71 / 76
73.
しおりを挟む
そんな私はウディルのお部屋に居るのですけど、私はストリップショーをしているのです。
ウディルとエッチをする時には服を脱いでいくのです。
とは言ってもこの国の王である彼は多忙の身なので、なかなか二人っきりになる事がありません。
私がお城に来たばかりの頃はその辺も配慮してくれていたみたいだけど、
最近はそういう事もなくなったようで、時間を見つけると彼の部屋に連れ込まれてしまっています。
「相変わらず良い身体をしてるね、君は」
「ありがとう」
私は少し頬を染めて答える。
それからゆっくりと脱衣を続けていく。
私は恥ずかしさに下を俯きながら衣服を脱ぐと、裸体になって立ち上がって見せる。
すると彼が手招きするので近づいていく。
すると急に腕を掴まれ抱きしめられる。
私は驚きで固まったまま彼を受け入れる。
「可愛いなぁ~お前は、ほら、こっちにおいで、可愛がってあげるから」
そう言われ、抱き寄せられる。
(はうう~、近い、すごく近くて緊張します)
私達は互いに見つめ合う形になっている。
こんなに近くで異性の顔を見るのは初めてかも知れない。
(綺麗な目……)
その目は私を捉えて放さないような錯覚に陥ってしまうほど力強く輝いていた。
(こんなに近くで見られるのって、なんか……照れちゃうよぅ)
私を抱きしめる手が動く。
優しく愛撫するように。
(はぁ、気持ちいい)
彼に触られてとても心地が良かった。
(もう……どうにでもいい)
私の中で理性が崩れ去っていくのを感じた。
(もう、何もかも、どうでも良い、だから、このまま溺れさせて……)
そしてそのままベッドに押し倒された。
その後のことはよく覚えていない、ただただ快楽に流されていっただけのような気がする。
私は目が覚めると一人で寝かされていた。
隣を見てみるとウディルの姿はなかった。
代わりに書き置きを見つけた。
「今夜は忙しいから、ここに来ない方がいい」
とだけ書かれていた。
私はそれに返事を書かなかった。
何故なら、それが意味する事を理解していたから。
それから暫くの間、 毎日が虚しく過ぎ去っていった。
仕事に追われる日々が続いたが以前とは違い気晴らしができる相手が
居なくなってしまった事で私には苦痛でしかなかった。
夜はお屋敷に戻り、自室で眠るだけだった。
時折リリカ様の部屋を訪ねてみたけど彼女も同じような状況らしく会う事は叶わなかった。
(もういっそどこかへ逃げ出しちゃおうかしら)
そんなある日の事だった。
王宮から使者が来たと知らせを受けたのだけれど……。
(嫌な予感しかしません)
とりあえず話だけでも聞かないとと思い謁見の間にやって来たんだけど、
そこには予想通りの人物達が集まっていた。
(はぁ~)
ただでさえ気分が落ち込んでいたのにますます憂鬱な気分になってしまう。
ウディルとエッチをする時には服を脱いでいくのです。
とは言ってもこの国の王である彼は多忙の身なので、なかなか二人っきりになる事がありません。
私がお城に来たばかりの頃はその辺も配慮してくれていたみたいだけど、
最近はそういう事もなくなったようで、時間を見つけると彼の部屋に連れ込まれてしまっています。
「相変わらず良い身体をしてるね、君は」
「ありがとう」
私は少し頬を染めて答える。
それからゆっくりと脱衣を続けていく。
私は恥ずかしさに下を俯きながら衣服を脱ぐと、裸体になって立ち上がって見せる。
すると彼が手招きするので近づいていく。
すると急に腕を掴まれ抱きしめられる。
私は驚きで固まったまま彼を受け入れる。
「可愛いなぁ~お前は、ほら、こっちにおいで、可愛がってあげるから」
そう言われ、抱き寄せられる。
(はうう~、近い、すごく近くて緊張します)
私達は互いに見つめ合う形になっている。
こんなに近くで異性の顔を見るのは初めてかも知れない。
(綺麗な目……)
その目は私を捉えて放さないような錯覚に陥ってしまうほど力強く輝いていた。
(こんなに近くで見られるのって、なんか……照れちゃうよぅ)
私を抱きしめる手が動く。
優しく愛撫するように。
(はぁ、気持ちいい)
彼に触られてとても心地が良かった。
(もう……どうにでもいい)
私の中で理性が崩れ去っていくのを感じた。
(もう、何もかも、どうでも良い、だから、このまま溺れさせて……)
そしてそのままベッドに押し倒された。
その後のことはよく覚えていない、ただただ快楽に流されていっただけのような気がする。
私は目が覚めると一人で寝かされていた。
隣を見てみるとウディルの姿はなかった。
代わりに書き置きを見つけた。
「今夜は忙しいから、ここに来ない方がいい」
とだけ書かれていた。
私はそれに返事を書かなかった。
何故なら、それが意味する事を理解していたから。
それから暫くの間、 毎日が虚しく過ぎ去っていった。
仕事に追われる日々が続いたが以前とは違い気晴らしができる相手が
居なくなってしまった事で私には苦痛でしかなかった。
夜はお屋敷に戻り、自室で眠るだけだった。
時折リリカ様の部屋を訪ねてみたけど彼女も同じような状況らしく会う事は叶わなかった。
(もういっそどこかへ逃げ出しちゃおうかしら)
そんなある日の事だった。
王宮から使者が来たと知らせを受けたのだけれど……。
(嫌な予感しかしません)
とりあえず話だけでも聞かないとと思い謁見の間にやって来たんだけど、
そこには予想通りの人物達が集まっていた。
(はぁ~)
ただでさえ気分が落ち込んでいたのにますます憂鬱な気分になってしまう。
0
お気に入りに追加
706
あなたにおすすめの小説
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉。節約令嬢、書籍化進行中
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――
婚約破棄寸前の悪役令嬢に転生したはずなのに!?
もふきゅな
恋愛
現代日本の普通一般人だった主人公は、突然異世界の豪華なベッドで目を覚ます。鏡に映るのは見たこともない美しい少女、アリシア・フォン・ルーベンス。悪役令嬢として知られるアリシアは、王子レオンハルトとの婚約破棄寸前にあるという。彼女は、王子の恋人に嫌がらせをしたとされていた。
王子との初対面で冷たく婚約破棄を告げられるが、美咲はアリシアとして無実を訴える。彼女の誠実な態度に次第に心を開くレオンハルト
悪役令嬢としてのレッテルを払拭し、彼と共に幸せな日々を歩もうと試みるアリシア。
ヤンデレ旦那さまに溺愛されてるけど思い出せない
斧名田マニマニ
恋愛
待って待って、どういうこと。
襲い掛かってきた超絶美形が、これから僕たち新婚初夜だよとかいうけれど、全く覚えてない……!
この人本当に旦那さま?
って疑ってたら、なんか病みはじめちゃった……!
平凡令嬢の婚活事情〜あの人だけは、絶対ナイから!〜
本見りん
恋愛
「……だから、ミランダは無理だって!!」
王立学園に通う、ミランダ シュミット伯爵令嬢17歳。
偶然通りかかった学園の裏庭でミランダ本人がここにいるとも知らず噂しているのはこの学園の貴族令息たち。
……彼らは、決して『高嶺の花ミランダ』として噂している訳ではない。
それは、ミランダが『平凡令嬢』だから。
いつからか『平凡令嬢』と噂されるようになっていたミランダ。『絶賛婚約者募集中』の彼女にはかなり不利な状況。
チラリと向こうを見てみれば、1人の女子生徒に3人の男子学生が。あちらも良くない噂の方々。
……ミランダは、『あの人達だけはナイ!』と思っていだのだが……。
3万字少しの短編です。『完結保証』『ハッピーエンド』です!
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。
【完結】私はいてもいなくても同じなのですね ~三人姉妹の中でハズレの私~
紺青
恋愛
マルティナはスコールズ伯爵家の三姉妹の中でハズレの存在だ。才媛で美人な姉と愛嬌があり可愛い妹に挟まれた地味で不器用な次女として、家族の世話やフォローに振り回される生活を送っている。そんな自分を諦めて受け入れているマルティナの前に、マルティナの思い込みや常識を覆す存在が現れて―――家族にめぐまれなかったマルティナが、強引だけど優しいブラッドリーと出会って、少しずつ成長し、別離を経て、再生していく物語。
※三章まで上げて落とされる鬱展開続きます。
※因果応報はありますが、痛快爽快なざまぁはありません。
※なろうにも掲載しています。
伯爵は年下の妻に振り回される 記憶喪失の奥様は今日も元気に旦那様の心を抉る
新高
恋愛
※第15回恋愛小説大賞で奨励賞をいただきました!ありがとうございます!
※※2023/10/16書籍化しますーー!!!!!応援してくださったみなさま、ありがとうございます!!
契約結婚三年目の若き伯爵夫人であるフェリシアはある日記憶喪失となってしまう。失った記憶はちょうどこの三年分。記憶は失ったものの、性格は逆に明るく快活ーーぶっちゃけ大雑把になり、軽率に契約結婚相手の伯爵の心を抉りつつ、流石に申し訳ないとお詫びの品を探し出せばそれがとんだ騒ぎとなり、結果的に契約が取れて仲睦まじい夫婦となるまでの、そんな二人のドタバタ劇。
※本編完結しました。コネタを随時更新していきます。
※R要素の話には「※」マークを付けています。
※勢いとテンション高めのコメディーなのでふわっとした感じで読んでいただけたら嬉しいです。
※他サイト様でも公開しています
悪役令嬢は追いかけられて囚われる。
入海月子
恋愛
侯爵令嬢のセフィリアは、濡衣で王太子から婚約破棄を命じられる。失意のうちに座り込んでいると、近衛騎士のラギリスが追いかけてきた。今までなんの接点もなかったのに、熱い瞳で見つめられて……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる