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第013話 整ったインフラ
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次の日の朝、祖父の部屋で目覚めた僕は、コンビニへ買い物に行くために一階へと降りる。すると、昨日と同じようにソファーでだらしなく寝落ちしているステラを見つける。
ステラにもちゃんと寝室を割り当てているが、夜遅くまでゲームの音を出していたので、音を下げるように言ったが、それはボリュームを下げた訳ではなく、どうやらここでゲームの音を出したままゲームを続けていたようである。
この辺りは改善させるべきなのか悩みどころだ。ステラの成仏?を望むならば、昨日の盗電、盗電話のような周りに迷惑を掛けない限り、好きにやらせるべきかと考えてしまう。
そんな事を考えながらコンビニに朝食を買いに出かける。ちなみに今日の朝食はサンドイッチだ。一応、昼食のお弁当も買ってくる。
「ほら、ステラ、起きて」
ソファーで大の字に寝ているステラを揺らす。
「ふぇ? 朝?」
「そうだよ、朝だよ… 昨日はいつまでゲームをしていたんだい?」
「全員のレベルをカンストさせる所まで…」
いや、ゲームの進捗具合ではなく、いつまでゲームをやっていたかを聞いていたのだが… というか、何のゲームの何レベルからカンストさせたんだ?
チラリとステラのゲームの画面を見ると、国民的RPGの最新版の画面が映っている。
11か…僕もやりたいと思っていたんだけど…ステラはこんなにやり込んでいるのか…
「兎に角、朝食だから早く起きて食べて」
ステラはムクリと起き上がると、もぐもぐとサンドイッチを食べ始める。
「今日は、朝から水道局が水道を再開してくれるのと、ガス会社が新しいボンベを持ってきてくれるから、今日中に水もガスも使えるようになる」
「へぇ~そうなんだ、じゃあもう外の用水路まで水を汲みに行かなくて済むね」
ステラの外の用水路の水を生活水に使うという発想は、現代日本人にはない発想だな…
「僕は水道局やガス会社の人が来るまでの間、キッチン周りの片づけとその周りの電化製品が使えるかどうか調べようと思うんだ」
サンドイッチを咥えようとするステラの体がピクリと動く。何か自炊しようとしてキッチン周りを無茶苦茶にした張本人だから、怒られると思ったのであろう。
サンドイッチを食べるのを止め、上目遣いで僕の顔色を伺ってくる。
「別にキッチン周りの事で怒ったりはしないよ…ステラも生き延びるのに必死だったことは分かっているから…」
「ごめんなさい…でも怒られなくて良かった~」
ステラは僕の言葉に安堵の溜息を漏らす。
「それで…」
僕は安堵するステラをマジマジと見る。ステラの服装は、どう見ても祖父のだぶだぶのワイシャツを着ているだけである。
まぁ、ステラに実年齢と見た目年齢がイコールになる事はないが、ステラの見た目の女の子なら、色々服を取り揃えているはずである。なのに、祖父のワイシャツを着ている状態は、電気や水道が使えないので、洗濯することが出来なかったのであろう。
「もう電気は通っているし、午前中に水道も使えるようになるから、ステラは自分の服を洗濯するように… 洗濯機を使う事は出来るだろ?」
「うーん…多分…」
頼もしくない返答だ…
そんな時、僕のスマホが鳴る。誰かの電話だ。
「はい! ファイン・八雲です!」
「ファイン・八雲さんのお電話ですね? こちらはEA通信の敷設工事を担当するものですが…」
昨日、プロバイダー契約をした会社からの電話である。契約時に連絡した時は一週間程時間が掛かるのと言われたのだが、予定日が決まったのであろうか?
「どうされました? 予定日が決まらないのですか?」
「いえいえ、ファイン・八雲さまのお宅のすぐ近くに着ているのですが、実はですね本日敷設工事を予定していた所が急なキャンセルが御座いまして… それでファイン・八雲様が本日御在宅であれば、そちらの工事をさせて頂きたいのですが…本日、御在宅ですか?」
おっと! これは朗報! 渡りに船である。
ステラの為にスマホ経由でネットに繋がるようにしたが、回線速度が重くなるのと、パケットの制限があるので、早く本物のネット回線に繋ぎたかったのである。
「います! 今日はずっと家にいます! だからこちらこそお願いできますか?」
「では、今からお伺いいたしますのでよろしくお願いします」
そう言って電話が切れる。その時、今度は玄関から声がする。
「すみませーん! 水道局のものですが~」
その後、水道局の方が水道を開通している間に、ネットの敷設会社の人も来て敷設工事が始まり、その間にガス会社の人が新しいボンベを持ってきてくれて、午前中に電気・水道・ガス・ネットと全てのインフラが整う事となった。
なお、通信回線のモデムはリビングの所に設置してもらい、wifiが使えるモデムなので、僕が使っている祖父の部屋でも使用することが出来た。
また、業者の方が来ている間、ステラには二階でゲームをしてもらって人目につかないようにした。
業者が仕事を終えて帰った後、僕はもう一度家の中をチェックしていく。先ずは水道。キッチンの蛇口を捻って水が出るのを確認する。お湯の方も捻ると暫くしてから、蛇口から湯気が上がり、お湯が出ていることが分かる。
次にお風呂場に行き、お風呂場の蛇口もちゃんと水とお湯が出る事を確認する。脱衣所に設置されている洗濯機も試しに空運転させてみたがちゃんと水が出るので、洗濯が出来そうだ。
次に二階に行って祖父の部屋の置いてあるパソコンを起動して、WIFIに今日設置したモデムが含まれている事を確認して、接続する。
うん、ちゃんと接続出来ている様だ。試しに回線速度を計測してみたが、330Mb/Sだった… まぁ、田舎だしこんなものだろう…
「ステラ、ちゃんとしたネット回線も繋がったよ」
ベッドで寝転がってゲームをしていたステラに伝える。
「えっ? ちょっと待って、今繋いでみるから… あっ! ホントだ! 新しい回線がある! しかも早い! サクサクネット使えるぅ!!」
回線速度を確かめるのにステラはゲームの攻略サイトを開いている。ホント、ゲームがすきなんだな…
さて、電気も水道もガスもネットも繋がった事を確認したから、仕事の続きを始めるかと思ったが、時間を見てみるとお昼近くだった。
「ちょっと、早いけど昼食にしようか、その後、片付けの続きをしようか」
僕はステラにそう声を掛けたのであった。
ステラにもちゃんと寝室を割り当てているが、夜遅くまでゲームの音を出していたので、音を下げるように言ったが、それはボリュームを下げた訳ではなく、どうやらここでゲームの音を出したままゲームを続けていたようである。
この辺りは改善させるべきなのか悩みどころだ。ステラの成仏?を望むならば、昨日の盗電、盗電話のような周りに迷惑を掛けない限り、好きにやらせるべきかと考えてしまう。
そんな事を考えながらコンビニに朝食を買いに出かける。ちなみに今日の朝食はサンドイッチだ。一応、昼食のお弁当も買ってくる。
「ほら、ステラ、起きて」
ソファーで大の字に寝ているステラを揺らす。
「ふぇ? 朝?」
「そうだよ、朝だよ… 昨日はいつまでゲームをしていたんだい?」
「全員のレベルをカンストさせる所まで…」
いや、ゲームの進捗具合ではなく、いつまでゲームをやっていたかを聞いていたのだが… というか、何のゲームの何レベルからカンストさせたんだ?
チラリとステラのゲームの画面を見ると、国民的RPGの最新版の画面が映っている。
11か…僕もやりたいと思っていたんだけど…ステラはこんなにやり込んでいるのか…
「兎に角、朝食だから早く起きて食べて」
ステラはムクリと起き上がると、もぐもぐとサンドイッチを食べ始める。
「今日は、朝から水道局が水道を再開してくれるのと、ガス会社が新しいボンベを持ってきてくれるから、今日中に水もガスも使えるようになる」
「へぇ~そうなんだ、じゃあもう外の用水路まで水を汲みに行かなくて済むね」
ステラの外の用水路の水を生活水に使うという発想は、現代日本人にはない発想だな…
「僕は水道局やガス会社の人が来るまでの間、キッチン周りの片づけとその周りの電化製品が使えるかどうか調べようと思うんだ」
サンドイッチを咥えようとするステラの体がピクリと動く。何か自炊しようとしてキッチン周りを無茶苦茶にした張本人だから、怒られると思ったのであろう。
サンドイッチを食べるのを止め、上目遣いで僕の顔色を伺ってくる。
「別にキッチン周りの事で怒ったりはしないよ…ステラも生き延びるのに必死だったことは分かっているから…」
「ごめんなさい…でも怒られなくて良かった~」
ステラは僕の言葉に安堵の溜息を漏らす。
「それで…」
僕は安堵するステラをマジマジと見る。ステラの服装は、どう見ても祖父のだぶだぶのワイシャツを着ているだけである。
まぁ、ステラに実年齢と見た目年齢がイコールになる事はないが、ステラの見た目の女の子なら、色々服を取り揃えているはずである。なのに、祖父のワイシャツを着ている状態は、電気や水道が使えないので、洗濯することが出来なかったのであろう。
「もう電気は通っているし、午前中に水道も使えるようになるから、ステラは自分の服を洗濯するように… 洗濯機を使う事は出来るだろ?」
「うーん…多分…」
頼もしくない返答だ…
そんな時、僕のスマホが鳴る。誰かの電話だ。
「はい! ファイン・八雲です!」
「ファイン・八雲さんのお電話ですね? こちらはEA通信の敷設工事を担当するものですが…」
昨日、プロバイダー契約をした会社からの電話である。契約時に連絡した時は一週間程時間が掛かるのと言われたのだが、予定日が決まったのであろうか?
「どうされました? 予定日が決まらないのですか?」
「いえいえ、ファイン・八雲さまのお宅のすぐ近くに着ているのですが、実はですね本日敷設工事を予定していた所が急なキャンセルが御座いまして… それでファイン・八雲様が本日御在宅であれば、そちらの工事をさせて頂きたいのですが…本日、御在宅ですか?」
おっと! これは朗報! 渡りに船である。
ステラの為にスマホ経由でネットに繋がるようにしたが、回線速度が重くなるのと、パケットの制限があるので、早く本物のネット回線に繋ぎたかったのである。
「います! 今日はずっと家にいます! だからこちらこそお願いできますか?」
「では、今からお伺いいたしますのでよろしくお願いします」
そう言って電話が切れる。その時、今度は玄関から声がする。
「すみませーん! 水道局のものですが~」
その後、水道局の方が水道を開通している間に、ネットの敷設会社の人も来て敷設工事が始まり、その間にガス会社の人が新しいボンベを持ってきてくれて、午前中に電気・水道・ガス・ネットと全てのインフラが整う事となった。
なお、通信回線のモデムはリビングの所に設置してもらい、wifiが使えるモデムなので、僕が使っている祖父の部屋でも使用することが出来た。
また、業者の方が来ている間、ステラには二階でゲームをしてもらって人目につかないようにした。
業者が仕事を終えて帰った後、僕はもう一度家の中をチェックしていく。先ずは水道。キッチンの蛇口を捻って水が出るのを確認する。お湯の方も捻ると暫くしてから、蛇口から湯気が上がり、お湯が出ていることが分かる。
次にお風呂場に行き、お風呂場の蛇口もちゃんと水とお湯が出る事を確認する。脱衣所に設置されている洗濯機も試しに空運転させてみたがちゃんと水が出るので、洗濯が出来そうだ。
次に二階に行って祖父の部屋の置いてあるパソコンを起動して、WIFIに今日設置したモデムが含まれている事を確認して、接続する。
うん、ちゃんと接続出来ている様だ。試しに回線速度を計測してみたが、330Mb/Sだった… まぁ、田舎だしこんなものだろう…
「ステラ、ちゃんとしたネット回線も繋がったよ」
ベッドで寝転がってゲームをしていたステラに伝える。
「えっ? ちょっと待って、今繋いでみるから… あっ! ホントだ! 新しい回線がある! しかも早い! サクサクネット使えるぅ!!」
回線速度を確かめるのにステラはゲームの攻略サイトを開いている。ホント、ゲームがすきなんだな…
さて、電気も水道もガスもネットも繋がった事を確認したから、仕事の続きを始めるかと思ったが、時間を見てみるとお昼近くだった。
「ちょっと、早いけど昼食にしようか、その後、片付けの続きをしようか」
僕はステラにそう声を掛けたのであった。
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