あららっ、ダメでしたのねっそんな私はイケメン皇帝陛下に攫われて~あぁんっ妊娠しちゃうの♡~

一ノ瀬 彩音

文字の大きさ
上 下
4 / 38

4.

しおりを挟む
そのまま覆い被さってきたかと思うと、いきなり唇を奪われてしまう。

そのまま覆い被さってきたかと思うと、いきなり唇を奪われてしまう。

しかもそれだけではなく、舌まで入れてきたものだから驚いてしまい、咄嗟に彼を突き飛ばしてしまったのだ。
まさかそんなことをされるとは思っていなかったので油断していたということもあるのだけれど、
それ以前に恥ずかしさの方が勝ってしまったのである。

私を、落ち着かせようとしたのか、彼が再び唇を重ねてきた。
今度は触れるだけの優しいキスだったが、それでも十分に効果があったらしく、次第に緊張も解れていった。
見計らってなのか、今度はゆっくりと舌が口内に侵入してきて、歯茎の裏側をなぞるようにして刺激してくる。

さらに舌を絡め取られてしまい、為す術もなくされるがままになってしまう。
時折、唇を離しては息継ぎをし、またキスをするという動作を繰り返していくうちに、頭がぼーっとしてきて、
何も考えられなくなるほどの快感に襲われ始める。
もはや、まともに思考することもままならず、ただ快楽に身を任せることしか出来ないでいた。

裸体の奥底から何かが込み上げてくるような感覚に襲われた直後、全身に力が入らなくなってしまう。
そのまま気を失ってしまっていた――気がつくと私はベッドの上で寝ていたらしい、傍らには彼の姿はなく、
代わりにメイド服姿の女性が立っていて、心配そうに顔を覗き込んでいた。

「よかった、お目覚めになられたようですね」
は安堵した様子で胸を撫で下ろしていた。
だが、すぐにその表情が一変し、慌てた様子で口を開いた。

「申し訳ありませんでした!」

突然謝られて戸惑う私に、彼女は謝罪の言葉を口にする。
どうやら先ほどの行為は私が気絶してしまったことが原因だったらしい、それを聞いて安心すると同時に、改めて自分の姿を確認することになった。
身に着けているのは純白のショーツだけで、それ以外は何も身につけていない状態だった。

恐らくは皇帝陛下の仕業なのだろうけれど、正直言って勘弁してほしいというのが本音だった。

「ああもう! なんで毎回脱がせるんですか!?」

私はそう叫びながらベッドから飛び起きたが、その直後、下腹部の奥が疼き出して、その場に蹲ってしまう。
すると、その様子を見たメイドさんが心配そうな表情を浮かべながら近づいてくる。
そんな彼女に対し、私が大丈夫であることを伝えた後で、ふとあることを思い出したので、聞いてみることにした。

「……そういえば、皇帝陛下は今どこにいらっしゃるのですか?」

私のその質問に、メイドさんは答えてくれた。
何でも、朝早くからどこかへ出かけてしまい、夜まで帰ってこないとのことらしい。
聞いた私は思わずホッとしてしまった。

さすがに丸一日いないのであれば問題ないだろうと思ったのだ。
大きな間違いであったと気付かされることになる――夕食後、お風呂に入った後に自室へと戻った時のことだった。

突如、扉が開いて何者かが入ってきたかと思えば、あっという間に押し倒されてしまったのだ。
抵抗しようとしたが、両手を押さえつけられてしまって身動きが取れなくなってしまった。
耳元で囁かれた言葉に驚愕する羽目になる。

その人物とは、他でもない皇帝陛下だったのだ!  なぜここに!?
疑問が頭に浮かぶよりも早く、強引に唇を奪われてしまった。
同時に、もう片方の手が胸元に触れてきて、ゆっくりと撫で回されていく、それだけで、背筋がゾクゾクしてしまう。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

美しい公爵様の、凄まじい独占欲と溺れるほどの愛

らがまふぃん
恋愛
 こちらは以前投稿いたしました、 美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛 の続編となっております。前作よりマイルドな作品に仕上がっておりますが、内面のダークさが前作よりはあるのではなかろうかと。こちらのみでも楽しめるとは思いますが、わかりづらいかもしれません。よろしかったら前作をお読みいただいた方が、より楽しんでいただけるかと思いますので、お時間の都合のつく方は、是非。時々予告なく残酷な表現が入りますので、苦手な方はお控えください。 *早速のお気に入り登録、しおり、エールをありがとうございます。とても励みになります。前作もお読みくださっている方々にも、多大なる感謝を! ※R5.7/23本編完結いたしました。たくさんの方々に支えられ、ここまで続けることが出来ました。本当にありがとうございます。ばんがいへんを数話投稿いたしますので、引き続きお付き合いくださるとありがたいです。この作品の前作が、お気に入り登録をしてくださった方が、ありがたいことに200を超えておりました。感謝を込めて、前作の方に一話、近日中にお届けいたします。よろしかったらお付き合いください。 ※R5.8/6ばんがいへん終了いたしました。長い間お付き合いくださり、また、たくさんのお気に入り登録、しおり、エールを、本当にありがとうございました。 ※R5.9/3お気に入り登録200になっていました。本当にありがとうございます(泣)。嬉しかったので、一話書いてみました。 ※R5.10/30らがまふぃん活動一周年記念として、一話お届けいたします。 ※R6.1/27美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛(前作) と、こちらの作品の間のお話し 美しく冷酷な公爵令息様の、狂おしい熱情に彩られた愛 始めました。お時間の都合のつく方は、是非ご一読くださると嬉しいです。※R6.5/18お気に入り登録300超に感謝!一話書いてみましたので是非是非! *らがまふぃん活動二周年記念として、R6.11/4に一話お届けいたします。少しでも楽しんでいただけますように。 ※R7.2/22お気に入り登録500を超えておりましたことに感謝を込めて、一話お届けいたします。本当にありがとうございます。

私の知らぬ間に

豆狸
恋愛
私は激しい勢いで学園の壁に叩きつけられた。 背中が痛い。 私は死ぬのかしら。死んだら彼に会えるのかしら。

【完結】夢見たものは…

伽羅
恋愛
公爵令嬢であるリリアーナは王太子アロイスが好きだったが、彼は恋愛関係にあった伯爵令嬢ルイーズを選んだ。 アロイスを諦めきれないまま、家の為に何処かに嫁がされるのを覚悟していたが、何故か父親はそれをしなかった。 そんな父親を訝しく思っていたが、アロイスの結婚から三年後、父親がある行動に出た。 「みそっかす銀狐(シルバーフォックス)、家族を探す旅に出る」で出てきたガヴェニャック王国の国王の側妃リリアーナの話を掘り下げてみました。 ハッピーエンドではありません。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

片想いの相手と二人、深夜、狭い部屋。何も起きないはずはなく

おりの まるる
恋愛
ユディットは片想いしている室長が、再婚すると言う噂を聞いて、情緒不安定な日々を過ごしていた。 そんなある日、怖い噂話が尽きない古い教会を改装して使っている書庫で、仕事を終えるとすっかり夜になっていた。 夕方からの大雨で研究棟へ帰れなくなり、途方に暮れていた。 そんな彼女を室長が迎えに来てくれたのだが、トラブルに見舞われ、二人っきりで夜を過ごすことになる。 全4話です。

ヤンデレ、始められました。

来栖もよもよ&来栖もよりーぬ
恋愛
ごくごく平凡な女性と、彼女に執着する騎士団副隊長の恋愛話。Rシーンは超あっさりです。

悪役令嬢がガチで怖すぎる

砂原雑音
恋愛
年の離れた弟が生まれ、嫡子ではなくなってしまったベル。学院卒業後はどこかに嫁に、という両親の想いを他所に職業婦人になる将来を目指す。学院入学のため田舎の領地を出て王都へやってきたが、入学式当日に前世の記憶が蘇った。前世で日本人だったベル。そしてこの世界は、前世のベルが読んでいた恋愛小説の舞台だった。 ※レーティングは保険です※表紙はchatGPTさんが描いてくれました※

燻らせた想いは口付けで蕩かして~睦言は蜜毒のように甘く~

二階堂まや
恋愛
北西の国オルデランタの王妃アリーズは、国王ローデンヴェイクに愛されたいがために、本心を隠して日々を過ごしていた。 しかしある晩、情事の最中「猫かぶりはいい加減にしろ」と彼に言われてしまう。 夫に嫌われたくないが、自分に自信が持てないため涙するアリーズ。だがローデンヴェイクもまた、言いたいことを上手く伝えられないもどかしさを密かに抱えていた。 気持ちを伝え合った二人は、本音しか口にしない、隠し立てをしないという約束を交わし、身体を重ねるが……? 「こんな本性どこに隠してたんだか」 「構って欲しい人だったなんて、思いませんでしたわ」 さてさて、互いの本性を知った夫婦の行く末やいかに。 +ムーンライトノベルズにも掲載しております。

処理中です...