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第57話 対半魚人、前哨戦
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「見つけました、このまま奥に1キロほど行った所です」
一三さんが偵察用の管狐から情報を仕入れて知らせてくれる、成程、偵察系の人が居ると便利だ。
「……未成年の方には刺激が強いかも知れないんで、覚悟だけお願いします」
何とも言えない様子で補足してくる、成程、アレコレすると言う例のか。
「そんなに刺激強いですか?」
「基本的に異種交配系の上、怪しい薬やら何やら使った強姦で人種との混血を進めるのが種族命題じゃから、慣れて無いと見た時点でパニック起こすからな」
葛様が補強する、確かにそっちの以上性癖系の精神耐性は持って居ない。
「でも何でそんな異種交配推奨なんです?」
種族として変態的すぎる。
「上位種であるダゴンの奉仕種族で、其のダゴンがクトルーを神とする宗教の神官で、其の教義が地上も含めて勢力を拡大せよじゃから、あ奴等半魚人(ディープス)は人間とのF1雑種の若いのじゃ無いと陸上活動出来んからな」
「何て無理矢理な生存戦略……」
F1F2って農作物じゃ無いんだからと言うツッコミは置いて置いた。
市販の種、大根何かでよく見る表記だ。
実家の田舎では家庭菜園もやって居たので、割とよく見る。
「因みに、メダカ界隈でも使うから其処までマイナーじゃ無いぞ?」
部長が補足する。
「口に出てました?」
「いや、専門用語使うと補足みたいなツッコミ入れるのがお約束だからな?」
「そんなもんですか……」
程無く、地下に似付かわしくない、線香なのか香草か何かを燃やしたような薬の様な匂いが感じられる、すすり泣くようなくぐもった声と、肉を打つ音、ぎゃぎゃぎゃと言う様な何かの鳴き声……
「げ……」
思わず変な声が出た思ったより深き者の数が多かったからではない、広がる光景が酷かったからだ。
人間と半魚人の乱交パーティ、魚類からのレイプ状態で、襲われている女性側は泣いていると成れば、もう殺ってしまうしか選択肢は無かった。
「飛び出すな阿呆」
キュッと首が締まった。
葛様に首を掴まれていた。
「落ち着け阿呆、連携も考えずに飛び込むのは馬鹿のすることじゃぞ?」
「でもアレ!」
「交尾している内は殺されはせん、特に女は死にはせん、男はまあ残るか分が悪いが、今直ぐ殺すような事はない」
「雄の場合、種搾り終えたら殺すのに躊躇有りませんからね……」
部長が補足を入れる、余り余裕は無さそうだ。
ぐえぐえぎゃーぎゃーと
やっている奥で、聞こえてくる呪文めいた声が響いて来る。
「ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるう るるいえ うがふなぐる ふたぐん」
奥から反響してエコーがかかって聞こえて来る。
「「「「「「「いあ!いあ!くとぅるふ ふたぐん!」」」」」」
手前の半魚人たちが呼応するように一斉に唱える。
「奥にも居るな?」
葛様が冷静に状況を分析する。
「準備出来ました、やっちゃって大丈夫です」
管狐で色々と下準備して居たらしい一三さんが言う、一足先に部長が飛び出した。
本当に鰓蓋を叩くだけで悶絶して鰓の部分から血を流してのたうち回るので、意外と簡単に殺せた。
逆に頭部なんかは頭蓋骨が固いのか、有効打に成らず。
他の部位を殴った場合は鱗と粘液の防御力が意外と固く、ずるずると滑ってほぼノーダメージと言った状態だった。
一三さんが管狐で攫われた人の救助や援護をしてくれるので、巻き込まれた方々の事をそれほど気にしなくて良かったのは助かった。
確かに、鉄パイプで何とかなり、半魚人(ディープス)は其処まで強くは無かった。
「さてと、今回の本丸じゃな?」
奥から何かが出て来た、明らかに大きいと言うか、縮尺が違い過ぎて錯覚か何かだと言われた方がしっくり来る位の大きさだった。
この地下大神殿の天井高さは20m程だから、横にある柱から目測で身長が10m近いサイズ、何処から入り込んで来たんだと言う様なサイズ感で。二股の槍の様な物を持って居る。
「デープスの長老(エルダー)?」
一三さんが呆然と呟く。
「いや、この大きさなら父なるダゴンの方じゃろう?」
葛様が補足する。
「ダンゴムシじゃ無いんですね?」
昔見たクトゥルフのロボットアニメでは、フナムシと言うか、ダンゴムシと言うか、アノマロカリスの様な謎の生き物として描写されて居たのだ。
「蛸じゃない方に驚いても良いぞ?」
葛様の口ぶりだと割と余裕そうだった。多分、
「まあ、これ位ならお主等でも十分行けるじゃろう、儂はこいつ等見といてやるから、頑張って来い」
割と大雑把に任された。
一三さんが偵察用の管狐から情報を仕入れて知らせてくれる、成程、偵察系の人が居ると便利だ。
「……未成年の方には刺激が強いかも知れないんで、覚悟だけお願いします」
何とも言えない様子で補足してくる、成程、アレコレすると言う例のか。
「そんなに刺激強いですか?」
「基本的に異種交配系の上、怪しい薬やら何やら使った強姦で人種との混血を進めるのが種族命題じゃから、慣れて無いと見た時点でパニック起こすからな」
葛様が補強する、確かにそっちの以上性癖系の精神耐性は持って居ない。
「でも何でそんな異種交配推奨なんです?」
種族として変態的すぎる。
「上位種であるダゴンの奉仕種族で、其のダゴンがクトルーを神とする宗教の神官で、其の教義が地上も含めて勢力を拡大せよじゃから、あ奴等半魚人(ディープス)は人間とのF1雑種の若いのじゃ無いと陸上活動出来んからな」
「何て無理矢理な生存戦略……」
F1F2って農作物じゃ無いんだからと言うツッコミは置いて置いた。
市販の種、大根何かでよく見る表記だ。
実家の田舎では家庭菜園もやって居たので、割とよく見る。
「因みに、メダカ界隈でも使うから其処までマイナーじゃ無いぞ?」
部長が補足する。
「口に出てました?」
「いや、専門用語使うと補足みたいなツッコミ入れるのがお約束だからな?」
「そんなもんですか……」
程無く、地下に似付かわしくない、線香なのか香草か何かを燃やしたような薬の様な匂いが感じられる、すすり泣くようなくぐもった声と、肉を打つ音、ぎゃぎゃぎゃと言う様な何かの鳴き声……
「げ……」
思わず変な声が出た思ったより深き者の数が多かったからではない、広がる光景が酷かったからだ。
人間と半魚人の乱交パーティ、魚類からのレイプ状態で、襲われている女性側は泣いていると成れば、もう殺ってしまうしか選択肢は無かった。
「飛び出すな阿呆」
キュッと首が締まった。
葛様に首を掴まれていた。
「落ち着け阿呆、連携も考えずに飛び込むのは馬鹿のすることじゃぞ?」
「でもアレ!」
「交尾している内は殺されはせん、特に女は死にはせん、男はまあ残るか分が悪いが、今直ぐ殺すような事はない」
「雄の場合、種搾り終えたら殺すのに躊躇有りませんからね……」
部長が補足を入れる、余り余裕は無さそうだ。
ぐえぐえぎゃーぎゃーと
やっている奥で、聞こえてくる呪文めいた声が響いて来る。
「ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるう るるいえ うがふなぐる ふたぐん」
奥から反響してエコーがかかって聞こえて来る。
「「「「「「「いあ!いあ!くとぅるふ ふたぐん!」」」」」」
手前の半魚人たちが呼応するように一斉に唱える。
「奥にも居るな?」
葛様が冷静に状況を分析する。
「準備出来ました、やっちゃって大丈夫です」
管狐で色々と下準備して居たらしい一三さんが言う、一足先に部長が飛び出した。
本当に鰓蓋を叩くだけで悶絶して鰓の部分から血を流してのたうち回るので、意外と簡単に殺せた。
逆に頭部なんかは頭蓋骨が固いのか、有効打に成らず。
他の部位を殴った場合は鱗と粘液の防御力が意外と固く、ずるずると滑ってほぼノーダメージと言った状態だった。
一三さんが管狐で攫われた人の救助や援護をしてくれるので、巻き込まれた方々の事をそれほど気にしなくて良かったのは助かった。
確かに、鉄パイプで何とかなり、半魚人(ディープス)は其処まで強くは無かった。
「さてと、今回の本丸じゃな?」
奥から何かが出て来た、明らかに大きいと言うか、縮尺が違い過ぎて錯覚か何かだと言われた方がしっくり来る位の大きさだった。
この地下大神殿の天井高さは20m程だから、横にある柱から目測で身長が10m近いサイズ、何処から入り込んで来たんだと言う様なサイズ感で。二股の槍の様な物を持って居る。
「デープスの長老(エルダー)?」
一三さんが呆然と呟く。
「いや、この大きさなら父なるダゴンの方じゃろう?」
葛様が補足する。
「ダンゴムシじゃ無いんですね?」
昔見たクトゥルフのロボットアニメでは、フナムシと言うか、ダンゴムシと言うか、アノマロカリスの様な謎の生き物として描写されて居たのだ。
「蛸じゃない方に驚いても良いぞ?」
葛様の口ぶりだと割と余裕そうだった。多分、
「まあ、これ位ならお主等でも十分行けるじゃろう、儂はこいつ等見といてやるから、頑張って来い」
割と大雑把に任された。
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