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ウディルは、頷くと
「貴方のお姫様は俺が幸せに致しましょう、文句は言わせないぞ、父さん」
そう言うと溜息を尽きながら、
「全く、親が子の恋路を邪魔するとは、馬鹿な奴らだ」
と、呟く。
私はウディルと二人でその場を離れた。
ウディルが私の耳元で囁く。
「今夜は覚悟しておいてくれよ」
私は顔を真っ赤にしてウディルを見上げる。
ウディルは私にキスをして、私の腰に腕を回すと、私を抱き寄せる。
私はウディルの乳房板に顔を埋めると、ウディルは私に囁く。
「愛している」
「私も」
「今夜は寝かさないぞ」
「もう、エッチなんだから」
私が恥ずかしくて俯いていると、
そのまま馬車に乗り込む。
「城へ向かってくれ」
宙を駆け上がるペガサスの馬車に戸惑う。
「ウディル、これは何ですか? 初めて見ました」
と、私が聞くと、ウディルは笑う。
「これが、我が国の力だよ」
と、言われて、ウディルが隣国アロン王国の現・国王だと思い出す。
「ああ、そうでしたね」
と、返事をすると、ウディルは苦笑いする。
「お前は忘れっぽいからな」
「そんな事無いですよ」
「あるよ」
「そんな事ありません」
と、言い合っていると、急にウディルが真面目な顔になって言う。
「フィリア」
「はい」
「俺の妻になる事を誓えるか?」
私は即答する。
「勿論です」
「では今晩少し試させて貰おう」
「え?」
「大丈夫、お前はいつも通り抱かれるだけだよ」
(どういう意味?)
と思ったけど、ウディルの真剣な目を見て何も言えなかった。
ただただ、乳房をドキドキさせながら城に辿り着くのを待ったのであった。
(どうなるんだろ? 私)
私とウディルが城に着く頃には、すっかり日が暮れていた。
ウディルと一緒に城のエントランスに入ると、メイド達が出迎えてくれたのだが、
皆んな一様に私達の姿を見て固まっている。
ウディルが不思議に思って聞いてみると、
「その、フィリア様の格好が」
と、言われて私は自分の姿を確認する。
すると、ドレスがはだけていて、下着が見えてしまっている。
慌ててウディルから離れようとするが、ウディルが離してくれないので、仕方なくウディルの
背中に隠れて服を着る。
そんな私達の様子を、メイド達はクスクス笑っていた。
ウディルはメイド達に言う。
「今日はフィリアをこのまま部屋に案内して欲しい」
と、言うと、メイド長が言う。
「かしこまりました。フィリア様こちらへ」
と、私をエスコートしてくれる。
私はウディルにお礼を言う。
「ウディル、色々ありがとう」
ウディルは優しく微笑むと、
「礼には及ばないさ、また後ほど」
と、言って去って行く。
私はメイド長の後について行き、部屋に戻ると、着替えてベッドに入る。
そして、今日の事を思い出す。
ウディルの事を考えると、どうしても胸が苦しくなる。
でも、それは幸せな苦しみだった。
私はウディルの事が大好きだから。
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