22 / 184
第二章
異世界での日常 2
しおりを挟む
「商工会ギルドのことよ。けっこう細かいギルドに分かれてて、お店やっている人は、どっかのギルドに加入するのが暗黙の決まりなの。うちはパン屋だから食職人ギルドね」
「自分のとこは鍛冶職人ギルドっすねー」
ふたりの言うところによると、ジャンルに拘らない素材を扱うウチの店は、加入できそうなギルドが多岐に渡るらしい。
大きな括りでは、商人ギルドや魔法具ギルド。
ジャンル別になると食糧品ギルドや園芸ギルド、工芸ギルドに魔鉱石ギルドなど。
さらに小さくなると、複数の食材や素材に分かれたギルドまであるらしい。
デジーの店は魔道具ギルドかと思いきや、魔道具技師ギルドで、双子の宿屋は施設ギルドとのことだ。
似通った活動内容でも細分化したがるのは、大学での同好会やサークルのノリに近くも思える。
恐ろしいのは、どこのギルドにも所属していないことが知れると、営業妨害そっちのけで熾烈な勧誘競争が始まって、手酷い目に遭うことだった。
そこも同好会やサークルと同様だ。大学入学時の壮絶な新人勧誘合戦に巻き込まれた悪夢が思い出される。
「一度オーナーに相談してみるよ。前もって教えてもらえて助かったよ」
「早いほうがいいわよ? 在籍店舗数で街からの助成金額が変わるから、どこのギルドも必死だからね」
「でもまあ、そんなことで争えるっても今が平和ってことっすよ。ギルドの数が増えたのなんて、ここ数年のことっすから。さっき、あんちゃんが言ったみたいに、昔は冒険者ギルドくらいしかまともに機能してなかったっすからね」
「でも冒険者ギルドって、どっちかというと互助会の面が強くない? 今は冒険者自体が減って、ほとんど形骸化してるんじゃないの?」
「いーやいや、ここだけの話……そーでもないらしいすよ?」
ナツメが声を潜め、テーブルに這うように身を屈めた。
「……それって、どーいうこと?」
「……なになに、いつものナツメ情報?」
皆揃って律儀に頭を突き合わせる。俺含めて付き合いがいい。
店内の一角のテーブルで3人の男女がこそこそと密談する図は、第三者からどう見られるかと思わなくもなかったが、とりあえずノリ的にも続行した。
ちなみにナツメ情報とは、なぜかやたらと顔の広いナツメがどこからか仕入れてくる取っておきの情報で、それなりに高精度を誇るとはリコエッタの談である。
などと、気楽に構えていた俺の予想を裏切って、その話が重い内容であることをすぐに知る羽目になった。
「6年前に戦争が終わって、下火だった冒険者ギルドの活動が最近になって活発化してるって噂なんすよ」
「それって、もしかしなくても魔王の……?」
「ついに動きだしたんじゃないか――って話っすね」
「……えー、せっかく平和になったのに……」
リコエッタの上体が沈み、さらにぺたんと机に突っ伏した。
話についていけず、俺は思わず口を挟んだ。
「魔王って死んだんじゃないの? 勇者によって」
そう、叔父の征司の活躍で。
少なくとも、そう聞いている。
「もちろん前の魔王じゃなくって、今のほうすよ」
前? 今?
「やっぱ本当だったんだ……あんまり世の中静かだから、新しい魔王の継承なんて眉唾と思ってた、あたし。はぁ……」
新しい魔王の継承?
なにか聞き捨てならない単語が出てきた。
「山向こうの小さな村が、魔獣を従えた魔族に襲われたらしいすよ。これも魔王の命令じゃないかって言われてるっす」
「ああ~~信じたくないけど、ナツメ情報だからなぁ。また戦争起こったりしないよねぇ?」
戦争終結が6年前ということは、このふたりも当然のことながら戦時を体験していたことになる。
知識としては理解していたが、自分とそう違わない年代の子が、世間話と同レベルで戦争を口にするさまは、異世界生活に慣れてきたと思っていただけに衝撃だった。
魔獣は実際に目にしたし、魔族も本当にいるのだろう。
そして、魔王も。
周囲を取り巻く環境が、日本と同じくあまりにも平穏で賑やかだったから忘れそうになったが、ここはあくまで異なる世界。
楽しいばかりじゃなく、危険と隣り合わせの世界。それは最初からわかっていたことだ。
その異世界で働くと決めたからには、考えを切り替えないといけない。
知れることは知り、情報はなるべくたくさん持っていたほうがいい。
「ふたりは魔族に会ったことがあるの?」
せっかくなので、話の流れで訊いてみることにした。
「会ってたら、きっとこうして生きてないっすけどね」
「あたしもないわね。でも、魔族って魔法を使えるってこと以外、外見はあたしちたちとほとんど見分けつかないって言うじゃない? 知らずに街ですれ違ってたら――って、まさかね。さすがにないか~」
魔族のことは、職業柄デジーが詳しいらしい。
以前にリコエッタがデジーに聞いたところによると、見た目でのわかりやすい差異として、魔族は例外なく銀色の瞳をしており、有角であるらしい。
魔石と同じく、角が周囲の魔素を魔力に変換する役割を負い、体内に蓄える魔力が強ければ強いほど、瞳が眩い銀色の光を放つということだ。いかにも魔石の性質と似通っている。
(ん? 銀色の眼と、角……?)
なにか、どこかで見たような……
記憶の片隅に引っ掛かることがあったが、それこそまさかなので、気にしないことにした。
その後、脱線していた話も戻り、ふたりからギルドに関することを色々と教えてもらえて有意義に過ごせた。
新たな客の来店と入れ替わりに、リコエッタは自分の店へと戻り、程なくしてナツメも親父さんにサボりがバレて連行されていった。
夕方前にはペシルとパニムの双子が遊びにきてひとしきりからかわれ、閉店間際には仕事帰りのデジーがもの欲しそうに魔法具の素材を無言で眺めていた。
夕暮れ近くなると客足が途絶えるため、早めに店を閉めて帰路に着く。
いつも通りの日常だった。
「自分のとこは鍛冶職人ギルドっすねー」
ふたりの言うところによると、ジャンルに拘らない素材を扱うウチの店は、加入できそうなギルドが多岐に渡るらしい。
大きな括りでは、商人ギルドや魔法具ギルド。
ジャンル別になると食糧品ギルドや園芸ギルド、工芸ギルドに魔鉱石ギルドなど。
さらに小さくなると、複数の食材や素材に分かれたギルドまであるらしい。
デジーの店は魔道具ギルドかと思いきや、魔道具技師ギルドで、双子の宿屋は施設ギルドとのことだ。
似通った活動内容でも細分化したがるのは、大学での同好会やサークルのノリに近くも思える。
恐ろしいのは、どこのギルドにも所属していないことが知れると、営業妨害そっちのけで熾烈な勧誘競争が始まって、手酷い目に遭うことだった。
そこも同好会やサークルと同様だ。大学入学時の壮絶な新人勧誘合戦に巻き込まれた悪夢が思い出される。
「一度オーナーに相談してみるよ。前もって教えてもらえて助かったよ」
「早いほうがいいわよ? 在籍店舗数で街からの助成金額が変わるから、どこのギルドも必死だからね」
「でもまあ、そんなことで争えるっても今が平和ってことっすよ。ギルドの数が増えたのなんて、ここ数年のことっすから。さっき、あんちゃんが言ったみたいに、昔は冒険者ギルドくらいしかまともに機能してなかったっすからね」
「でも冒険者ギルドって、どっちかというと互助会の面が強くない? 今は冒険者自体が減って、ほとんど形骸化してるんじゃないの?」
「いーやいや、ここだけの話……そーでもないらしいすよ?」
ナツメが声を潜め、テーブルに這うように身を屈めた。
「……それって、どーいうこと?」
「……なになに、いつものナツメ情報?」
皆揃って律儀に頭を突き合わせる。俺含めて付き合いがいい。
店内の一角のテーブルで3人の男女がこそこそと密談する図は、第三者からどう見られるかと思わなくもなかったが、とりあえずノリ的にも続行した。
ちなみにナツメ情報とは、なぜかやたらと顔の広いナツメがどこからか仕入れてくる取っておきの情報で、それなりに高精度を誇るとはリコエッタの談である。
などと、気楽に構えていた俺の予想を裏切って、その話が重い内容であることをすぐに知る羽目になった。
「6年前に戦争が終わって、下火だった冒険者ギルドの活動が最近になって活発化してるって噂なんすよ」
「それって、もしかしなくても魔王の……?」
「ついに動きだしたんじゃないか――って話っすね」
「……えー、せっかく平和になったのに……」
リコエッタの上体が沈み、さらにぺたんと机に突っ伏した。
話についていけず、俺は思わず口を挟んだ。
「魔王って死んだんじゃないの? 勇者によって」
そう、叔父の征司の活躍で。
少なくとも、そう聞いている。
「もちろん前の魔王じゃなくって、今のほうすよ」
前? 今?
「やっぱ本当だったんだ……あんまり世の中静かだから、新しい魔王の継承なんて眉唾と思ってた、あたし。はぁ……」
新しい魔王の継承?
なにか聞き捨てならない単語が出てきた。
「山向こうの小さな村が、魔獣を従えた魔族に襲われたらしいすよ。これも魔王の命令じゃないかって言われてるっす」
「ああ~~信じたくないけど、ナツメ情報だからなぁ。また戦争起こったりしないよねぇ?」
戦争終結が6年前ということは、このふたりも当然のことながら戦時を体験していたことになる。
知識としては理解していたが、自分とそう違わない年代の子が、世間話と同レベルで戦争を口にするさまは、異世界生活に慣れてきたと思っていただけに衝撃だった。
魔獣は実際に目にしたし、魔族も本当にいるのだろう。
そして、魔王も。
周囲を取り巻く環境が、日本と同じくあまりにも平穏で賑やかだったから忘れそうになったが、ここはあくまで異なる世界。
楽しいばかりじゃなく、危険と隣り合わせの世界。それは最初からわかっていたことだ。
その異世界で働くと決めたからには、考えを切り替えないといけない。
知れることは知り、情報はなるべくたくさん持っていたほうがいい。
「ふたりは魔族に会ったことがあるの?」
せっかくなので、話の流れで訊いてみることにした。
「会ってたら、きっとこうして生きてないっすけどね」
「あたしもないわね。でも、魔族って魔法を使えるってこと以外、外見はあたしちたちとほとんど見分けつかないって言うじゃない? 知らずに街ですれ違ってたら――って、まさかね。さすがにないか~」
魔族のことは、職業柄デジーが詳しいらしい。
以前にリコエッタがデジーに聞いたところによると、見た目でのわかりやすい差異として、魔族は例外なく銀色の瞳をしており、有角であるらしい。
魔石と同じく、角が周囲の魔素を魔力に変換する役割を負い、体内に蓄える魔力が強ければ強いほど、瞳が眩い銀色の光を放つということだ。いかにも魔石の性質と似通っている。
(ん? 銀色の眼と、角……?)
なにか、どこかで見たような……
記憶の片隅に引っ掛かることがあったが、それこそまさかなので、気にしないことにした。
その後、脱線していた話も戻り、ふたりからギルドに関することを色々と教えてもらえて有意義に過ごせた。
新たな客の来店と入れ替わりに、リコエッタは自分の店へと戻り、程なくしてナツメも親父さんにサボりがバレて連行されていった。
夕方前にはペシルとパニムの双子が遊びにきてひとしきりからかわれ、閉店間際には仕事帰りのデジーがもの欲しそうに魔法具の素材を無言で眺めていた。
夕暮れ近くなると客足が途絶えるため、早めに店を閉めて帰路に着く。
いつも通りの日常だった。
0
お気に入りに追加
538
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる