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第八章
180話 お尻振って! もっと振って!
しおりを挟む「あ、そうか。ラルフはイルエラの気持ちを分からせてくれたんだな」
「は?」
ラルフは首を傾げる。イルエラも同じように首を傾げていてかわいい。
「ありがとラルフ。そうだよな、かわいいからってキスするなんてセクハラと同じだもんな。ごめんな、イルエラ。もう二度としないから」
あれ、気のせいだろうか、イルエラからドス黒いオーラが発せられた気が。
「…………セク、ハラ」
ラルフはボケーッと突っ立っている。
「――おわっ!?」
「イッテ!?」
イルエラが俺の腕を踏み台にして、ラルフに飛び掛かってガブッと彼の頭に噛み付いたと思ったら、今度は髪を噛んでグイグイと引っ張り出す。
「いでっ、いててて、いて、いてぇ! 何しやがんだこの丸っこいの!」
つ、ついにイルエラの思考がウサピョンに乗っ取られてしまったのか!?
もうこれからは撫でられなくなるな、残念だ。
「ああ、でもやっぱり舞台に立つのは不安だな……エルデやエゾファイアがいる時点でバレそうなのに、シストもいるんだぞ」
「大丈夫ですよバン様。お美しいです。自信を持ってください。肌が気になるなら美容液がありますよ」
なんであるんだよ。
「バン様の肌が荒れないようにと用意していたんですが、渡せる機会がなくて……試してみてください。アチュリチュのオイルとセルウルの蜜、それからまあ私の持っている薬品を調合して作ったオリジナル美容液です。ぷるっぷるになれますよ」
それを聞いた踊り子達が欲しい欲しいと強請り始めた。テイガイアがお試し用のモノを渡せば、試していく踊り子達から歓喜の声が上がった。皆かなり興奮しているらしい。それを見て、テイガイアが呟いた。
「……売れるな」
やめんか。
ウォルズが嬉しそうに言った。
「商売も検討に入れようか」
「そうですね。次はどんなものを作りますか?」
「んーそうだな、ハンドクリームとか口紅とか」
「口紅……真っ赤がいいですかね、それとも桃色……」
何で俺を見て考えてるんだ、女の子達を見なさい。そんなに嫌がらせしたいのか! まあ俺は今女の子なんだから見ても変ではないかもしれないけど。本物の女の子を見なさい! それに色なら前世じゃ沢山あったみたいだから、ひとつに決めなくてもいいんじゃないかな。
「キスする度に色が変わるとかどう?」
「ウォルズさん、やはりあなたは天才ですね」
うん、天才だと思う。女の子とたくさんキスできるもんな。
「あとはそうだな、やっぱり……強力な媚薬をお願いしたいですな。もう嗅いだだけでトロントロンになっちゃうの」
「任せてください、もう何品か出来上がってます」
「流石博士は仕事が早いですな」
「フフフ、やはり私達は気が合うようですね」
美容関連の品を売るとなればお金を稼げるようになるし、テイガイアの作ったモノが女の子達を幸せにするなら凄くいいことだけど、…………媚薬って、お前らな……。俺も欲しいけど……女の子とその、あれだろ、だから、んんん。
「こほん……そ、そうだ、俺達の姿を元に戻す薬はもう出来てるのか?」
「はい。完成していますよ。変身用も戻る用も作った時にセットで完成させていましたから」
女の子の姿じゃなくなったら、舞台に出なくていいって思ったのに。でも練習してきたんだし、ヒュウヲウンも一緒に踊りたいって言ってくれたんだ、ランシャのメンバー達も自分の稽古の時間を削って交代で俺に教えてくれた。腹を括るしかないか……。
「残りは2種類です。一つ目はアクシデントが起きて姿が戻ってしまった時用の変身薬、二つ目は誰かにバレた時に元の姿を戻す薬です」
「変身してた方が逃げやすいんじゃないのか? 誰かにバレても似顔絵がない限りは……情報だけじゃ気付けないと思うし」
あ、でも俺の場合は赤い髪だからすぐバレるのか……。あれ、女になっても意味なくない?
いやいや、ヴァントリアは男だからな、女の時点でヴァントリアではないと思われる筈だ。ただ、その薬や魔法の力で女体化――変身していると気付かれた時は、大変だと言うことだ。
なるほど、赤い髪の女の子はヴァントリアだ捕まえろ! って誰かが言えば、変身の意味はなくなってしまうんだな。
「やっぱり、逃げる時は元に戻った方がいいかも……。変身してても特徴さえ分かればすぐ見つかっちゃうもんな……」
ジノは美人の男だろ、ラルフはそのイケメンボディガードだろ、ウォルズは若いくせに口髭が生えてて妙な格好している奴だろ、テイガイアは将来が楽しみな可愛いすぎる子供だろ、イルエラは大きさが規格外のウサピョンだろ…………だめだ、バレる。
ウォルズは最初っから無理があったけど、他の皆も面影があるし何より目立つ。美形だらけだからな。イルエラだけ大きさで目立ってるけど。
「それに慣れない身体で逃げ切るのは困難でしょう。特にバン様は女性、私も子供、イルエラくんは動物ですからね、ジノくんも成長した身体では動きにくい筈です」
ジノを見れば、こくりと頷く。
「皆には2つの薬を配ってあります。変身用と、元に戻る用一つずつなので自分が使いたいと思った場面で使っていただければと思いまして……」
「自分が使いたい時って? アクシデントが起きた時用の薬なんだろ?」
「バン様、忘れたんですか、私は博士ですよ! 確かに、アクシデントが起きてしまった時に使っていただければと思いましたが、私は成功した物しか提供しませんから。変身する為の薬は自分で実験していた時に、時間が経てば何度か元の姿に戻ってしまいましたが、今回は完成した代物ですから。傑作ですからね、アクシデントが起きることはほぼ有り得ない、元の姿には薬でしか戻れないと思っていただいて結構です」
「そっか」
あれ、でも?
「俺は渡されてないんだけど……」
「バン様は女の子のままでいいんです。私が元の姿に戻った後すぐ結婚するんですから」
「しないぞ!?」
テイガイアは俺の目の前に膝まづいて、懐から小さな箱を取り出した。なんか見た事あるぞ、その箱。
テイガイアはその蓋をパカッと開いて、中の輝く輪っかを見せてくる。いつの間に手に入れたんだそんなもの。
「このとおり、指輪も準備出来ております。サイズもピッタリです」
いつ測ったんだ。
「さあバン様、お手を」
「いらない……」
「…………――」
手を取るな。付けようとするな。
「…………おや?」
テイガイアは薬指に指輪を付けようとしてきたが、指輪のサイズが大きくて、スッカンスッカンだ。
「しまった……! バン様は今女の子だった……!!」
お前その指輪俺が男の時に用意したものか! さっきも思ったけどいつ測った、いつ測ったんだ!
あああもう、すぐ結婚結婚って言うんだから。この世界では求婚するのが流行ってるのか。
指輪はなくても誓いのキッスなら……! とか何とか言っているテイガイアから逃げるようにウォルズやジノの後ろに隠れれば、一部始終をぽけ、と見ていたヒュウヲウンがハッとして言った。
「あ、ヴァントリア様、もうそろそろ時間だよ!」
「え、まだもうちょっと時間があるぞ?」
「最後にもう一回皆で練習するんだよ! 主催者さんにも見てもらって」
ああ、なるほど。リハーサルみたいなものか。舞台は今使っているから舞台の上ではないと思うけど。
俺はウォルズ達と別れて、踊り子達と練習をする。
一度踊ることで緊張もやわらいだ気がする。時間になって、ウォルズ達や今回踊らない踊り子達は客席へ向かった。客席で盛り上げ役をするのだ。
よ、よし、頑張らないと。
練習も終わり、舞台の裏までやって来て、呼ばれるのを待っていた。しかし、なかなか呼ばれない。
「次は俺達の出番だよな?」
「王様が見に来るんだよ、このイベントのメインとして私達が選ばれたんだもん!」
ピースをして、にっと笑うヒュウヲウンを見て、かわいいとは思う、けれど同時にゾッとした。……つまり、めちゃめちゃ注目されると言うことじゃないか! ほ、本当に大丈夫なのか!?
客席を覗けば、ウォルズもテイガイアもお客さんを盛り上げている様子だ。
ジノとラルフに限っては何がしたいのか分からん。
何故ジノは客から食べ物や装飾品などの屋台で買われたと思われる商品を貢がれているんだ。それを牽制するラルフはイケメンしかしてない。
ジノもイケメンも何やらたくさんの女の子に囲まれていて羨ましい……。俺も今から囲まれるんだからな、可愛い女の子達と一緒に踊るんだからな。俺だって負けてないんだからな。
「あ、王様だ!」
踊り子達から「相変わらず素敵だわ」「かっこいい……さすが王様」「あんな美しい人がいるなんてびっくりよね」「どうしよう緊張してきた」と嬉しそうな声が上がる、心做しか彼女達の顔も赤い。
……モテモテですねシスト様、ムカつきますねシスト様。
あんなやつのどこがいいんだか。
兵士に囲まれながら、シストは爽やかな笑みを浮かべて用意された豪華な席へと向かっていく。彼が座れば、頭を下げていたお客さん達にエゾファイアの声で面をあげる許しが出て、次々と顔を上げていく。
シストはドカドカと座っている。あんな奴のために踊るのかと思うと嫌になってくるな。
すると、エゾファイアが再び声を張り上げる。なんて言っているのかはここからは聞こえない。
舞台に1番近い位置にいたランシャのリーダーであるハートメアフォーンさんが「ウロボス帝は忙しくて来れなくなったって言ってるわ」とひそひそ声で皆に知らせる。
ヒオゥネは来ないのか……。
はあ、出番はまだなんだろうか。リハーサルでせっかく取れた緊張がまたやってきた。
シスト、気付かないよな?
……まあ、立ち位置は多少移動することもあるけど、俺は全部端っこだし、大丈夫だと思う。
ああ、だ、ダメだダメだ、集中しないと。失敗したら目立っちゃうし、王様の見ている前で失敗なんかしたらランシャの今後にも影響が出てしまうかもしれない。
『では、ご登場していただきましょう! 踊り子グループ、ランシャの皆様です!』
そう司会者が言えば、舞台の横に設置された席で――演奏係の踊り子達が曲を演奏をし始める。
ランシャは当番制で、前で踊るメインの踊り子、後ろで踊るサブの踊り子、客席の盛り上げ役の踊り子、お酒をついで回る踊り子や、曲を奏でる踊り子、舞台袖で戻ってきた踊り子達の衣装直しやメイク直しをするための踊り子など、役割が決められている。
俺は今回サブに回っている。ヒュウヲウンはもちろんメインだ。
まずヒュウヲウン以外のメインの踊り子達がパフォーマンスをしながら舞台へ出ていき、次にサブの登場だ、そして最後に、華であるヒュウヲウンが登場する。
メインの踊り子達が次々と出ていく、その後にサブが続いて行った。俺の班の出番もやって来て、舞台へと出た。
緊張と不安で、ちゃんと踊れているかもわからない。メインの踊り子達で湧いた歓声が鳴り止まない。周囲は耳を塞ぎたくなるくらい、騒がしい筈なのに、緊張で頭が真っ白で何も聞こえてこない。
ヒュウヲウンも登場して、盛り上がりは最高潮になる。
オープニングの踊り子達は全員出揃った。予定では曲の中盤で何人かの踊り子は裏で待つ踊り子と交代する、そしてクロージングの準備をして全員で踊るのだ。
曲が聞こえない、ちゃんと踊れているのか、あれ、ズレてる? お、追いつかないと。
同じ班の踊り子達を真似て踊るが、どうしても遅れてしまう。どうしよう、どうしよう。
「万、緊張してるなー」
「バン様……大丈夫だろうか?」
「声援送るか?」
ランシャのファンは多いらしく、それぞれの名前が呼ばれている。リーダーであるハートさんを呼ぶ声や、華であるヒュウヲウンの呼ぶ声はとても多い。
周りも見えなくなってきた、やばい。
「リアちゃーん! がんばれー!」
「リア様あ! 一番かわいいです! 一生ついて行きますー!」
リア? 誰だ? そんな人いたっけ?
名前は全員覚えたはずなんだけど……って、あれ、この声聞いたことがあるような。
「リアちゃんかわいいよー! お尻振って! もっと振って! いいよーセクシィーだよ、キューティーだよー! いいね、その調子! かわいいねぇ、撫でたいねぇ、埋めたいねぇ!」
「リア様あなたは相変わらず美しいです! どんな貴方でも美しい! ど、どうか私の伴侶に……! 指輪はまたすぐに準備致します!」
お、お前ら。
この声はウォルズとテイガイアだな、なんか、ウォルズはいつもより弱々しい声で、テイガイアは可愛らしい幼い声をしてるけど……。ってことはリアとは俺のことか。なるほど、ヴァントリアのリアか。もっと捻りを加えないとバレちゃうんだぞ。ラルフにヴァンって呼ばれてシストに桂とられたんだから。
シストを見てみると、目が合う。
――げッ!?
な、何で見てるんだ、何で? ランシャの華のヒュウヲウンが目の前で踊ってるのに? ハートさんや人気者で構成されたメイングループが目の前で露出多めの衣装でセクシーな踊りをしていると言うのに何で俺なんか見てるんだ!?
いや、全員に目を配っているのかもしれない、何だ、いい王様してるじゃないか。
ちら、と見てみると、再び目が合う。
――げええええええッ!?
な、何で!? 何で!? 今俺女の子だよな、衣装も露出多めだしおっぱいも付いてるし、アレは付いてないし!
曲調が変わり、踊りながら場所を移動する。緊張でガチガチなのがわかる、ついて行くのがやっとだ。
もしかして俺が下手くそだから見てる?
ちら、とシストを見て、目が合い、ひっと視線を隣にずらす。
別にお前を見ている訳じゃない、王様を見ているだけ、を装って、客席の後方へ視線を送ったことが間違いだったのかもしれない。
周囲の客から浮いた人を発見した。その人物は黒衣を肩に掛けている。
……ヒオゥネ!
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