酬です」
王子は更に金貨を差し出しながら、言葉を続ける。
王子は必死だった。
このチャンスを逃したくなかったのだ。
フローラは差し出された金貨を見て、首を横に振る。
王子は困った表情を浮かべた。
王子は焦るあまり、とんでもない事を言ってしまった。
「俺はアイリスをあいしている、何で逃げられたのかが分からない」
王子は慌てて、言い直そうとするが、時すでに遅し。
フローラは驚きの表情で固まっていた。
しばらくして、ようやく動き出した。
「分かりました。アイリス様には内緒にしておきます。でも、本当にいいのですね」
「どういう意味だ?」
「アイリス様を本気で愛していますね」
「勿論だ。だから、頼む」
「わかりました。でも、後で後悔しても知りませんよ」
「ありがとう」
「それじゃあ、行ってきます」
そう言うと、フローラは部屋を出て行った。
王子は慌てて、追いかけようとしたが、扉の前で立ち止まる。
振り返って、部屋を見渡す。
(ここで待っていれば、会えるはずだ)
王子はその場で待ち続けた。
しかし、いくら経っても、誰も戻ってこない。
0
お気に入りに追加
424
あなたにおすすめの小説
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
【完結】嫌われ令嬢、部屋着姿を見せてから、王子に溺愛されてます。
airria
恋愛
グロース王国王太子妃、リリアナ。勝ち気そうなライラックの瞳、濡羽色の豪奢な巻き髪、スレンダーな姿形、知性溢れる社交術。見た目も中身も次期王妃として完璧な令嬢であるが、夫である王太子のセイラムからは忌み嫌われていた。
どうやら、セイラムの美しい乳兄妹、フリージアへのリリアナの態度が気に食わないらしい。
2ヶ月前に婚姻を結びはしたが、初夜もなく冷え切った夫婦関係。結婚も仕事の一環としか思えないリリアナは、セイラムと心が通じ合わなくても仕方ないし、必要ないと思い、王妃の仕事に邁進していた。
ある日、リリアナからのいじめを訴えるフリージアに泣きつかれたセイラムは、リリアナの自室を電撃訪問。
あまりの剣幕に仕方なく、部屋着のままで対応すると、なんだかセイラムの様子がおかしくて…
あの、私、自分の時間は大好きな部屋着姿でだらけて過ごしたいのですが、なぜそんな時に限って頻繁に私の部屋にいらっしゃるの?
婚活に失敗したら第四王子の家庭教師になりました
春浦ディスコ
恋愛
王立学院に勤めていた二十五歳の子爵令嬢のマーサは婚活のために辞職するが、中々相手が見つからない。そんなときに王城から家庭教師の依頼が来て……。見目麗しの第四王子シルヴァンに家庭教師のマーサが陥落されるお話。
伯爵は年下の妻に振り回される 記憶喪失の奥様は今日も元気に旦那様の心を抉る
新高
恋愛
※第15回恋愛小説大賞で奨励賞をいただきました!ありがとうございます!
※※2023/10/16書籍化しますーー!!!!!応援してくださったみなさま、ありがとうございます!!
契約結婚三年目の若き伯爵夫人であるフェリシアはある日記憶喪失となってしまう。失った記憶はちょうどこの三年分。記憶は失ったものの、性格は逆に明るく快活ーーぶっちゃけ大雑把になり、軽率に契約結婚相手の伯爵の心を抉りつつ、流石に申し訳ないとお詫びの品を探し出せばそれがとんだ騒ぎとなり、結果的に契約が取れて仲睦まじい夫婦となるまでの、そんな二人のドタバタ劇。
※本編完結しました。コネタを随時更新していきます。
※R要素の話には「※」マークを付けています。
※勢いとテンション高めのコメディーなのでふわっとした感じで読んでいただけたら嬉しいです。
※他サイト様でも公開しています
【R18】愛され総受け女王は、20歳の誕生日に夫である美麗な年下国王に甘く淫らにお祝いされる
奏音 美都
恋愛
シャルール公国のプリンセス、アンジェリーナの公務の際に出会い、恋に落ちたソノワール公爵であったルノー。
両親を船の沈没事故で失い、突如女王として戴冠することになった間も、彼女を支え続けた。
それから幾つもの困難を乗り越え、ルノーはアンジェリーナと婚姻を結び、単なる女王の夫、王配ではなく、自らも執政に取り組む国王として戴冠した。
夫婦となって初めて迎えるアンジェリーナの誕生日。ルノーは彼女を喜ばせようと、画策する。
美しい公爵様の、凄まじい独占欲と溺れるほどの愛
らがまふぃん
恋愛
こちらは以前投稿いたしました、 美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛 の続編となっております。前作よりマイルドな作品に仕上がっておりますが、内面のダークさが前作よりはあるのではなかろうかと。こちらのみでも楽しめるとは思いますが、わかりづらいかもしれません。よろしかったら前作をお読みいただいた方が、より楽しんでいただけるかと思いますので、お時間の都合のつく方は、是非。時々予告なく残酷な表現が入りますので、苦手な方はお控えください。 *早速のお気に入り登録、しおり、エールをありがとうございます。とても励みになります。前作もお読みくださっている方々にも、多大なる感謝を! ※R5.7/23本編完結いたしました。たくさんの方々に支えられ、ここまで続けることが出来ました。本当にありがとうございます。ばんがいへんを数話投稿いたしますので、引き続きお付き合いくださるとありがたいです。この作品の前作が、お気に入り登録をしてくださった方が、ありがたいことに200を超えておりました。感謝を込めて、前作の方に一話、近日中にお届けいたします。よろしかったらお付き合いください。 ※R5.8/6ばんがいへん終了いたしました。長い間お付き合いくださり、また、たくさんのお気に入り登録、しおり、エールを、本当にありがとうございました。 ※R5.9/3お気に入り登録200になっていました。本当にありがとうございます(泣)。嬉しかったので、一話書いてみました。 ※R5.10/30らがまふぃん活動一周年記念として、一話お届けいたします。 ※R6.1/27美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛(前作) と、こちらの作品の間のお話し 美しく冷酷な公爵令息様の、狂おしい熱情に彩られた愛 始めました。お時間の都合のつく方は、是非ご一読くださると嬉しいです。
*らがまふぃん活動二周年記念として、R6.11/4に一話お届けいたします。少しでも楽しんでいただけますように。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる