17 / 184
第二章
ただ今、開店準備中!
しおりを挟む
「外壁は白を基調とした淡いクリーム色で! 壁紙は客の心を安らげる温暖系でまとめ! 陳列商品には細やかな解説書きのカード! 客に不安を与えないため金額明朗で見易い値札! パステルカラーをあしらったお洒落な看板――はまだ納品待ちだとしても!」
店内でくるくると舞う男がひとり。
「ついに戻ってきた! 俺の店!」
ぴたりと静止し、両腕を天に掲げたポーズを決めて叫ぶ。
叔父の征司である。
ちなみに今日は、中世騎士ふうの甲冑とクローズヘルメットを装備していた。
軽快に踊る重騎士がシュールだった。
「叔父さん、テンション高いね」
「はっはっ! あとは秋人がガーデニングを始めると完璧だな!」
「なんでそんなにカトリーヌさん推しなのさ」
あれから3日。
廃墟一歩手前と化していた店舗も、ずいぶん見違えるようになった。
何年も放置され、風雨に晒されるままだったくすんだ外壁は、きちんと補修もして塗装もやり直した。
店内の掃除といらない荷物の撤去。内装の傷んだ箇所は修繕し、壁紙も一新した。
突貫工事だったが、やる気に満ちた叔父の脅威の運動能力と、日本に戻ってホームセンターで買い揃えてきたDIYキットのコラボは素晴らしかった。
さすがに商品まではまだ揃い切っていないが、再始動へ向けて着々と準備は進めている。
あと数日もすれば、実際の開店まで漕ぎ着けるだろう。叔父が浮かれるのも無理はない。
「今朝、家出るときにスマホで確認したけど、革鎧が10セットは落札されてたよ。内3セットは即決金額で。今は全部で30万円くらい」
「お、幸先いいな! 30万――1セットが3万ゼンくらいなら仕入れ値でとんとんってとこか、まあまあかな」
店を始めるにあたり、最低限の知識は習った。
この世界でのお金の単位は『ゼン』といい、日本円とほぼ同価値で、1ゼン=1円くらい。
これは叔父曰く、日本で一斤の食パンが400円としてこちらでも400ゼンくらいだから、との計算方法らしかったが――『ディスカウントのパンは100円くらいだし、ホテル食パンとかは倍以上はするけど』と問いかけたら答えてくれなかった。
まあ、臨機応変で行こう。
ゼンは硬貨が3種類で、それぞれ1ゼン硬貨、10ゼン硬貨、100ゼン硬貨。日本円と違い、5の付く硬貨はないらしい。
紙幣は、千ゼン札、1万ゼン札、10万ゼン札の3種類で、もれなく勇者セージの肖像画付きだ。千ゼンの顔が右向き、1万ゼンが左向き、10万ゼンは正面向きとなっている。
現状はネットでの売り上げを元手に、通販サイトで店に置く素材を吟味中だ。
あくまでもこの世界に現存するものの類似品や、現存品で作成可能なものに限定するつもりで、あとは客のニーズに合わせていけばいい。
スマホで注文をかけ、届いた荷物は運送屋の営業所に留め置き、1週間に一度のペースで日本に戻って回収に行く。まずはベターなプランだろう。
街では電波が届かないので、家に帰ってからしか発注できないのが難点だが、ここだけはもうどうしようもない。
ちなみに、往復4時間かけての徒歩通勤予定。
遠距離通勤はきついが、日本の労務事情を考えると残業がないぶんだけそう悪くもないだろう。
リィズさんの美味しいご飯、リオちゃんの癒しも考慮すると、メリットも多い。
資金に余裕ができたら、オフロードの自転車でも欲しいものだ。
日本で思い出したが――先日、一度向こうに帰ったのだが、結局、普通に買出しに行っただけでさっさと戻ってきてしまった。
よくよく考えると、もっと『異世界からついに帰ってきたー』的な感動があってもよかったかもしれないが、『ちょっと所用があって帰りました』程度で終わってしまった。
異世界ってこんな身近なものだっけ。
ま、たったの1週間だったし、良しとしよう。
「叔父さんも今日は商品を用意してきたんでしょ? なにかいいものあった?」
叔父は現地素材の調達担当。
俺にとっては異世界なんてまだまだ未知の世界、そちらの分野は先達たる叔父にお任せである。
「ふっふっふ、いつ聞いてくるかと待ってたぜ。今日は初日だったんで、ちょおーっと、張り切っちまったぜ?」
叔父が不敵にほくそ笑む。
すごくダンディな雰囲気を醸し出しているつもりのようだったが、顔まで覆うヘルメットのせいでどうにも不気味なだけだった。
さておき。
叔父に先導されて、店の倉庫に移動した。
裏口の脇に別棟として設置されている小さな倉庫だが、店からも軒下伝いで行き来しやすく、裏口から直接物を運び込めるので重宝する。
特に叔父が目立たなく利用できるのがありがたい。
「さあ、刮目せよ!」
「おお――」
叔父の威勢のいい掛け声に乗せられて、歓声を上げてみた。
「まずはサーベルウルフ! 毛並みの美しい毛皮も珍重されるが、その長い牙は工芸品の素材として最適!」
血みどろの狼っぽいものが絶命し、だらんと四肢を投げ出していた。
「次にバーサークボア! 硬い蹄は工具の材料になり、肝は煎じて薬にもなる!」
首がない猪だった。
なんかもう、筆舌しがたいほどにどろどろだった。
「最後の目玉! レッドグリズリー! 光沢があり加工しやすい爪は装飾品に使われ、掌は日本と同じく珍味とされる、密かな人気だ!」
目玉品だけに、本当に眼球がでろんと飛び出した大熊だった。
あとその他、似たような惨状のものが諸々。
床に無造作に放置された戦利品――というか死骸の山を前に、叔父は大いにドヤっていた。
「どうだっ!?」
どうだ、ではなく。
「とりあえず生は止めよう!? ね!? お願いだから!」
必死に言い含める。
ここが分水嶺だ。ここで舵取りを間違うと、取り返しが付かなくなる。処理場まっしぐらになりかねない。
「丸ごとじゃなくって、必要な部位だけでいいじゃない! 貴重そうなのは伝わったけど、保管する場所もないのに生ものはダメでしょう! 悪臭騒ぎにでもなったら、いきなり営業停止だよ!?」
現状でも充分に生臭くはあったが。
「むう。悔しいが、言われてみればやりすぎた感はあるな……なかなか活きのいい魔獣だったんだが」
(魔獣なんだ)
ここでさすがという言葉は気分的に使いたくなかったが、それでもさすがだった。
今回は見なかったことにして、やはり叔父は最適だった。
ちょっと出かけて、これだけの魔獣を狩ってこれる人物が、この異世界にどれだけいるのだろう。
意気込みすぎて方向性さえ見失わなければ、この上なく頼りになる。意気込みすぎなければ。大事なので二度言っておく。
「ところでこれ、どうやって運んできたの?」
「下から大きい順に重ねてだな。人目につかないよう、まだ薄暗いうちから裏通りをこう……ずるずると引き摺ってだな」
前言を撤回したくなった。
薄暗闇の中、血塗れの魔獣の山を引き摺る重騎士の図。
ホラーだ。いや、スプラッターか。
どこかで見られて都市伝説でも生まれてないといいけれど。
「冷蔵庫もないことだし、勿体無いが要る部分だけ回収して、残りは処分するしかないか」
「うんうん、それがいいよね」
「……肉屋で買い取ってくれねーかな……?」
不穏な呟きは聞こえないことにした。
食べられるのかもしれないけど、衛生面からして問題がありすぎる気がする。
もしや、この感性のほうが異世界では多数派なのか。そうではないと信じたい。
ふたりでいそいそと倉庫を証拠隠滅――もとい、後片付けする。
予想外のごたごたはあったけど、貴重な商品が増えたことには違いなかった。
呆れたり、喜んだり、怒ったり、驚いたり――まったく以って忙しないことだが、こういったもの全部含めて、なにかを作り始めているという実感はたしかにある。
学生としてありふれた生活を送っていたとき、これほど起伏に富み、充実した時間はあっただろうか、と思う。
そう考えると、なんだか嬉しくなってきた。
「なんだよ、にやけて。気持ちの悪い」
「人がせっかく感慨に浸っているってのに、気持ち悪いってひどくない?」
なにはともあれ、順調に新装開店準備中である。
店内でくるくると舞う男がひとり。
「ついに戻ってきた! 俺の店!」
ぴたりと静止し、両腕を天に掲げたポーズを決めて叫ぶ。
叔父の征司である。
ちなみに今日は、中世騎士ふうの甲冑とクローズヘルメットを装備していた。
軽快に踊る重騎士がシュールだった。
「叔父さん、テンション高いね」
「はっはっ! あとは秋人がガーデニングを始めると完璧だな!」
「なんでそんなにカトリーヌさん推しなのさ」
あれから3日。
廃墟一歩手前と化していた店舗も、ずいぶん見違えるようになった。
何年も放置され、風雨に晒されるままだったくすんだ外壁は、きちんと補修もして塗装もやり直した。
店内の掃除といらない荷物の撤去。内装の傷んだ箇所は修繕し、壁紙も一新した。
突貫工事だったが、やる気に満ちた叔父の脅威の運動能力と、日本に戻ってホームセンターで買い揃えてきたDIYキットのコラボは素晴らしかった。
さすがに商品まではまだ揃い切っていないが、再始動へ向けて着々と準備は進めている。
あと数日もすれば、実際の開店まで漕ぎ着けるだろう。叔父が浮かれるのも無理はない。
「今朝、家出るときにスマホで確認したけど、革鎧が10セットは落札されてたよ。内3セットは即決金額で。今は全部で30万円くらい」
「お、幸先いいな! 30万――1セットが3万ゼンくらいなら仕入れ値でとんとんってとこか、まあまあかな」
店を始めるにあたり、最低限の知識は習った。
この世界でのお金の単位は『ゼン』といい、日本円とほぼ同価値で、1ゼン=1円くらい。
これは叔父曰く、日本で一斤の食パンが400円としてこちらでも400ゼンくらいだから、との計算方法らしかったが――『ディスカウントのパンは100円くらいだし、ホテル食パンとかは倍以上はするけど』と問いかけたら答えてくれなかった。
まあ、臨機応変で行こう。
ゼンは硬貨が3種類で、それぞれ1ゼン硬貨、10ゼン硬貨、100ゼン硬貨。日本円と違い、5の付く硬貨はないらしい。
紙幣は、千ゼン札、1万ゼン札、10万ゼン札の3種類で、もれなく勇者セージの肖像画付きだ。千ゼンの顔が右向き、1万ゼンが左向き、10万ゼンは正面向きとなっている。
現状はネットでの売り上げを元手に、通販サイトで店に置く素材を吟味中だ。
あくまでもこの世界に現存するものの類似品や、現存品で作成可能なものに限定するつもりで、あとは客のニーズに合わせていけばいい。
スマホで注文をかけ、届いた荷物は運送屋の営業所に留め置き、1週間に一度のペースで日本に戻って回収に行く。まずはベターなプランだろう。
街では電波が届かないので、家に帰ってからしか発注できないのが難点だが、ここだけはもうどうしようもない。
ちなみに、往復4時間かけての徒歩通勤予定。
遠距離通勤はきついが、日本の労務事情を考えると残業がないぶんだけそう悪くもないだろう。
リィズさんの美味しいご飯、リオちゃんの癒しも考慮すると、メリットも多い。
資金に余裕ができたら、オフロードの自転車でも欲しいものだ。
日本で思い出したが――先日、一度向こうに帰ったのだが、結局、普通に買出しに行っただけでさっさと戻ってきてしまった。
よくよく考えると、もっと『異世界からついに帰ってきたー』的な感動があってもよかったかもしれないが、『ちょっと所用があって帰りました』程度で終わってしまった。
異世界ってこんな身近なものだっけ。
ま、たったの1週間だったし、良しとしよう。
「叔父さんも今日は商品を用意してきたんでしょ? なにかいいものあった?」
叔父は現地素材の調達担当。
俺にとっては異世界なんてまだまだ未知の世界、そちらの分野は先達たる叔父にお任せである。
「ふっふっふ、いつ聞いてくるかと待ってたぜ。今日は初日だったんで、ちょおーっと、張り切っちまったぜ?」
叔父が不敵にほくそ笑む。
すごくダンディな雰囲気を醸し出しているつもりのようだったが、顔まで覆うヘルメットのせいでどうにも不気味なだけだった。
さておき。
叔父に先導されて、店の倉庫に移動した。
裏口の脇に別棟として設置されている小さな倉庫だが、店からも軒下伝いで行き来しやすく、裏口から直接物を運び込めるので重宝する。
特に叔父が目立たなく利用できるのがありがたい。
「さあ、刮目せよ!」
「おお――」
叔父の威勢のいい掛け声に乗せられて、歓声を上げてみた。
「まずはサーベルウルフ! 毛並みの美しい毛皮も珍重されるが、その長い牙は工芸品の素材として最適!」
血みどろの狼っぽいものが絶命し、だらんと四肢を投げ出していた。
「次にバーサークボア! 硬い蹄は工具の材料になり、肝は煎じて薬にもなる!」
首がない猪だった。
なんかもう、筆舌しがたいほどにどろどろだった。
「最後の目玉! レッドグリズリー! 光沢があり加工しやすい爪は装飾品に使われ、掌は日本と同じく珍味とされる、密かな人気だ!」
目玉品だけに、本当に眼球がでろんと飛び出した大熊だった。
あとその他、似たような惨状のものが諸々。
床に無造作に放置された戦利品――というか死骸の山を前に、叔父は大いにドヤっていた。
「どうだっ!?」
どうだ、ではなく。
「とりあえず生は止めよう!? ね!? お願いだから!」
必死に言い含める。
ここが分水嶺だ。ここで舵取りを間違うと、取り返しが付かなくなる。処理場まっしぐらになりかねない。
「丸ごとじゃなくって、必要な部位だけでいいじゃない! 貴重そうなのは伝わったけど、保管する場所もないのに生ものはダメでしょう! 悪臭騒ぎにでもなったら、いきなり営業停止だよ!?」
現状でも充分に生臭くはあったが。
「むう。悔しいが、言われてみればやりすぎた感はあるな……なかなか活きのいい魔獣だったんだが」
(魔獣なんだ)
ここでさすがという言葉は気分的に使いたくなかったが、それでもさすがだった。
今回は見なかったことにして、やはり叔父は最適だった。
ちょっと出かけて、これだけの魔獣を狩ってこれる人物が、この異世界にどれだけいるのだろう。
意気込みすぎて方向性さえ見失わなければ、この上なく頼りになる。意気込みすぎなければ。大事なので二度言っておく。
「ところでこれ、どうやって運んできたの?」
「下から大きい順に重ねてだな。人目につかないよう、まだ薄暗いうちから裏通りをこう……ずるずると引き摺ってだな」
前言を撤回したくなった。
薄暗闇の中、血塗れの魔獣の山を引き摺る重騎士の図。
ホラーだ。いや、スプラッターか。
どこかで見られて都市伝説でも生まれてないといいけれど。
「冷蔵庫もないことだし、勿体無いが要る部分だけ回収して、残りは処分するしかないか」
「うんうん、それがいいよね」
「……肉屋で買い取ってくれねーかな……?」
不穏な呟きは聞こえないことにした。
食べられるのかもしれないけど、衛生面からして問題がありすぎる気がする。
もしや、この感性のほうが異世界では多数派なのか。そうではないと信じたい。
ふたりでいそいそと倉庫を証拠隠滅――もとい、後片付けする。
予想外のごたごたはあったけど、貴重な商品が増えたことには違いなかった。
呆れたり、喜んだり、怒ったり、驚いたり――まったく以って忙しないことだが、こういったもの全部含めて、なにかを作り始めているという実感はたしかにある。
学生としてありふれた生活を送っていたとき、これほど起伏に富み、充実した時間はあっただろうか、と思う。
そう考えると、なんだか嬉しくなってきた。
「なんだよ、にやけて。気持ちの悪い」
「人がせっかく感慨に浸っているってのに、気持ち悪いってひどくない?」
なにはともあれ、順調に新装開店準備中である。
0
お気に入りに追加
538
あなたにおすすめの小説

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる