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彼の同胞たちは、激しい嫉妬と自尊心から、幽魔王との情交がどのようなものであったかはとうとう彼に訊ねなかった。
それだけは本当によかったと思う。自分のためにではなく、幽魔王のために。
正直に告白すれば、最初は彼も幽魔王の肉体に溺れていた。何と言っても、相手はあの長い歳月思い焦がれていた幽魔王である。ためらっていたのもつかのま、すぐに我を忘れて夢中で貪っていた。このときの彼は、さだめし羊を食らう狼のようだったことだろう。
幽魔王は彼を拒まなかったかわり、積極的に仕掛けることもなかった。ただ従順に、彼に身を委ねていた。
性欲というもののない幽魔王には、他にどうしようもなかったのだろう。幽魔王が何も感じていないことに彼が気づいたのは、自らの欲望を果たした後だった。
努力はした。だが、幽魔王が言っていたことは、すべて真実だった。
幽魔王の体はどこもかしこも冷たく、彼がどれほど愛撫を繰り返しても、何の反応も示さなかった。
あれほどの絶望に満ちた時間を、彼はかつて味わったことがない。屍姦のほうがまだましだった。死体なら、哀れむような表情で彼を見つめたりはしない。
白々と夜が明けはじめた頃、空しさに耐え切れず、彼は泣いた。
幽魔王は感じない。体も心も何も変わらない。それならば、彼などいてもいなくても同じではないか。
「なぜ、おまえが泣く?」
幽魔王に怪訝そうに訊ねられたが、彼には自分の思いを言葉にして伝えることはできなかった。
「おまえのせいじゃない。この体が死んでいるせいだ」
彼を慰めようと思ってか、幽魔王はそう言った。
「心は?」
「え?」
「おまえの心は? 体は死んでいても、おまえの心は生きているだろう?」
幽魔王は目を見張ったが、すぐに笑った。
醒めきった、虚ろな笑み。
「いっそ、心も死んでいたほうがよかったが」
たまらず、彼は幽魔王を抱きしめた。
どうしてこの肌は、どれほど触れてもいっこうに温まらないのだろう。こんな体をしていたら、いつかは心も凍えてしまう。魂を屠ることすら幽魔王には辛いのに、なぜ幽魔王ばかりがこんな目にあわされるのか。代われるものならすべて自分が代わってやるのに。
「ずっと、不思議に思っていた」
彼の腕の中で、唐突に幽魔王が口を開いた。
「おまえたち妖魔王は、どうして僕に優しいのだろうと」
優しい、というのとは違うような気がしたが、わざわざ否定することもないだろうと思い、彼は黙って幽魔王の話に耳を傾けた。
「最初はへつらっているのかと思ったんだ。僕に消されないように。だから、おまえたちの世話になるのが嫌でたまらなかった。ずいぶん長い間、そう信じていたよ。僕らが一人減るまで」
「〝二十一番〟のことか?」
「ああ、おまえたちはそう呼んでいたんだったな。でも、このことは知らないだろう。――その〝二十一番〟の妖魔王は、あの日〝二十一番〟にこう言った。『愛している。だから特定の人間と親しくしてほしくないのだ』」
彼はぎくりとして幽魔王から腕を離した。まだ幽魔王には告げていなかった本心を読まれたのかと思ったのだ。
しかし、幽魔王にはそのような能力はない。幽魔王は己の中にある〝二十一番〟の記憶を元に話している。
「あの男がそんなことを?」
「〝二十一番〟もそう思った。精魔王は呆れることだろうが、僕らは妖魔王にそんなふうに思われているなんて、考えたこともなかった。でも、そう言われて、初めて腑に落ちた気もした。おまえたちが僕らに尽くしつづけたのは、保身からではなく愛情からだったのかと。だが、何しろ突然すぎた。〝二十一番〟はどうしたらいいのかわからず、困惑した。それを見て、その妖魔王はさらに続けた。『だからと言って、おまえから何かを求めようとは思わない。ただ、おまえのそばにいられるだけでいい。それ以上のことは望まない』」
幽魔王の淡々とした言葉を、彼は複雑な心境で聞いていた。
もし彼が〝二十一番〟の妖魔王と同じ立場に置かれたら、やはり同じことを幽魔王に言っていただろう。それが妖魔王の性というものだ。
「こういうのを、人間たちは〝無償の愛〟と呼ぶんだ」
諭すように幽魔王は言った。
「相手に何の見返りも求めない、ただ与えるだけの愛。でも、与える者より与えられる者のほうがたぶん辛い。少なくとも、僕らにとってはそうだった」
衝撃を受けて、彼は幽魔王を見た。幽魔王はまっすぐに彼を見返した。すべてを諦観したような静謐な瞳。
「この体と同じように心も死んでいたら、僕らはきっと、何の気後れも感じずにおまえたちの愛を享受することができただろう。おまえたちはきっと、人間以上に僕らのことを愛してくれるだろうね。たぶん、死ぬまで変わらずに」
「……何を言っている?」
「でも、僕らの心はまだ死んでいない。たとえ何も求めないからと言われても、僕らは何か返さなくてはいけないと考えてしまう。本当は、僕らもおまえたちを愛せたらよかったんだろう。でも、そうしたら精魔王の想いはどこへ行く? 精魔王は僕らよりずっと、おまえたちのことを愛しているのに」
「それは……!」
「〝二十一番〟が死んだのは、人間の後を追ったんじゃない。妖魔王の〝無償の愛〟が重すぎたんだ」
その一言は、確実に彼の心をえぐった。
――よかれと思って言った妖魔王の言葉が幽魔王を殺した。
「これから先、もっと時間が経てば、僕らはこの体と同じように、何も感じずにおまえたちと付き合えるようになるだろう。精魔王のことなど気に病むこともなく、ただ自分の都合だけで、甘い言葉を囁けるようにもなるだろう。でも、今はそうじゃない」
力なく幽魔王は笑った。闘病生活に疲れきった入院患者のように。
「すまない。僕はもうこれ以上、おまえと一緒にはいられない――」
それだけ言って、目を閉じた。
眠ったのかと思った。
幽魔王を汚しておきながら、なぜこれからも今までどおり暮らしていけるなどと思えたのだろう。
幽魔王の顔にかかる金の髪を払いのけようと彼が手を伸ばしたとき。
幽魔王の胸から、白い光の球体が浮かび上がってきた。
光は幽魔王の体を抜け出して、しばらく宙に留まっていた。が、突然四散すると、寝室の壁を通り抜け、いずこかへと飛び去っていった。
この光景は今まで何度も見た。だが、その中の一度として光が分裂したことはなかった。第一、幽魔王の器の寿命はあと四百年は残っていたはずだ――
そのとき、彼の腕の中にあった幽魔王の体が急に軽くなった。はっとして目を向けると、瑞々しかった幽魔王の体が急速に干からびていた。見る間に石化し、灰色の人の形をした砂になる。
これも今まで何度も見た。しかし、まだ寿命も来ていないのに、なぜ幽魔王は器を捨てたのか――
幽魔王の成れの果てを凝視したまま、彼は長いこと彫像のように動かなかった。
すまない、と幽魔王は言った。もうこれ以上おまえと一緒にはいられないと。
では、幽魔王はもう〈転生〉を――
自分が笑っていることに気づいたのは、声が耳に入ってからだった。
かつて幽魔王であった砂をかき抱きながら、彼は笑っているのだった。
なぜ笑っているのか、自分でもわからなかった。ただ、彼の体だけが笑っていた。
声はだんだん大きくなっていき――最後に悲鳴になった。
大気が震えた。
窓ガラスが砕け散り、屋敷全体が軋みを上げる。
何事が起こったのかと召使として置いている魔族が数人駆けつけてきたが、暴走した彼の力に片っ端から吹き飛ばされていった。
連絡を受けた同じ妖魔王たちの手によって彼が捕らえられたときには、幽魔王の屋敷は跡形もなく消え去っていた。
だが、それから現在に至るまでのことを、彼はもはや覚えてはいない。
――幽魔王を追いつめて死なせた。
その猛烈な罪悪感と後悔の念から逃れるために、心を殺してしまった。
彼はもうどれほど同胞に責められても、弁明することも許しを請うこともできない。
悔いて涙を流すことも、自殺することも。
それでも、ふと思うことがある。
――幽魔王は、どうして俺を殺してくれなかったのだろう。
精魔王のためにそうしなかったのだとは、彼も知ってはいたけれど。
それだけは本当によかったと思う。自分のためにではなく、幽魔王のために。
正直に告白すれば、最初は彼も幽魔王の肉体に溺れていた。何と言っても、相手はあの長い歳月思い焦がれていた幽魔王である。ためらっていたのもつかのま、すぐに我を忘れて夢中で貪っていた。このときの彼は、さだめし羊を食らう狼のようだったことだろう。
幽魔王は彼を拒まなかったかわり、積極的に仕掛けることもなかった。ただ従順に、彼に身を委ねていた。
性欲というもののない幽魔王には、他にどうしようもなかったのだろう。幽魔王が何も感じていないことに彼が気づいたのは、自らの欲望を果たした後だった。
努力はした。だが、幽魔王が言っていたことは、すべて真実だった。
幽魔王の体はどこもかしこも冷たく、彼がどれほど愛撫を繰り返しても、何の反応も示さなかった。
あれほどの絶望に満ちた時間を、彼はかつて味わったことがない。屍姦のほうがまだましだった。死体なら、哀れむような表情で彼を見つめたりはしない。
白々と夜が明けはじめた頃、空しさに耐え切れず、彼は泣いた。
幽魔王は感じない。体も心も何も変わらない。それならば、彼などいてもいなくても同じではないか。
「なぜ、おまえが泣く?」
幽魔王に怪訝そうに訊ねられたが、彼には自分の思いを言葉にして伝えることはできなかった。
「おまえのせいじゃない。この体が死んでいるせいだ」
彼を慰めようと思ってか、幽魔王はそう言った。
「心は?」
「え?」
「おまえの心は? 体は死んでいても、おまえの心は生きているだろう?」
幽魔王は目を見張ったが、すぐに笑った。
醒めきった、虚ろな笑み。
「いっそ、心も死んでいたほうがよかったが」
たまらず、彼は幽魔王を抱きしめた。
どうしてこの肌は、どれほど触れてもいっこうに温まらないのだろう。こんな体をしていたら、いつかは心も凍えてしまう。魂を屠ることすら幽魔王には辛いのに、なぜ幽魔王ばかりがこんな目にあわされるのか。代われるものならすべて自分が代わってやるのに。
「ずっと、不思議に思っていた」
彼の腕の中で、唐突に幽魔王が口を開いた。
「おまえたち妖魔王は、どうして僕に優しいのだろうと」
優しい、というのとは違うような気がしたが、わざわざ否定することもないだろうと思い、彼は黙って幽魔王の話に耳を傾けた。
「最初はへつらっているのかと思ったんだ。僕に消されないように。だから、おまえたちの世話になるのが嫌でたまらなかった。ずいぶん長い間、そう信じていたよ。僕らが一人減るまで」
「〝二十一番〟のことか?」
「ああ、おまえたちはそう呼んでいたんだったな。でも、このことは知らないだろう。――その〝二十一番〟の妖魔王は、あの日〝二十一番〟にこう言った。『愛している。だから特定の人間と親しくしてほしくないのだ』」
彼はぎくりとして幽魔王から腕を離した。まだ幽魔王には告げていなかった本心を読まれたのかと思ったのだ。
しかし、幽魔王にはそのような能力はない。幽魔王は己の中にある〝二十一番〟の記憶を元に話している。
「あの男がそんなことを?」
「〝二十一番〟もそう思った。精魔王は呆れることだろうが、僕らは妖魔王にそんなふうに思われているなんて、考えたこともなかった。でも、そう言われて、初めて腑に落ちた気もした。おまえたちが僕らに尽くしつづけたのは、保身からではなく愛情からだったのかと。だが、何しろ突然すぎた。〝二十一番〟はどうしたらいいのかわからず、困惑した。それを見て、その妖魔王はさらに続けた。『だからと言って、おまえから何かを求めようとは思わない。ただ、おまえのそばにいられるだけでいい。それ以上のことは望まない』」
幽魔王の淡々とした言葉を、彼は複雑な心境で聞いていた。
もし彼が〝二十一番〟の妖魔王と同じ立場に置かれたら、やはり同じことを幽魔王に言っていただろう。それが妖魔王の性というものだ。
「こういうのを、人間たちは〝無償の愛〟と呼ぶんだ」
諭すように幽魔王は言った。
「相手に何の見返りも求めない、ただ与えるだけの愛。でも、与える者より与えられる者のほうがたぶん辛い。少なくとも、僕らにとってはそうだった」
衝撃を受けて、彼は幽魔王を見た。幽魔王はまっすぐに彼を見返した。すべてを諦観したような静謐な瞳。
「この体と同じように心も死んでいたら、僕らはきっと、何の気後れも感じずにおまえたちの愛を享受することができただろう。おまえたちはきっと、人間以上に僕らのことを愛してくれるだろうね。たぶん、死ぬまで変わらずに」
「……何を言っている?」
「でも、僕らの心はまだ死んでいない。たとえ何も求めないからと言われても、僕らは何か返さなくてはいけないと考えてしまう。本当は、僕らもおまえたちを愛せたらよかったんだろう。でも、そうしたら精魔王の想いはどこへ行く? 精魔王は僕らよりずっと、おまえたちのことを愛しているのに」
「それは……!」
「〝二十一番〟が死んだのは、人間の後を追ったんじゃない。妖魔王の〝無償の愛〟が重すぎたんだ」
その一言は、確実に彼の心をえぐった。
――よかれと思って言った妖魔王の言葉が幽魔王を殺した。
「これから先、もっと時間が経てば、僕らはこの体と同じように、何も感じずにおまえたちと付き合えるようになるだろう。精魔王のことなど気に病むこともなく、ただ自分の都合だけで、甘い言葉を囁けるようにもなるだろう。でも、今はそうじゃない」
力なく幽魔王は笑った。闘病生活に疲れきった入院患者のように。
「すまない。僕はもうこれ以上、おまえと一緒にはいられない――」
それだけ言って、目を閉じた。
眠ったのかと思った。
幽魔王を汚しておきながら、なぜこれからも今までどおり暮らしていけるなどと思えたのだろう。
幽魔王の顔にかかる金の髪を払いのけようと彼が手を伸ばしたとき。
幽魔王の胸から、白い光の球体が浮かび上がってきた。
光は幽魔王の体を抜け出して、しばらく宙に留まっていた。が、突然四散すると、寝室の壁を通り抜け、いずこかへと飛び去っていった。
この光景は今まで何度も見た。だが、その中の一度として光が分裂したことはなかった。第一、幽魔王の器の寿命はあと四百年は残っていたはずだ――
そのとき、彼の腕の中にあった幽魔王の体が急に軽くなった。はっとして目を向けると、瑞々しかった幽魔王の体が急速に干からびていた。見る間に石化し、灰色の人の形をした砂になる。
これも今まで何度も見た。しかし、まだ寿命も来ていないのに、なぜ幽魔王は器を捨てたのか――
幽魔王の成れの果てを凝視したまま、彼は長いこと彫像のように動かなかった。
すまない、と幽魔王は言った。もうこれ以上おまえと一緒にはいられないと。
では、幽魔王はもう〈転生〉を――
自分が笑っていることに気づいたのは、声が耳に入ってからだった。
かつて幽魔王であった砂をかき抱きながら、彼は笑っているのだった。
なぜ笑っているのか、自分でもわからなかった。ただ、彼の体だけが笑っていた。
声はだんだん大きくなっていき――最後に悲鳴になった。
大気が震えた。
窓ガラスが砕け散り、屋敷全体が軋みを上げる。
何事が起こったのかと召使として置いている魔族が数人駆けつけてきたが、暴走した彼の力に片っ端から吹き飛ばされていった。
連絡を受けた同じ妖魔王たちの手によって彼が捕らえられたときには、幽魔王の屋敷は跡形もなく消え去っていた。
だが、それから現在に至るまでのことを、彼はもはや覚えてはいない。
――幽魔王を追いつめて死なせた。
その猛烈な罪悪感と後悔の念から逃れるために、心を殺してしまった。
彼はもうどれほど同胞に責められても、弁明することも許しを請うこともできない。
悔いて涙を流すことも、自殺することも。
それでも、ふと思うことがある。
――幽魔王は、どうして俺を殺してくれなかったのだろう。
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