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第9章 訓練兵と神隠し
明かされる真実 ①
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落ち着くために、お茶を手にして、お新香を一欠片口にします。
む。これもまた美味しいですね。よく漬かっています。
やはり、お茶にはお新香が合いますねー。
ではなく。
「では、井芹くんは人の味方だと、そう考えていいのですか? シロンさん個人には味方しても、大局としては人間の味方であると?」
井芹くんもまたお新香をひとつ口に放り込んで考え込み――時間をかけて咀嚼してから「ふぅむ」と唸りました。
「そうとも言ってはおらん。個人としてなら、儂は斉木とあやつには力を貸そう。だが、人間だの魔物だのと二分されるとどうだろうな。儂にしてみれば、どっちもどっちだ。突き詰めると、興味がない」
「やはり、シロンさんと同じく憎しみやわだかまりが……?」
「やれやれ。お主には、儂が街の往来で無差別に辻斬りするような輩に見えるのか? ……ただ、そうさな。儂がこの世界で生き抜くため、独り剣に打ち込んでいた数年ばかりの頃は、そういった気持ちがあったことは否めん。だが、あれからすでに50年。儂ももう60を数える身だ。それなりに世の仕組みというものを目にしてきた。若輩者だった昔ほど、狭量でもないしな」
最後の部分だけは少し首を捻りたくなりましたが、井芹くんが嘘を吐いたり誤魔化しているふうはありません。
特に変わった様子もなく、残ったご飯にお茶を注ぎ、お茶漬けにして掻き込んでいました。
「女将、ご飯のおかわりを頼む。多めで」
「はいよっ。兄ちゃんのほうは?」
「あ、私は結構です」
「なんだ、斉木。小食だな」
「井芹くんが健啖家なんですよ」
井芹くんはよそってもらったお碗を受け取り、一息吐きました。
「とどのつまり、儂は人嫌いでな。過去の経験抜きにしても、そもそも他人を好ましく思っておらん。ゆえにソロの冒険者なのだ」
「ああ~……」
そうでしたか、人嫌い。実に説得力のある言葉です。
井芹くんがソロを貫いている理由は、他の方が『剣聖』と組めるだけの素質云々以前に、単に一緒にいるのが嫌なだけでしたか。
たしかに井芹くんの普段の言動は、決して他人に甘くはありませんからね。すぐに刀を抜いて刃傷沙汰や流血沙汰になったり。
加齢による偏屈爺的な部分を抜きにしても、社交的な性格はしていませんしね。
ぺんっ。
今度はしゃもじが襲来してきましたが、気にしません。
「世の中には下らない人間も実に多い。有象無象の輩のために、依頼以外で身体を張ろうとも思わんな。とはいえ、魔物などは論外だな。野生の獣と大差ない存在、食材にもならないだけそれ以下か。味方するしない以前の問題だ」
だからこそ、興味がないわけですか。
極論ではありますが、興味がない者同士が勝手に争っていても、気にしないと。
まあ、井芹くんも『剣聖』とはいえ、危険を代価に稼ぐ生業の冒険者。
基本的に依頼でしか行動しない冒険者としては、真っ当といえなくもありませんが。
「井芹くんの言い分はわかりました。ですが、いくら興味がないからとはいえ、井芹くんがシロンさんに協力したことで、被害が拡がった一面もあるわけですし」
状況証拠からも、今回、井芹くんが自ずから手を下したことは少ないでしょう。
しかし、アンカーレン事変では、井芹くんがシロンさんに味方したせいで、女王様たちやレナンくん、大勢の方々の身に危険が及びました。
間接的にでも被害を招いたとあっては、いくらそのあたりがゆるゆるな私でも、すんなり看過するわけにはいきませんよ。
たしかに、井芹くんは現状では明確に敵対してないのかもしれません。
ただし、現在は敵でなくとも、将来的に敵になるのでは、さほど状況は変わらないのです。
「む? 儂が協力したことで、なにか実害があったのか? 初耳だな」
芋の煮っころがしを啄みながら、井芹くんが不思議そうにしています。
「え? どういうことです?」
「どういうこともなにも……今回、あやつが儂に協力を求めてきたのは、斉木の情報に関してだった。どこで聞き及んだか儂とお主が既知であると知り、懐柔もしくは取り入る手段がないかと、王都に便りを送ってきた。儂は返事を返した。協力したのはそこまでだが……」
それだけ……ですか?
ということは、井芹くんが関与したのは、私の情報――ファルティマの都でのことを伝えただけ?
女王様の慰問や、レナンくんとの関係は、アンカーレンで独自に知ったことだと?
「で、でもですよ? 井芹くんがそれ以外に直接関与していないのでしたら、女王様の護衛放棄のことはどうなりますか? シロンさんを逃したことについては?」
護衛の任に就いていたはずの井芹くんは、肝心なときにあの場にいませんでした。シロンさんの邪魔をせぬよう、あえて離れたとみるべきでしょう。
それも立派な協力です。シロンさんを逃したことなど言わずもがな。
これでは、話に食い違いが生じています。
井芹くんはご飯を頬張りつつ、事もなげに言いました。
「? 既に説明していたと思ったが? 遺憾なれど、馬鹿弟子が帰ってこず探しに出た隙を突かれたと」
……そういえば、そうでしたね。
あれ、本当のことだったのですか?
「それに、逃したとはなんのことだ? 儂の預かり知らぬところだ。そもそも、儂がかの城砦を訪れたのはあの事件当日のみ、会うどころかあやつを見かけたことすらない。あやつとて、儂が女王の護衛に就いていたことも知らぬはずだ。あの場で、斉木の口から思いがけない名が飛び出て、儂も驚いたほどだからな」
「……そうなんですか?」
筋は通っていますね。
トランデュートの樹海から戻って以降、井芹くんはエイキのことがあって王城に詰めていましたし、アンカーレン城砦までは護衛で女王様一行と同行していたはずです。
そして、その期間のシロンさんは、訓練兵として毎日のように私と顔を合わせていたわけで。
当日の城砦内でも、井芹くんはエイキのお目付け役で常に一緒でしたよね、鎖付きで。
ふたり申し合わせて、こっそり密会するのも無理そうです。
では、いつ、どのようにして意思疎通したかということになりますよね。
思い返してみますと、シロンさんは”まだ策が残っている”と仄めかしただけでした。
今にして思えば、事前に知られては妨害されかねないあの時点で、わざわざ協力者の存在を仄めかすメリットがありませんよね。
脱出方法についても、所詮は私が勝手に予想しただけでしたから、他の方法がないとも限りませんし。
う~む。一応、辻褄は合いますね。
では本当に、井芹くんの協力とは、私の情報についてだけ?
「ああ、そういえば、他にはあれがあったな、斉木に斬りかかった件。あれについては、被害というほどのことはあるまい?」
なんとも私の扱いがぞんざいです。
あれはとんでもなく痛かったですから、被害に含めてほしいところではありますが……私も忘れていましたから、今は良しとしましょう。
む。これもまた美味しいですね。よく漬かっています。
やはり、お茶にはお新香が合いますねー。
ではなく。
「では、井芹くんは人の味方だと、そう考えていいのですか? シロンさん個人には味方しても、大局としては人間の味方であると?」
井芹くんもまたお新香をひとつ口に放り込んで考え込み――時間をかけて咀嚼してから「ふぅむ」と唸りました。
「そうとも言ってはおらん。個人としてなら、儂は斉木とあやつには力を貸そう。だが、人間だの魔物だのと二分されるとどうだろうな。儂にしてみれば、どっちもどっちだ。突き詰めると、興味がない」
「やはり、シロンさんと同じく憎しみやわだかまりが……?」
「やれやれ。お主には、儂が街の往来で無差別に辻斬りするような輩に見えるのか? ……ただ、そうさな。儂がこの世界で生き抜くため、独り剣に打ち込んでいた数年ばかりの頃は、そういった気持ちがあったことは否めん。だが、あれからすでに50年。儂ももう60を数える身だ。それなりに世の仕組みというものを目にしてきた。若輩者だった昔ほど、狭量でもないしな」
最後の部分だけは少し首を捻りたくなりましたが、井芹くんが嘘を吐いたり誤魔化しているふうはありません。
特に変わった様子もなく、残ったご飯にお茶を注ぎ、お茶漬けにして掻き込んでいました。
「女将、ご飯のおかわりを頼む。多めで」
「はいよっ。兄ちゃんのほうは?」
「あ、私は結構です」
「なんだ、斉木。小食だな」
「井芹くんが健啖家なんですよ」
井芹くんはよそってもらったお碗を受け取り、一息吐きました。
「とどのつまり、儂は人嫌いでな。過去の経験抜きにしても、そもそも他人を好ましく思っておらん。ゆえにソロの冒険者なのだ」
「ああ~……」
そうでしたか、人嫌い。実に説得力のある言葉です。
井芹くんがソロを貫いている理由は、他の方が『剣聖』と組めるだけの素質云々以前に、単に一緒にいるのが嫌なだけでしたか。
たしかに井芹くんの普段の言動は、決して他人に甘くはありませんからね。すぐに刀を抜いて刃傷沙汰や流血沙汰になったり。
加齢による偏屈爺的な部分を抜きにしても、社交的な性格はしていませんしね。
ぺんっ。
今度はしゃもじが襲来してきましたが、気にしません。
「世の中には下らない人間も実に多い。有象無象の輩のために、依頼以外で身体を張ろうとも思わんな。とはいえ、魔物などは論外だな。野生の獣と大差ない存在、食材にもならないだけそれ以下か。味方するしない以前の問題だ」
だからこそ、興味がないわけですか。
極論ではありますが、興味がない者同士が勝手に争っていても、気にしないと。
まあ、井芹くんも『剣聖』とはいえ、危険を代価に稼ぐ生業の冒険者。
基本的に依頼でしか行動しない冒険者としては、真っ当といえなくもありませんが。
「井芹くんの言い分はわかりました。ですが、いくら興味がないからとはいえ、井芹くんがシロンさんに協力したことで、被害が拡がった一面もあるわけですし」
状況証拠からも、今回、井芹くんが自ずから手を下したことは少ないでしょう。
しかし、アンカーレン事変では、井芹くんがシロンさんに味方したせいで、女王様たちやレナンくん、大勢の方々の身に危険が及びました。
間接的にでも被害を招いたとあっては、いくらそのあたりがゆるゆるな私でも、すんなり看過するわけにはいきませんよ。
たしかに、井芹くんは現状では明確に敵対してないのかもしれません。
ただし、現在は敵でなくとも、将来的に敵になるのでは、さほど状況は変わらないのです。
「む? 儂が協力したことで、なにか実害があったのか? 初耳だな」
芋の煮っころがしを啄みながら、井芹くんが不思議そうにしています。
「え? どういうことです?」
「どういうこともなにも……今回、あやつが儂に協力を求めてきたのは、斉木の情報に関してだった。どこで聞き及んだか儂とお主が既知であると知り、懐柔もしくは取り入る手段がないかと、王都に便りを送ってきた。儂は返事を返した。協力したのはそこまでだが……」
それだけ……ですか?
ということは、井芹くんが関与したのは、私の情報――ファルティマの都でのことを伝えただけ?
女王様の慰問や、レナンくんとの関係は、アンカーレンで独自に知ったことだと?
「で、でもですよ? 井芹くんがそれ以外に直接関与していないのでしたら、女王様の護衛放棄のことはどうなりますか? シロンさんを逃したことについては?」
護衛の任に就いていたはずの井芹くんは、肝心なときにあの場にいませんでした。シロンさんの邪魔をせぬよう、あえて離れたとみるべきでしょう。
それも立派な協力です。シロンさんを逃したことなど言わずもがな。
これでは、話に食い違いが生じています。
井芹くんはご飯を頬張りつつ、事もなげに言いました。
「? 既に説明していたと思ったが? 遺憾なれど、馬鹿弟子が帰ってこず探しに出た隙を突かれたと」
……そういえば、そうでしたね。
あれ、本当のことだったのですか?
「それに、逃したとはなんのことだ? 儂の預かり知らぬところだ。そもそも、儂がかの城砦を訪れたのはあの事件当日のみ、会うどころかあやつを見かけたことすらない。あやつとて、儂が女王の護衛に就いていたことも知らぬはずだ。あの場で、斉木の口から思いがけない名が飛び出て、儂も驚いたほどだからな」
「……そうなんですか?」
筋は通っていますね。
トランデュートの樹海から戻って以降、井芹くんはエイキのことがあって王城に詰めていましたし、アンカーレン城砦までは護衛で女王様一行と同行していたはずです。
そして、その期間のシロンさんは、訓練兵として毎日のように私と顔を合わせていたわけで。
当日の城砦内でも、井芹くんはエイキのお目付け役で常に一緒でしたよね、鎖付きで。
ふたり申し合わせて、こっそり密会するのも無理そうです。
では、いつ、どのようにして意思疎通したかということになりますよね。
思い返してみますと、シロンさんは”まだ策が残っている”と仄めかしただけでした。
今にして思えば、事前に知られては妨害されかねないあの時点で、わざわざ協力者の存在を仄めかすメリットがありませんよね。
脱出方法についても、所詮は私が勝手に予想しただけでしたから、他の方法がないとも限りませんし。
う~む。一応、辻褄は合いますね。
では本当に、井芹くんの協力とは、私の情報についてだけ?
「ああ、そういえば、他にはあれがあったな、斉木に斬りかかった件。あれについては、被害というほどのことはあるまい?」
なんとも私の扱いがぞんざいです。
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