17 / 61
17話
しおりを挟む
そこで頭を撫でようとしたところ、急に腕を掴まれてしまいました。
驚いて声を上げる間もなく押し倒されてしまったので、
抵抗しようと思いましたが無駄でしたのです。
どうやら起きていたらしく、私に覆い被さってきたのです。
「あの、ご主人様? 何をしているんですか?」
と恐る恐る尋ねると、彼は笑顔で答えてくれました。
それを聞いて安心した私は油断してしまいました。
その直後、首筋に鋭い痛みを感じたかと思うと、身体から力が抜けていき、
意識が朦朧としてきてしまいました。
最後に見た光景は、ニヤリと笑う彼の顔でした。
(ああ、これはまずいですね)
薄れゆく意識の中で、そう思ったところで私の意識は途切れました。
どれくらいの時間が経過したでしょうか、目を覚ますとそこにはご主人様の姿がありました。
彼は、心配そうな顔で覗き込んでいましたが、私が起きたことに気づくとホッと胸を撫で下ろしました。
「ごめんね、ちょっとやりすぎちゃったみたいだ」
そう言って謝る彼に、怒る気になれませんでしたので、
気にしないで下さいと言うと彼は笑って許してくれました。
それから、私たちは二人でシャワーを浴びてから朝食を取りました。
今日の予定について話し合いましたが、とりあえず今日はゆっくり過ごすことになりました。
その後は、街を散策したり買い物をしたりして過ごしました。
夕方には宿に戻り、一緒に食事を楽しんだ後、同じベッドで眠りにつきました。
翌朝、目覚めると目の前には彼の胸板がありドキドキしてしまいまいたが、同時に安心感を覚えました。
そうしてしばらく抱き合っていたのですが、不意に視線を感じ見上げると彼と目が合いました。
彼は微笑みながら言いました。
「おはよう、昨日はよく眠れたかな?」
それに対して、私も笑顔で答えました。
「おはようございます、ご主人様のおかげでぐっすり眠れましたよ」
と答えると、彼も嬉しそうに微笑み返してくれました。
そんなやり取りをしている内に、段々と恥ずかしくなってきてしまい俯いてしまいました。
そんな私の様子を見て察したのでしょう、彼が声を掛けてきました。
「……大丈夫かい?」
そう聞かれたので、慌てて顔を上げて頷きました。
すると、安心したように笑ってくれたので安心しました。
その後、身支度を整えた後宿屋から出て外に出ました。
それから暫く歩いた後、私たちは街の出口に向かいました。
というのも、これから街を出て別の街に行くことになったからです。
目的地は、ここから南西の方角にある港町で、そこから船に乗って他の島に向かうことになっているのです。
そのために必要な物資を購入し、馬車を借りるために冒険者ギルドに向かっている途中でした。
途中、何度か魔物と遭遇したのですが難なく倒すことができましたので特に問題はありません。
ただ、戦闘中にお尻を撫でられた時はびっくりしましたが、何とか耐えることが出来ました。
(本当に危ないところでしたが)
そんなこんなで歩いているうちに、ようやく到着することができましたので中に入ることにしました。
中に入った途端、ギルド内から一斉に注目を浴びることとなりましたが、
気にせず受付まで進み要件を伝えますと、担当者が出てきて対応してくれました。
まずは、馬車を借り受けるための手続きを済ませることにしたのですが、
その際に必要な書類や費用の支払いなどを行いました。
それからしばらくして手続きが完了したのでいよいよ出発することとなりました。
その際、馬の状態を確認しましたが、とても元気そうなのでこれなら大丈夫そうだなと思い安心して任せることができました。
あとは出発するだけとなったのですが、その前に昼食を食べることになりまして近くの食堂に入ることにしました。
そこは海鮮料理をメインに扱ったお店のようでしたので、そちらを注文することにしました。
待っている間、周囲のお客さん達からの視線が気になって仕方ありませんでしたが、
ご主人様は全く気にしていない様子でした。
流石だなぁと思いながら待っていると、ようやく運ばれてきましたので早速いただくことにしました。
最初に運ばれてきたのは、魚介類のスープでした。
見た目にも鮮やかな色合いをしていて、美味しそうに見えたのですが、
実際に食べてみると想像以上に美味しくて驚きました。
魚の旨味が凝縮されていて、まるで高級レストランで出てくるような味だったのです。
夢中で食べているとあっという間に完食してしまいました。
次に運ばれてきたのは、メインとなるお肉料理でした。
こちらは牛肉を使用しているようで、柔らかくて口の中で溶けてしまいそうなほどでした。
味付けも良く、香辛料が効いたピリッとした味わいがアクセントになっていてとても美味しかったです。
デザートにはアイスクリームが出ましたが、これも絶品で大満足でした。
そして、食事を終えた私たちは、代金を支払うため席を立ちました。
その時、ふと視線を感じて顔を上げると店員の男性と目が合いました。
驚いて声を上げる間もなく押し倒されてしまったので、
抵抗しようと思いましたが無駄でしたのです。
どうやら起きていたらしく、私に覆い被さってきたのです。
「あの、ご主人様? 何をしているんですか?」
と恐る恐る尋ねると、彼は笑顔で答えてくれました。
それを聞いて安心した私は油断してしまいました。
その直後、首筋に鋭い痛みを感じたかと思うと、身体から力が抜けていき、
意識が朦朧としてきてしまいました。
最後に見た光景は、ニヤリと笑う彼の顔でした。
(ああ、これはまずいですね)
薄れゆく意識の中で、そう思ったところで私の意識は途切れました。
どれくらいの時間が経過したでしょうか、目を覚ますとそこにはご主人様の姿がありました。
彼は、心配そうな顔で覗き込んでいましたが、私が起きたことに気づくとホッと胸を撫で下ろしました。
「ごめんね、ちょっとやりすぎちゃったみたいだ」
そう言って謝る彼に、怒る気になれませんでしたので、
気にしないで下さいと言うと彼は笑って許してくれました。
それから、私たちは二人でシャワーを浴びてから朝食を取りました。
今日の予定について話し合いましたが、とりあえず今日はゆっくり過ごすことになりました。
その後は、街を散策したり買い物をしたりして過ごしました。
夕方には宿に戻り、一緒に食事を楽しんだ後、同じベッドで眠りにつきました。
翌朝、目覚めると目の前には彼の胸板がありドキドキしてしまいまいたが、同時に安心感を覚えました。
そうしてしばらく抱き合っていたのですが、不意に視線を感じ見上げると彼と目が合いました。
彼は微笑みながら言いました。
「おはよう、昨日はよく眠れたかな?」
それに対して、私も笑顔で答えました。
「おはようございます、ご主人様のおかげでぐっすり眠れましたよ」
と答えると、彼も嬉しそうに微笑み返してくれました。
そんなやり取りをしている内に、段々と恥ずかしくなってきてしまい俯いてしまいました。
そんな私の様子を見て察したのでしょう、彼が声を掛けてきました。
「……大丈夫かい?」
そう聞かれたので、慌てて顔を上げて頷きました。
すると、安心したように笑ってくれたので安心しました。
その後、身支度を整えた後宿屋から出て外に出ました。
それから暫く歩いた後、私たちは街の出口に向かいました。
というのも、これから街を出て別の街に行くことになったからです。
目的地は、ここから南西の方角にある港町で、そこから船に乗って他の島に向かうことになっているのです。
そのために必要な物資を購入し、馬車を借りるために冒険者ギルドに向かっている途中でした。
途中、何度か魔物と遭遇したのですが難なく倒すことができましたので特に問題はありません。
ただ、戦闘中にお尻を撫でられた時はびっくりしましたが、何とか耐えることが出来ました。
(本当に危ないところでしたが)
そんなこんなで歩いているうちに、ようやく到着することができましたので中に入ることにしました。
中に入った途端、ギルド内から一斉に注目を浴びることとなりましたが、
気にせず受付まで進み要件を伝えますと、担当者が出てきて対応してくれました。
まずは、馬車を借り受けるための手続きを済ませることにしたのですが、
その際に必要な書類や費用の支払いなどを行いました。
それからしばらくして手続きが完了したのでいよいよ出発することとなりました。
その際、馬の状態を確認しましたが、とても元気そうなのでこれなら大丈夫そうだなと思い安心して任せることができました。
あとは出発するだけとなったのですが、その前に昼食を食べることになりまして近くの食堂に入ることにしました。
そこは海鮮料理をメインに扱ったお店のようでしたので、そちらを注文することにしました。
待っている間、周囲のお客さん達からの視線が気になって仕方ありませんでしたが、
ご主人様は全く気にしていない様子でした。
流石だなぁと思いながら待っていると、ようやく運ばれてきましたので早速いただくことにしました。
最初に運ばれてきたのは、魚介類のスープでした。
見た目にも鮮やかな色合いをしていて、美味しそうに見えたのですが、
実際に食べてみると想像以上に美味しくて驚きました。
魚の旨味が凝縮されていて、まるで高級レストランで出てくるような味だったのです。
夢中で食べているとあっという間に完食してしまいました。
次に運ばれてきたのは、メインとなるお肉料理でした。
こちらは牛肉を使用しているようで、柔らかくて口の中で溶けてしまいそうなほどでした。
味付けも良く、香辛料が効いたピリッとした味わいがアクセントになっていてとても美味しかったです。
デザートにはアイスクリームが出ましたが、これも絶品で大満足でした。
そして、食事を終えた私たちは、代金を支払うため席を立ちました。
その時、ふと視線を感じて顔を上げると店員の男性と目が合いました。
0
お気に入りに追加
293
あなたにおすすめの小説
クソつよ性欲隠して結婚したら草食系旦那が巨根で絶倫だった
山吹花月
恋愛
『穢れを知らぬ清廉な乙女』と『王子系聖人君子』
色欲とは無縁と思われている夫婦は互いに欲望を隠していた。
◇ムーンライトノベルズ様へも掲載しております。
【完結】お義父様と義弟の溺愛が凄すぎる件
百合蝶
恋愛
お母様の再婚でロバーニ・サクチュアリ伯爵の義娘になったアリサ(8歳)。
そこには2歳年下のアレク(6歳)がいた。
いつもツンツンしていて、愛想が悪いが(実話・・・アリサをーーー。)
それに引き替え、ロバーニ義父様はとても、いや異常にアリサに構いたがる!
いいんだけど触りすぎ。
お母様も呆れからの憎しみも・・・
溺愛義父様とツンツンアレクに愛されるアリサ。
デビュタントからアリサを気になる、アイザック殿下が現れーーーーー。
アリサはの気持ちは・・・。
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
王女、騎士と結婚させられイかされまくる
ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。
性描写激しめですが、甘々の溺愛です。
※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。
ハズレ令嬢の私を腹黒貴公子が毎夜求めて離さない
扇 レンナ
恋愛
旧題:買われた娘は毎晩飛ぶほど愛されています!?
セレニアは由緒あるライアンズ侯爵家の次女。
姉アビゲイルは才色兼備と称され、周囲からの期待を一身に受けてきたものの、セレニアは実の両親からも放置気味。将来に期待されることなどなかった。
だが、そんな日々が変わったのは父親が投資詐欺に引っ掛かり多額の借金を作ってきたことがきっかけだった。
――このままでは、アビゲイルの将来が危うい。
そう思った父はセレニアに「成金男爵家に嫁いで来い」と命じた。曰く、相手の男爵家は爵位が上の貴族とのつながりを求めていると。コネをつなぐ代わりに借金を肩代わりしてもらうと。
その結果、セレニアは新進気鋭の男爵家メイウェザー家の若き当主ジュードと結婚することになる。
ジュードは一代で巨大な富を築き爵位を買った男性。セレニアは彼を仕事人間だとイメージしたものの、実際のジュードはほんわかとした真逆のタイプ。しかし、彼が求めているのは所詮コネ。
そう決めつけ、セレニアはジュードとかかわる際は一線を引こうとしていたのだが、彼はセレニアを強く求め毎日のように抱いてくる。
しかも、彼との行為はいつも一度では済まず、セレニアは毎晩のように意識が飛ぶほど愛されてしまって――……!?
おっとりとした絶倫実業家と見放されてきた令嬢の新婚ラブ!
◇hotランキング 3位ありがとうございます!
――
◇掲載先→アルファポリス(先行公開)、ムーンライトノベルズ
【R18】騎士たちの監視対象になりました
ぴぃ
恋愛
異世界トリップしたヒロインが騎士や執事や貴族に愛されるお話。
*R18は告知無しです。
*複数プレイ有り。
*逆ハー
*倫理感緩めです。
*作者の都合の良いように作っています。
【R18】国王陛下はずっとご執心です〜我慢して何も得られないのなら、どんな手を使ってでも愛する人を手に入れよう〜
まさかの
恋愛
濃厚な甘々えっちシーンばかりですので閲覧注意してください!
題名の☆マークがえっちシーンありです。
王位を内乱勝ち取った国王ジルダールは護衛騎士のクラリスのことを愛していた。
しかし彼女はその気持ちに気付きながらも、自分にはその資格が無いとジルダールの愛を拒み続ける。
肌を重ねても去ってしまう彼女の居ない日々を過ごしていたが、実の兄のクーデターによって命の危険に晒される。
彼はやっと理解した。
我慢した先に何もないことを。
ジルダールは彼女の愛を手に入れるために我慢しないことにした。
小説家になろう、アルファポリスで投稿しています。
【R-18】悪役令嬢ですが、罠に嵌まって張型つき木馬に跨がる事になりました!
臣桜
恋愛
悪役令嬢エトラは、王女と聖女とお茶会をしたあと、真っ白な空間にいた。
そこには張型のついた木馬があり『ご自由に跨がってください。絶頂すれば元の世界に戻れます』の文字が……。
※ムーンライトノベルズ様にも重複投稿しています
※表紙はニジジャーニーで生成しました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる