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「カルネさんのことは存じておりましたし、一度直接お会いしてみたいと思っておりました」
と口にするが目が笑っていませんわよ。
やはり嫉妬をしているようですわね。
ですけど私だって負けるわけにいきませんもの!
私が決意を固めると早速行動に移るべく行動するのですわ!
さぁまずは何を仕掛けていきましょうか!?
取り敢えず何か良い案がないかと頭を悩ませましたら
あることを思い出しました!
私が悪役令嬢になった経緯ですわ!!
私としたことが何故今まで忘れていたのでしょう!
思い出せたことを感謝いたしましょう!
確か私が転生したのが15歳の頃。
その3年後くらいにヒロインちゃんと出会って一目惚れをして攻略したんでしたかしら?
それなら、今は16歳ですね。
それならば、ちょうどいい頃合いでしょう!
そこで考えた結果思いついた作戦がこれですわ! 私は事前に準備をしていたドレスを着てリディの前へ出ることにするのです!
ふふふふ、驚くリデァの顔を想像したら笑みを抑えきれなかったですわ!
私の計画通りに事が進んでいけば間違いなく成功するはずですの!
後はタイミングを見極めればいけると睨んでおりましてよ!
私が意気揚々と準備を進めると、いよいよその時が訪れたんです!
私は予め用意した台詞を口にすることにした!
私が着ているのは純白のレースをふんだんにあしらいつつも決して派手に見えないように施されたドレスでした!
私の好みのドレスですわ
私って意外と清楚系が好きなんですの。
それに、これは勝負服でもありますれば。
私がそう宣言すると、私はリディアナ様にこう
問いかける。
「あら、どうなされたんですか?  私にそのような質問を投げかけて」
すると案の上、私の言葉に驚いた表情をしたので私は勝ち誇った気分になりましたわ。
すると、私の言葉に反応したのはリディアナ様だけではなく、ユリウス様も同じ反応を示してくれたので私は思わず顔が綻びそうになるのを必死に堪えていましたわ。
すると、私の目の前に居る人物がとんでもない発言をしだした。
(今更そんなこと言われたって遅いのよ。私の方が先に貴方のことを好きになっていた)
と、その発言を聞いた瞬間に私は驚きのあまりに絶句してしまう。
そして、その相手が誰なのかと理解した途端私の体は無意識のうちに動いてしまう。
私は相手の肩を掴むと強引に引き寄せてそのまま接吻を交わしましたわ。
私は怒りに身を任せるかのように何度も舌を絡ませる。
そして、唇が離れるまでずっと吸い付くようなキスを繰り返し、ようやく離れた時には私の呼吸は乱れに乱されてしまい息をすることさえも辛く感じられてしまったほど。
私は何とか整えようとすると、いきなり視界が揺れ動いたのです。
私は慌てて目を開けると、私はユリウス様に抱っこされていることに気づく。
すると、ユリウス様は私のことを抱きしめたままベッドに向かって歩き出す。
そして、私を下ろすとユリウス様はそのまま私を押し倒してきた。
私は彼に身を委ねることにした。
そして、私はこの場を後にすると部屋に戻ってきてすぐに眠りについた。
そして翌朝、私は目覚めると急いで支度を済ませた後でユリウス様を起こしに寝室へと向かった。
するとユリウス様は寝惚け眼を擦りながら私のことを見つめてきた。
その仕草が妙に可愛らしく思えて、私の胸がキュンとしてしまった。
(これが母性本能というものなのでしょうか?)
と不思議に思う。
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