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「それにしても、随分と溜まってらしたんですね」
呆れ混じりにそう言うと、彼は苦笑しつつ肩を竦めた後、どこか申し訳なさそうに謝罪してきたので、それ以上は追求しないことにした。
それに、こうして肌を重ねること自体は決して嫌ではなかったこともあり、これ以上は何も言うまいと思ったのだ。
ただ、問題はどうやってこの事態を説明するかということなのだが、正直に打ち明けたところで信じてもらえるとは思えず、だからと言って、
このまま黙っておくわけにもいかないわけで、どうすべきかと頭を悩ませていると、不意に陛下が口を開いた。
その内容は、私と子作りをしたいというものだったため、二つ返事で了承したものの、よくよく考えてみれば、これはかなりまずい状況なのでは
ないかと思い至り、冷や汗を流し始めたものの、時すでに遅しである。
しかも、あろうことか、さらにとんでもない発言を口にしたのである。
曰く、既成事実さえ作ってしまえばこちらのものだとか何とか。
いやいやいやいや、さすがにそれはちょっと無理があるんじゃ――そう思ったものの、反論する間もなく押し倒されてしまい、
強引に唇を塞がれてしまう結果となってしまった私は、もはや抵抗する気力すら湧いてこなくて、素直に受け入れることを選んだのだった。
そこから先の展開については予想だにしていなかったこともあって、ただただ驚くばかりだったが、陛下の方は既に
準備万端といった様子だったこともあり、今更拒むことなどできるはずもなかったのである。
いよいよその時がやってきたことで、緊張のあまり身を固くしていた私だったが、彼が覆い被さってきた途端に、
全身が熱くなっていくのを感じた私は、無意識のうちに胸を高鳴らせてしまっていたらしく、それを見た彼はクスッと笑うと、
私の頭を撫でつつ、優しく囁いてきた。
それを聞いた途端、安心感を覚えてしまった私は、すぐに落ち着きを取り戻すことができたのだが、その一方で、少し残念な気持ちになって
しまったのは内緒の話である。
とはいえ、そんな気持ちを悟られないよう平静を装っていると、今度は唐突に抱き寄せられてしまい、戸惑いながらも顔を上げると、
不意に唇を奪われてしまったことで、一瞬頭の中が真っ白になってしまう。
だが、すぐに我に返った私は、咄嗟に離れようとしたのだが、いつの間にか背中に腕を回されていて身動きが取れなくなっており、
さらには後頭部を押さえ付けられていたせいで逃げることができなかったため、仕方なく身を委ねることにしたのだった。
しばらくして唇が離れた後で、不意に首筋に口付けられたせいで、反射的にビクッと反応してしまうと同時に、身体が熱を帯び始めてしまった。
それを見計らったかのように、今度は胸元をまさぐられ、突起を摘ままれたことで、甘い声を上げてしまったことで、すっかりスイッチが入ってしまった様子の彼は、執拗に胸への愛撫を続けてくる。
その結果、完全に感じさせられてしまった私は、徐々に身体の力が抜けていき、やがて、されるがままの状態になってしまったことで、ほとんど
抵抗できない状態になっていた。
しばらくした後、ようやく満足したらしい彼は、おもむろに私の両脚を大きく広げさせると、その間に自分の身体を割り込ませてきて、
そのまま覆いかぶさってくるなり、いきなり唇を重ねてきたかと思うと、舌を差し入れてきたのである。
突然のことに驚いてしまったものの、なんとか受け入れようと試みた私は、積極的に舌を絡めることで応じていた。
呆れ混じりにそう言うと、彼は苦笑しつつ肩を竦めた後、どこか申し訳なさそうに謝罪してきたので、それ以上は追求しないことにした。
それに、こうして肌を重ねること自体は決して嫌ではなかったこともあり、これ以上は何も言うまいと思ったのだ。
ただ、問題はどうやってこの事態を説明するかということなのだが、正直に打ち明けたところで信じてもらえるとは思えず、だからと言って、
このまま黙っておくわけにもいかないわけで、どうすべきかと頭を悩ませていると、不意に陛下が口を開いた。
その内容は、私と子作りをしたいというものだったため、二つ返事で了承したものの、よくよく考えてみれば、これはかなりまずい状況なのでは
ないかと思い至り、冷や汗を流し始めたものの、時すでに遅しである。
しかも、あろうことか、さらにとんでもない発言を口にしたのである。
曰く、既成事実さえ作ってしまえばこちらのものだとか何とか。
いやいやいやいや、さすがにそれはちょっと無理があるんじゃ――そう思ったものの、反論する間もなく押し倒されてしまい、
強引に唇を塞がれてしまう結果となってしまった私は、もはや抵抗する気力すら湧いてこなくて、素直に受け入れることを選んだのだった。
そこから先の展開については予想だにしていなかったこともあって、ただただ驚くばかりだったが、陛下の方は既に
準備万端といった様子だったこともあり、今更拒むことなどできるはずもなかったのである。
いよいよその時がやってきたことで、緊張のあまり身を固くしていた私だったが、彼が覆い被さってきた途端に、
全身が熱くなっていくのを感じた私は、無意識のうちに胸を高鳴らせてしまっていたらしく、それを見た彼はクスッと笑うと、
私の頭を撫でつつ、優しく囁いてきた。
それを聞いた途端、安心感を覚えてしまった私は、すぐに落ち着きを取り戻すことができたのだが、その一方で、少し残念な気持ちになって
しまったのは内緒の話である。
とはいえ、そんな気持ちを悟られないよう平静を装っていると、今度は唐突に抱き寄せられてしまい、戸惑いながらも顔を上げると、
不意に唇を奪われてしまったことで、一瞬頭の中が真っ白になってしまう。
だが、すぐに我に返った私は、咄嗟に離れようとしたのだが、いつの間にか背中に腕を回されていて身動きが取れなくなっており、
さらには後頭部を押さえ付けられていたせいで逃げることができなかったため、仕方なく身を委ねることにしたのだった。
しばらくして唇が離れた後で、不意に首筋に口付けられたせいで、反射的にビクッと反応してしまうと同時に、身体が熱を帯び始めてしまった。
それを見計らったかのように、今度は胸元をまさぐられ、突起を摘ままれたことで、甘い声を上げてしまったことで、すっかりスイッチが入ってしまった様子の彼は、執拗に胸への愛撫を続けてくる。
その結果、完全に感じさせられてしまった私は、徐々に身体の力が抜けていき、やがて、されるがままの状態になってしまったことで、ほとんど
抵抗できない状態になっていた。
しばらくした後、ようやく満足したらしい彼は、おもむろに私の両脚を大きく広げさせると、その間に自分の身体を割り込ませてきて、
そのまま覆いかぶさってくるなり、いきなり唇を重ねてきたかと思うと、舌を差し入れてきたのである。
突然のことに驚いてしまったものの、なんとか受け入れようと試みた私は、積極的に舌を絡めることで応じていた。
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