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第九章
ベルデンに着きました
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入都待ちの列に並んでから小1時間。ようやく順番が回ってきた。
ちょっとしたアミューズパークのアトラクションの順番待ちの気分だった。
特別な通行規制もなく、千客万来のカルディナの街とはえらい違いである。
城郭都市の入り口まで来ると、見上げる城壁はもはや絶壁と変わりない。
現代日本の高層ビルと高さでは比較にならないが、お城の石垣さながらに不揃いながらも大量に詰まれた石積みが、携わった人々の執念を思わせる。
よくもここまで、人力だけで造り上げられるものだと感嘆した。
「おい! 次にそこの田舎者! 黒髪のおまえだおまえ! 早く来い!」
ぼへーと頭上を見上げていた俺を呼ぶ、門番の衛兵の声だった。
手にした槍の柄尻を、苛立たしげに地面に打ちつけている。
どうも、おのぼりさんだと思われてしまったらしい。
後ろに続く列待ちの人たちからも、微かな嘲笑や失笑が聞こえてくる。
実際、見惚れていたのは間違いないので、そそくさと衛兵のもとに駆け寄った。
「身分証は……ふうん、カルディナからの商人か。店主ねえ、ガキっぽい面している割には、一丁前だな」
その衛兵からガキ扱いされるほど、さほど歳は変わらないように思えたが、相手側からすると印象が違うようだった。
以前から常々思ってはいたのだが、俺はどうも異世界では特に童顔に見られるらしい。
ただでも幼く見られがちな日本人、しかも平和ぼけしていると言われても仕方ない世情で育ってきたのだから、どうにもならないのかもしれないが。
「次に通行証」
衛兵の掌が突き出される。
(――きた!)
ここが第1関門である。
「あの、それについてなんですが……ここにカルドさんって、いらっしゃいますか?」
「……親父になんか用か?」
「息子さんでしたかー」
本人でないにしろ、渡りに船だ。話が早い。
「親父なら、先月、持病の腰痛が悪化して引退したけど」
話が終わるのも早すぎた。
(叔父さ――ん!)
あえなく関門突破失敗である。
第1歩目でいきなり躓いた。
(話が違うよ、叔父さん!)
「で、通行証。あんのか、ないのか? どっちだよ?」
明らかに不審がる声に、冷や汗が止まらない。
他の入都者を対応していた周りの衛兵の注目も集まってきた。
そろそろ、順番待ちしている方々からの視線も痛い。
即座にスマホを取り出して、叔父に電話してみた。
コールの1回1回がやたら長く感じられたが、わずか3回目で出てくれたのは幸いだった。
いっそう不信感の増す周囲の視線から逃れるように背を向けて、電話口に応答があるや否や早口で状況を説明した。
『あ~……そっか、悪かったな。でも、その衛兵、カルドのおっちゃんの息子だろう? だったら、どうにかなるかもな。ちょっと代わってみ』
「わ、わかったよ。やってみる」
恐る恐る振り返り、スマホを構えたまま衛兵に向かい合う。
衛兵は、すでに不審を通り越して明確な警戒を見せており、槍の穂先がこちらに突きつけられていた。
「……なんの真似だ?」
「これ、離れた相手と話ができる……魔法具でして。相手があなたと話したいそうで」
スマホを差し出しながら1歩だけ歩み寄った分、衛兵は1歩後ずさった。
2歩目は止めておいた。なにか不用意に動くと、問答無用で刺されそうな予感がしないでもない。
「……じゃあ、このままでも話せるようにするんで……そのままにしておいてくださいね……」
極力怪しまれないように、ゆっくりと画面のスピーカーボタンを押す。
『お!? 繋がったか?』
突然の音声に、目の前の衛兵ひとりを残して、周囲がざざっと距離を取った。
途端に俺たちふたりを中心として、大きな輪が出来上がる。
『なんか、声が遠くないか? 聞こえるかー? おーい?』
「安心してください。怪しくないですよ?」
「安心できるか!? これ以上ないくらい怪しすぎるわ!」
まあ、たしかに。
とはいえ、賽は投げられた。ここはもう叔父に任せるしかない。
『おーい! おめー、おっちゃんの息子のエルドだろー? 俺だよ、俺! もう、あのときのケツのばってん痣は治ったかー?』
その台詞を聞いた直後、衛兵の動きがぴたりと止まった。
「……待てよ。その声――そいつを知ってるってことは、もしかしてアニキか!?」
衛兵は槍を放り出し、俺の手ごと両手でスマホを掴んでいた。
「なんだよなんだよ! マジか! マジにアニキなんかー!?」
『声でけーよ! おい、秋人! ちょっとどうにかしてくれ!』
興奮する衛兵を引き離し、スマホをビデオ通話に切り替えてから、再度手渡した。
「うっわー! マジ、アニキじゃんか! 懐かしい! どうしてたんだよ、今まで!? えっ、マジでー! マジかー! マジかよ!」
衛兵は大事そうにスマホを抱えながら、物陰に移動していた。
叔父の声は聞こえないが、ずいぶん嬉しそうな様子で、やたらと盛り上がっている。
「マジ」ばっかり聞こえるのは口癖なのか、先ほどまでとは口調も違い、少年時分に戻っているかのようなはしゃぎっぷりだ。
叔父を慕っているのが、一目でわかった。
――ただ、通話をはじめてから、そろそろ10分ほどにもなる。
入都待ちの方々の恨めしい視線が、すごく背中に突き刺さってるんですが。どうにかして。
「ふ~~」
満足げな表情でスマホを返されたかと思うと、上機嫌に肩を組まれた。
「よー、さっきは済まなかったな! 話はアニキから聞いたぜ? アニキの甥なんだってな。だったら、俺とは兄弟みてーなもんだな! 俺のことは気軽にエルドって呼んでくれよ、なー、兄弟!」
すごい変貌ぶりで、電話1本で不審者から一転して兄弟分にまで格上げされていた。
衛兵――エルドは快く通行を許可してくれ、ついでに任務そっちのけで懇切丁寧にベルデンの都市について説明までしてくれた。
夜勤でなければ夜通しで付き合ったのに――と悔しそうにしていた。根はすごくいい奴らしい。もちろん、叔父との関わりも秘密にすることを約束してくれた。
ひと悶着どころではなかったが、結論としてはどうにかなった。
着いて早々大騒ぎになってしまったが、懸念事項だった入都さえ済ましてしまえば、今後はさすがにこういうこともないだろう。
ちょっとしたアミューズパークのアトラクションの順番待ちの気分だった。
特別な通行規制もなく、千客万来のカルディナの街とはえらい違いである。
城郭都市の入り口まで来ると、見上げる城壁はもはや絶壁と変わりない。
現代日本の高層ビルと高さでは比較にならないが、お城の石垣さながらに不揃いながらも大量に詰まれた石積みが、携わった人々の執念を思わせる。
よくもここまで、人力だけで造り上げられるものだと感嘆した。
「おい! 次にそこの田舎者! 黒髪のおまえだおまえ! 早く来い!」
ぼへーと頭上を見上げていた俺を呼ぶ、門番の衛兵の声だった。
手にした槍の柄尻を、苛立たしげに地面に打ちつけている。
どうも、おのぼりさんだと思われてしまったらしい。
後ろに続く列待ちの人たちからも、微かな嘲笑や失笑が聞こえてくる。
実際、見惚れていたのは間違いないので、そそくさと衛兵のもとに駆け寄った。
「身分証は……ふうん、カルディナからの商人か。店主ねえ、ガキっぽい面している割には、一丁前だな」
その衛兵からガキ扱いされるほど、さほど歳は変わらないように思えたが、相手側からすると印象が違うようだった。
以前から常々思ってはいたのだが、俺はどうも異世界では特に童顔に見られるらしい。
ただでも幼く見られがちな日本人、しかも平和ぼけしていると言われても仕方ない世情で育ってきたのだから、どうにもならないのかもしれないが。
「次に通行証」
衛兵の掌が突き出される。
(――きた!)
ここが第1関門である。
「あの、それについてなんですが……ここにカルドさんって、いらっしゃいますか?」
「……親父になんか用か?」
「息子さんでしたかー」
本人でないにしろ、渡りに船だ。話が早い。
「親父なら、先月、持病の腰痛が悪化して引退したけど」
話が終わるのも早すぎた。
(叔父さ――ん!)
あえなく関門突破失敗である。
第1歩目でいきなり躓いた。
(話が違うよ、叔父さん!)
「で、通行証。あんのか、ないのか? どっちだよ?」
明らかに不審がる声に、冷や汗が止まらない。
他の入都者を対応していた周りの衛兵の注目も集まってきた。
そろそろ、順番待ちしている方々からの視線も痛い。
即座にスマホを取り出して、叔父に電話してみた。
コールの1回1回がやたら長く感じられたが、わずか3回目で出てくれたのは幸いだった。
いっそう不信感の増す周囲の視線から逃れるように背を向けて、電話口に応答があるや否や早口で状況を説明した。
『あ~……そっか、悪かったな。でも、その衛兵、カルドのおっちゃんの息子だろう? だったら、どうにかなるかもな。ちょっと代わってみ』
「わ、わかったよ。やってみる」
恐る恐る振り返り、スマホを構えたまま衛兵に向かい合う。
衛兵は、すでに不審を通り越して明確な警戒を見せており、槍の穂先がこちらに突きつけられていた。
「……なんの真似だ?」
「これ、離れた相手と話ができる……魔法具でして。相手があなたと話したいそうで」
スマホを差し出しながら1歩だけ歩み寄った分、衛兵は1歩後ずさった。
2歩目は止めておいた。なにか不用意に動くと、問答無用で刺されそうな予感がしないでもない。
「……じゃあ、このままでも話せるようにするんで……そのままにしておいてくださいね……」
極力怪しまれないように、ゆっくりと画面のスピーカーボタンを押す。
『お!? 繋がったか?』
突然の音声に、目の前の衛兵ひとりを残して、周囲がざざっと距離を取った。
途端に俺たちふたりを中心として、大きな輪が出来上がる。
『なんか、声が遠くないか? 聞こえるかー? おーい?』
「安心してください。怪しくないですよ?」
「安心できるか!? これ以上ないくらい怪しすぎるわ!」
まあ、たしかに。
とはいえ、賽は投げられた。ここはもう叔父に任せるしかない。
『おーい! おめー、おっちゃんの息子のエルドだろー? 俺だよ、俺! もう、あのときのケツのばってん痣は治ったかー?』
その台詞を聞いた直後、衛兵の動きがぴたりと止まった。
「……待てよ。その声――そいつを知ってるってことは、もしかしてアニキか!?」
衛兵は槍を放り出し、俺の手ごと両手でスマホを掴んでいた。
「なんだよなんだよ! マジか! マジにアニキなんかー!?」
『声でけーよ! おい、秋人! ちょっとどうにかしてくれ!』
興奮する衛兵を引き離し、スマホをビデオ通話に切り替えてから、再度手渡した。
「うっわー! マジ、アニキじゃんか! 懐かしい! どうしてたんだよ、今まで!? えっ、マジでー! マジかー! マジかよ!」
衛兵は大事そうにスマホを抱えながら、物陰に移動していた。
叔父の声は聞こえないが、ずいぶん嬉しそうな様子で、やたらと盛り上がっている。
「マジ」ばっかり聞こえるのは口癖なのか、先ほどまでとは口調も違い、少年時分に戻っているかのようなはしゃぎっぷりだ。
叔父を慕っているのが、一目でわかった。
――ただ、通話をはじめてから、そろそろ10分ほどにもなる。
入都待ちの方々の恨めしい視線が、すごく背中に突き刺さってるんですが。どうにかして。
「ふ~~」
満足げな表情でスマホを返されたかと思うと、上機嫌に肩を組まれた。
「よー、さっきは済まなかったな! 話はアニキから聞いたぜ? アニキの甥なんだってな。だったら、俺とは兄弟みてーなもんだな! 俺のことは気軽にエルドって呼んでくれよ、なー、兄弟!」
すごい変貌ぶりで、電話1本で不審者から一転して兄弟分にまで格上げされていた。
衛兵――エルドは快く通行を許可してくれ、ついでに任務そっちのけで懇切丁寧にベルデンの都市について説明までしてくれた。
夜勤でなければ夜通しで付き合ったのに――と悔しそうにしていた。根はすごくいい奴らしい。もちろん、叔父との関わりも秘密にすることを約束してくれた。
ひと悶着どころではなかったが、結論としてはどうにかなった。
着いて早々大騒ぎになってしまったが、懸念事項だった入都さえ済ましてしまえば、今後はさすがにこういうこともないだろう。
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