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そんな蓮さんを見ると私も自然と穏やかな気持ちになる。
すると、蓮さんは私の肩を抱き寄せて頭を撫でてきた。
段々と眠くなってきてしまう。
昨日、全然寝れなかった上に、一日中、会社で残業してたからだ。
そんな状態で、蓮さんとこうしていられるのは凄く癒されるの。
蓮さんと一緒だと、私は安心できる。
それにこうやってると、とっても落ち着けるの。
「美羽、こっちにおいで」
そう言って、彼は自分の膝の上を叩いて私を招く。
だからそこに腰掛けると、そのまま抱きしめられた。
とても心地よい、それに、とっても暖かくて、とても安心できて、とっても、幸せになれる。
私が微笑んでいると、彼は私の事を見て優しい表情になって、それから、私を優しく抱きしめて、そのまま口付けしてきた。
(うわっ、ちょっぴりくすぐったいなぁ……)
舌先が私の唇に触れてくると、そのまま割り込むように中に入ってきたかと思うと思いっきり吸い上げられる。
「ん、ちゅ、ちゅう、れる、じゅ……」
「ぷは、は、は、ああ、美羽、可愛い、綺麗だよ美羽、大好き、美羽がいれば他に何もいらない、
欲しい物なんて、無いから、だから、いつまでも一緒にいて欲しい、その為にももっと深く美羽と繋がらなくちゃねえ、
いいよね、うん、そう、しちゃおうか、ほら、脱いでごらん?」
「ここ……レストランの中で脱ぐのですか?」
「何を言っているの? ここでなければいつ裸になるというんだ、そもそも既に下着姿になっている時点で今更なんだけどね、
それに、ここは密室だし誰も入ってこれない、だから、安心して身を任せていればそれで良いから、じゃ、まずはこれを羽織ろうね、
よし、じゃ、早速、ブラジャー外してみて、そして、次はショーツだ、そして最後に靴下、ストッキングと順番に下ろしていけば、
あと残る衣服は一つだけだろう? それが終わらないと外に出れない、つまりここから一歩も出る事ができない訳だね」
そう言われると、流石に抵抗があるものの、彼の指示に従う。
だって、私達は結婚した仲、夫婦、いわば家族。
だからこそ、彼の事を受け入れなければいけないし、私もそのつもり。
そして、彼に求められるがままに、服を脱ぎ、生まれたままの姿になった私は彼に言われた通りに、身に纏っている最後の一枚を取り払う。
すると、私は、生まれたままの姿を彼に晒してしまう。
そして彼の事を見る。
彼の顔には、妖艶な微笑みがあった。
私はそれを目にして、息を呑む。
それはきっと、私に対しての欲情、あるいは執着なのかもしれない、けれども私に向けられた感情だという事が分かる。
なぜなら、それは、今まで私に向けてきたどんな男性達の瞳よりも、真っ直ぐで、力強い眼差しでこちらを見てきているのだから。
すると、蓮さんは私の肩を抱き寄せて頭を撫でてきた。
段々と眠くなってきてしまう。
昨日、全然寝れなかった上に、一日中、会社で残業してたからだ。
そんな状態で、蓮さんとこうしていられるのは凄く癒されるの。
蓮さんと一緒だと、私は安心できる。
それにこうやってると、とっても落ち着けるの。
「美羽、こっちにおいで」
そう言って、彼は自分の膝の上を叩いて私を招く。
だからそこに腰掛けると、そのまま抱きしめられた。
とても心地よい、それに、とっても暖かくて、とても安心できて、とっても、幸せになれる。
私が微笑んでいると、彼は私の事を見て優しい表情になって、それから、私を優しく抱きしめて、そのまま口付けしてきた。
(うわっ、ちょっぴりくすぐったいなぁ……)
舌先が私の唇に触れてくると、そのまま割り込むように中に入ってきたかと思うと思いっきり吸い上げられる。
「ん、ちゅ、ちゅう、れる、じゅ……」
「ぷは、は、は、ああ、美羽、可愛い、綺麗だよ美羽、大好き、美羽がいれば他に何もいらない、
欲しい物なんて、無いから、だから、いつまでも一緒にいて欲しい、その為にももっと深く美羽と繋がらなくちゃねえ、
いいよね、うん、そう、しちゃおうか、ほら、脱いでごらん?」
「ここ……レストランの中で脱ぐのですか?」
「何を言っているの? ここでなければいつ裸になるというんだ、そもそも既に下着姿になっている時点で今更なんだけどね、
それに、ここは密室だし誰も入ってこれない、だから、安心して身を任せていればそれで良いから、じゃ、まずはこれを羽織ろうね、
よし、じゃ、早速、ブラジャー外してみて、そして、次はショーツだ、そして最後に靴下、ストッキングと順番に下ろしていけば、
あと残る衣服は一つだけだろう? それが終わらないと外に出れない、つまりここから一歩も出る事ができない訳だね」
そう言われると、流石に抵抗があるものの、彼の指示に従う。
だって、私達は結婚した仲、夫婦、いわば家族。
だからこそ、彼の事を受け入れなければいけないし、私もそのつもり。
そして、彼に求められるがままに、服を脱ぎ、生まれたままの姿になった私は彼に言われた通りに、身に纏っている最後の一枚を取り払う。
すると、私は、生まれたままの姿を彼に晒してしまう。
そして彼の事を見る。
彼の顔には、妖艶な微笑みがあった。
私はそれを目にして、息を呑む。
それはきっと、私に対しての欲情、あるいは執着なのかもしれない、けれども私に向けられた感情だという事が分かる。
なぜなら、それは、今まで私に向けてきたどんな男性達の瞳よりも、真っ直ぐで、力強い眼差しでこちらを見てきているのだから。
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