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第4章 最終検証
1 刺身食うか
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今回の検証結果も、いつもと同じだった。
――競技中、新藤が佐京の約三メートル以内にいると、佐京は負ける。
検証が終わった後は佐京のマンションに直行して、バイト代を現金でもらう。しかし、今日の佐京は帰宅途中、急にこんなことを訊ねてきた。
「刺身食うか?」
「は?」
佐京の四次元バッグをカゴに入れて自分の自転車を押し歩いていた新藤は思わず立ち止まった。佐京の突発的な発言には慣れたつもりでいたが、さすがにこれは予想外すぎた。
「刺身って……今からおまえんちでか?」
「もちろん。おまえ、外食は嫌いだろう?」
「ああ。バイト終了後の外食は、特に嫌いだな」
「なら、食うか?」
「そうだな。もうずいぶん刺身なんて食ってないしな」
「じゃあ、魚屋に寄っていく。少し待て」
佐京はすたすたと歩いていくと、通りに面した一軒の魚屋へと入っていった。
そこに魚屋があったことを新藤はまったく覚えていなかった。もしかしたら佐京の行きつけの店なのかもしれないが、いずれにせよ、この店の近くに来たから刺身を食うかなどと訊いてきたのだろう。新藤は苦笑いしながら佐京の後を追い、店には入らずに彼が戻ってくるのを待った。
刺身と言うから刺身の盛り合わせでも買うのかと思いきや、佐京が店主の女房とおぼしき中年女性から購入したのは、なんと鯵二匹だけだった。
「まさか、おまえがそれをさばくのか?」
鯵よりも氷のほうが重そうなポリ袋を提げている佐京に、新藤はそう確認せずにはいられなかった。
「他に誰がいる? おまえ、できるか?」
「いや、無理だ。魚をさばくバイトはまだやってない」
「本当に、金にならないことはとことんしない男だな」
明らかに呆れられたが、そういうおまえはなぜさばけるのか。だが、いいかげん暑さで突っこむのも面倒になった新藤は、黙って自転車押しを再開したのだった。
***
佐京の部屋の中の空気は、外とは別世界のように冷えていた。
「おまえ、クーラーつけっぱなしで出かけてたのかよ」
極力アパートのクーラーは使わず、扇風機でしのいでいる新藤は、非難と嫉妬をこめて佐京を詰った。
しかし、佐京はクーラー以上に冷ややかな目で、環境に優しい同級生を見返した。
「出かける前に、タイマーをセットしておいた」
確かに、今のクーラーにはそんな機能もついていた。
言葉に詰まってしまった新藤を尻目に、佐京はさっさとキッチンに向かった。
「先に鯵をさばくから、金の支払いは後でもいいか?」
「ああ、いいよ。そのかわり、おまえが鯵をさばくのを見学しててもいいか?」
「かまわないが、見てどうする?」
「いや、別に。単なる好奇心」
佐京は不審そうに新藤を見やったが、結局、何も言わずにシンクで念入りに手を洗った。
次に、佐京は食器の水切りから皿を一枚引き抜いて調理台に置き、それからようやく魚屋から渡されたポリ袋を開いた。
今度こそ鯵を手に取るだろうと思ったのだが、そこから佐京が取り出したのは、何か白いものの入った小さなビニール袋だった。
「サービスで、ツマもくれた」
そう説明しながら、佐京はビニール袋の中に入っていたツマを、先ほどの皿の上に広げ出した。
「言ってくれれば、俺がやっといたのに」
つい口に出すと、佐京は横目で新藤を睨んだ。
「見学希望だろう? 参加したいなら手を洗ってこい」
別に参加したかったわけではなかったが、外出から戻ってきたのだ、手洗いはすべきだろう。新藤は佐京の邪魔にならないよう、わざわざ洗面所で手を洗ってきたが、その間に佐京はどこからかまな板と刺身包丁を取り出していて、すでに鯵をさばきはじめていた。
(見学したいって言ってたんだから、せめて俺が戻るまで待っててくれよ)
心の中で罵りながらも、新藤は佐京が鯵をさばくのを脇から眺めていた。
ほとんど板前並みの手さばきだった。無駄な動作がまるでない。あっというまに鯵を三枚におろし、適当な大きさに切りわけて、ツマの敷かれた皿の上にきれいに盛りつけていった。
「できたぞ」
佐京がぼそっと呟いたときには、作業にとりかかってから、五分ほどしか経っていなかった。
だが、そのままリビングには持っていかず、刺身を盛りつけた皿にラップをかけると、一人暮らしのわりには大きい冷蔵庫の中に入れてしまった。少しでも冷やしておきたいのだろうか。
「佐京。おまえ、寿司屋でバイトでもしてたのか?」
以前、佐京は飲食店でバイトをしていたことがあると言っていた。しかし、調理ではなく給仕と言っていたような気もする。
「別にバイトしてなくても、魚はさばけるだろう」
「そりゃそうだけど、だったらなんでさばけるんだよ? 実は魚好きか?」
「とにかく、見学会は終了した。邪魔だから、あっちに行っててくれ」
佐京は刺身包丁でリビングを指した。
気のせいか、刃物を手にしている佐京は、いつもより生き生きしているように見える。
「はいはい、先生、わかりました。これ以上、お邪魔はいたしません」
その包丁を今度は自分に向けられそうな心地がして、新藤は両手で制しながらリビングに避難すると、今まで我慢していた煙草に火をつけ、ガラステーブルの上に置いてあるアルミ製の灰皿に灰を落とした。
***
刺身食うかと訊かれたから、刺身だけを食べるのだと新藤は思いこんでいたが、佐京は冷凍だがと断りつつも、枝豆と鶏の唐揚げも用意した。
(自炊するタイプには全然見えないんだけどなあ……)
食べづらそうなので、ラグの敷かれた床に直接あぐらをかいてそれらを眺めていると、佐京が缶ビールを二本持って戻ってきた。
「おまえ、酒飲めるのか?」
意外すぎて訊ねてしまったが、佐京は「年齢的にはな」とすげなく答えた。
「おまえは飲めないのか? それなら戻してくる」
「いや、待て! 待ってくれ! 飲めるから待ってくれ!」
必死で引き止めると、佐京は冷ややかに新藤を見下ろしてから、テーブルの上に音を立てて缶ビールを置いた。
「飲みたいんなら、余計なことを言うな」
「いや、まさかおまえんちに缶ビールがあるなんて思いもしなかったからさ。酒は飲むんだな、おまえ」
「たまにな。気が向いたときだけ」
そう言いながら、佐京もラグの上に座り、さりげなく二本分の缶ビールのプルタブを開けた。
「あー、久しぶりに人間らしい飯食ってるような気がするなー」
缶ビールもうまかったが、魚屋から買った鯵はさすがに新鮮で歯ごたえもよく、感動のあまり握り拳を作ってしまうくらいうまかった。
新藤が喜々として割り箸を動かしていると、佐京は同情したような視線を投げてよこした。
「おまえの食生活はそれほど貧しいのか?」
「そんなに憐れまれるほどひどくはねえよ。毎日三食、かろうじて食ってる」
「コンビニの消費期限切れの弁当とか?」
記憶力もいい佐京は、涼しい顔で新藤の痛いところを突いてきた。
その佐京は、たまたま食欲がないのか、もともと食が細いのか、鯵の刺身を二、三切れ、枝豆、鶏の唐揚げを数個口に入れただけで、あとは缶ビールをちびちびと飲んでいた。
そういえばこの男は検証中の昼食でもなるべく少量のものを選んで食べていたような気がする。そんなことを考えながら缶ビールを傾けていると、とうの佐京が声をかけてきた。
「もう一本飲むか?」
「いや、もういい。自転車でも一応飲酒運転になるしな。それより佐京。おまえ、さっきからほとんど食ってないだろ。せっかく自分でさばいたのに、もっと食えよ」
「ああ……俺、あんまり食べることに興味がなくて」
興味の問題じゃないだろうと新藤は思ったが、それ以上この話題には触れられたくなかったのか、機先を制するように佐京が問い返してきた。
「新藤、飯も食っていくか? インスタントでよければ、味噌汁もつける」
白飯と味噌汁! この黄金コンビには久しくお目にかかれていない。
「いいのか?」
「いいよ。飯は冷凍してあるのをレンジで温めるだけだし、味噌汁は湯を注ぐだけだ。どうってことない」
気軽に佐京は答えると、すぐにキッチンへ行ってしまった。
(人は見かけによらねえなあ……)
何だか嬉しそうに見えた佐京の後ろ姿を思い起こしながら、新藤はいつか三浦が言ったセリフを心の中で繰り返した。
――競技中、新藤が佐京の約三メートル以内にいると、佐京は負ける。
検証が終わった後は佐京のマンションに直行して、バイト代を現金でもらう。しかし、今日の佐京は帰宅途中、急にこんなことを訊ねてきた。
「刺身食うか?」
「は?」
佐京の四次元バッグをカゴに入れて自分の自転車を押し歩いていた新藤は思わず立ち止まった。佐京の突発的な発言には慣れたつもりでいたが、さすがにこれは予想外すぎた。
「刺身って……今からおまえんちでか?」
「もちろん。おまえ、外食は嫌いだろう?」
「ああ。バイト終了後の外食は、特に嫌いだな」
「なら、食うか?」
「そうだな。もうずいぶん刺身なんて食ってないしな」
「じゃあ、魚屋に寄っていく。少し待て」
佐京はすたすたと歩いていくと、通りに面した一軒の魚屋へと入っていった。
そこに魚屋があったことを新藤はまったく覚えていなかった。もしかしたら佐京の行きつけの店なのかもしれないが、いずれにせよ、この店の近くに来たから刺身を食うかなどと訊いてきたのだろう。新藤は苦笑いしながら佐京の後を追い、店には入らずに彼が戻ってくるのを待った。
刺身と言うから刺身の盛り合わせでも買うのかと思いきや、佐京が店主の女房とおぼしき中年女性から購入したのは、なんと鯵二匹だけだった。
「まさか、おまえがそれをさばくのか?」
鯵よりも氷のほうが重そうなポリ袋を提げている佐京に、新藤はそう確認せずにはいられなかった。
「他に誰がいる? おまえ、できるか?」
「いや、無理だ。魚をさばくバイトはまだやってない」
「本当に、金にならないことはとことんしない男だな」
明らかに呆れられたが、そういうおまえはなぜさばけるのか。だが、いいかげん暑さで突っこむのも面倒になった新藤は、黙って自転車押しを再開したのだった。
***
佐京の部屋の中の空気は、外とは別世界のように冷えていた。
「おまえ、クーラーつけっぱなしで出かけてたのかよ」
極力アパートのクーラーは使わず、扇風機でしのいでいる新藤は、非難と嫉妬をこめて佐京を詰った。
しかし、佐京はクーラー以上に冷ややかな目で、環境に優しい同級生を見返した。
「出かける前に、タイマーをセットしておいた」
確かに、今のクーラーにはそんな機能もついていた。
言葉に詰まってしまった新藤を尻目に、佐京はさっさとキッチンに向かった。
「先に鯵をさばくから、金の支払いは後でもいいか?」
「ああ、いいよ。そのかわり、おまえが鯵をさばくのを見学しててもいいか?」
「かまわないが、見てどうする?」
「いや、別に。単なる好奇心」
佐京は不審そうに新藤を見やったが、結局、何も言わずにシンクで念入りに手を洗った。
次に、佐京は食器の水切りから皿を一枚引き抜いて調理台に置き、それからようやく魚屋から渡されたポリ袋を開いた。
今度こそ鯵を手に取るだろうと思ったのだが、そこから佐京が取り出したのは、何か白いものの入った小さなビニール袋だった。
「サービスで、ツマもくれた」
そう説明しながら、佐京はビニール袋の中に入っていたツマを、先ほどの皿の上に広げ出した。
「言ってくれれば、俺がやっといたのに」
つい口に出すと、佐京は横目で新藤を睨んだ。
「見学希望だろう? 参加したいなら手を洗ってこい」
別に参加したかったわけではなかったが、外出から戻ってきたのだ、手洗いはすべきだろう。新藤は佐京の邪魔にならないよう、わざわざ洗面所で手を洗ってきたが、その間に佐京はどこからかまな板と刺身包丁を取り出していて、すでに鯵をさばきはじめていた。
(見学したいって言ってたんだから、せめて俺が戻るまで待っててくれよ)
心の中で罵りながらも、新藤は佐京が鯵をさばくのを脇から眺めていた。
ほとんど板前並みの手さばきだった。無駄な動作がまるでない。あっというまに鯵を三枚におろし、適当な大きさに切りわけて、ツマの敷かれた皿の上にきれいに盛りつけていった。
「できたぞ」
佐京がぼそっと呟いたときには、作業にとりかかってから、五分ほどしか経っていなかった。
だが、そのままリビングには持っていかず、刺身を盛りつけた皿にラップをかけると、一人暮らしのわりには大きい冷蔵庫の中に入れてしまった。少しでも冷やしておきたいのだろうか。
「佐京。おまえ、寿司屋でバイトでもしてたのか?」
以前、佐京は飲食店でバイトをしていたことがあると言っていた。しかし、調理ではなく給仕と言っていたような気もする。
「別にバイトしてなくても、魚はさばけるだろう」
「そりゃそうだけど、だったらなんでさばけるんだよ? 実は魚好きか?」
「とにかく、見学会は終了した。邪魔だから、あっちに行っててくれ」
佐京は刺身包丁でリビングを指した。
気のせいか、刃物を手にしている佐京は、いつもより生き生きしているように見える。
「はいはい、先生、わかりました。これ以上、お邪魔はいたしません」
その包丁を今度は自分に向けられそうな心地がして、新藤は両手で制しながらリビングに避難すると、今まで我慢していた煙草に火をつけ、ガラステーブルの上に置いてあるアルミ製の灰皿に灰を落とした。
***
刺身食うかと訊かれたから、刺身だけを食べるのだと新藤は思いこんでいたが、佐京は冷凍だがと断りつつも、枝豆と鶏の唐揚げも用意した。
(自炊するタイプには全然見えないんだけどなあ……)
食べづらそうなので、ラグの敷かれた床に直接あぐらをかいてそれらを眺めていると、佐京が缶ビールを二本持って戻ってきた。
「おまえ、酒飲めるのか?」
意外すぎて訊ねてしまったが、佐京は「年齢的にはな」とすげなく答えた。
「おまえは飲めないのか? それなら戻してくる」
「いや、待て! 待ってくれ! 飲めるから待ってくれ!」
必死で引き止めると、佐京は冷ややかに新藤を見下ろしてから、テーブルの上に音を立てて缶ビールを置いた。
「飲みたいんなら、余計なことを言うな」
「いや、まさかおまえんちに缶ビールがあるなんて思いもしなかったからさ。酒は飲むんだな、おまえ」
「たまにな。気が向いたときだけ」
そう言いながら、佐京もラグの上に座り、さりげなく二本分の缶ビールのプルタブを開けた。
「あー、久しぶりに人間らしい飯食ってるような気がするなー」
缶ビールもうまかったが、魚屋から買った鯵はさすがに新鮮で歯ごたえもよく、感動のあまり握り拳を作ってしまうくらいうまかった。
新藤が喜々として割り箸を動かしていると、佐京は同情したような視線を投げてよこした。
「おまえの食生活はそれほど貧しいのか?」
「そんなに憐れまれるほどひどくはねえよ。毎日三食、かろうじて食ってる」
「コンビニの消費期限切れの弁当とか?」
記憶力もいい佐京は、涼しい顔で新藤の痛いところを突いてきた。
その佐京は、たまたま食欲がないのか、もともと食が細いのか、鯵の刺身を二、三切れ、枝豆、鶏の唐揚げを数個口に入れただけで、あとは缶ビールをちびちびと飲んでいた。
そういえばこの男は検証中の昼食でもなるべく少量のものを選んで食べていたような気がする。そんなことを考えながら缶ビールを傾けていると、とうの佐京が声をかけてきた。
「もう一本飲むか?」
「いや、もういい。自転車でも一応飲酒運転になるしな。それより佐京。おまえ、さっきからほとんど食ってないだろ。せっかく自分でさばいたのに、もっと食えよ」
「ああ……俺、あんまり食べることに興味がなくて」
興味の問題じゃないだろうと新藤は思ったが、それ以上この話題には触れられたくなかったのか、機先を制するように佐京が問い返してきた。
「新藤、飯も食っていくか? インスタントでよければ、味噌汁もつける」
白飯と味噌汁! この黄金コンビには久しくお目にかかれていない。
「いいのか?」
「いいよ。飯は冷凍してあるのをレンジで温めるだけだし、味噌汁は湯を注ぐだけだ。どうってことない」
気軽に佐京は答えると、すぐにキッチンへ行ってしまった。
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