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第10章 消えた賢者
北の都再び ①
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北の都カランドーレ。
以前にこちらを訪問した際には、『青狼のたてがみ』の皆さんや井芹くん、王国騎士のフウカさんら六人とご一緒した賑やかなものでしたが、今回は私ひとりでの寂しい再訪問となりました。
あのときは『勇者』のエイキ、今度は『賢者』のケンジャンを捜してこの都を訪れたことになりますから、なんとも不思議な縁となったものですね。
ここは”水の都”とも呼ばれる運河の都市。本来でしたら、のんびりと観光なりを楽しみたいところではありますが、今回も前回に引き続き、そんな余裕はなさそうです。
王都カレドサニアで諸々の準備を終えてから、出発したのがつい一昨日。
女王様からこの北の都の情報を得た翌日のことでした。
女王様は独自に捜索隊を派遣されるのですが、編成その他にまだ期間がかかるということで、今回、私は別行動を取らせてもらうことにしました。
私単独のほうが機敏に動けて即応性がありますし、なにより他の同行者がいてはその方がお気の毒なことになりかねません。
なにしろ今回は今回で、通常の馬車旅で十日以上かかる旅程を一昼夜に満たない時間で走破したわけですから、その強行軍たるや他人には決してお勧めできないというものです。
ただ、それでもケンジャンがカランドーレにいたのは二週間ほども前。
すでにそれだけの日数を出遅れている状態です。
冒険者ギルドの情報網を持ってしても、ケンジャンの目撃証言は、”北へ向かったらしい”という情報を最後に、この北の都で途絶えています。
ケンジャンがトランデュートの樹海に向かったのであれば、とっくに到着している頃合いでしょう。あまりのんびりしている暇はありません。
しかし、急がば回れといいますが、気ばかり急いても、目指す先が見えていないのであれば意味がありません。
なにせ、これから向かうトランデュートの樹海はあまりに広大です。今のままでは、目的地の手がかりはあってないようなものですから、無計画に樹海に突入し、闇雲に捜し回ればよいというものでもないでしょう。
「だからこそ、これに頼らせてもらうわけですが」
王都の出発前に、女王様から託された封書を手にします。
この封書には今後の指針となるべき内容が認められているそうで、カランドーレの役所に届けるようにと言い含められました。
ケンジャンの消息についてのみならず、一国の国主直々にここまでしてもらえるとは申し訳なさが先に立たないでもありませんが、ここは素直に感謝しておきましょう。
以前の訪問時、カランドーレ役所の役人さんのご厄介になったのですが、あのとき連行されたのは出張所のような小さな建物でした。
入れられた牢も、留置所のような小規模なものでしたから、これだけの大都市だけに、もっと立派で大規模な牢を有した役所本部ともいえる施設があるのでしょうね。
牢の大きさで役所を語るものなんですが。
なにぶん、慣れない土地ですから、すんなりと見つかってくれるといいのですが……
そんな心配も杞憂に終わり、都に入って一番最初に通り過ぎた、正門入口横に隣接する建物がお目当てのカランドーレ役所でした。
どうりで住人に道を訊ねる度に、来た道来た道を戻る羽目になっていたわけです。
素人感覚でとりあえず先に進んでみようなどとはせずに、真っ先に訊いてみるべきでしたね。時間の無駄になってしまいました。
そうして辿り着いた役所ですが、想像していたほどには大きくもなく、むしろ都市の規模に対しては小さいものでした。
これでは、私のみならず、気づかずに見過ごしてしまうのも無理ないというものです。
建物自体も年季が入っており、どことなく歴史を感じさせました。
都市の建設当初から、増設や建て替えもしていないのかもしれませんね。
都市が拡大するにつれ、あの出張所のような出先を増やして分散することで、各地の諸問題に対応しているとかでしょうか。
ここは運河の都市だけに、網の目のように広がる水路が土地を細分化していますから、そちらのほうが効率的かもしれませんし。
「ごめんください~」
正面口の扉を押し開けて入ってみますと、外観からの閑散とした見た目によらず、意外に中は人で混み合っていました。
なにやら、バタバタしていると言い換えてもいいかもしれません。
一見して一般人らしき方は見当たらず、慌ただしくしているのは全員ここに務める役人さんたちのようですね。
数あるデスク上には物や書類の山が形成され、床にまで散乱していました。
そういうふうに置いているのか、書類が崩れてそうなったのか、判断に難しいくらいです。
さながら災害時の緊急対策室の様相ですね。
受付カウンターを探してみましたが、内部の造りとしても、どうもここには受付自体がなさそうです。
仕方がないので、折を見て近場の役人さんに声をかけてみることにしました。
「あの~」
「ちょっと邪魔しないで!」
「その~」
「ほらほら、どいたどいた!」
……にべもありません。
どなたもずいぶんと忙しそうで、ちょっと殺気立っているのはなぜでしょうね。
室内を見回しているうちに、待合席らしき場所の椅子に腰を下ろしている役人さんを発見しました。
五十過ぎの年配の方で、頭を掻きながら手にした書類に目を落としています。
あの方でしたら、少しくらいなら話を聞いてもらえる余裕がありそうですね。
「お忙しいところ、すみません。ちょっとよろしいでしょうか?」
「あ~?」
視線は上げずに、上の空な返事だけが返ってきました。
「……あの」
「ん~……わっかんねえかな? 見ての通りお忙しいんだよ。よろしくねえんだよ。暮らしのご相談、迷子、落とし物はお近くの分所まで。クレーム、近隣トラブル、防犯関連はお近くの分所まで。詐欺、捜査依頼、犯罪の目撃はお近くの分所まで、だ」
一方的に告げられて、会話が強制終了させられてしまいました。
「……それ以外では?」
「お近くの分所まで、もしくは担当の者が来るまでこのままお待ちください、だ! ――おい、こら! ここ間違ってるって言ってんだろーが!? 突っ込まれたらどうする気だ、やり直せ!」
後半の台詞で別の役人さんを怒鳴りつけながら、席を立って行ってしまいました。
さて、困りましたね。
お仕事の邪魔はしなくないですし、場違いっぽくって私も長居したくないのですが、これを済まさないと先に進めませんし。
ここでお待ちくださいと言われたからには、とりあえず待ってみるしかなさそうですね。
室内では、書類の束や箱を抱えた制服姿の役人さんが、目まぐるしく走り回っています。
そんな様子を眺めながら、空いている椅子に座ってとにかく待つことにしました。
三十分が経ち、一時間が経過し、二時間めでうつらうつらしはじめた頃、ついに声をかけられました。
「おい、あんた。部外者がここでなにしてんだ?」
先ほどの年配の役人さんでした。
手にした飲み物のカップを豪快にあおりながら、こちらを訝しげに見下ろしています。
周囲を見渡してみますと、さっきまでの鬼気迫る空気も幾分和らいでおり、思い思いに休憩している方、机に突っ伏して力尽きている方と、修羅場を一山乗り越えたような安堵感が広がっていました。
なにか〆切でもあったのですかね。
この役人さんも汗だくの制服を着崩して、首にタオルなど引っ掛けており、今はリラックスしているようです。
「いえ、さっきここで待っていろと言われましたよね?」
「…………?」
明らかに記憶にないというような表情ですね。
おとなしくここで待ち続けていた私の立場とはいったい。
「この施設では一般業務は受け付けてなくてな。そういったのは各分所で対応することになってるんだよ。とはいえ、なんか待たせちまったみてーだから、一応用件だけは聞いとこうか。で?」
椅子にどかっと腰を下ろし、タオルで胸元の汗を拭っています。
かなりおざなりな感じではありますが、対応してくれるだけマシというものでしょう。
「これをここに届けるようにいわれまして」
預かっていた封書を手渡しました。
「へ~……誰から?」
「女王様です」
役人さんが飲みかけのカップの中身を盛大に噴き出しました。
以前にこちらを訪問した際には、『青狼のたてがみ』の皆さんや井芹くん、王国騎士のフウカさんら六人とご一緒した賑やかなものでしたが、今回は私ひとりでの寂しい再訪問となりました。
あのときは『勇者』のエイキ、今度は『賢者』のケンジャンを捜してこの都を訪れたことになりますから、なんとも不思議な縁となったものですね。
ここは”水の都”とも呼ばれる運河の都市。本来でしたら、のんびりと観光なりを楽しみたいところではありますが、今回も前回に引き続き、そんな余裕はなさそうです。
王都カレドサニアで諸々の準備を終えてから、出発したのがつい一昨日。
女王様からこの北の都の情報を得た翌日のことでした。
女王様は独自に捜索隊を派遣されるのですが、編成その他にまだ期間がかかるということで、今回、私は別行動を取らせてもらうことにしました。
私単独のほうが機敏に動けて即応性がありますし、なにより他の同行者がいてはその方がお気の毒なことになりかねません。
なにしろ今回は今回で、通常の馬車旅で十日以上かかる旅程を一昼夜に満たない時間で走破したわけですから、その強行軍たるや他人には決してお勧めできないというものです。
ただ、それでもケンジャンがカランドーレにいたのは二週間ほども前。
すでにそれだけの日数を出遅れている状態です。
冒険者ギルドの情報網を持ってしても、ケンジャンの目撃証言は、”北へ向かったらしい”という情報を最後に、この北の都で途絶えています。
ケンジャンがトランデュートの樹海に向かったのであれば、とっくに到着している頃合いでしょう。あまりのんびりしている暇はありません。
しかし、急がば回れといいますが、気ばかり急いても、目指す先が見えていないのであれば意味がありません。
なにせ、これから向かうトランデュートの樹海はあまりに広大です。今のままでは、目的地の手がかりはあってないようなものですから、無計画に樹海に突入し、闇雲に捜し回ればよいというものでもないでしょう。
「だからこそ、これに頼らせてもらうわけですが」
王都の出発前に、女王様から託された封書を手にします。
この封書には今後の指針となるべき内容が認められているそうで、カランドーレの役所に届けるようにと言い含められました。
ケンジャンの消息についてのみならず、一国の国主直々にここまでしてもらえるとは申し訳なさが先に立たないでもありませんが、ここは素直に感謝しておきましょう。
以前の訪問時、カランドーレ役所の役人さんのご厄介になったのですが、あのとき連行されたのは出張所のような小さな建物でした。
入れられた牢も、留置所のような小規模なものでしたから、これだけの大都市だけに、もっと立派で大規模な牢を有した役所本部ともいえる施設があるのでしょうね。
牢の大きさで役所を語るものなんですが。
なにぶん、慣れない土地ですから、すんなりと見つかってくれるといいのですが……
そんな心配も杞憂に終わり、都に入って一番最初に通り過ぎた、正門入口横に隣接する建物がお目当てのカランドーレ役所でした。
どうりで住人に道を訊ねる度に、来た道来た道を戻る羽目になっていたわけです。
素人感覚でとりあえず先に進んでみようなどとはせずに、真っ先に訊いてみるべきでしたね。時間の無駄になってしまいました。
そうして辿り着いた役所ですが、想像していたほどには大きくもなく、むしろ都市の規模に対しては小さいものでした。
これでは、私のみならず、気づかずに見過ごしてしまうのも無理ないというものです。
建物自体も年季が入っており、どことなく歴史を感じさせました。
都市の建設当初から、増設や建て替えもしていないのかもしれませんね。
都市が拡大するにつれ、あの出張所のような出先を増やして分散することで、各地の諸問題に対応しているとかでしょうか。
ここは運河の都市だけに、網の目のように広がる水路が土地を細分化していますから、そちらのほうが効率的かもしれませんし。
「ごめんください~」
正面口の扉を押し開けて入ってみますと、外観からの閑散とした見た目によらず、意外に中は人で混み合っていました。
なにやら、バタバタしていると言い換えてもいいかもしれません。
一見して一般人らしき方は見当たらず、慌ただしくしているのは全員ここに務める役人さんたちのようですね。
数あるデスク上には物や書類の山が形成され、床にまで散乱していました。
そういうふうに置いているのか、書類が崩れてそうなったのか、判断に難しいくらいです。
さながら災害時の緊急対策室の様相ですね。
受付カウンターを探してみましたが、内部の造りとしても、どうもここには受付自体がなさそうです。
仕方がないので、折を見て近場の役人さんに声をかけてみることにしました。
「あの~」
「ちょっと邪魔しないで!」
「その~」
「ほらほら、どいたどいた!」
……にべもありません。
どなたもずいぶんと忙しそうで、ちょっと殺気立っているのはなぜでしょうね。
室内を見回しているうちに、待合席らしき場所の椅子に腰を下ろしている役人さんを発見しました。
五十過ぎの年配の方で、頭を掻きながら手にした書類に目を落としています。
あの方でしたら、少しくらいなら話を聞いてもらえる余裕がありそうですね。
「お忙しいところ、すみません。ちょっとよろしいでしょうか?」
「あ~?」
視線は上げずに、上の空な返事だけが返ってきました。
「……あの」
「ん~……わっかんねえかな? 見ての通りお忙しいんだよ。よろしくねえんだよ。暮らしのご相談、迷子、落とし物はお近くの分所まで。クレーム、近隣トラブル、防犯関連はお近くの分所まで。詐欺、捜査依頼、犯罪の目撃はお近くの分所まで、だ」
一方的に告げられて、会話が強制終了させられてしまいました。
「……それ以外では?」
「お近くの分所まで、もしくは担当の者が来るまでこのままお待ちください、だ! ――おい、こら! ここ間違ってるって言ってんだろーが!? 突っ込まれたらどうする気だ、やり直せ!」
後半の台詞で別の役人さんを怒鳴りつけながら、席を立って行ってしまいました。
さて、困りましたね。
お仕事の邪魔はしなくないですし、場違いっぽくって私も長居したくないのですが、これを済まさないと先に進めませんし。
ここでお待ちくださいと言われたからには、とりあえず待ってみるしかなさそうですね。
室内では、書類の束や箱を抱えた制服姿の役人さんが、目まぐるしく走り回っています。
そんな様子を眺めながら、空いている椅子に座ってとにかく待つことにしました。
三十分が経ち、一時間が経過し、二時間めでうつらうつらしはじめた頃、ついに声をかけられました。
「おい、あんた。部外者がここでなにしてんだ?」
先ほどの年配の役人さんでした。
手にした飲み物のカップを豪快にあおりながら、こちらを訝しげに見下ろしています。
周囲を見渡してみますと、さっきまでの鬼気迫る空気も幾分和らいでおり、思い思いに休憩している方、机に突っ伏して力尽きている方と、修羅場を一山乗り越えたような安堵感が広がっていました。
なにか〆切でもあったのですかね。
この役人さんも汗だくの制服を着崩して、首にタオルなど引っ掛けており、今はリラックスしているようです。
「いえ、さっきここで待っていろと言われましたよね?」
「…………?」
明らかに記憶にないというような表情ですね。
おとなしくここで待ち続けていた私の立場とはいったい。
「この施設では一般業務は受け付けてなくてな。そういったのは各分所で対応することになってるんだよ。とはいえ、なんか待たせちまったみてーだから、一応用件だけは聞いとこうか。で?」
椅子にどかっと腰を下ろし、タオルで胸元の汗を拭っています。
かなりおざなりな感じではありますが、対応してくれるだけマシというものでしょう。
「これをここに届けるようにいわれまして」
預かっていた封書を手渡しました。
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