上 下
47 / 76

47.

しおりを挟む
「よしっと」
お家の仕事が終わると私はお買い物に行きます。
ウディル様と一緒に食べるための食材を買って帰ります。
お家で待っていると、ロウの鳥肉を買い忘れた事に気づくのでした。
「あ、どうしよう」
この辺りでロウの鳥を売っている所は一つしかないので、急いで買いに行くことにしました。
歩いて十分ほどの所にありますのでそこまで急ぐことはありませんでした。
歩いていると前から人がやって来ます。
私はその人物とぶつかってしまいました。
その人は私の持っていた荷物を落としてしまいます。
「ごめんなさい」
慌ててその人に謝りました。
その人は私と同じぐらいの年齢の女性でした。
その女性は私に笑顔を向けて、
「王妃様、大丈夫ですか?」
と言ってきました。
「え?」
私はその女性の言った事の意味がわからず、固まってしまいました。
すると、女性が私の手を取って言いました。
「王妃様、どうか私達をお救いください」
その女性に連れられて、私は王城に向かいました。
「なんでお前は奴隷を連れて来るんだ!」
謁見の間に通された私は、国王様の前で頭を下げておりました。
「申し訳ありません!その娘が勝手に付いて来たものでして」
そう言って女は私の事を指差しました。
「これはどういうことだ?」
王様は玉座の上から冷たい声で聞いてきます。
「はい、その者は私の娘なのですが、どうしてもと言うので連れて参りました」
「なぜお前が奴隷など持っている」
「はい、実は私、最近まで盗賊をしていたのです」
「ほう、それで」
「はい、……その、まだやらないとダメですか」
「なんだよ、面白くなりそうだったのに、それとだな、捨てて着なさい」
「はい、かしこまりました」
そう言って、二人はその場を去って行きました。
「まぁ、いいだろう」
そう言って王様は私に近づいてきました。
「立て」
「はい」
私は立ち上がりました。
「名前は?」
「イジワルしないでくださいよ」
「名前を聞いているんだ」
「フィリアです」
「そうた、お前は今日も仕事があるのか?」
「いえ、今日は何もないです」
「そうか、なら、俺の相手をしろ」
「はい」
私はそのままお城の地下に連れて行かれました。
そこは、罪を犯した者を閉じ込めておく場所だと、昔に聞いたことがありました。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

美しい公爵様の、凄まじい独占欲と溺れるほどの愛

らがまふぃん
恋愛
 こちらは以前投稿いたしました、 美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛 の続編となっております。前作よりマイルドな作品に仕上がっておりますが、内面のダークさが前作よりはあるのではなかろうかと。こちらのみでも楽しめるとは思いますが、わかりづらいかもしれません。よろしかったら前作をお読みいただいた方が、より楽しんでいただけるかと思いますので、お時間の都合のつく方は、是非。時々予告なく残酷な表現が入りますので、苦手な方はお控えください。 *早速のお気に入り登録、しおり、エールをありがとうございます。とても励みになります。前作もお読みくださっている方々にも、多大なる感謝を! ※R5.7/23本編完結いたしました。たくさんの方々に支えられ、ここまで続けることが出来ました。本当にありがとうございます。ばんがいへんを数話投稿いたしますので、引き続きお付き合いくださるとありがたいです。この作品の前作が、お気に入り登録をしてくださった方が、ありがたいことに200を超えておりました。感謝を込めて、前作の方に一話、近日中にお届けいたします。よろしかったらお付き合いください。 ※R5.8/6ばんがいへん終了いたしました。長い間お付き合いくださり、また、たくさんのお気に入り登録、しおり、エールを、本当にありがとうございました。 ※R5.9/3お気に入り登録200になっていました。本当にありがとうございます(泣)。嬉しかったので、一話書いてみました。 ※R5.10/30らがまふぃん活動一周年記念として、一話お届けいたします。 ※R6.1/27美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛(前作) と、こちらの作品の間のお話し 美しく冷酷な公爵令息様の、狂おしい熱情に彩られた愛 始めました。お時間の都合のつく方は、是非ご一読くださると嬉しいです。 *らがまふぃん活動二周年記念として、R6.11/4に一話お届けいたします。少しでも楽しんでいただけますように。

伯爵は年下の妻に振り回される 記憶喪失の奥様は今日も元気に旦那様の心を抉る

新高
恋愛
※第15回恋愛小説大賞で奨励賞をいただきました!ありがとうございます! ※※2023/10/16書籍化しますーー!!!!!応援してくださったみなさま、ありがとうございます!! 契約結婚三年目の若き伯爵夫人であるフェリシアはある日記憶喪失となってしまう。失った記憶はちょうどこの三年分。記憶は失ったものの、性格は逆に明るく快活ーーぶっちゃけ大雑把になり、軽率に契約結婚相手の伯爵の心を抉りつつ、流石に申し訳ないとお詫びの品を探し出せばそれがとんだ騒ぎとなり、結果的に契約が取れて仲睦まじい夫婦となるまでの、そんな二人のドタバタ劇。 ※本編完結しました。コネタを随時更新していきます。 ※R要素の話には「※」マークを付けています。 ※勢いとテンション高めのコメディーなのでふわっとした感じで読んでいただけたら嬉しいです。 ※他サイト様でも公開しています

美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛

らがまふぃん
恋愛
 人の心を持たない美しく残酷な公爵令息エリアスト。学園祭で伯爵令嬢アリスと出会ったことから、エリアストの世界は変わっていく。 ※残酷な表現があります。苦手な方はご遠慮ください。ご都合主義です。笑ってご容赦くださいませ。 *R5.1/28本編完結しました。数話お届けいたしました番外編、R5.2/9に最終話投稿いたしました。時々思い出してまた読んでくださると嬉しいです。ありがとうございました。 たくさんのお気に入り登録、エール、ありがとうございます!とても励みになります!これからもがんばって参ります! ※R5.6/1続編 美しい公爵様の、凄まじい独占欲と溺れるほどの愛 投稿いたしました。再度読み返してくださっている方、新たに読み始めてくださった方、すべての方に感謝申し上げます。これからもよろしくお願い申し上げます。 ※R5.7/24お気に入り登録200突破記念といたしまして、感謝を込めて一話お届けいたします。 ※R5.10/29らがまふぃん活動一周年記念として、一話お届けいたします。 ※R5.11/12お気に入り登録300突破記念といたしまして、感謝を込めて一話お届けいたします。 ※R6.1/27こちらの作品と、続編 美しい公爵様の、凄まじい独占欲と溺れる程の愛(前作) の間のお話し 美しく冷酷な公爵令息様の、狂おしい熱情に彩られた愛 始めました。お時間の都合のつく方は、是非ご一読くださると嬉しいです。 *らがまふぃん活動二周年記念として、R6.10/29に一話お届けいたします。少しでも楽しんでいただけますように。 ※R6.11/17お気に入り登録500突破記念といたしまして、感謝を込めて一話お届けいたします。

公爵家のご令嬢は婚約者に裏切られて~愛と溺愛のrequiem~

一ノ瀬 彩音
恋愛
婚約者に裏切られた貴族令嬢。 貴族令嬢はどうするのか? ※この物語はフィクションです。 本文内の事は決してマネしてはいけません。 「公爵家のご令嬢は婚約者に裏切られて~愛と復讐のrequiem~」のタイトルを変更いたしました。 この作品はHOTランキング9位をお取りしたのですが、 作者(著者)が未熟なのに誠に有難う御座います。

【R15】断罪された公爵令嬢は婚約者の兄に囲われる

yori
恋愛
公爵令嬢であるヴィクトリアは、第二王子との婚約発表パーティーで心当たりのない罪を突き付けられる。 冷静に対処していると、皇太子殿下がヴィクトリアを助けてくれて……? ちょろインが好みのイケメンヒーローにデレデレする、サクッと読めちゃう3000字ほどの小話です。ヒーローがちゃんとヤンデレになっていたらいいな。でも多分ぬるめのヤンデレ。

【完結】愛を知らない伯爵令嬢は執着激重王太子の愛を一身に受ける。

扇 レンナ
恋愛
スパダリ系執着王太子×愛を知らない純情令嬢――婚約破棄から始まる、極上の恋 伯爵令嬢テレジアは小さな頃から両親に《次期公爵閣下の婚約者》という価値しか見出してもらえなかった。 それでもその利用価値に縋っていたテレジアだが、努力も虚しく婚約破棄を突きつけられる。 途方に暮れるテレジアを助けたのは、留学中だったはずの王太子ラインヴァルト。彼は何故かテレジアに「好きだ」と告げて、熱烈に愛してくれる。 その真意が、テレジアにはわからなくて……。 *hotランキング 最高68位ありがとうございます♡ ▼掲載先→ベリーズカフェ、エブリスタ、アルファポリス

平凡令嬢の婚活事情〜あの人だけは、絶対ナイから!〜

本見りん
恋愛
「……だから、ミランダは無理だって!!」  王立学園に通う、ミランダ シュミット伯爵令嬢17歳。  偶然通りかかった学園の裏庭でミランダ本人がここにいるとも知らず噂しているのはこの学園の貴族令息たち。  ……彼らは、決して『高嶺の花ミランダ』として噂している訳ではない。  それは、ミランダが『平凡令嬢』だから。  いつからか『平凡令嬢』と噂されるようになっていたミランダ。『絶賛婚約者募集中』の彼女にはかなり不利な状況。  チラリと向こうを見てみれば、1人の女子生徒に3人の男子学生が。あちらも良くない噂の方々。  ……ミランダは、『あの人達だけはナイ!』と思っていだのだが……。 3万字少しの短編です。『完結保証』『ハッピーエンド』です!

【12/29にて公開終了】愛するつもりなぞないんでしょうから

真朱
恋愛
この国の姫は公爵令息と婚約していたが、隣国との和睦のため、一転して隣国の王子の許へ嫁ぐことになった。余計ないざこざを防ぐべく、姫の元婚約者の公爵令息は王命でさくっと婚姻させられることになり、その相手として白羽の矢が立ったのは辺境伯家の二女・ディアナだった。「可憐な姫の後が、脳筋な辺境伯んとこの娘って、公爵令息かわいそうに…。これはあれでしょ?『お前を愛するつもりはない!』ってやつでしょ?」  期待も遠慮も捨ててる新妻ディアナと、好青年の仮面をひっ剥がされていく旦那様ラキルスの、『明日はどっちだ』な夫婦のお話。    ※なんちゃって異世界です。なんでもあり、ご都合主義をご容赦ください。  ※新婚夫婦のお話ですが色っぽさゼロです。Rは物騒な方です。  ※ざまあのお話ではありません。軽い読み物とご理解いただけると幸いです。 ※コミカライズにより12/29にて公開を終了させていただきます。

処理中です...