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そう言いたいのに
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ハイメくんと迷いウサギの間でにらみ合いが続く。
あの迷いウサギが幻影を解かないと、私達は道が分からなくて帰れない。その為にも手当をしてあげたいけど、迷いウサギは人間に傷つけられたから、だいぶ気が立っている。
私も色々考えているけど、何も思い浮かばない。
「寝かしの魔法? いや、だめだな。……これしかないか。グラ、ちょっと時間を頂戴」
真剣な顔で考えていたハイメくんは、何か思いついたみたい。
「良いけど、どうするの?」
「俺が従えている雷狼を呼び出して、あいつらに大人しくさせてもらう。その雷狼を呼び出す為に、魔方陣を描きたいんだ。グラは、迷いウサギで狙われないように離れてて」
「うん。分かった」
私が離れると、ハイメくんは杖を取り出し、杖の先端から魔力の光を出して地面に魔方陣を書いていく。迷いウサギは、近くに居るハイメくんを攻撃し始める。
ハイメくん曰く、「幻影でも当たってしまったら、攻撃できる自分より弱いものと思われちゃうから当たらない方が良い」らしくて、避けながら魔方陣を描いているから大変そうだ。
それなのに私は、離れたところで見ているだけ。
少しでも役に立ちたいから、近づいて声をかける。
「ハイメくん。私、囮になった方が良い?」
「大丈夫。……いや、お願いしてもいい?」
ハイメくんは私の方をみず、魔法陣と迷いウサギだけを見て、答えた。やっぱり大変そうだ。
「うん。任せて」
少しでも役に立てるなら、嬉しい。頑張ろう。
私は、ハイメくんと迷いウサギの間に立った。
迷いウサギは怪我した体が痛いのか、最初のように自分の体を使って攻撃することは無く、幻影の魔法だけで攻撃する。これだけなら、避けられると思う。
迷いウサギの出す幻影の人は、近くに来た私に魔法を飛ばして来た。
手前に迷いウサギで、左後ろに泉。右後ろにハイメくん。私が避けた魔法が、ハイメくんの方に飛んで行かないように気を付けなきゃ。
跳んでくる魔法を、ぴょこぴょこと右や左に避ける。
よし、後はハイメくんが魔法陣を描き終えるのを待つだけだ!
はぁ、はぁ。もう五分くらい経ったかな。流石にちょっと、疲れてきた。
五分以上、遅いけど反復横跳びをしているようなものだからしょうがないけど、もっと体力つけなきゃ駄目だな。魔法の技術じゃなくて、体力を後悔するなんて思ってなかった。
足が重いし、息も荒くなってきた気がする。あと、何分掛かるのかな。ハイメくんの方を見たいけど、そしたら避けれずに当たっちゃうかも。
私が、ぜー、ぜーしているのを見て、イケると思ったのか迷いウサギが噛みついてこようとするので、避ける。
「おおっと、あ!」
避けれると思ったけど、雨で濡れていた草で足が滑り、そのまま後ろに倒れる。しかも左の後ろ。そこにあるのは、泉だ。
「うわぁ!」
大きな音を立て、泉に落ちる。
ーーブクブクブク
泉は小さいけれど、私が大の字になれるくらいの大きさはある。深さもそこそこ有って、一瞬溺れかける。
慌てて体を起こすと、口から水を吐き出す。
「ゴホッ、ゴホッ、冷たい!」
今が夏だから凍え死ぬって感じはしないけど、普通に寒い。服も髪もびっしょりだ。
「グラ、大丈夫!?」
魔法陣が書き終わったのか、ハイメくんは心配そうにこちらを見ている。
「大丈夫!」
泉の深さは、地面に足がついた状態で胸あたりまで水がある感じ。歩いて縁により泉から出ようとすると、幻影の人が魔法を飛ばして来た。
ひゃっ!
幻影だから大丈夫だろうけど、怖いので魔法を避ける。大きな魔法じゃないのでちょっと動けば避けれた。かと思ったら、その影に隠れてもう一つの魔法が飛んできていた。
やば!
幻影だけど、思わず顔を腕で覆う。
「痛った!」
幻影が腕に当たった時、切られたような痛みが走った。
えっ、なんで? 幻影じゃ?
腕を見ると、服は切られ、肌にも切られたように筋ができて血が流れている。
「え……」
「グラ!」
ハイメくんの声に顔を上げると、幻影の人から魔法がまた飛んできていた。
水の中重い服を引きずって慌てて避けたけど、怖い! ど、どうしよう! あれに当たったら、怪我しちゃうの!?
「グラ、迷いウサギが魔法を飛ばして来るのはゆっくりだ。落ち着いて、こっちから上がって!」
訳がわかんなくて、頭の中ぐるぐるで涙が出てくる。でもハイメくんの声は聞こえるから、その通りにした。
泉を歩きハイメくんに近寄り、彼の手を借りて泉から出る。
「ハイメくん」
「ごめん。俺がついていたのに。俺が囮を頼んだから、俺のせいだ」
血が流れる私の腕を見て、ハイメくんは耳を倒し、泣きそうな顔をしている。
違うよ。ハイメくんのせいじゃない。囮になるって私が言ったもん。
そう言いたいのに、切れた腕が痛くて、それ以上に何故だかもの凄く胸が苦しくて、泣くことしかできない。
その時、人間であるハイメくんに有るはずの無い、尻尾が見えた。
「ハイメくん?」
私を見るハイメくんの金色の目が、ギラギラと燃える炎みたいだった。
「ごめんねグラ、痛かったよね。でももう大丈夫だよ」
ハイメくんは私の涙を拭うと、私から離れて魔方陣に向かう。その体にはやっぱり尻尾が有って、体全体が雷をまとわせているように、バチバチとしていた。
「こうなっちゃうから、感情的にならないようにしているんだけどな」
ハイメくんは魔方陣に腕を伸ばしす。魔力を込めたのか、小さな雷がバチバチと魔方陣を光らせた。
「サモン・サンダーワーグ! フェースフルソードオブレイ!」
力強いハイメくんの声に応じるように、魔方陣に雷が落ちた。
「ひゃあ!」
大きな音と、眩しい光に思わず目を瞑る。
パチパチと小さな音が残る中、目を開けると魔方陣に雷を纏った黒い犬が二匹居た。普通のより小さいけど、アレは確かに雷狼だ。
「これで、終わりだよ」
ハイメくんは、雷狼に指示するように手を迷いウサギへ伸ばす。
目が、体が、耳が、尻尾が、バチバチとした雷を纏っている彼は、とても怒っている様だった。
優しくするようには見えなかった。
「ハイメくん!」
怖い事を考えちゃって、私はハイメくんに抱きつく。
ちなみにこれは大事なことだけど、濡れて居る時に感電すると、電流が流れやすく危険性が高い。雷だってそうだ。だから、濡れて居る時は気を付けなきゃいけない。
「痛ったぁああ」
「グラ!?」
ハイメくんに抱きついた瞬間、強い痛みが体を襲う。驚いたハイメくんからは雷が消えた。
「ちょ、危ないって!」
まだちょっとビリビリするけど、抱きついたまま伝える。
「傷つける様なことしないで」
「なんで!」
その瞬間、怒りを思い出したのかバチバチと雷が出そうだったが、私が抱きついている事を思い出したのか、直ぐに収まる。
「わがままだけど、お願い。傷ついている子をこれ以上、傷つけないで」
ハイメくんは困った顔をした。そして、ゆっくりと私を引き離すと、雷狼に指示をする。
「ジャンプターゲット…… 」
最後、何を言ったのか分からなかったけど、二匹の雷狼はその声を聞いて、ウサギに飛びかかる。
見てられなくて、目を瞑った。
あの迷いウサギが幻影を解かないと、私達は道が分からなくて帰れない。その為にも手当をしてあげたいけど、迷いウサギは人間に傷つけられたから、だいぶ気が立っている。
私も色々考えているけど、何も思い浮かばない。
「寝かしの魔法? いや、だめだな。……これしかないか。グラ、ちょっと時間を頂戴」
真剣な顔で考えていたハイメくんは、何か思いついたみたい。
「良いけど、どうするの?」
「俺が従えている雷狼を呼び出して、あいつらに大人しくさせてもらう。その雷狼を呼び出す為に、魔方陣を描きたいんだ。グラは、迷いウサギで狙われないように離れてて」
「うん。分かった」
私が離れると、ハイメくんは杖を取り出し、杖の先端から魔力の光を出して地面に魔方陣を書いていく。迷いウサギは、近くに居るハイメくんを攻撃し始める。
ハイメくん曰く、「幻影でも当たってしまったら、攻撃できる自分より弱いものと思われちゃうから当たらない方が良い」らしくて、避けながら魔方陣を描いているから大変そうだ。
それなのに私は、離れたところで見ているだけ。
少しでも役に立ちたいから、近づいて声をかける。
「ハイメくん。私、囮になった方が良い?」
「大丈夫。……いや、お願いしてもいい?」
ハイメくんは私の方をみず、魔法陣と迷いウサギだけを見て、答えた。やっぱり大変そうだ。
「うん。任せて」
少しでも役に立てるなら、嬉しい。頑張ろう。
私は、ハイメくんと迷いウサギの間に立った。
迷いウサギは怪我した体が痛いのか、最初のように自分の体を使って攻撃することは無く、幻影の魔法だけで攻撃する。これだけなら、避けられると思う。
迷いウサギの出す幻影の人は、近くに来た私に魔法を飛ばして来た。
手前に迷いウサギで、左後ろに泉。右後ろにハイメくん。私が避けた魔法が、ハイメくんの方に飛んで行かないように気を付けなきゃ。
跳んでくる魔法を、ぴょこぴょこと右や左に避ける。
よし、後はハイメくんが魔法陣を描き終えるのを待つだけだ!
はぁ、はぁ。もう五分くらい経ったかな。流石にちょっと、疲れてきた。
五分以上、遅いけど反復横跳びをしているようなものだからしょうがないけど、もっと体力つけなきゃ駄目だな。魔法の技術じゃなくて、体力を後悔するなんて思ってなかった。
足が重いし、息も荒くなってきた気がする。あと、何分掛かるのかな。ハイメくんの方を見たいけど、そしたら避けれずに当たっちゃうかも。
私が、ぜー、ぜーしているのを見て、イケると思ったのか迷いウサギが噛みついてこようとするので、避ける。
「おおっと、あ!」
避けれると思ったけど、雨で濡れていた草で足が滑り、そのまま後ろに倒れる。しかも左の後ろ。そこにあるのは、泉だ。
「うわぁ!」
大きな音を立て、泉に落ちる。
ーーブクブクブク
泉は小さいけれど、私が大の字になれるくらいの大きさはある。深さもそこそこ有って、一瞬溺れかける。
慌てて体を起こすと、口から水を吐き出す。
「ゴホッ、ゴホッ、冷たい!」
今が夏だから凍え死ぬって感じはしないけど、普通に寒い。服も髪もびっしょりだ。
「グラ、大丈夫!?」
魔法陣が書き終わったのか、ハイメくんは心配そうにこちらを見ている。
「大丈夫!」
泉の深さは、地面に足がついた状態で胸あたりまで水がある感じ。歩いて縁により泉から出ようとすると、幻影の人が魔法を飛ばして来た。
ひゃっ!
幻影だから大丈夫だろうけど、怖いので魔法を避ける。大きな魔法じゃないのでちょっと動けば避けれた。かと思ったら、その影に隠れてもう一つの魔法が飛んできていた。
やば!
幻影だけど、思わず顔を腕で覆う。
「痛った!」
幻影が腕に当たった時、切られたような痛みが走った。
えっ、なんで? 幻影じゃ?
腕を見ると、服は切られ、肌にも切られたように筋ができて血が流れている。
「え……」
「グラ!」
ハイメくんの声に顔を上げると、幻影の人から魔法がまた飛んできていた。
水の中重い服を引きずって慌てて避けたけど、怖い! ど、どうしよう! あれに当たったら、怪我しちゃうの!?
「グラ、迷いウサギが魔法を飛ばして来るのはゆっくりだ。落ち着いて、こっちから上がって!」
訳がわかんなくて、頭の中ぐるぐるで涙が出てくる。でもハイメくんの声は聞こえるから、その通りにした。
泉を歩きハイメくんに近寄り、彼の手を借りて泉から出る。
「ハイメくん」
「ごめん。俺がついていたのに。俺が囮を頼んだから、俺のせいだ」
血が流れる私の腕を見て、ハイメくんは耳を倒し、泣きそうな顔をしている。
違うよ。ハイメくんのせいじゃない。囮になるって私が言ったもん。
そう言いたいのに、切れた腕が痛くて、それ以上に何故だかもの凄く胸が苦しくて、泣くことしかできない。
その時、人間であるハイメくんに有るはずの無い、尻尾が見えた。
「ハイメくん?」
私を見るハイメくんの金色の目が、ギラギラと燃える炎みたいだった。
「ごめんねグラ、痛かったよね。でももう大丈夫だよ」
ハイメくんは私の涙を拭うと、私から離れて魔方陣に向かう。その体にはやっぱり尻尾が有って、体全体が雷をまとわせているように、バチバチとしていた。
「こうなっちゃうから、感情的にならないようにしているんだけどな」
ハイメくんは魔方陣に腕を伸ばしす。魔力を込めたのか、小さな雷がバチバチと魔方陣を光らせた。
「サモン・サンダーワーグ! フェースフルソードオブレイ!」
力強いハイメくんの声に応じるように、魔方陣に雷が落ちた。
「ひゃあ!」
大きな音と、眩しい光に思わず目を瞑る。
パチパチと小さな音が残る中、目を開けると魔方陣に雷を纏った黒い犬が二匹居た。普通のより小さいけど、アレは確かに雷狼だ。
「これで、終わりだよ」
ハイメくんは、雷狼に指示するように手を迷いウサギへ伸ばす。
目が、体が、耳が、尻尾が、バチバチとした雷を纏っている彼は、とても怒っている様だった。
優しくするようには見えなかった。
「ハイメくん!」
怖い事を考えちゃって、私はハイメくんに抱きつく。
ちなみにこれは大事なことだけど、濡れて居る時に感電すると、電流が流れやすく危険性が高い。雷だってそうだ。だから、濡れて居る時は気を付けなきゃいけない。
「痛ったぁああ」
「グラ!?」
ハイメくんに抱きついた瞬間、強い痛みが体を襲う。驚いたハイメくんからは雷が消えた。
「ちょ、危ないって!」
まだちょっとビリビリするけど、抱きついたまま伝える。
「傷つける様なことしないで」
「なんで!」
その瞬間、怒りを思い出したのかバチバチと雷が出そうだったが、私が抱きついている事を思い出したのか、直ぐに収まる。
「わがままだけど、お願い。傷ついている子をこれ以上、傷つけないで」
ハイメくんは困った顔をした。そして、ゆっくりと私を引き離すと、雷狼に指示をする。
「ジャンプターゲット…… 」
最後、何を言ったのか分からなかったけど、二匹の雷狼はその声を聞いて、ウサギに飛びかかる。
見てられなくて、目を瞑った。
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