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第八章
鍛冶屋のお仕事 2
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大通りから一本裏通りに外れた先、シラキ屋から程近い場所にその店はあった。
近づくにつれ、トンテンカンと鎚で金属を叩く小気味いい音が聞こえてくる。
『酔いどれ鍛冶屋』、そこがチナツ姐さんとナツメの生家だった。
古風な平屋の建物は、裏通りに面した前面が店舗、脇の小道から入った隣接する建物が工房となっていた。
店の前には鍛冶屋を示す絵――鉄の塊に2本の金鎚がX字に交差した絵が描かれており、そのかすれ具合からも年代を感じさせる。
店名が書かれた部分には、なにやら元からあった文字を塗り潰して、比較的新しく『酔いどれ鍛冶屋』の文字がなぜかPOP調で描かれていた。
「ああ、それ? 親父様が言うには、なんとあの勇者様が描いたらしいよ。真偽はともかく、その看板が思いのほかいい出来だったから、店の名前まで変えちまったらしいけど」
からからと笑うチナツ姐さんに、曖昧な笑みだけ返しておく。
窓越しに見える店内には、鍛冶屋だけあって包丁や鍋、ヤカンやフライパンなどの金物が置かれている。
店番をしているくだんの親父様、ふたりの父親と窓越しに目が合ったので会釈すると、厳つい容貌には似つかない気さくさで、手を挙げて応えてくれた。
「うちも昔は武具を取り扱ってたんすけど、このご時勢で今はさっぱり。もっぱら台所用品を作ったり、日用品の修繕ばっかやってるんすよね」
「へ~、そうなんだ」
下からの声に、下に向かって返事をする。
シラキ屋からここまで、ナツメはチナツ姐さんに引きずられっ放しだ。
そろそろ自力で歩いたらどうだろう。
店舗を横切り、チナツ姐さんを先頭に3人で工房のほうへと向かう。
防音のためか、二重になった工房の出入り口を開放すると、途端にむせ返るような熱気が溢れてきた。
バスケットコートくらいの広さの工房には、所狭しと様々な物や工具が置かれており、中でも目を引くのは中央に据えられた炉の存在だ。
赤々とした炉の火が、いかにも鍛冶工房といわんばかりに燃え盛っている。天井が通常の3倍くらいに高いのは、この炉のためだろう。
工房ではふたりの男性が、半裸で滝のような汗水を流しながら作業をしていた。
例のナツメのお兄さんたちかと思ったが違うらしく、鍛冶業界では業界全体の技術の底上げのため、他工房へ修業に出て余所の新たな技術を学ぶのが常となっているらしい。
チナツ姐さんの案内で、工房内を見て回る。
姐さんはさすがに姐気質だけあって、見たこともない道具などはわざわざ使い方まで丁寧に教えてくれた。
鎚ひとつで叩いたり伸ばしたりしながら、金物が自在に形を変えていくのは面白かった。
今やっているのは穴の空いた鍋の修繕で、熱した鉄で穴を埋め、叩いて溶着させ、わずかな時間でものの見事に穴がなくなった。境目すらわからない。
俺の想像では、鍛冶とは溶けた鉄を鋳型に流して叩く――まあ、テレビかネットで目にした刀鍛冶しか知らなかったわけだが、実際の地域に根付いた鍛冶屋は、鋳型はほとんどしないらしい。
新品を購入するのはよっぽどのことで、大抵は修理修繕して、それこそ修理不可となるまで末永く使うものだとか。
豊かな現代日本社会の使い捨て感覚で、壊れたら買い換えればいい、と物を大事にしなくなった風潮に、なんだか恥ずかしくなった。
昔はもっと多くの職人がいたものだが、今の時代、家人以外に鍛冶職人となるものは年々減っており、業界自体が廃れてきていると、チナツ姐さんが工房の説明の合間に教えてくれた。
鍛冶自体は目新しい物が多くて興味を惹かれたが、ここに来た本来の目的は達せられそうになかった。
ここではすでに武具は作ってないらしいし、カルディナの街で生産ルートを確保するのはやはり無理なのかもしれない。
となればと、さっさと諦めて、今は素直に鍛冶屋の世界を楽しむことにした。
修業に来ている工房の人たちも気さくで、忙しい中をいろいろと実演や体験までさせてもらった。
今は減少傾向にある鍛冶業界に興味を持ってもらうことが、純粋に嬉しいらしい。
ちょっとした職場体験だった。
鍛冶職人の扱う金鎚は思った以上に重く、振り上げた際にすっぽ抜けるというミスも犯してしまったが、飛んでいった金鎚はカーブを描いてブーメランのように手元に戻ってきて職人さんたちを驚かせた。ナイスフォロー、精霊さん。
後には店舗のほうから親父さんまでやってきて、昔はどうだったとか、鍛冶職人とはなんたるかのご高説を得た。
特にかつての戦時中の話――若かりし勇者、叔父の話は楽しかったが、なにせ話が長かったために隣のナツメは居眠りしてしまい、親父さんにどつかれていた。合掌。
思った以上に数時間も居座ってしまったので、さすがに仕事の邪魔だったと謝ろうとすると、工房の皆は快く「またいつでも来な」と言ってくれた。
職人というと、職人気質で気難しい人物のイメージしかなかったのだが、今回の訪問で払拭された。
成果はなくても、それだけでもよしとしよう。
――とまあ、思っていたのだが。
最後に、ついでとばかりに倉庫のほうまで案内してくれることになり――そこで見つけてしまった。
倉庫の奥まった場所に乱雑に積まれた物の中。堆く積まれた中から、あるものを手に取る。
「ああ、それ? へんてこな物だろう? このぼんくらの課題だよ」
「痛い! 上に酷いっす!」
チナツ姐さんに頭を叩かれ、ナツメが蹲っていた。
「技術向上のために、親父様から月に一度、好きなもんを作って提出するように言われてんのさ。素直に普通のもんを作りゃあいいのに、そんなもんばっかでね」
俺が見つけたもの――それは鎧だった。
金属の板をパーツごとに整形し、つなぎ合わせて作ったものだろうが、完成度が妙に高い。
近づくにつれ、トンテンカンと鎚で金属を叩く小気味いい音が聞こえてくる。
『酔いどれ鍛冶屋』、そこがチナツ姐さんとナツメの生家だった。
古風な平屋の建物は、裏通りに面した前面が店舗、脇の小道から入った隣接する建物が工房となっていた。
店の前には鍛冶屋を示す絵――鉄の塊に2本の金鎚がX字に交差した絵が描かれており、そのかすれ具合からも年代を感じさせる。
店名が書かれた部分には、なにやら元からあった文字を塗り潰して、比較的新しく『酔いどれ鍛冶屋』の文字がなぜかPOP調で描かれていた。
「ああ、それ? 親父様が言うには、なんとあの勇者様が描いたらしいよ。真偽はともかく、その看板が思いのほかいい出来だったから、店の名前まで変えちまったらしいけど」
からからと笑うチナツ姐さんに、曖昧な笑みだけ返しておく。
窓越しに見える店内には、鍛冶屋だけあって包丁や鍋、ヤカンやフライパンなどの金物が置かれている。
店番をしているくだんの親父様、ふたりの父親と窓越しに目が合ったので会釈すると、厳つい容貌には似つかない気さくさで、手を挙げて応えてくれた。
「うちも昔は武具を取り扱ってたんすけど、このご時勢で今はさっぱり。もっぱら台所用品を作ったり、日用品の修繕ばっかやってるんすよね」
「へ~、そうなんだ」
下からの声に、下に向かって返事をする。
シラキ屋からここまで、ナツメはチナツ姐さんに引きずられっ放しだ。
そろそろ自力で歩いたらどうだろう。
店舗を横切り、チナツ姐さんを先頭に3人で工房のほうへと向かう。
防音のためか、二重になった工房の出入り口を開放すると、途端にむせ返るような熱気が溢れてきた。
バスケットコートくらいの広さの工房には、所狭しと様々な物や工具が置かれており、中でも目を引くのは中央に据えられた炉の存在だ。
赤々とした炉の火が、いかにも鍛冶工房といわんばかりに燃え盛っている。天井が通常の3倍くらいに高いのは、この炉のためだろう。
工房ではふたりの男性が、半裸で滝のような汗水を流しながら作業をしていた。
例のナツメのお兄さんたちかと思ったが違うらしく、鍛冶業界では業界全体の技術の底上げのため、他工房へ修業に出て余所の新たな技術を学ぶのが常となっているらしい。
チナツ姐さんの案内で、工房内を見て回る。
姐さんはさすがに姐気質だけあって、見たこともない道具などはわざわざ使い方まで丁寧に教えてくれた。
鎚ひとつで叩いたり伸ばしたりしながら、金物が自在に形を変えていくのは面白かった。
今やっているのは穴の空いた鍋の修繕で、熱した鉄で穴を埋め、叩いて溶着させ、わずかな時間でものの見事に穴がなくなった。境目すらわからない。
俺の想像では、鍛冶とは溶けた鉄を鋳型に流して叩く――まあ、テレビかネットで目にした刀鍛冶しか知らなかったわけだが、実際の地域に根付いた鍛冶屋は、鋳型はほとんどしないらしい。
新品を購入するのはよっぽどのことで、大抵は修理修繕して、それこそ修理不可となるまで末永く使うものだとか。
豊かな現代日本社会の使い捨て感覚で、壊れたら買い換えればいい、と物を大事にしなくなった風潮に、なんだか恥ずかしくなった。
昔はもっと多くの職人がいたものだが、今の時代、家人以外に鍛冶職人となるものは年々減っており、業界自体が廃れてきていると、チナツ姐さんが工房の説明の合間に教えてくれた。
鍛冶自体は目新しい物が多くて興味を惹かれたが、ここに来た本来の目的は達せられそうになかった。
ここではすでに武具は作ってないらしいし、カルディナの街で生産ルートを確保するのはやはり無理なのかもしれない。
となればと、さっさと諦めて、今は素直に鍛冶屋の世界を楽しむことにした。
修業に来ている工房の人たちも気さくで、忙しい中をいろいろと実演や体験までさせてもらった。
今は減少傾向にある鍛冶業界に興味を持ってもらうことが、純粋に嬉しいらしい。
ちょっとした職場体験だった。
鍛冶職人の扱う金鎚は思った以上に重く、振り上げた際にすっぽ抜けるというミスも犯してしまったが、飛んでいった金鎚はカーブを描いてブーメランのように手元に戻ってきて職人さんたちを驚かせた。ナイスフォロー、精霊さん。
後には店舗のほうから親父さんまでやってきて、昔はどうだったとか、鍛冶職人とはなんたるかのご高説を得た。
特にかつての戦時中の話――若かりし勇者、叔父の話は楽しかったが、なにせ話が長かったために隣のナツメは居眠りしてしまい、親父さんにどつかれていた。合掌。
思った以上に数時間も居座ってしまったので、さすがに仕事の邪魔だったと謝ろうとすると、工房の皆は快く「またいつでも来な」と言ってくれた。
職人というと、職人気質で気難しい人物のイメージしかなかったのだが、今回の訪問で払拭された。
成果はなくても、それだけでもよしとしよう。
――とまあ、思っていたのだが。
最後に、ついでとばかりに倉庫のほうまで案内してくれることになり――そこで見つけてしまった。
倉庫の奥まった場所に乱雑に積まれた物の中。堆く積まれた中から、あるものを手に取る。
「ああ、それ? へんてこな物だろう? このぼんくらの課題だよ」
「痛い! 上に酷いっす!」
チナツ姐さんに頭を叩かれ、ナツメが蹲っていた。
「技術向上のために、親父様から月に一度、好きなもんを作って提出するように言われてんのさ。素直に普通のもんを作りゃあいいのに、そんなもんばっかでね」
俺が見つけたもの――それは鎧だった。
金属の板をパーツごとに整形し、つなぎ合わせて作ったものだろうが、完成度が妙に高い。
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