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3′ 天上の間(2)
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「さて」
と、もったいぶったようにD・Dは口を切った。
「まず、このテープは時間そのものだと思ってくれ。この場合、空間は同一だから考えなくてよろしい。そして、テープの左端は〈過去〉、右端は〈未来〉。たとえば、このテープのここを空間歪曲装置の一回目の作動時刻だとする」
そう言って、テーブルの上に転がっていた黒いサインペンを拾い上げ、テープの左端に×印をつける。
「君にとっては、これは四十分以上前の出来事だが、私にとっては、たった十分ほど前のことだ。で、君は一時ちょっと前に私に呼び出され、約二十分かけてここに来たと。――そうだったね?」
俺は黙って何度もうなずいた。
「それから、君はここで約十分ほど私の説明を受け、私はだいたい一時三十分頃に二回目の装置の作動を行った。……うーん、ここくらいかな」
今度はテープの右端に、またさっきと同じように×印をつける。
「そして、君は私に言われたとおり、五分後にここをノックしたと。……そういうわけだね?」
「はい、そのとおりです」
「ふむ。じゃあ、私がどうやって時空間移動しようとしたか、できるだけ簡単に説明しよう。つまり……こうだ」
D・Dはテープをたるませて、印と印とを重ねあわせた。
「この状態が、装置の作動時間だけ、今回の場合だと一分間だけ続く。……ええと、一本くらいはあるかな」
テープを片手に持ったまま、D・Dは自分の髪をいじり出し、黒いヘアピンを一本引き抜いた。
「何でそんなものが……」
「ウィッグをつけるとき使うんだよ。いつも必ず一本は取り忘れていてね」
「危ないですよ。怪我でもしたらどうするんですか」
「だったら君、今度から取りにきておくれよ。私は不器用だから、髪をいじるのは苦手なんだ」
言わなきゃよかった。俺は後悔と共に歯噛みした。
真面目に心配して馬鹿を見た。
「まあ、その話は後回しにして、このヘアピンを私だとしよう。これは最初はここにいる」
D・Dはテープを元のように広げると、最初につけた印のところにヘアピンを挟んだ。
「そして、このままこう来て……こうだ」
言いながら、次につけた印のところまでヘアピンを滑らせていく。
「ここでもう一回、装置を作動させる」
ヘアピンを挟んだまま、再びテープをたるませ、印同士を重ねあわせる。そして、いったんヘアピンをはずし、今度は印を二つ一緒にして挟んだ。
「このつながっている一分間のうちに、こちらの最初につけた印のほうに移動すれば……」
D・Dはまたヘアピンをはずすと、最初につけた印のところにそれを挟み、テープを広げた。
「ほら、過去に戻ることができる」
確かに、ヘアピンはテープの左端の元いた位置に戻っていた。だが。
「理屈としてはそうでしょうけど……その、ヘアピンをはずして移しかえる作業は、どう説明するんですか?」
D・Dはにやりと笑った。なまじ女顔なものだから、ものすごく妖しい笑みになる。
「そう来ると思ったよ。いや、そう来てもらわないと困る。――私ははじめに、空間は同一だから考慮に入れなくてもいいと言ったね? しかし、ここではその空間が要になるんだ。いいかい? このテープの外は別の空間――つまり、この部屋の外だ。この二つの印が重なる前に部屋の外に移動し、重なったとき再び部屋の中に戻り、すぐに部屋の外に出たとする。さて、ここで問題。このとき、外の時刻は一回目の作動時刻でしょうか? それとも、二回目の作動時刻でしょうか?」
「外の時刻って……元のところに戻っただけなんだから、二回目の作動時刻なんじゃないんですか?」
たぶん一回目だろうなと直感で思ったが、俺はD・Dが望んでいるだろう常識的回答をわざとした。
「ところが違うんだな」
案の定、実に得意そうにD・Dは笑った。
「こういうのを時空分析では〝交差転移〟といってね、二つ以上の時空が一点に重なっている場合、そこがちょうど電車の転車台みたいな役割を果たして、常に今いた時空とは別の時空へと出られるんだ。もしもう一回部屋の中に戻って、またすぐに外へ出たら、今度はそこの時空は、二回目の作動時刻なわけだ」
「じゃあ、D・Dはあの後、また部屋の外に出たわけですか?」
「私はまだやっていないが、そうするつもりだったよ」
そう言われて思い出した。今こうして話しているD・Dが、さっき俺が話したD・Dとは〝別人〟であることを。
「予定では、どうなるはずだったんですか?」
「うーん。だから、一度部屋の中に戻ってまた外に出て、廊下の時計を見て過去に戻ったことを確認したら、再び部屋の中に戻ってまた外に出て、元の時空に戻ったことを確認し、装置が切れるのを待って部屋の中に戻り、君が来るのを待つつもりだったんだよ」
「なら、どうしてこうなっちゃったんですか? 俺が会ったあなたは、こうなる恐れがあることも、ちゃんと予想していましたよ」
「私も予想しているよ、ミズゥ」
むっとしたようにD・Dは言った。
「〝癒着〟だよ。一分経っても、はがれなかったんだ」
「……どういうことです?」
「またこれを使って説明するよ」
D・Dは例の印つきのテープを軽く持ち上げた。
「いいかね? こうして重なりあった印が、つながった一分間を接着剤として、そのままくっついてしまったとする。テープを広げるとこうだ」
印のところにヘアピンを挟んだまま、D・Dはテープを左右に広げた。
「つまり、一回目と二回目の装置作動時刻は同時刻――その間にあったはずの時間は、きれいさっぱり、消えてしまったんだ。これでいうなら、このたるみの部分がね」
そこをつまんで左右に動かす。その言葉の重さに気づくまで、俺は少し時間がかかった。
「ということは――」
「そう。私が君にこの実験を説明した時間は、今のこの世界の時間軸にはない。テープはこうなる」
D・Dはヘアピンがはずれない程度にたるみの部分をちぎりとってから、再びテープを左右に広げてみせた。
「じゃあ、俺が話したD・Dは? D・Dはどうなったんですか?」
「私だってD・Dだよ」
すねたようにD・Dが言う。なるほど、その言い方はまさしくD・Dだが。
「でも、あなたは俺が話したD・Dじゃなくて……ああっ、わけがわからないっ!」
「私のことなら心配いらないよ」
混乱して頭をかきむしった俺を見て、D・Dは多少申し訳なさそうな顔をした。
「消去されたのは未来の私であって、過去の私ではないからね。未来はいくらでも変えられる。今回の失敗は歪曲値が大きすぎたことが原因かな。ふむ。まだまだ考慮の余地があるな」
テープをテーブルの上に置いてD・Dが呟く。
そのとき、ふと俺はある疑問を抱いた。
「D・D。ちょっと待ってください。今の説明で、だいたいのことはわかりました。でも俺は? 今の俺は何なんです? 結局、俺はどういう理屈でタイム・トラベルしたことになるんですか?」
「より正確に言うと、君はタイム・トラベルしたことによって、別の時空に来てしまったんだ」
D・Dは静かに笑って訂正した。
「君はこの時空には存在しないはずの、たるみの時間を経験している。つまり、君もまたこの時空には存在しないはずの存在なんだ。いくら君でも、因果律くらいは知っているだろう。あの、原因があって結果があるというやつだ。今の君はその因果律を破っている。まだ私が装置を作動させていないのに、もうその結果を知っているんだからね。まあ、何はともあれ、今回も協力ありがとう。実に感謝に堪えないよ。近いうちまとめてお礼するからね。楽しみに待っていてくれたまえ」
一転してD・Dはにこにこ笑い、俺の手をとって固く握手した。
少し不気味に思いながら、何となくデスクの上の置時計に目を向ける。
「D・D」
「何だね?」
「確かあなた、もう俺にメールしたと言いましたね?」
「ああ、言ったよ」
「今、一時十八分です」
「へえ、もうそんなに経ったのか。早いもんだね」
「とぼけないでくださいよ。こっちは真剣なんです。――もうじき、こっちの俺がここに来るんじゃないんですか?」
「うーん、やっぱり君は頭が切れるなあ」
D・Dはうっとりしたように、今度は俺の手を両手で握った。
「ちゃかさないでください! そしたら俺はどうなるんですか? 俺がこうなったのも、みんなあなたのせいなんですからね! ちゃんと最後まで面倒見てください!」
「私もそうしたいのは山々だが、今の私ができることといえば、実験を中止することぐらいのものだよ」
と、静まり返った九号棟の四階に、どこかで聞いたことがあるような靴音が響きはじめた。
「……D・D。もしその実験を中止したら、俺はいったいどうなるんですか?」
「安心したまえ」
悪魔は天使の顔で微笑んだ。
「万が一、君が二人存在することになっても、私はちっともかまわないよ。よかったら君、私の助手にならないか? ペイははずむよ」
「だからーっ、そーゆー問題じゃなくてーっ」
そうこうしているうちに、その誰かさんの足音はどんどん大きくなり、ついに、この〝天上の間〟の前で止まった。
カフェテリアでの嫌な予感は見事に的中した。これまでで最高に最悪だ。
「D・D、来ました。俺です、ミズゥ」
ノックとともに、そんな若い男の声がした。
頭を抱える俺を横目に、D・Dが弾んだ声で答える。
「遅かったじゃないか。君にメールしてから、もう二十分以上経ってる」
―了―
と、もったいぶったようにD・Dは口を切った。
「まず、このテープは時間そのものだと思ってくれ。この場合、空間は同一だから考えなくてよろしい。そして、テープの左端は〈過去〉、右端は〈未来〉。たとえば、このテープのここを空間歪曲装置の一回目の作動時刻だとする」
そう言って、テーブルの上に転がっていた黒いサインペンを拾い上げ、テープの左端に×印をつける。
「君にとっては、これは四十分以上前の出来事だが、私にとっては、たった十分ほど前のことだ。で、君は一時ちょっと前に私に呼び出され、約二十分かけてここに来たと。――そうだったね?」
俺は黙って何度もうなずいた。
「それから、君はここで約十分ほど私の説明を受け、私はだいたい一時三十分頃に二回目の装置の作動を行った。……うーん、ここくらいかな」
今度はテープの右端に、またさっきと同じように×印をつける。
「そして、君は私に言われたとおり、五分後にここをノックしたと。……そういうわけだね?」
「はい、そのとおりです」
「ふむ。じゃあ、私がどうやって時空間移動しようとしたか、できるだけ簡単に説明しよう。つまり……こうだ」
D・Dはテープをたるませて、印と印とを重ねあわせた。
「この状態が、装置の作動時間だけ、今回の場合だと一分間だけ続く。……ええと、一本くらいはあるかな」
テープを片手に持ったまま、D・Dは自分の髪をいじり出し、黒いヘアピンを一本引き抜いた。
「何でそんなものが……」
「ウィッグをつけるとき使うんだよ。いつも必ず一本は取り忘れていてね」
「危ないですよ。怪我でもしたらどうするんですか」
「だったら君、今度から取りにきておくれよ。私は不器用だから、髪をいじるのは苦手なんだ」
言わなきゃよかった。俺は後悔と共に歯噛みした。
真面目に心配して馬鹿を見た。
「まあ、その話は後回しにして、このヘアピンを私だとしよう。これは最初はここにいる」
D・Dはテープを元のように広げると、最初につけた印のところにヘアピンを挟んだ。
「そして、このままこう来て……こうだ」
言いながら、次につけた印のところまでヘアピンを滑らせていく。
「ここでもう一回、装置を作動させる」
ヘアピンを挟んだまま、再びテープをたるませ、印同士を重ねあわせる。そして、いったんヘアピンをはずし、今度は印を二つ一緒にして挟んだ。
「このつながっている一分間のうちに、こちらの最初につけた印のほうに移動すれば……」
D・Dはまたヘアピンをはずすと、最初につけた印のところにそれを挟み、テープを広げた。
「ほら、過去に戻ることができる」
確かに、ヘアピンはテープの左端の元いた位置に戻っていた。だが。
「理屈としてはそうでしょうけど……その、ヘアピンをはずして移しかえる作業は、どう説明するんですか?」
D・Dはにやりと笑った。なまじ女顔なものだから、ものすごく妖しい笑みになる。
「そう来ると思ったよ。いや、そう来てもらわないと困る。――私ははじめに、空間は同一だから考慮に入れなくてもいいと言ったね? しかし、ここではその空間が要になるんだ。いいかい? このテープの外は別の空間――つまり、この部屋の外だ。この二つの印が重なる前に部屋の外に移動し、重なったとき再び部屋の中に戻り、すぐに部屋の外に出たとする。さて、ここで問題。このとき、外の時刻は一回目の作動時刻でしょうか? それとも、二回目の作動時刻でしょうか?」
「外の時刻って……元のところに戻っただけなんだから、二回目の作動時刻なんじゃないんですか?」
たぶん一回目だろうなと直感で思ったが、俺はD・Dが望んでいるだろう常識的回答をわざとした。
「ところが違うんだな」
案の定、実に得意そうにD・Dは笑った。
「こういうのを時空分析では〝交差転移〟といってね、二つ以上の時空が一点に重なっている場合、そこがちょうど電車の転車台みたいな役割を果たして、常に今いた時空とは別の時空へと出られるんだ。もしもう一回部屋の中に戻って、またすぐに外へ出たら、今度はそこの時空は、二回目の作動時刻なわけだ」
「じゃあ、D・Dはあの後、また部屋の外に出たわけですか?」
「私はまだやっていないが、そうするつもりだったよ」
そう言われて思い出した。今こうして話しているD・Dが、さっき俺が話したD・Dとは〝別人〟であることを。
「予定では、どうなるはずだったんですか?」
「うーん。だから、一度部屋の中に戻ってまた外に出て、廊下の時計を見て過去に戻ったことを確認したら、再び部屋の中に戻ってまた外に出て、元の時空に戻ったことを確認し、装置が切れるのを待って部屋の中に戻り、君が来るのを待つつもりだったんだよ」
「なら、どうしてこうなっちゃったんですか? 俺が会ったあなたは、こうなる恐れがあることも、ちゃんと予想していましたよ」
「私も予想しているよ、ミズゥ」
むっとしたようにD・Dは言った。
「〝癒着〟だよ。一分経っても、はがれなかったんだ」
「……どういうことです?」
「またこれを使って説明するよ」
D・Dは例の印つきのテープを軽く持ち上げた。
「いいかね? こうして重なりあった印が、つながった一分間を接着剤として、そのままくっついてしまったとする。テープを広げるとこうだ」
印のところにヘアピンを挟んだまま、D・Dはテープを左右に広げた。
「つまり、一回目と二回目の装置作動時刻は同時刻――その間にあったはずの時間は、きれいさっぱり、消えてしまったんだ。これでいうなら、このたるみの部分がね」
そこをつまんで左右に動かす。その言葉の重さに気づくまで、俺は少し時間がかかった。
「ということは――」
「そう。私が君にこの実験を説明した時間は、今のこの世界の時間軸にはない。テープはこうなる」
D・Dはヘアピンがはずれない程度にたるみの部分をちぎりとってから、再びテープを左右に広げてみせた。
「じゃあ、俺が話したD・Dは? D・Dはどうなったんですか?」
「私だってD・Dだよ」
すねたようにD・Dが言う。なるほど、その言い方はまさしくD・Dだが。
「でも、あなたは俺が話したD・Dじゃなくて……ああっ、わけがわからないっ!」
「私のことなら心配いらないよ」
混乱して頭をかきむしった俺を見て、D・Dは多少申し訳なさそうな顔をした。
「消去されたのは未来の私であって、過去の私ではないからね。未来はいくらでも変えられる。今回の失敗は歪曲値が大きすぎたことが原因かな。ふむ。まだまだ考慮の余地があるな」
テープをテーブルの上に置いてD・Dが呟く。
そのとき、ふと俺はある疑問を抱いた。
「D・D。ちょっと待ってください。今の説明で、だいたいのことはわかりました。でも俺は? 今の俺は何なんです? 結局、俺はどういう理屈でタイム・トラベルしたことになるんですか?」
「より正確に言うと、君はタイム・トラベルしたことによって、別の時空に来てしまったんだ」
D・Dは静かに笑って訂正した。
「君はこの時空には存在しないはずの、たるみの時間を経験している。つまり、君もまたこの時空には存在しないはずの存在なんだ。いくら君でも、因果律くらいは知っているだろう。あの、原因があって結果があるというやつだ。今の君はその因果律を破っている。まだ私が装置を作動させていないのに、もうその結果を知っているんだからね。まあ、何はともあれ、今回も協力ありがとう。実に感謝に堪えないよ。近いうちまとめてお礼するからね。楽しみに待っていてくれたまえ」
一転してD・Dはにこにこ笑い、俺の手をとって固く握手した。
少し不気味に思いながら、何となくデスクの上の置時計に目を向ける。
「D・D」
「何だね?」
「確かあなた、もう俺にメールしたと言いましたね?」
「ああ、言ったよ」
「今、一時十八分です」
「へえ、もうそんなに経ったのか。早いもんだね」
「とぼけないでくださいよ。こっちは真剣なんです。――もうじき、こっちの俺がここに来るんじゃないんですか?」
「うーん、やっぱり君は頭が切れるなあ」
D・Dはうっとりしたように、今度は俺の手を両手で握った。
「ちゃかさないでください! そしたら俺はどうなるんですか? 俺がこうなったのも、みんなあなたのせいなんですからね! ちゃんと最後まで面倒見てください!」
「私もそうしたいのは山々だが、今の私ができることといえば、実験を中止することぐらいのものだよ」
と、静まり返った九号棟の四階に、どこかで聞いたことがあるような靴音が響きはじめた。
「……D・D。もしその実験を中止したら、俺はいったいどうなるんですか?」
「安心したまえ」
悪魔は天使の顔で微笑んだ。
「万が一、君が二人存在することになっても、私はちっともかまわないよ。よかったら君、私の助手にならないか? ペイははずむよ」
「だからーっ、そーゆー問題じゃなくてーっ」
そうこうしているうちに、その誰かさんの足音はどんどん大きくなり、ついに、この〝天上の間〟の前で止まった。
カフェテリアでの嫌な予感は見事に的中した。これまでで最高に最悪だ。
「D・D、来ました。俺です、ミズゥ」
ノックとともに、そんな若い男の声がした。
頭を抱える俺を横目に、D・Dが弾んだ声で答える。
「遅かったじゃないか。君にメールしてから、もう二十分以上経ってる」
―了―
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