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第9章 訓練兵と神隠し
犯人捜し ②
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それから数日を要して周辺への聞き込みを行なった結果、数々の情報が集まってきました。
「黒い外套の人物ですか……」
その中のひとつ。”神隠し”の起こった場所、時間帯を前後して、同一人物と思しきそんな目撃証言が相次ぎました。
たった今、レナンくんと聞き取りに訪問した第一発見者も、事件当夜にそんな服装の人物を見かけたそうです。
ここアンカーレン城砦は湿地帯にありますから、服が湿気で濡れないように外套を羽織って出歩く人は珍しくもないのですが、同じ色、同じ形の外套で、背格好も似たような人物が”神隠し”の現場周辺で複数目にされたとなりますと、安易に無関係と断じるわけにもいきません。
今のところ、そういった目撃談が私とレナンくんの持ち回りだけで3件。他のペアと併せると、10件近くになるでしょう。
すでに”神隠し”被害は把握しているだけでも100件以上に上りますから、割合としては1割弱。たった1割、されど1割。多いと見るべきか少ないと見るべきか、微妙なところです。
レナンくんと一緒に建物の軒先で日差しを避けて小休憩をしつつ、先ほど得た情報を吟味します。
これまでの情報では、遠目に黒い外套の人物を見た”ような気がした”程度の曖昧なものでしたが、今回の目撃者は実際に小道で近距離をすれ違っています。
目撃したのは半月ほど前。そのときは特に不審にも思わなかったそうですが、その後の事件のこともあり、印象に残っていたそうです。
もっとも、その頃は今ほど”神隠し”の噂が浸透しておらず、道端に倒れていた被害者を慌てて救護室に運んだりとばたばたしたせいで、報告どころか私たちに問われるまでその人物のことはすっかり忘れていたそうですが。
相手はフードを深く被り、俯き加減で足早に去っていったので、残念ながら顔までは確認できていないということでした。
ただ、足取りはしっかりしており若い印象を受けたそうで、なにより有力情報としてはかなり身長が低かったそうです。
目撃者の身長は160センチ半ばほど。それですれ違った際のフードの位置が肩ほどまでしかなかったそうなので、相手の身長は150センチ以下でしょう。
140センチ台となりますと、大人では女性でも低いくらいですから、相手は成長期途中の若年か、もしくは子供でしょうか。
大人でも身長が低い方はいますから、断定はできないですけれど。
(う~ん。せいぜいレナンくんくらいでしょうかね……)
隣で骨休めするレナンくんを盗み見ます。
私と肩を並べて壁に背中を預けていますが、レナンくんの背丈は私の胸くらいまでしかありません。
こうしていますと、頭頂のつむじが見下ろせます。なんとなく、安らぎを覚えたりもしますね。
「……なにを考えているかわかりますけど、そんなにじろじろ見ないでくださいね、タクミさん。背が低いのは気にしてるんですから」
「おっと、これは失礼しました」
レナンくんにはどうにも思考を読まれてしまいますね。
余計なことは考えずに、事件の解明のほうに集中しましょう。
「犯人はもしかして子供でしょうかね?」
「気にしてると言った傍から僕を見て、子供という感想が出るのは釈然としませんけど……まあいいです。もし、その人物が犯人で、仮に子供だとしたら、ガルフォルンさんは子供に不覚を取ったということになりますよね。断言はできませんけど、罠を張って待ち構えている側で、冒険者としても経験豊富なガルフォルンさんが、子供相手にそうそう後れを取るものでしょうか……?」
私自身はガルフォルンさんという方を知りませんが、レナンくんがこれだけ評価しているというのでしたら、それほどの実力者なのでしょうね。
「油断したかどうかなど当人以外には知る由もありませんから、今考えても意味がありませんよね。では、そのガルフォルンさんが油断したのではなく、油断させられてしまう相手だった、という発想ではどうでしょう?」
「顔見知り、もしくはそれに近い相手だった、とかですか?」
「そうなりますね。もしくは軍関係者ですから、顔は知らなくても階級として予想しないほどの大物だった、なども考えられませんか?」
「なるほど、あり得なくもありませんね。逆に、そのまんま女子供だったので驚いて油断した、という線も……ああ、これじゃあ元の疑問に戻っちゃうかな」
「意表を突いて、人間ですらなかった……ということもあるかもしれませんよ」
実はお化けや幽霊、妖怪の類だったとか。
こちらの異世界では、魔物という可能性もありますかね。服を着た魔物には会ったことないですが。
「なんにせよ、僕たちにはまだ情報が少なすぎですね。あくまで黒い外套の人物は、いち容疑者でしかありませんから、この段階ではそこにあまり固執しすぎるのは止めましょう。他の手がかりを見逃しちゃう恐れもありますし」
まだまだ解決の糸口を掴むには時間がかかりそうですね。
藁を掴むような状況で、ようやく藁らしきものを掴んだものの、それだけではあっさりと沈んでしまいます。
黒い外套の人物なる者の関与があるのなら、もう少し具体的な手がかりが欲しいところですよね。
「ふぅむ。やはり、被害者の口から直接、情報が得られないものでしょうか? これまでの漠然とした質問ではなく、外套の人物についてピンポイントで訊いてみるのはどうですか? 明確な返答がなくとも、なにか反応を見せてくれるかもしれませんよ」
「……やってみる価値はありそうですね。今日の進捗報告でよっぽどの進展がないようなら、引き続き周辺への聞き込みをする班と、被害者への外套の人物についての確認する班とに各ペアを分けて、今後は並行して調査を行なうことにしましょう。タクミさんもそれでいいですか?」
「もちろんです。リーダーはレナンくんですから、舵取りに従いますよ」
「助かります」
そう笑顔を見せつつも、レナンくんにも焦りが見え隠れしています。
こうしている間にも、被害は増え続けているのですから、責任感の強いレナンくんとしては当然でしょう。
第一、国軍の上の方もレナンくんの隊だけに丸投げするのではなく、もっと調査に当たる人員を増やしてくれるといいのですけれどね。
国軍として実害がほとんどない以上、あまり事を荒立てたくない裏事情があるのでしょうが、このままでは余計に大事になっていく気がしてなりません。
組織としての体面があるにしろ、お偉い方の部下押しつけの隠蔽体質とは、いつのどこの世でも変わらないものですね。
だからこそレナンくんのためにも、私もできるだけ協力して早期解決を目指したいところです。
気合を入れていきませんと、むんっ。
「頑張りましょうね、レナンくん!」
「では、タクミさんたち訓練兵の皆さんは、明日はお休みということで。明後日からまた頑張っていきましょう」
レナンくんの発した一言に、入れた気合いが空回り、思わずお笑い芸のようにズッコケてしまいそうになりました。
「……レナンくん~、それはないですよ~?」
「違いますって、タクミさん。別にタクミさんのやる気を削ごうというわけではなく……もともと明日は、タクミさんたちには休んでもらう予定だったんですよ。ただ、休みとはいっても、宿舎内待機というかたちですけどね」
「? もしや、明日なにかあるんですか?」
「ええ。実は……内緒なんですけど、明日の正午あたりに、ここアンカーレン城砦にベアトリー女王陛下が兵の慰労に来訪されるんですよ。前王のときにはそういったことはなかったそうなんですけど、現陛下になられてから防衛の要である国軍を特に重用されていて、各四城砦に自ら赴かれたりと、精力的に活動されているそうなんです」
おお、さすがは行動派の女王様ですね。
メタボな元王様では考えられません。あの人、他人のためになにかをしようという気概が皆無でしたから。
国軍なんて、自分を守る盾くらいにしか思ってなかったのではないですかね。
「まずないとは思いますけど……もし、国軍の訓練兵のその格好で、タクミさんが女王陛下と顔を合わせたりでもしたら――まずいでしょう?」
「……たしかに」
問答無用で、いろいろと問い詰められてしまいそうです。
国家最高権力者の御前では、下手な言い訳など通じないでしょう。嘘や誤魔化しなど、不敬罪とかになりかねませんし。
女王様の気質では許してくれそうではありますが、その時点で入れ替わりの秘密は暴露したも同然。単にバレてしまう以上に、方々にご迷惑をかけてしまうことになりそうです。それはちょっとどころか本気で困りますね。
これはレナンくんの気遣いによる処置でしたか。
ここは厚意に甘えて、明日は宿舎で大人しくしていましょう。
「それにしても秘密の訪問なのに、すでに日時まで知れ渡ってるんですね」
「本当にいきなり来られても困る……らしいです。警備の面もあるでしょうし、来られても誰も相手できないとかなると、女王陛下側も困るでしょうしね。こういったものはそれとなく情報が流れて、最低限の用意はしながらも、さも知らなかったとばかりに応対するのが形式美みたいですね」
一理どころではない説得力がありますね。
私も社会人時代には似たような経験をした覚えがありますが……こんなところも、どの世界も同じようなものなのですね。納得しました。
「黒い外套の人物ですか……」
その中のひとつ。”神隠し”の起こった場所、時間帯を前後して、同一人物と思しきそんな目撃証言が相次ぎました。
たった今、レナンくんと聞き取りに訪問した第一発見者も、事件当夜にそんな服装の人物を見かけたそうです。
ここアンカーレン城砦は湿地帯にありますから、服が湿気で濡れないように外套を羽織って出歩く人は珍しくもないのですが、同じ色、同じ形の外套で、背格好も似たような人物が”神隠し”の現場周辺で複数目にされたとなりますと、安易に無関係と断じるわけにもいきません。
今のところ、そういった目撃談が私とレナンくんの持ち回りだけで3件。他のペアと併せると、10件近くになるでしょう。
すでに”神隠し”被害は把握しているだけでも100件以上に上りますから、割合としては1割弱。たった1割、されど1割。多いと見るべきか少ないと見るべきか、微妙なところです。
レナンくんと一緒に建物の軒先で日差しを避けて小休憩をしつつ、先ほど得た情報を吟味します。
これまでの情報では、遠目に黒い外套の人物を見た”ような気がした”程度の曖昧なものでしたが、今回の目撃者は実際に小道で近距離をすれ違っています。
目撃したのは半月ほど前。そのときは特に不審にも思わなかったそうですが、その後の事件のこともあり、印象に残っていたそうです。
もっとも、その頃は今ほど”神隠し”の噂が浸透しておらず、道端に倒れていた被害者を慌てて救護室に運んだりとばたばたしたせいで、報告どころか私たちに問われるまでその人物のことはすっかり忘れていたそうですが。
相手はフードを深く被り、俯き加減で足早に去っていったので、残念ながら顔までは確認できていないということでした。
ただ、足取りはしっかりしており若い印象を受けたそうで、なにより有力情報としてはかなり身長が低かったそうです。
目撃者の身長は160センチ半ばほど。それですれ違った際のフードの位置が肩ほどまでしかなかったそうなので、相手の身長は150センチ以下でしょう。
140センチ台となりますと、大人では女性でも低いくらいですから、相手は成長期途中の若年か、もしくは子供でしょうか。
大人でも身長が低い方はいますから、断定はできないですけれど。
(う~ん。せいぜいレナンくんくらいでしょうかね……)
隣で骨休めするレナンくんを盗み見ます。
私と肩を並べて壁に背中を預けていますが、レナンくんの背丈は私の胸くらいまでしかありません。
こうしていますと、頭頂のつむじが見下ろせます。なんとなく、安らぎを覚えたりもしますね。
「……なにを考えているかわかりますけど、そんなにじろじろ見ないでくださいね、タクミさん。背が低いのは気にしてるんですから」
「おっと、これは失礼しました」
レナンくんにはどうにも思考を読まれてしまいますね。
余計なことは考えずに、事件の解明のほうに集中しましょう。
「犯人はもしかして子供でしょうかね?」
「気にしてると言った傍から僕を見て、子供という感想が出るのは釈然としませんけど……まあいいです。もし、その人物が犯人で、仮に子供だとしたら、ガルフォルンさんは子供に不覚を取ったということになりますよね。断言はできませんけど、罠を張って待ち構えている側で、冒険者としても経験豊富なガルフォルンさんが、子供相手にそうそう後れを取るものでしょうか……?」
私自身はガルフォルンさんという方を知りませんが、レナンくんがこれだけ評価しているというのでしたら、それほどの実力者なのでしょうね。
「油断したかどうかなど当人以外には知る由もありませんから、今考えても意味がありませんよね。では、そのガルフォルンさんが油断したのではなく、油断させられてしまう相手だった、という発想ではどうでしょう?」
「顔見知り、もしくはそれに近い相手だった、とかですか?」
「そうなりますね。もしくは軍関係者ですから、顔は知らなくても階級として予想しないほどの大物だった、なども考えられませんか?」
「なるほど、あり得なくもありませんね。逆に、そのまんま女子供だったので驚いて油断した、という線も……ああ、これじゃあ元の疑問に戻っちゃうかな」
「意表を突いて、人間ですらなかった……ということもあるかもしれませんよ」
実はお化けや幽霊、妖怪の類だったとか。
こちらの異世界では、魔物という可能性もありますかね。服を着た魔物には会ったことないですが。
「なんにせよ、僕たちにはまだ情報が少なすぎですね。あくまで黒い外套の人物は、いち容疑者でしかありませんから、この段階ではそこにあまり固執しすぎるのは止めましょう。他の手がかりを見逃しちゃう恐れもありますし」
まだまだ解決の糸口を掴むには時間がかかりそうですね。
藁を掴むような状況で、ようやく藁らしきものを掴んだものの、それだけではあっさりと沈んでしまいます。
黒い外套の人物なる者の関与があるのなら、もう少し具体的な手がかりが欲しいところですよね。
「ふぅむ。やはり、被害者の口から直接、情報が得られないものでしょうか? これまでの漠然とした質問ではなく、外套の人物についてピンポイントで訊いてみるのはどうですか? 明確な返答がなくとも、なにか反応を見せてくれるかもしれませんよ」
「……やってみる価値はありそうですね。今日の進捗報告でよっぽどの進展がないようなら、引き続き周辺への聞き込みをする班と、被害者への外套の人物についての確認する班とに各ペアを分けて、今後は並行して調査を行なうことにしましょう。タクミさんもそれでいいですか?」
「もちろんです。リーダーはレナンくんですから、舵取りに従いますよ」
「助かります」
そう笑顔を見せつつも、レナンくんにも焦りが見え隠れしています。
こうしている間にも、被害は増え続けているのですから、責任感の強いレナンくんとしては当然でしょう。
第一、国軍の上の方もレナンくんの隊だけに丸投げするのではなく、もっと調査に当たる人員を増やしてくれるといいのですけれどね。
国軍として実害がほとんどない以上、あまり事を荒立てたくない裏事情があるのでしょうが、このままでは余計に大事になっていく気がしてなりません。
組織としての体面があるにしろ、お偉い方の部下押しつけの隠蔽体質とは、いつのどこの世でも変わらないものですね。
だからこそレナンくんのためにも、私もできるだけ協力して早期解決を目指したいところです。
気合を入れていきませんと、むんっ。
「頑張りましょうね、レナンくん!」
「では、タクミさんたち訓練兵の皆さんは、明日はお休みということで。明後日からまた頑張っていきましょう」
レナンくんの発した一言に、入れた気合いが空回り、思わずお笑い芸のようにズッコケてしまいそうになりました。
「……レナンくん~、それはないですよ~?」
「違いますって、タクミさん。別にタクミさんのやる気を削ごうというわけではなく……もともと明日は、タクミさんたちには休んでもらう予定だったんですよ。ただ、休みとはいっても、宿舎内待機というかたちですけどね」
「? もしや、明日なにかあるんですか?」
「ええ。実は……内緒なんですけど、明日の正午あたりに、ここアンカーレン城砦にベアトリー女王陛下が兵の慰労に来訪されるんですよ。前王のときにはそういったことはなかったそうなんですけど、現陛下になられてから防衛の要である国軍を特に重用されていて、各四城砦に自ら赴かれたりと、精力的に活動されているそうなんです」
おお、さすがは行動派の女王様ですね。
メタボな元王様では考えられません。あの人、他人のためになにかをしようという気概が皆無でしたから。
国軍なんて、自分を守る盾くらいにしか思ってなかったのではないですかね。
「まずないとは思いますけど……もし、国軍の訓練兵のその格好で、タクミさんが女王陛下と顔を合わせたりでもしたら――まずいでしょう?」
「……たしかに」
問答無用で、いろいろと問い詰められてしまいそうです。
国家最高権力者の御前では、下手な言い訳など通じないでしょう。嘘や誤魔化しなど、不敬罪とかになりかねませんし。
女王様の気質では許してくれそうではありますが、その時点で入れ替わりの秘密は暴露したも同然。単にバレてしまう以上に、方々にご迷惑をかけてしまうことになりそうです。それはちょっとどころか本気で困りますね。
これはレナンくんの気遣いによる処置でしたか。
ここは厚意に甘えて、明日は宿舎で大人しくしていましょう。
「それにしても秘密の訪問なのに、すでに日時まで知れ渡ってるんですね」
「本当にいきなり来られても困る……らしいです。警備の面もあるでしょうし、来られても誰も相手できないとかなると、女王陛下側も困るでしょうしね。こういったものはそれとなく情報が流れて、最低限の用意はしながらも、さも知らなかったとばかりに応対するのが形式美みたいですね」
一理どころではない説得力がありますね。
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