あららっ、ダメでしたのねっそんな私はイケメン皇帝陛下に攫われて~あぁんっ妊娠しちゃうの♡~

一ノ瀬 彩音

文字の大きさ
上 下
11 / 38

11.

しおりを挟む
曰く、突然倒れた私をベッドまで運んでくれたのが皇帝陛下だったらしいのだが、
その後のことはよく覚えていないとのことだったので、ひとまず安心することができた。

「それにしても、まさかあんなことをしていたなんて思いもしなかったわ」

それを聞いた瞬間、全身が熱くなっていったような気がしたが、恐らく気のせいではないだろう、
何故なら鏡を見なくても分かるくらい真っ赤になっていることが分かったからだ。さすがに恥ずかしかったため、
両手で顔を覆っていると、
不意に頭を撫でられたため、驚いて顔を上げると、心配そうな表情をした彼女と目が合ってしまい、
咄嗟に視線を逸らしてしまう。

それを見た彼女は、クスッと笑いながらこう言ってきた。

「大丈夫ですよ、誰にも言いませんから安心してください」

そう言って微笑む彼女の姿を見て、
何だか恥ずかしくなってしまった私は、無言のまま俯くことしかできなかった、

「そういえば、皇帝陛下はどうされたのですか?」

ふと気になったことを質問してみたところ、まだお休みになっているようで、
しばらくは起きてこられないだろうとのことだった。
それを聞いて、内心ホッとしていたのは内緒だ。

何しろ、今は、彼と顔を合わせたくないと思っていたからだ、
その理由については敢えて語らないけれど、少なくとも今の私にとっては都合の悪い状況であることは
間違いないだろう。

できることならこのままやり過ごしたいと考えていたのだけれど、残念ながらそうもいかないようだった、
なぜなら、私の前に皇帝陛下が現れたからだ。
しかも、よりにもよって裸のままの姿で現れたのである!

これにはさすがの私も動揺を隠せずにいた。そんな私のことを気にすることなく、彼はいきなり抱き着いてきたかと思うと、
そのまま押し倒されてしまったのだった。そして、あっという間に服を脱がされてしまった私は、抵抗することも出来ずに為すがままになっていた。
しばらくした後、彼が覆い被さるようにして乗っかってきたのだが、その直後、唇を奪われてしまったことで、抵抗する気力を奪われてしまった私は、
あっさりと陥落してしまった結果、最後まで受け入れることになってしまったのだ。

その後も幾度となくイカされ続けた私は、限界を迎えた後、グッタリとしてしまっていたのだが、休む間もなく責め立てられているうちに、
いつの間にか気を失っていたらしい。気が付いた時には、既に朝になっていて、隣にいたはずの皇帝陛下の姿はなかった。
そのことに一抹の寂しさを感じながら身支度を整えた後、食堂へと向かうことにした。

食事を済ませて部屋に戻った後は、何をするでもなくボーッとして過ごしていたら、扉をノックする音が聞こえたので返事をすると、
部屋に入ってきたのはメイド長だった。彼女は私の姿を目にした途端、安堵した様子を見せながらこう言った。
どうやら、ずっと心配してくれていたようだ。

そんな彼女に対して感謝の気持ちを伝えた私は、昨日の出来事について尋ねたところ、特に問題はなかったとのことで安心した私は、ようやく肩の力を抜くことができたのだった。
それからしばらくして、私はある場所へ向かうために部屋を出た。目的はただ一つ、皇帝陛下に会うためである。
正直なところ、顔を合わせるのは気が進まないというのが本音だったが、そういうわけにもいかなかった。
というのも、実はこれから例の件について話し合うことになっていたからである。

とはいえ、実際に話をするわけではないので、正確には話し合いというよりも、一方的な通告のようなものなのだが、
とにかくそういうことになっているので、仕方なく向かうことにしたのだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

美しい公爵様の、凄まじい独占欲と溺れるほどの愛

らがまふぃん
恋愛
 こちらは以前投稿いたしました、 美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛 の続編となっております。前作よりマイルドな作品に仕上がっておりますが、内面のダークさが前作よりはあるのではなかろうかと。こちらのみでも楽しめるとは思いますが、わかりづらいかもしれません。よろしかったら前作をお読みいただいた方が、より楽しんでいただけるかと思いますので、お時間の都合のつく方は、是非。時々予告なく残酷な表現が入りますので、苦手な方はお控えください。 *早速のお気に入り登録、しおり、エールをありがとうございます。とても励みになります。前作もお読みくださっている方々にも、多大なる感謝を! ※R5.7/23本編完結いたしました。たくさんの方々に支えられ、ここまで続けることが出来ました。本当にありがとうございます。ばんがいへんを数話投稿いたしますので、引き続きお付き合いくださるとありがたいです。この作品の前作が、お気に入り登録をしてくださった方が、ありがたいことに200を超えておりました。感謝を込めて、前作の方に一話、近日中にお届けいたします。よろしかったらお付き合いください。 ※R5.8/6ばんがいへん終了いたしました。長い間お付き合いくださり、また、たくさんのお気に入り登録、しおり、エールを、本当にありがとうございました。 ※R5.9/3お気に入り登録200になっていました。本当にありがとうございます(泣)。嬉しかったので、一話書いてみました。 ※R5.10/30らがまふぃん活動一周年記念として、一話お届けいたします。 ※R6.1/27美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛(前作) と、こちらの作品の間のお話し 美しく冷酷な公爵令息様の、狂おしい熱情に彩られた愛 始めました。お時間の都合のつく方は、是非ご一読くださると嬉しいです。※R6.5/18お気に入り登録300超に感謝!一話書いてみましたので是非是非! *らがまふぃん活動二周年記念として、R6.11/4に一話お届けいたします。少しでも楽しんでいただけますように。 ※R7.2/22お気に入り登録500を超えておりましたことに感謝を込めて、一話お届けいたします。本当にありがとうございます。

【完結】夢見たものは…

伽羅
恋愛
公爵令嬢であるリリアーナは王太子アロイスが好きだったが、彼は恋愛関係にあった伯爵令嬢ルイーズを選んだ。 アロイスを諦めきれないまま、家の為に何処かに嫁がされるのを覚悟していたが、何故か父親はそれをしなかった。 そんな父親を訝しく思っていたが、アロイスの結婚から三年後、父親がある行動に出た。 「みそっかす銀狐(シルバーフォックス)、家族を探す旅に出る」で出てきたガヴェニャック王国の国王の側妃リリアーナの話を掘り下げてみました。 ハッピーエンドではありません。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

片想いの相手と二人、深夜、狭い部屋。何も起きないはずはなく

おりの まるる
恋愛
ユディットは片想いしている室長が、再婚すると言う噂を聞いて、情緒不安定な日々を過ごしていた。 そんなある日、怖い噂話が尽きない古い教会を改装して使っている書庫で、仕事を終えるとすっかり夜になっていた。 夕方からの大雨で研究棟へ帰れなくなり、途方に暮れていた。 そんな彼女を室長が迎えに来てくれたのだが、トラブルに見舞われ、二人っきりで夜を過ごすことになる。 全4話です。

ヤンデレ、始められました。

来栖もよもよ&来栖もよりーぬ
恋愛
ごくごく平凡な女性と、彼女に執着する騎士団副隊長の恋愛話。Rシーンは超あっさりです。

燻らせた想いは口付けで蕩かして~睦言は蜜毒のように甘く~

二階堂まや
恋愛
北西の国オルデランタの王妃アリーズは、国王ローデンヴェイクに愛されたいがために、本心を隠して日々を過ごしていた。 しかしある晩、情事の最中「猫かぶりはいい加減にしろ」と彼に言われてしまう。 夫に嫌われたくないが、自分に自信が持てないため涙するアリーズ。だがローデンヴェイクもまた、言いたいことを上手く伝えられないもどかしさを密かに抱えていた。 気持ちを伝え合った二人は、本音しか口にしない、隠し立てをしないという約束を交わし、身体を重ねるが……? 「こんな本性どこに隠してたんだか」 「構って欲しい人だったなんて、思いませんでしたわ」 さてさて、互いの本性を知った夫婦の行く末やいかに。 +ムーンライトノベルズにも掲載しております。

それぞれのその後

京佳
恋愛
婚約者の裏切りから始まるそれぞれのその後のお話し。 ざまぁ ゆるゆる設定

婚約破棄される令嬢は最後に情けを求め

かべうち右近
恋愛
「婚約を解消しよう」 いつも通りのお茶会で、婚約者のディルク・マイスナーに婚約破棄を申し出られたユーディット。 彼に嫌われていることがわかっていたから、仕方ないと受け入れながらも、ユーディットは最後のお願いをディルクにする。 「私を、抱いてください」 だめでもともとのその申し出を、何とディルクは受け入れてくれて……。 婚約破棄から始まるハピエンの短編です。 この小説はムーンライトノベルズ、アルファポリス同時投稿です。

処理中です...