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#05-B

手長足長像と窒息P② 限界突破

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  もうアタシには抗う術は全く残されていませんでした。
    自ら手錠を嵌めた瞬間から、完全に計算された拘束を受け続けることが決まっていたようです。
 あの瞬間が「踏み絵」の瞬間だったわけです。
    いくらプロのSM嬢相手でもこういった危険の伴うプレイを展開する場合には、プレイヤーの側にも相手に対するそれなりの値踏みが必要だったのでしょう。

 アタシの方も、プレイという枠組みを超えて、もう耐え続けるしかない・・・窒息の苦しさにもがくことすらできない拘束を施された状態では、すべてを与鹿さんに任せて強制的に受け入れるしかできないのだと思いました。
 こういうお仕事を続けていると、少なからずこーゆー腹の括り方をしなければいけない場面があるのもです。

「ビニールフードは、かぶせない代わりにこの特製のビニール袋をかぶせてあげよう。自慢のアイテムだよ。これは非常に薄く柔らかいビニールで作られた袋で、君がわずかに息を吸っただけでも、すぐに君の鼻腔に密着して窒息させることができるようになっている。破こうとしても伸びるだけで絶対に穴が開いたりすることがないから窒息責めには最適のアイテムと言えるだろうね。」

 ・・・・・・・・・勿論、アタシは何も答えることは出来ません・・・・・もうすべての責めを受け入れるしかないのです・・・
 無駄にもがいて体力を消耗しきってしまえば、いざと言うときの備えがなくなるので動きをセーブしできるだけ呼吸を整えておくことにしました。

「ふふふ、すべての責めを受け入れる覚悟ができたようだね。まずは3分15秒辺りでいくか、、我慢してもらうよ。」
 ゆっくりと特製ビニール袋が頭にかぶせられようとしています・・・。
    不安な気持ちが働いて、無意識に後頭部をベンチに押し付けるようにして、ビニール袋をかぶされないように抵抗しようとしました。

 ガタンッ!!突然、ベンチの頭を支えていた部分が倒れ、頭だけが宙に浮いている体勢にさせられました。

「いくら窒息Mの君でも長時間ビニール袋をかぶせられると思うと無意識に抵抗してしまうのは仕方ないことだね。私も経験があるが、独りでオナってる時にはせいぜい1分ぐらいしかビニール袋をかぶり続けられないものだからね。だからこのベンチは改造してある。これなら抵抗のしようがないだろ?」
     すっかりアタシは与鹿さんの中で、"窒息マゾ女"の呼称になっています。

 頭の先から首へと特製ビニール袋がかぶされていきます。
    ビロードのような柔らかい感触が顔の表面を撫でていきます。
   軽く息を吸うと、鼻の穴から汗や唾などが混ざり合ったような異臭がしました。

「いい匂いだろ、この特製ビニール袋には今まで私に責め抜かれた奴隷達の汗や涎が染み付いてるからな。」
 実際にはそんな事はないにしても、そう言われるとそのような匂いがする気がしました。

 そう言い終ると与鹿さんは、アタシの頭の先から首までにかけて、押さえつけるように撫で特製ビニール袋の中の空気を抜いてから、首元をゴム紐で軽く締め付けるようにとめてしまいました。

 窒息責めが再開されました・・・早く時間が経つのを祈るしかない・・・ゆっくりと、浅く息を吸い込みます。
 ペチョリ・・・いきなり特製ビニール袋がアタシの鼻腔に貼りつき、わずかな呼吸も許しません。
 息が吸えなくても、息を吐いてしまうことになります。
 ふぅぅぅぅ~~~最小限の息を吐くようにしたが、吐き出されました空気は首元から特製ビニール袋の外に漏れ出てしまいます。

「息を吐くことはできても、ほとんど息を吸うことはできないだろ。ビニールが君の顔の形に沿って貼りついているぞ。いいなあぁ、独特だよ。女化粧でしか性は誤魔化せない筈なのに、色ッポイ。こうして見るとオンナともオトコとも違う色気がある。」

ぐぅぅぅ~~~(息ができない~~)
んぐぅんんんっっ!!!ぐむぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ~~~(もう苦しいぃぃぃ、許して下さいぃぃぃ)むぐぅぅっっっっっっ!!!(ビニール取ってぇぇぇ)
 ねっとりとビニールが顔面に貼りつきます・・・・・

 ペニクリに差し込まれました責具をグリグリッ回され、激痛と窒息の苦しさにもだえながら、気を失いそうになったところで3分15秒の窒息責めから解放されました。

 これから、4分間もビニール袋をかぶせられましたまま耐えられるようになるまで、過酷な責めが繰り返されることをアタシは受け入れられる?このまま放棄しちゃう?

 そんな躊躇をしながら、何度も窒息責めが繰り返されました・・・責具で快感と激痛を、特製ビニール袋で窒息責めを同時に受け続ける・・・
 けれど3分間の窒息責めを受けたところでついに体がビクビクッと痙攣を起こしたようです。
 そのたびに責めは中断され、再び窒息責めが再開されますが、3分を超えると体の痙攣が治まらないようになりました。

「どうやら、この責め方では4分が限界だね。もう少し窒息の苦しみを紛らすように工夫が必要かな、、」

 再び特製ビニール袋がアタシの頭にかぶせられました・・・・・これまで、ここで窒息責めを受けた奴隷達の汗と涎にアタシの汗が混ざり、特製ビニール袋はひどく臭い匂いがしました。

「いい匂いだろ、だんだんこの匂いが嗅ぎたくて嗅ぎたくて仕方なくなるよ。窒息奴隷はこの匂いを嗅ぐと興奮する生き物だからね」
    再びゴム紐で密封されてしまいます。
 不思議なことに、与鹿さんの言葉通りこの臭い匂いが嫌でなくなっています。
     むしろ媚薬のようにこの匂いを嗅ぐと興奮が高まって来るのです。

 過酷な窒息責めを受け続けたおかげで、2分程度はジッと我慢できるようになっていました。
   けれど、そこから先は拷問のような過酷な責苦に変わるのです。 
   息苦しさに身もだえが始まります。

 ポトリ・・・突然顔面に熱い滴が落とされ、その熱さに身を捩ろうとしたが拘束されました体はわずかに震えるだけでした。

 ポトッ・・・んぐぅぅぅぅっっ(熱いぃぃぃ)ポトリ・・・んぐっ!!(熱いぃっ)ポトリ・・・むぐっっ!!(痛いいぃっ)

「どうだね、顔面密封ロウソク責めだよ?特製ビニール袋はこの程度の熱では溶けたりしないからね、安心して顔面で蝋の熱さを楽しめばいい。」

 ボタ・・ボタ・・ボタ・・ボタ・・ボタ・・ボタ・・・・・容赦なくロウソクがアタシの顔面に垂れてきます。
 んぐぅぅぅっっっ~~~(熱いょぉぉぉ~~)んぐっんぐぅっ!!(止めてぇぇ止めてぇぇ)

 あまりの熱さに後手に拘束された腕にも力が入ります。しかし拘束具はアタシの両腕を決して自由にはしません。

「、、もうすぐ3分経過だ。今度は顔面に付いたロウを取ってやろう」
 バチィッ・・・・・顔面を鞭で叩かれました!。

んぐぉぉぉぉぉぉぉ~~~!!!(痛いぃぃぃぃぃぃ)
 ビチィッ・・・・・ロウソク責めの熱さなど比べものにならない痛みが顔面を襲いました。
    冗談!!いくら手加減したからって、鞭で顔は駄目っ!顔はニューハーフの命なんだからっ!

 ぐぅんむぅぅぅっっっっっっっっっっっっっっ(痛いぃぃぃぃぃぃ止めてぇぇ。)

    バチンッ、バチィッ、ビシィッ・・・・・部屋中に顔面を鞭で叩く音が響き渡っています。
    実際には音ほどのダメージが加えられていないことは判っていても、精神的な圧迫感は凄い物です。

「ついに3分15秒経過だぞ。あと45秒だ、好きなだけもがいて呻いて窒息責めを楽しめんでくれたまえ」
 鞭で叩かれるのが止まると恐ろしいほどの息苦しさが襲ってきました。

あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~
ベタッ・・・ビニールが鼻の穴を塞ぎます。
ぐぅぅぅぅっ~~~~~~

   ぺトッ・・・何度を息を吸おうとしてもビニールがもの凄い速さで収縮し顔面に貼りつくのです。

 あぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
     自分の大きな呻き声が部屋中に響いているのが判ります。
「あと10秒で・・・4分・・・」
 与鹿さんの言葉が途切れるように聞こえました。



 気付いた時にはビニール袋が外され、与鹿さんの覗き込むようにする顔がアタシの目の前にありました。

「よく私のために我慢してくれたね。4分は無理だったが3分50秒もビニール袋をかぶり続けてくれた奴隷は君が初めてだ。」
 優しくアタシの顔を撫でながら与鹿さんは話し続けます。
「君も相当長い時間窒息責めを受けたからかなり体力を消耗しているはずだろうね。だが、もう少し頑張って私の願望を叶えてくれないか。それが終わったらゆっくりと休むといい。」

 再び胡座に足をベルトで、両手を後手錠で拘束されました。
    いくら抵抗しても無駄だと思ったので素直に拘束を受け入れるしかありませんでした。
 ゆっくりと頭の上から特製ビニール袋がかぶせられるのが、見えなくても匂いで分かるようになっていました。

 与鹿さんが胡座拘束されているアタシの背中側に座り、足はアタシの胴を締めるように、両腕はアタシの首に回して抱きしめるような体勢をとっています。

「これまでの君の窒息している顔を見てて、もう私のチンボも我慢の限界なんだよ」
 アタシの腰の辺りに与鹿さんのいきり立ったペニスが当たっていました。

「今からどんなに苦しくてもがいても4分間は完全窒息密封するよ。だが窒息責めを早く終わらせるチャンスもやろう。後手錠のまま私のチンボをつかむんだ」
 言われるように右手で与鹿さんのペニスを握ると、そこからドクンドクンと脈打つような感触が伝わって来ました。
 握った右手の上から大量のローションが垂らされ、アタシの手と与鹿さんのペニスがヌルヌルベトベトの状態になります。

「よし、始めるぞ。ビニールで密封されたら私のチンボを撫でたりシゴいたりしてイカせてくれ。私がイッた時点で窒息責めを終わらせてあげる。イカせることができない時は4分間はビニール袋をかぶせたままだ。」

 ビニール袋の中の空気を抜くようにしてからゴム紐で顔面を密封されました。
 後から与鹿さんが、自らの右頬をアタシの左頬に密着させて来ます。
    その感触に震えました。

     右腕はアタシの右肩から首に回すようにして抱き寄せます。
「もう始まってるぞ。私は君がビニール袋の中で窒息に悶える顔をゆっくりと眺めながら楽しませてもらう」と与鹿さんが言うと、彼は空いてる左の手の平でアタシの鼻をビニール越しに軽く塞ぎ始めました。
 アタシは不自由な後手錠拘束の体勢のまま、ゆっくりと優しく与鹿さんのペニスを撫ではじめました。

「うーん、気持ちいいぞ」
 手探りで尿道の辺りをチロチロと指で撫で回す。 
    与鹿さんのペニスがピクッと反応しています。

「・・・んっ・・・いいぞ、その調子だ」
 けれど、しばらく同じところを撫で回していると与鹿さんのペニスは反応しなくなって来るのが判りました。

 んぅぅぅぅぅぅぅぅ~~~~1分程度息を止めて我慢していたのですが、思わず息を吐いてしまいました。
 与鹿さんにビニール越しに手で鼻の辺りを軽く押さえられているので、吐いた空気はビニール袋の外にすべて漏れ出てしまいます。

「1分経過だ。そんなやり方では私を4分以内にイカせることなんてできそうにもないな」
 アタシは亀頭と竿の段に指を小刻みに震わすように這わしてやりました。また与鹿さんのペニスがピクッと反応します。

「いいぞ・・・うまいじゃないか」
 ビニールがアタシの呼吸を奪い始めてから2分ほどが経過しているようです。
「どうした。早くイカせないと窒息の苦しさでチンボを撫でている余裕がなくなるぞ」
 さらに呼吸が苦しくなっていきます。
     与鹿さんにビニール越しに頬同士を密着させられ、左手で鼻を塞がれているので吐いた息を再び吸い込むことすらできません。

んぐぐぐっっっっ(苦しぃぃ)

 どうすれば与鹿さんが感じるのか?それを探る余裕がなくなって来ています。
   ビニールが鼻を塞ぐたびにペニスを触るアタシの手の動きが止まってしまうのです。

「ビニールがすごく君の顔に密着しているぞ。その表情が興奮させるんだ。そのまま4分耐えるのを選ぶのか?それとも私をイカせるのか?」
 時間は3分を越えようとしているようです。呼吸が激しくなります。
   けれど、いくら呼吸を激しくしてもビニールはアタシの鼻を塞ぎ続け、少しも息を吸わせません。

んぐっっっっっっっっっ~~~~(苦しぃぃぃぃぃぃぃぃ)
んぐんんんんんんんぅぅぅぅぅぅぅぅぁぁぁぁぁぁぁ~~~~(早くイッて下さぃぃぃぃぃ)

 無我夢中で与鹿さんのペニスを右手でしごきあげました。残された左手を使って金玉をコリコリと刺激します。
 ぎゅうっと与鹿さんのアタシを抱きしめる力が強くなりました。ペニスもピクピクと反応している。

「・・・ぐ・・・いいぞぉ・・・気持ちいい・・ぞ・・」
 言葉からも与鹿さんが感じているのが分りました。
 必死に竿をしごき、玉をコリコリ刺激し続けます。 
   すでに4分が経過し窒息の苦しさがアタシを責め続けます。

 んぐんっ!!!!!(息がっっっ)うぐぅぅぅっっ!!(苦しっっっ)むぅぅぅぅ!!(早ぐぅぅぅぅ)んぐっっっ!!(イッでぇぇぇ)

 与鹿さんは体をビクビクとさせらがら、胡座拘束されたアタシの体にしがみつくように抱きついて来ます。
 与鹿さんも我慢しきれない状態に近づいているのが全身から伝わって来ます。 
    けれどアタシの窒息責めの限界も近づいているのです。

「・・うっ・・・もう少しだ・・・アタシをイカせてみろ・・」
 んぐん!!!(苦ちぃっっっ)
 むぐんっっ!!!(苦しぃっっっ)んっっっっっっっ!!!(苦ひぃっっっ)
    苦しさにもがきながら、もの凄い速さでペニスをしごきあげます。

 んんんんんんんんんんんんんんんんっっっっっっッッッッッッっっっっっっっっっっっぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ~~~~~(おねがひぃぃぃぃぃ早くイッでぇぇぇぇぇぇぇっっっっっっっっっっ)

 ドビュゥッ!・・・右手に与鹿さんのペニスから精液が飛び出る感触がしたと同時に、アタシの目の前が白くなりました・・・・・・・
 気が付くと、ビニール袋は外され、目に貼られていたテープもはがされていて眩しく感じました。


 どのくらい時間が経ったのだろう・・・まだ呼吸が完全には整っていなことから数分程度なのかも知れない。
 相変わらず胡座の体勢に後手錠のまま拘束され続けていました。

 部屋の奥で冷蔵庫の中からジュースを取り出している与鹿さんの姿が見えました。

「気が付いたようだね。君は見事に私の願望を叶えてくれました。本当に可愛いヤツだ」
 その言葉を聞いて、ようやく窒息責めから解放されると安堵の気持ちがアタシの中に押し寄せました。
    このプレイはアタシにはきつすぎる。
 早く拘束も解いて欲しい・・・口はテープで塞がれたままだったので、その意志を伝えることはできませんでした。

「君も相当疲れたろ、少し寝て休息した方がいいな。拘束されたまま責め果てさせられ、眠りつく姿もアタシは好きなんだよ」

 まだ解いてもらえない・・・これだけの責めに耐えたのは、与鹿さんに満足を与えた上で解放されたいためだったのに、まだやりたいと・・それが叶わないことが言い渡されました。

「契約の10時間は拘束を解かないから。まだ、あと7時間もある。これからがもう1つの楽しみなんだよ。10時間もそんな体勢で拘束され続けていると、どんな呻き声を聞かせてくれるのか、どんなもがき方を見せてくれるのか・・・想像するだけで興奮する。」

 抵抗する気力もなくアタシは再び目をテープで封じられました。
   そして肘の上にも手錠が嵌められ腕の動きを完全に封じられました。

「私はこの手錠での拘束が気に入ってる。ロープの緊縛も楽しいが、絶対に解けない絶望感を味あわせるには金属の手錠が一番だな。胡座拘束のまま疲れ果てて眠りにつく姿も最高に私を興奮させてくれるんだよ。」
「あっ、それと言い忘れてたが小便をしたかったらその合羽の中に漏らしていい。君が合羽を着たまま汗や小便でグチョグチョになっていく姿を楽しませてもらう。まぁ、ゆっくりと拘束奴隷になった気分を楽しんでくれたまえ。」


 与鹿さんの言葉通り過酷な窒息責めを受けた疲れからか、アタシはいつの間にか眠ってしまったようです。

・・・・・どのくらい寝ていたのだろう・・・

 目をビニールテープで塞がれているので時間の経過が分りませんでした。
 後手錠拘束されているので肩、肘、手首の関節がきしむように痛かった。
    着せられている合羽が汗で全身に貼りつき、まるでビニールで全身を梱包されているような感触でした。

 目が覚めたのは関節の痛みと尿意のため・・・いつの間にか急に尿意を強く感じていたのです。
 普通ならM男の口に小便を放出してるのに・・・ 
    けれど、もう与鹿さんには責具で強制排尿させられているし、窒息責めに悶えるボロボロな姿も見られているので、プライドの為に我慢することは余り意味がないように思えました。

 じょろぉぉぉ~

 ほとんど我慢することなく小便を漏らしてしまいました。
    生温かい小便が合羽の中に流れ足先を覆っているビニール袋の中にまで伝っていきます・・・

「ついに小便かね。いいぞ、好きなだけ汚れるといい。奴隷が震えながら汚れていく姿は私をどんどん興奮させるからね」

 んんんんんっっっんんん~~~(もういいでしょ、拘束を解いて下さい~~~)

    声にならない呻きで懇願しましたが与鹿さんは一切無視しているようでした。

「君、たいした我慢もせずに小便漏らしたが、後で匂いが臭くなってくるのを分かってないようだね。倶楽部ではそんなに長時間放置しないんだろうね。汗と小便が混ざるととんでもなく臭いよ。私にはそれも楽しみの一つだから良いけどね。」
 全身に何枚も合羽を重ね着して拘束されているので、全身から汗が異常に噴き出ます。
    噴き出た汗が漏らした小便と混ざり蒸発し始めると異様な匂いが立ち上ってくる。

 んぐぅぅぅぅぅぅ~~~(臭いですぅぅぅぅぅ)んぐっっっっっぅぅぅぅぅぅぅ~~~(肩が痛いですぅぅぅぅ~~~)

 約束の10時間が過ぎるまでもう一度眠りたいと思ったけれど、関節の痛みと臭い匂いが気になって眠ることができませんでした。
 ただ胡座拘束を施されましたまま時間が経過するのを待ち続けるしかないというプレイ・・・・・
 関節が痛くて仕方がないのです。

 後手錠で肘を絞るように拘束され、両手首も手錠を嵌められ腰ベルトにつながれているので、腕のどの部分もまったく動かすことができません。
 一体、何時間経ったのだろう・・・目も口も強力な粘着ビニールテープで塞がれているので時間を確認することができません。

 関節の痛さからかなりの時間が経っているはずと考えたかったのですが、こういう形で後手錠拘束を施されましたこと自体が初めてなので、アタシの経験値からは関節の痛さから時間の経過を探ることはできませんでしした。

「かなり拘束された感覚を楽しんでいるようだね。奴隷として拘束を施され被虐感を感じてみたいと思っていたんだろ?だが絶対にその拘束は解けないし、解かないから存分に楽むといいよ」

 与鹿さんが解かないと言った限り、契約の時間が切れるまでどんなことがあっても解いてもらえないのだろうと思いました。
 その覚悟はすでに今までの責めでできていました。
    関節の痛みと臭い匂いが辛かったが、できることなら約束の時間まで、こういう形の完全拘束に身を任せて味わってみようとさえ思えてきました。

「どうやら奴隷の自覚が芽生えてきたようだね。」
   アタシの心が読めるかのように与鹿さんの言葉が聞こえました。
「奴隷にはこれをかぶってもらおう。心配するな、窒息責め用じゃなくてただの全頭マスクだから鼻の穴は開いてる」
 と言ってアタシの頭にゆっくりとそのマスクをかぶせました。

 元々、目をビニールテープで塞がれていたので何も見えなかったのが、全頭マスクをがぶらされるとさらに目の前が真っ暗になりました。

「よし、又、奴隷らしい格好になったぞ。テープで目を塞ぐだけじゃ、万が一取れてしまうと拘束の被虐感に身を任せている君も興冷めしてしまうだろしね。この全頭マスクは簡単には脱げないからその心配も無い。君専用の小さな牢獄だよ。」 

 アタシの気持ちも少しずつ変化しているのだろうか・・・どうせなら約束の時間までは完全な拘束を施されたいと願い始めていたのです。
 全頭マスクが頭全体を締め上げる感触はお馴染みのものだけれど、今回のそれはまた格別な感じがしていました。

 また静かに時間が経過していきます・・・・・解けない手首を動かそうとして拘束感を楽しみました。
 汗と小便と匂いすら心地良くなっている。臭い匂いから逃れられない拘束に酔っていたのかも知れません。
 べったりと全身に貼りついた合羽の感触も楽しんでいました。

 被虐感をたっぷりと全身で味わっていたかったのですが、締め切った部屋の中ので合羽を着て胡座の体勢で拘束され続け、体力が急速に消耗していくのが自分でも分りました。
 なにより拘束姿勢を変えて欲しかった・・・各関節がきしむように痛い・・・けれど、それを訴えるために言葉を発することすらできないのです。

 また、いつの間にか眠ってしまったようでした。 
   しかし目覚めても何も状況に変化はなく胡座に厳しく拘束されましたままです。

 もう相当な時間が経っているはず・・・関節の痛みも気になりましたが、それ以上にほんの一瞬だけでいいから拘束を解いてもらい自由に腕や足を動かしたくて仕方ありませんでした。

 ぐんむっっっっっっっっ~~~~~~(一度だけ解いて下さいぃぃぃぃぃ)

    アタシの呻き声を聞いて与鹿さんが言いました。
「ぼちぼち完全拘束の次の段階に進んだみたいですな。解いて欲しいのに解けない・・これからが本当の完全拘束を味わう時間の始まりですよ。まだ時間はたっぷりある、しっかりと悶えてくれたまえよ。」

 その後、何度も呻いて悶えて懇願を繰り返したのですが、そのたびに与鹿さんからは「時間はたっぷりとある、ゆっくりと楽しめ」の言葉が繰り返されるだけでした。

 アタシは捕らえられ拘束され続ける被虐感を楽しむ余裕がなくなってきていました。
    拘束を解いて欲しい・・・それが叶わないのなら、せめて今の時刻だけでも知りたい・・・そう考え出した時に、時間の経過を絶対にアタシに分からせないように全頭マスクをかぶせられたのでは?との考えがよぎりました。

 けれど、そう考えたところで今のアタシにはどうすることもできないのです・・・できることは施された拘束に無意味に抗うだけ・・・・・・

 あまりにも長い時間が経過している。
    同じ胡座の姿勢で拘束は続いている。
    目をビニールテープで塞がれました上に全頭マスクをかぶせられ、真っ暗闇の中で過ごしている。
 与鹿さんに言葉をかけられたのも何時間も前に思える。
 与鹿さんが近くにいるはずだと思っているが、その気配が感じられない。

・・・・・・一体どうなっているのだろう・・・誰もいないの?・・・ずっとこのままなの?・・・・・
 不安でたまらなくなる。
    けれどアタシは待つことしかできない。
    完全手錠拘束を解くことはできないのだから・・・・・

 自分の中ではさらに長い時間が経過する。
    あれからも何の変化もない。
     暗闇と拘束されましたアタシがいるだけ。
 不安よりも何も変化がおこらない状況に焦り、気がおかしくなりそうな感じがしました。

 ・・・・・お願い・・・いるなら何か言って下さい・・・何でも言うことを聞きますから・・・このまま暗闇で拘束されるのは耐えられない・・・・・お願い・・・・・


    このままだとアタシは闇の中に溶けて消えてなくなってしまいます。

    そんなアタシの様子を与鹿さんは、ブランデーを舐めながら息を殺して観察し続けていたのです。
   それが与鹿さんのメインプレイなのでした……。

 契約の時間が過ぎてようやく全ての戒めが解かれたとき、部屋の飾り棚に置かれた今では殆ど見かけない古臭いウラングラスが、ぼんやり怪しく光っているのが印象的でした。




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