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もうどうにでもなれと思った。
私の言葉を聞いたウディルは満足そうな表情を見せると、私の中に再び熱を放つのだった。
ウディルが私の中から出ていった後、私は力なく横たわっていた。
ウディルは私の横に寝そべると、私の頭を撫ぜてくれる。
それがとても気持ち良かった。
ウディルは私に言う。
「お前酷くされても嫌がるけど、逃げないよな、相性いいかもな」
私はウディルに言う。
でも、それはとても疲れる行為だった。
ウディルは私に言う。
「お前酷いことされたのに、よく怒らないな」
と、聞かれたので、私は答える。
「だって、ウディルは私を愛しているのでしょう? だから許せるの」
「愛しているから何でも許すの?」
「そうじゃないけど、ウディルは私に酷いことをした。だから、もう私しか頼れる人が居なくなった。
そうでしょ?」
「そうだな、お前は俺の事が好きだからな」
「そうよ」
「俺もお前の事が好きだ」
「ありがとう」
「愛しているよ」
「嬉しいわ」
「フィリア、今夜は泊まっていけ」
「うん」
私はウディルに抱かれて眠りにつく。
朝起きると、隣にウディルの姿は無かった。
朝食を食べ終えて、城に戻る途中、私は叔父さんと父さんの所に行く事にした。
二人は私の姿を見て驚くが、すぐに笑顔を見せてくれた。
昨夜はウディルの家に泊まった事を二人に伝えると喜んでくれた。
昼食を終えてから帰る事になったので、母さんと一緒に家に帰る。
母さんはずっとニコニコしていて嬉しそうだ。
家に帰ってからは部屋でゴロゴロしていたのだが、
退屈なので外に出る事にした。
一人で街を散策する。
市場では色々な食材や調味料が売られていて面白い。
特に香辛料が豊富に売られている。
私は料理を作る事が好きだったので色々と買ってしまう。
肉屋の前を通りかかった時だ。店番をしていたおじさんに声をかけられた。
「お嬢ちゃん、何か欲しいものでもあるのかい?」
と、聞いてきたので、私は言う。
でも、その言葉遣いは少し変だ。
私より年上の男の人だけど、話し方が若い感じがする。
それに、その人は背が高くて、黒い髪を肩まで伸ばしている。
瞳は青い。
でも、顔立ちは東洋人のそれに近い。
私はその人に話しかける。
でも、その人はとても綺麗な顔で、思わず見惚れてしまった。
私がボーッとしていると、その人が再び声を掛けてきた。
「大丈夫か?」
と、言うので、私は慌てて返事をする。
私はその人に向かって言う。
でも、やっぱりその言葉使いはおかしい。
私は不思議に思って、つい口にしてしまった。
でも、直ぐに失礼な事を聞いてしまったと思い、謝ろうとしたが、 その前に相手の方が私に
謝罪してきた。
どうやら私の言葉を気にしていないようだ。
私はホッとして、改めて相手の方に質問をした。
「貴方、ウディルだよね」
「しらんな、これ上げるからもう行きなさい」
それは小瓶に入った飴玉だった。
私の言葉を聞いたウディルは満足そうな表情を見せると、私の中に再び熱を放つのだった。
ウディルが私の中から出ていった後、私は力なく横たわっていた。
ウディルは私の横に寝そべると、私の頭を撫ぜてくれる。
それがとても気持ち良かった。
ウディルは私に言う。
「お前酷くされても嫌がるけど、逃げないよな、相性いいかもな」
私はウディルに言う。
でも、それはとても疲れる行為だった。
ウディルは私に言う。
「お前酷いことされたのに、よく怒らないな」
と、聞かれたので、私は答える。
「だって、ウディルは私を愛しているのでしょう? だから許せるの」
「愛しているから何でも許すの?」
「そうじゃないけど、ウディルは私に酷いことをした。だから、もう私しか頼れる人が居なくなった。
そうでしょ?」
「そうだな、お前は俺の事が好きだからな」
「そうよ」
「俺もお前の事が好きだ」
「ありがとう」
「愛しているよ」
「嬉しいわ」
「フィリア、今夜は泊まっていけ」
「うん」
私はウディルに抱かれて眠りにつく。
朝起きると、隣にウディルの姿は無かった。
朝食を食べ終えて、城に戻る途中、私は叔父さんと父さんの所に行く事にした。
二人は私の姿を見て驚くが、すぐに笑顔を見せてくれた。
昨夜はウディルの家に泊まった事を二人に伝えると喜んでくれた。
昼食を終えてから帰る事になったので、母さんと一緒に家に帰る。
母さんはずっとニコニコしていて嬉しそうだ。
家に帰ってからは部屋でゴロゴロしていたのだが、
退屈なので外に出る事にした。
一人で街を散策する。
市場では色々な食材や調味料が売られていて面白い。
特に香辛料が豊富に売られている。
私は料理を作る事が好きだったので色々と買ってしまう。
肉屋の前を通りかかった時だ。店番をしていたおじさんに声をかけられた。
「お嬢ちゃん、何か欲しいものでもあるのかい?」
と、聞いてきたので、私は言う。
でも、その言葉遣いは少し変だ。
私より年上の男の人だけど、話し方が若い感じがする。
それに、その人は背が高くて、黒い髪を肩まで伸ばしている。
瞳は青い。
でも、顔立ちは東洋人のそれに近い。
私はその人に話しかける。
でも、その人はとても綺麗な顔で、思わず見惚れてしまった。
私がボーッとしていると、その人が再び声を掛けてきた。
「大丈夫か?」
と、言うので、私は慌てて返事をする。
私はその人に向かって言う。
でも、やっぱりその言葉使いはおかしい。
私は不思議に思って、つい口にしてしまった。
でも、直ぐに失礼な事を聞いてしまったと思い、謝ろうとしたが、 その前に相手の方が私に
謝罪してきた。
どうやら私の言葉を気にしていないようだ。
私はホッとして、改めて相手の方に質問をした。
「貴方、ウディルだよね」
「しらんな、これ上げるからもう行きなさい」
それは小瓶に入った飴玉だった。
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