悪役令嬢は『ざまぁ』したいのに、どうしてこうなる！？

44.

ユリウス様は私の頭を撫でた後、私の腰に腕を回すと、私の歩幅に合わせて歩いてくれる。
私はそんなユリウス様の優しさが嬉しかった。
私はユリウス様と楽しく過ごすと、夕方になり私達は家へと戻ることにした。
私達が家に戻ってくると、ユリウス様は私を抱きしめてキスをしてくる。
私はユリウス様に身を任せてされるがままになっていた。
「ユリウス様、私達、結婚したら毎日こんな風に過ごせますかね？」
私はふと疑問に思ったことを口に出した。すると、ユリウス様は私の頭を撫でて、
「そうだな、僕達の結婚式は盛大なものにしようか？」
私はユリウス様の胸に顔を埋めると、
「はい、私も楽しみです」
そう言って私はユリウス様とキスを交わした。それからというもの、私はユリウス様とのデートを楽しんだのであった。
ユリウス様に連れられ、私はとある場所に訪れていた。そこは教会だった。
ユリウス様は私の手を握ると、
「さあ、行こうか」
と言って歩き始める。
私はユリウス様の背中を見つめて歩くと、ユリウス様は教会の扉を開けると、中には大勢の人が居て、私達に注目が集まる。
ユリウス様は私をエスコートして中に入ると、神父様が私の前に立ち、
「汝は健やかなる時も病める時も、この男を愛し支えることを誓いますか？」
そう問われて私は答える。
「はい、私はユリウス様のことを愛しております。この命尽きるまで彼のことを想い続けます」
私はそう言うと、ユリウス様は私を引き寄せてキスをすると、ユリウス様は私の耳元で囁いた。
「ありがとう、僕の愛しい人。君と出会えて本当に良かった」
そう言うと、私達はキスをして、それから式が始まった。
式は滞りなく進んでいき、いよいよブーケトスの時間になると、私はユリウス様と共に外に出る。すると、一人の女性がこちらに向かって走って来ていて、私の前で立ち止まると、私に話しかけてきた。
「あの、私と結婚してください！」
私は突然のことで困惑していると、ユリウス様が私の肩を抱いてきて、女性にこう言った。
ユリウス様の方を見ると、ユリウス様は私にウインクをしてきた。
その行動の意味を理解した。
ユリウス様の手を取ると、その女性は泣き崩れてしまった。
彼女の手を取ってあげると、彼女は私に抱き付いてくる。
私は彼女を優しく抱き締めてあげた。
すると、ユリウス様は私に近付いてくると、私の頬に手を当てて微笑んできた。
「愛していますよ、私の可愛いカルネ」
そう言うなり、私を横抱きにして持ち上げてくると、私達は教会に戻った。
その後、ユリウス様は私を下ろすと、私を椅子に座らせた後、私の前に立つと、私を上から下まで舐めるように見渡した後、満足そうな表情を浮かべていた。
ユリウス様が何を考えているのか察すると、顔を真っ赤にした。
それからしばらくして、私達は皆の祝福を受けながら、夫婦となったのであった。
私達は結婚してから、私は妊娠していて、今現在、私はベッドの上で過ごしていた。
「カルネ、大丈夫かい？ 無理はするんじゃないぞ？ 」
ユリウス様は心配そうに私に言ってくると、私はクスリと笑うと、
「貴方は私を心配し過ぎですよ？ 私はもう立派な大人なのですから」
私は少し拗ねた感じで言うと、ユリウス様は困った表情をする。
それから暫くすると、ユリウス様は仕事に向かった。
私は一人寂しく留守番をしていると、部屋のドアをノックされたので返事を返すと、メイドさんが入って来た。
どうやら私にお客様が来ているらしい。
「お待たせいたしました。私に御用があるそうですね」
「はい、そうです。私は貴方に用があって参りました。カルネ様」
名前を呼ばれて驚いた。