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第10章 消えた賢者
北の都再び ③
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「貴殿もお人が悪いですな。ご来訪につきましては、中央から通知を受けておりましたが……まさか、これほど早くお越しになられるとは。いえ、別に当方の都合が悪かったわけではありませんよ? 単に気構えの問題でして。はっはっはっ」
「なるほど、そうでしたか。はっはっはっ」
ということは、なにかしら都合が悪かったのでしょうね。
あの慌ただしさは、気構えどころの話ではなかったような気がします。
「ともかく、『近日中に来訪者がある。丁重に迎え、最大限に協力せよ』という至急の通達でしたので、てっきり査察官派遣の類かと。いえ、わたくしどもカランドーレ役所としましては、急な査察受け入れでも一向に構いませんよ。なにせ、わたくしどもは精励恪勤がモットー、やましいことなど一切ありませんから! いついかなる場合におきましても、粛々と日々の業務をこなすのみですよ! はっはっはっ!」
「なるほど、そうでしたか。はっはっはっ」
ということは、なにかやましいことがあったのでしょうね。
王都からの内部監査とでも考えたのでしょうか。書類や帳簿の不備を突貫作業で補完していたのかもしれませんね。
どうにも胡散臭さがぷんぷんしていますが、まあこの件に関して私は部外者ですし、先を急ぐ身の上ですので、ことさら首を突っ込んだりはしませんが。
妙な緊張感をはらんだまま、しばらく雑談――といいますか、所長さん一方的に捲し立てるだけでしたが――をしていますと、応接室に一台の手押しカートが運び込まれてきました。
カートの上には、小さな箱と一枚の封筒が置かれています。
「どうぞどうぞ」
「はあ」
勧められましたので、とりあえず手近にあった封筒のほうを手に取ってみました。
中にはキャッシュカード大の厚めの紙が入っていました。
彩り華やかで高級そうな紙で、日時や番号が記されています。
「これは……なにかのチケットですかね?」
「ミシシップ行きの高速艇となります。直近出発のチケットをご用意させていただきました」
なんでもミシシップとは、トランデュートの樹海最寄りの河港のある町だそうでして、この北の都カランドーレとは、運河を通じて直行船が出ているそうです。
曲がりくねった運河は、距離的に陸路よりも遠くなるらしいですが、外敵から襲われる心配もなく、ほぼノンストップで航行が可能なため、およそ半分ほどの日数での到着が見込めるとのことでした。
「おおっ!」
「ミシシップには、すでに別の水先案内人を手配してあり、そこで合流するようにとの指示です」
案内人まで。
なんとも、至れり尽くせりではないですか。ありがたいことです。
「高速艇も貴族御用達の最高級ランクをご用意いたしました。高級感漂う個室に、風呂トイレは完備。贅沢なディナーに高級酒も飲み放題、毎夜、晩餐会にダンスパーティなどの豊富な企画も催されております。到着までの船旅は、存分に英気を養えるでしょうな。いやはや、羨ましいですな、はっはっはっ!」
まるで遊覧船のようですね。
といいますか、本当に酔狂な貴族の観光クルーズ用なのかもしれません。
いくら、危険な樹海の中に入るわけでもないとはいえ、悪趣味なものですね。
まあ、船での待遇については過分な気がしますが、確実に目的地に運んでくれるのでしたら、ありがたく受け取っておきましょう。
「して、水先案内人とは、どなたです?」
「そこまでは、記載されておりませんでしたな」
現地に着けばわかるとのことでしょうか……
あの女王様のことですから手抜かりはないと思いますので、それなりの理由あってのことかもしれませんね。
「こちらはなんでしょうね」
次に、カートに乗せられていた小箱のほうを手に取ってみます。
高級感のある、ちょうど指輪ケースのような形状で――と思いきや、本当に指輪のケースでした。
蓋を開けてみますと、中にはシンプルで小ぶりな指輪が収められていました。
宝石があしらわれたような高級品ではありませんが、なにか不思議な感じがしますね。
「……こちらもいただけるので?」
「そいつはちょっと……ご勘弁ください」
謝られてしまいました。
では、どうしろと?
「……わたくしも奇妙とは思いましたが、これも王命、指示通りにさせていただきます。書状には、これを貴殿に”見せる”ようにとのお達しでしたので」
「はて。見せる……ですか?」
よもや、自慢したかっただけとか……さすがに、そんなわけありませんか。
「これは”変化の指輪”と申しまして、稀有な古代遺物となっております。これを身に着けることで容姿を変化させ、周囲を誤認されることが可能となります。自慢するわけではありませんが――なにを隠そう、数ある役所の中でも多大な功績を認められた我がカランドーレ役所にのみに配備されている貴重品となっております! はっはっはっ!」
ということは、本当に自慢でしたか。
とはいえ、たしかに自慢されるだけあって、ひじょうに役立ちそうな逸品ですね。
この北の都カランドーレでは人口に比例して犯罪件数も多いと聞きますから、ぱっと素人考えで思いついただけでも、尾行に張り込みにと大活躍しそうです。潜入捜査なども、お手のものかもしれません。
相手の目を誤魔化すという点では、認識阻害の”姿なき亡霊”と似た系統でしょう。
ただし、単に阻害するだけではなく、変化というのがミソかもしれません。完全に姿を消すより、あえて別人として姿を晒すほうが有効な場面もありますからね。
所長さんが自慢げなのも、わかる気がします。
それはさておき、つまりこれは女王様からのメッセージ――ひいては贈り物なのでしょうね。
女王様には、かつて”神の使徒”に扮していた折、私の<万物創生>のスキルについてある程度の説明をしています。
創生して役立てるように――とまあ、そんなところですか。
私が目立ちたくないことは承知でしょうから、今回の件で表立って行動することになる私のことを慮ってくれたのでしょうね。
その心配りも、ありがたいことです。
「ありがとうございました。お心遣い、たしかに頂きました」
「? そりゃようござんした」
これで封書に記されていた指示が完了したのか、所長さんはあからさまにほっとしていました。
そして緩やかな空気の中、しばし無言の時が流れます。
所長さんはにこやかな笑みを崩していませんが、なんといいますか――最初に出会った頃の粗野っぽい感じで「もういいだろ? 帰れや」とぼやいているように見えました。
さもありなん。あちらにしてみれば、急な来訪で役所にいらぬ混乱を引き起こした原因に、一刻も早く出ていってほしいのでしょうね。
「長居は無用ですよね。そろそろ失礼することにします。お邪魔しました」
「おお、そうですか! いや、わたくしどもとしましては、どれだけ居ていただいても構わなかったのですが、ご用がおありとあれば仕方ないですな! はっはっはっ!」
ということは、追い出したかったのでしょうね、やはり。
「ほらほら、お客様のお帰りですよ、お見送りを!」
「「「かしこまりましたー!」」」
応接室の外で聞き耳を立てていたのか、間髪入れずに大勢の役人さんたちが飛び込んできました。
そのまま、どうぞどうぞとばかりに連れ出され、総出で見送られながら役所を後にすることになりました。
「……ふむ」
ちょっと気になり、すぐに引き返して玄関口の扉の隙間から、こっそり役所内を覗きますと――案の定、弛緩して死屍累々とばかりに突っ伏す役人さんたちの姿があり、特に所長さんは早くも制服をはだけて、待合席をベッド代わりに横たわって呻いていました。
「なるほど、そうでしたか。はっはっはっ」
ということは、なにかしら都合が悪かったのでしょうね。
あの慌ただしさは、気構えどころの話ではなかったような気がします。
「ともかく、『近日中に来訪者がある。丁重に迎え、最大限に協力せよ』という至急の通達でしたので、てっきり査察官派遣の類かと。いえ、わたくしどもカランドーレ役所としましては、急な査察受け入れでも一向に構いませんよ。なにせ、わたくしどもは精励恪勤がモットー、やましいことなど一切ありませんから! いついかなる場合におきましても、粛々と日々の業務をこなすのみですよ! はっはっはっ!」
「なるほど、そうでしたか。はっはっはっ」
ということは、なにかやましいことがあったのでしょうね。
王都からの内部監査とでも考えたのでしょうか。書類や帳簿の不備を突貫作業で補完していたのかもしれませんね。
どうにも胡散臭さがぷんぷんしていますが、まあこの件に関して私は部外者ですし、先を急ぐ身の上ですので、ことさら首を突っ込んだりはしませんが。
妙な緊張感をはらんだまま、しばらく雑談――といいますか、所長さん一方的に捲し立てるだけでしたが――をしていますと、応接室に一台の手押しカートが運び込まれてきました。
カートの上には、小さな箱と一枚の封筒が置かれています。
「どうぞどうぞ」
「はあ」
勧められましたので、とりあえず手近にあった封筒のほうを手に取ってみました。
中にはキャッシュカード大の厚めの紙が入っていました。
彩り華やかで高級そうな紙で、日時や番号が記されています。
「これは……なにかのチケットですかね?」
「ミシシップ行きの高速艇となります。直近出発のチケットをご用意させていただきました」
なんでもミシシップとは、トランデュートの樹海最寄りの河港のある町だそうでして、この北の都カランドーレとは、運河を通じて直行船が出ているそうです。
曲がりくねった運河は、距離的に陸路よりも遠くなるらしいですが、外敵から襲われる心配もなく、ほぼノンストップで航行が可能なため、およそ半分ほどの日数での到着が見込めるとのことでした。
「おおっ!」
「ミシシップには、すでに別の水先案内人を手配してあり、そこで合流するようにとの指示です」
案内人まで。
なんとも、至れり尽くせりではないですか。ありがたいことです。
「高速艇も貴族御用達の最高級ランクをご用意いたしました。高級感漂う個室に、風呂トイレは完備。贅沢なディナーに高級酒も飲み放題、毎夜、晩餐会にダンスパーティなどの豊富な企画も催されております。到着までの船旅は、存分に英気を養えるでしょうな。いやはや、羨ましいですな、はっはっはっ!」
まるで遊覧船のようですね。
といいますか、本当に酔狂な貴族の観光クルーズ用なのかもしれません。
いくら、危険な樹海の中に入るわけでもないとはいえ、悪趣味なものですね。
まあ、船での待遇については過分な気がしますが、確実に目的地に運んでくれるのでしたら、ありがたく受け取っておきましょう。
「して、水先案内人とは、どなたです?」
「そこまでは、記載されておりませんでしたな」
現地に着けばわかるとのことでしょうか……
あの女王様のことですから手抜かりはないと思いますので、それなりの理由あってのことかもしれませんね。
「こちらはなんでしょうね」
次に、カートに乗せられていた小箱のほうを手に取ってみます。
高級感のある、ちょうど指輪ケースのような形状で――と思いきや、本当に指輪のケースでした。
蓋を開けてみますと、中にはシンプルで小ぶりな指輪が収められていました。
宝石があしらわれたような高級品ではありませんが、なにか不思議な感じがしますね。
「……こちらもいただけるので?」
「そいつはちょっと……ご勘弁ください」
謝られてしまいました。
では、どうしろと?
「……わたくしも奇妙とは思いましたが、これも王命、指示通りにさせていただきます。書状には、これを貴殿に”見せる”ようにとのお達しでしたので」
「はて。見せる……ですか?」
よもや、自慢したかっただけとか……さすがに、そんなわけありませんか。
「これは”変化の指輪”と申しまして、稀有な古代遺物となっております。これを身に着けることで容姿を変化させ、周囲を誤認されることが可能となります。自慢するわけではありませんが――なにを隠そう、数ある役所の中でも多大な功績を認められた我がカランドーレ役所にのみに配備されている貴重品となっております! はっはっはっ!」
ということは、本当に自慢でしたか。
とはいえ、たしかに自慢されるだけあって、ひじょうに役立ちそうな逸品ですね。
この北の都カランドーレでは人口に比例して犯罪件数も多いと聞きますから、ぱっと素人考えで思いついただけでも、尾行に張り込みにと大活躍しそうです。潜入捜査なども、お手のものかもしれません。
相手の目を誤魔化すという点では、認識阻害の”姿なき亡霊”と似た系統でしょう。
ただし、単に阻害するだけではなく、変化というのがミソかもしれません。完全に姿を消すより、あえて別人として姿を晒すほうが有効な場面もありますからね。
所長さんが自慢げなのも、わかる気がします。
それはさておき、つまりこれは女王様からのメッセージ――ひいては贈り物なのでしょうね。
女王様には、かつて”神の使徒”に扮していた折、私の<万物創生>のスキルについてある程度の説明をしています。
創生して役立てるように――とまあ、そんなところですか。
私が目立ちたくないことは承知でしょうから、今回の件で表立って行動することになる私のことを慮ってくれたのでしょうね。
その心配りも、ありがたいことです。
「ありがとうございました。お心遣い、たしかに頂きました」
「? そりゃようござんした」
これで封書に記されていた指示が完了したのか、所長さんはあからさまにほっとしていました。
そして緩やかな空気の中、しばし無言の時が流れます。
所長さんはにこやかな笑みを崩していませんが、なんといいますか――最初に出会った頃の粗野っぽい感じで「もういいだろ? 帰れや」とぼやいているように見えました。
さもありなん。あちらにしてみれば、急な来訪で役所にいらぬ混乱を引き起こした原因に、一刻も早く出ていってほしいのでしょうね。
「長居は無用ですよね。そろそろ失礼することにします。お邪魔しました」
「おお、そうですか! いや、わたくしどもとしましては、どれだけ居ていただいても構わなかったのですが、ご用がおありとあれば仕方ないですな! はっはっはっ!」
ということは、追い出したかったのでしょうね、やはり。
「ほらほら、お客様のお帰りですよ、お見送りを!」
「「「かしこまりましたー!」」」
応接室の外で聞き耳を立てていたのか、間髪入れずに大勢の役人さんたちが飛び込んできました。
そのまま、どうぞどうぞとばかりに連れ出され、総出で見送られながら役所を後にすることになりました。
「……ふむ」
ちょっと気になり、すぐに引き返して玄関口の扉の隙間から、こっそり役所内を覗きますと――案の定、弛緩して死屍累々とばかりに突っ伏す役人さんたちの姿があり、特に所長さんは早くも制服をはだけて、待合席をベッド代わりに横たわって呻いていました。
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