57 / 60
おかえりなさい
しおりを挟む
お母さんが帰って来たわ。
おかえりなさい!
久しぶりのお母さんにすりすりと体を寄せて、帰って来てくれて嬉しい気持ちを伝えるわ。
気持ちを伝えるって、とても大切なことですもの。
大切な人には特に。
「ありがとう」とか「大好き」とか、惜しみなく伝えることにしているわ。
わたし、りっぱなレディですもの。
自分の気持ちも、他の生き物の気持ちも大事にすることができるのよ。
気持ちを蔑ろにはしないの。
帰ってきたお母さんは、なんだかとっても疲れているみたい。
「おさんかいほう」って、そんなに疲れるものなのかしら?
お兄ちゃんが言うには
「独りで暮らし始めて二年もたつし、その間、自分の好きなペースで何でもしてきたんだから、今更、自分の子ども家族とはいえ、今まで一緒に暮らした事もない者たちと暮らせるわけないだろう。」
なんですって。
難しいわね。
お姉ちゃんとは大して問題なく暮らせていたように見えていたけれど、別の人たちとはやっぱり、勝手が違うのかしら?
お母さんに甘えた後はお姉ちゃんの所にも行こうかしら。
「にゃぁ(ご飯ちょうだい)。」
「あら、ポン。 もうこっちにあなたのお皿は置いてないよ。 ごはんとお水はお母さんにもらってね。」
そうだった! 忘れてたわ。
「にゃぁぁ(そんなカタイこと言わずに、ちょうだいよ)。」
「あなた、食事制限されているだから、こっちで、もうごはんはあげれません。」
「にゃ(融通がきかないわ!)。」
「ごめんね。 お母さんにもらってね。」
「……」
「柱を引っ掻いてもダメです! 家が傾くから、止めて!!」
ホントに融通がきかないわ。お姉ちゃんの家の方が出入りしやすいんだから、こっちにもわたしのごはん用意してくれてればいいのに……。
仕方がないないから、お母さんのところに戻るわ。
さぁ、疲れているお母さんを癒しましょ。
おかえりなさい!
久しぶりのお母さんにすりすりと体を寄せて、帰って来てくれて嬉しい気持ちを伝えるわ。
気持ちを伝えるって、とても大切なことですもの。
大切な人には特に。
「ありがとう」とか「大好き」とか、惜しみなく伝えることにしているわ。
わたし、りっぱなレディですもの。
自分の気持ちも、他の生き物の気持ちも大事にすることができるのよ。
気持ちを蔑ろにはしないの。
帰ってきたお母さんは、なんだかとっても疲れているみたい。
「おさんかいほう」って、そんなに疲れるものなのかしら?
お兄ちゃんが言うには
「独りで暮らし始めて二年もたつし、その間、自分の好きなペースで何でもしてきたんだから、今更、自分の子ども家族とはいえ、今まで一緒に暮らした事もない者たちと暮らせるわけないだろう。」
なんですって。
難しいわね。
お姉ちゃんとは大して問題なく暮らせていたように見えていたけれど、別の人たちとはやっぱり、勝手が違うのかしら?
お母さんに甘えた後はお姉ちゃんの所にも行こうかしら。
「にゃぁ(ご飯ちょうだい)。」
「あら、ポン。 もうこっちにあなたのお皿は置いてないよ。 ごはんとお水はお母さんにもらってね。」
そうだった! 忘れてたわ。
「にゃぁぁ(そんなカタイこと言わずに、ちょうだいよ)。」
「あなた、食事制限されているだから、こっちで、もうごはんはあげれません。」
「にゃ(融通がきかないわ!)。」
「ごめんね。 お母さんにもらってね。」
「……」
「柱を引っ掻いてもダメです! 家が傾くから、止めて!!」
ホントに融通がきかないわ。お姉ちゃんの家の方が出入りしやすいんだから、こっちにもわたしのごはん用意してくれてればいいのに……。
仕方がないないから、お母さんのところに戻るわ。
さぁ、疲れているお母さんを癒しましょ。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました
フルーツパフェ
大衆娯楽
とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。
曰く、全校生徒はパンツを履くこと。
生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?
史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。
夫の不倫で離婚することになったから、不倫相手の両親に告発してやった。
ほったげな
恋愛
夫から離婚したいと言われた。その後私は夫と若い伯爵令嬢が不倫していることを知ってしまう。離婚は承諾したけど、許せないので伯爵令嬢の家に不倫の事実を告発してやる……!
妊娠中、息子の告発によって夫の浮気を知ったので、息子とともにざまぁすることにいたしました
奏音 美都
恋愛
アストリアーノ子爵夫人である私、メロディーは妊娠中の静養のためマナーハウスに滞在しておりました。
そんなさなか、息子のロレントの告発により、夫、メンフィスの不貞を知ることとなったのです。
え、自宅に浮気相手を招いた?
息子に浮気現場を見られた、ですって……!?
覚悟はよろしいですか、旦那様?
就職面接の感ドコロ!?
フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。
学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。
その業務ストレスのせいだろうか。
ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる