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第一部
25 助けて!
しおりを挟む僕が生活する事になった『鳴宮児童養護施設』には住んでいる子が僕の他に10人いた。12名まで収容出来る施設で、部屋は一部屋を二人で使う事になっていた。
同室同士が仲良く出来るように、近い年齢同士が相部屋になっている。
僕は新参者だったから、相部屋の子はいなくて一人で部屋を使う事になった。
菱田さんには『友達一杯作れ』って言われたけど、保育園も行かない日の方が多かった僕はどうやって友達を作ったらいいか分からなかった。
園長先生が皆を食堂に集めて、僕を紹介した。
「今日から皆と一緒に生活することになった、泉桂斗君だ。皆、分からない事は教えてあげて、仲良くして下さい。じゃ、桂斗君からも挨拶して下さい」
「泉桂斗6歳です。どうぞよろしくお願いします」
「それだけかい?」
園長先生に聞かれて頷いた。一杯人がいる前でお話をするのは緊張した。自分の名前を言うだけでもどきどきするのに、他にも何か話せって言われても話せない。
ご飯を食べたあとは皆でお風呂に入ってすぐに寝た。
ここでは8時就寝なので遅くまで起きていたら怒られる。
僕は寝るときに菱田さんに貰った『にゃんこ』を抱っこして寝た。
『にゃんこ』からは、菱田さんの匂いがした。
一週間も経つと、僕も大分ここの生活に慣れてきた。
最初は園長先生が色々と面倒を見てくれたり、夜に僕の部屋で絵本を読んでくれてたりした。でも僕は園長先生が苦手だった。
何故か僕の体をべたべた触るからだ。
二週間経って。
園長先生が嫌だなと思っていると、この施設で一番年上で、高校生2年生の佐倉一成さんが、僕を気に掛けてくれだした。
保育園に行ってない上に、今年の春に小学生になると言ったら、字が読めなかったり書けなかったりするといじめに遭うからと、ひらがなの書き方を教えてくれたり、絵本を読んでくれたりした。そのおかげもあってか、園長先生は僕の部屋に絵本を読みに来なくなった。
今日も一成さんが、寝る前に絵本を読んでくれた。
「桂斗はいつもその猫のぬいぐるみを抱っこしてるな?」
「うん、菱田さんがくれた『にゃんこ』で、大事にしてねって言われたから、いつも抱っこしてる」
「そして二人は幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。じゃ、読み終わったし、俺も時間だから部屋に戻るな」
「うん、ありがとう一成さん」
「桂斗は可愛いなぁ。おやすみ、ちゅっ」
一成さんは僕のおでこに唇を当てて出て行った。
唇と唇が合うのはキスだけど、唇とおでこはキスに入るのかな??
僕はにゃんこを抱っこして眠った。
その日は週末で、施設の子達は自分の家に帰ったり、里親さんの所に泊まりに行ったりして、施設に残ってる子は少なかった。
昼食を食べると、酷い眠気が僕を襲って、眠ってしまった。
何かの気配がした。それに触られた気がして目覚めた。
目を開けると僕の上に園長先生が覆い被さっていた。
えっ!? どういうこと?
腕がベッドに縄で縛り付けられていて、口にはガムテープが貼られていた。
足は園長先生が乗っかって押さえてる。
これじゃあ体の自由が利かない。
「桂斗君は可愛いなぁ……、伯父さんが桂斗君に変な気を起こしたのも分かる気がするよ。ところで、伯父さんに悪戯をされたんだって? どこまでされたのかなぁ? ここの穴に大人のおチンポは入れられちゃったのかな?」
園長先生が僕のパジャマとパンツを脱がして足を広げさせた。そして僕のお尻の穴の周りを触って撫でる。
気持ち悪い! やだ! 触るなっ!
「んんっ!」
「ああ、桂斗君も感じちゃったんだね。どれどれゆっくり拡張して行こうか」
園長先生はゼリーを僕のお尻の穴の周りに塗って撫で回した。
「ほ~ら、段々皮膚が柔らかくなって伸びてきたよ?」
「んんんんっ!! んーーーー!」
触るなって言ってるのに! 止めろ!
「私の指が挿いるよ? ずぶずぶっとね? ほーら見てみるかい?」
「ううううっ! んんっ!」
園長先生の中指が僕の中に挿れられて中をとんとん刺激する。
止めて、止めて……止めてよぉおおお!!
涙がつーっと溢れてきた。
「一本は伯父さんで慣らされてたみたいだね? じゃあ二本目も挿いるよ?」
やだ、やだ、やだぁああ!!
僕は足を動かして抵抗した。すぐに押さえ込まれる。
「そんな風に抵抗したら、中が傷付くよ? ほら、大人しくして、挿れるよ」
園長先生は一度指を抜いて、中指と人差し指を同時に僕の中に挿れた。
きつくてちょっと痛い。伯父さんの指より園長先生の指の方が太かった。
足をばたばたさせても全然園長先生の体は動きもしない。
お相撲さんみたいに太って大きな体だから、僕がちょっと暴れたくらいじゃ、びくともしない。
もうやだ……。
何で? どうしていつもこうなるの? 僕の何が悪いの?
誰か……誰か助けてよ!! 菱田さん、助けて!!
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