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第八章

179話 ウサピョンポイント

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 ヒオゥネが去った後は、イルエラを探すべく森を歩き回った。
 ウサピョンの出現ポイントは剣術の修行をした時にお世話になったから、熟知している。
 ウサピョンポイントを中心に探していたら、ウサピョンに囲まれている大きなウサピョンーーイルエラを見つけた。

「いた!」

 イルエラからアイテムポーチを取り上げ、アイテムポーチの中に捕まえられていたウサピョン達を全て逃がす。以前酒場で見せられた、テイガイアの捕まえていた分も全てだ。

 今はもうアイテムポーチの中にはウサピョンがいない状態だ。

「ほら、帰るぞイルエラ」

 イルエラは草村に隠れようとしたり、石像のようにじっと動かなくなったりと、帰る気はないと言わんばかりに抵抗する。そしてウサピョンを発見したなら後ろ足で蹴りをかまして気絶させ、その首をくわえて俺の足元に持ってくる。アイテムポーチに入れろと言いたいらしい、絶対に入れないからな!

「逃がしてこい」

 つぶらな瞳で見つめてくる。なんて可愛らしい……。

 アイテムポーチを持った手をウサピョンに伸ばせば、イルエラの耳がパタパタと動いた。

 ――ハッ! 惑わされてはダメだ!

「だ、ダメなものはダメだからな!」

 イルエラは目をうるうるさせて見上げてきているが、口にくわえたウサピョンがそれを台無しにさせている気がする。かわいいけど……ああもう! そんな技覚えちゃだめだ!

 いや、人型の時から目で訴えてくる方だったかもしれない。…………ウサピョンの姿で目からビーム撃ってきたりしないよな?

「ほら、帰るぞ」

 膝をついて手を広げれば、イルエラは置物みたいに動かなくなってしまった。

 鼻がひくひくして、口にくわえていたウサピョンを地面に下ろし、そろりそろりと近寄ってくる。近寄ってきたところを、両側からグワシッと捕まえれば、弾かれたように暴れ出す。

 ウサピョンのイルエラなら少しくらい暴れたって平気――……結構力強いな。流石ザコキャラヴァントリア様だ、ウサギに抵抗されただけでダメージ食らってる気がする。

 そう思った矢先、抵抗に負けて、イルエラを落としそうになってしまう。慌てて抱き止めれば、腕の中のイルエラが大人しくなった。

 いや、少しは抵抗しているのか? もぞもぞしている。

「イルエラ?」

 イルエラは胸に擦り寄ってからぴたりと動かなくなった……もしかして落ちる怖さを知ったのか?

 ――離れようとしないイルエラを抱っこしたまま、イベント会場の近くまで帰って来た。
 結構重い、なんか息切れしてきている気が……これだけのことにも体力を使うのかヴァントリアは……。もう哀れなレベルだぞ。

 帰り道、イルエラを説得して、「踊り子達には触り過ぎないように言っておくから」と約束する。

 ……まあ、今のイルエラは話せないから、一方的に約束した形になったんだけど。

 ランシャのテントへ辿り着いたので、休憩しようとテントの中へ入る。しかし、テントの中にはオーナーも踊り子達も人っ子一人いなかった。ウォルズ達の姿も見えない。

 ――皆どこに行ったんだ?

 テントを出て周辺を軽く探索していたら、視界の端に長い金髪が靡くのが見えた。ウォルズとはまた違った美しさだ。

「ヒュウヲウン!」
「あ、ヴァントリア様、おかえり!」

 呼びかければ建物と建物の間からヒュウヲウンが手を振る。

「ただいま、ヒュウヲウン。何してるんだ?」

 通りの半分を占めて張られているランシャのテントを避けて、そちらに向かえば、ヒュウヲウンが「こっちに行くとお客さんが見えるんだよ」と言って俺の手を引いた。

 片手じゃイルエラを支えられない、落ちちゃう。――イルエラは落ちる前に俺の肩に短い手を乗せて足をバタつかせて登り、適当な位置を探り出す。

 今は俺の頭の上にイルエラの手、肩には足があり、肩車みたいになっている。これなら片手で支えられるな。……じゃなくて、降りてくんない?

 後ろを向けば、建物と建物の向こう側にランシャのテントが見える。前を向けばヒュウヲウンと、オレンジ色の灯りで照らされる広場の地面が見えた。

 建物の端につけば、俺の手を離して、ヒュウヲウンが建物の陰から広場を覗く。同じように覗いてみれば、俺達の隠れている建物の前に舞台が設置されているらしく、ランシャとは別の出演者の出し物が行われているようだった。

 奥には客席があり、その後ろにはたくさんの屋台が並んでいる大通りがあった。結構な数の人が来ているようだ。服装も結構上等だ。舞踏会が中止になっちゃったからな、帰る前に祭りで遊んでいく気になったのかも。

「また緊張してきた……」

 そう呟けば、ちょんちょん、とイルエラが俺の頭を短い手で撫で付けてくる。

「ん?」

 軽く見上げれば、タイミングよく身体を離して再びくっつく。よじよじと頭の後ろで蠢いて、俺の肩につま先立ちして顔を覗き込んできた。

 ジノと踊り子達が夢中になる意味がわかった……このウサピョンかわいい。

 鼻がヒクヒクと動いて、視線を別の場所に向ける。イルエラの見た方を見てみると。

「げ、エルデにエゾファイア……! なんでこんなところに……」

 兵士が未だに俺達を捜索していると言うのに、あいつらだけ遊びに来たなんてことはないだろう。

 それよりも……うわああエゾファイアだ、凄い、エゾファイアだ!

 あれ、あの髪の色に佇まい……もしかしてエルデの他にもう1人、シストの傍にいた兵士じゃ!? あ、あれはエゾファイアだったのか! 仮面の下ってあんなんだったのか。

 やっぱりキャラクターを見つけてしまうと、前世のゲームと同じキャラなんだなってしみじみ思ってしまう。

 ゲームでも見た厳しめの顔つき、そして色素の薄い髪と瞳、うわーエゾファイアだ、どこからどう見てもあれはエゾファイアだ。

 エルデの隣はダンデシュリンガーってイメージが強いけど、エゾファイアとエルデの上司と部下と言う関係ならではの掛け合いも好きだったんだよな~。そうだ、確かエゾファイアって出番少ないわりにレギュラーキャラばりに人気があったんだよな。

 表にはあまり出さないが、エルデやダンデシュリンガーより正義に執着していると攻略本のキャラクター紹介にも書かれていた。エルデならまだしもダンデシュリンガーより正義に執着しているなんて……でもそこがまたいいんだよな。

 エゾファイア・シレィ・ヴルヴハイ――ビレスト・トイタナ・ルフス3騎士団を統括する軍師。シストの次に軍の指揮権を持つ。非常に頭が良く、常に周囲の思考の斜め上を行く。
 エルデとダンデシュリンガーを足して2で割ったような存在で、エルデよりも厳しくダンデシュリンガーと同じく普段の姿と裏腹に正義には執着しており、二人よりも強い執着を見せる。

 これが攻略本に書いてあったことだ。

 因みに、〝普段の姿〟とは、この世界がゲームに忠実なら、エゾファイアが敵キャラの中で一番呑気であることを指しているだろう。

 例えばプレイヤーであるウォルズを使って大量の敵を倒し、やっと次のストーリーが見られる! と思った時とか、劇中で流れた作戦がこれをクリアすれば成功する! となった時など、嫌なタイミングでエゾファイアがウォルズ達の行動を先読みするストーリーが流れ、待ち伏せして敵を追加してくると言う展開が何度もあった。

 そんな確信犯で間の悪い鬼畜野郎だから鬼畜ファイアなんて呼ばれていたが、休日にプレイヤー(ここでは仲間キャラを誰でも選択できた)と街中でばったり会った時などは、捕まえようとして来ない。むしろ親しげに話しかけてくるのだ。こっちのファイアはそのまんまで、呑気ファイアと呼ばれていた。

 頼む、今日は仕事だろうけど呑気ファイアでいてくれ!

 強いしかっこいいし、俺も好きな方のキャラではあるけど……。

「……やっぱり、ヤバイよな……この状況」
「それが、聞いてよヴァントリア様! 凄いんだよ! 王様がこの舞台を見に来てくれるんだってさ!」



 …………何だって?



「ヒュウヲウン!? 俺達はその王様に追われてるんだぞ!?」
「大丈夫だよ、ヴァントリア様は今女の子なんだし、変にビクビクしてたらそれこそ怪しまれちゃうよ! 堂々としてた方がいいと思うよ、かわいいんだし!」

 ……君の方がかわいい。

 眩しい笑顔を見てつい、前に手を翳していたら、頭に乗ってきたイルエラが、ベシッと短い手で目を叩いた。――いたい! 何するんだ!

 イルエラの手が離れたので、キッとウサピョンを見上げれば、満足したのか、再び肩車の状態に戻る。重たい。

 また頭に登ってこられたら頭がもげちゃう。もう落ちてくんないかな。着地できるだろ、イルエラなら。抱っこしたのがいけなかったのかな。いつも誰かを運ぶ役回りだもんなぁ、ウサピョンになって運ばれる楽さを知ってしまったか。

 後頭部にスリスリ身体を擦り付けてくる。匂いつけてるのか? だめ、マーキングしないで。そこお前のなわばりじゃないから。もしもおしっことかしたら許さないからな。

「シストが来るってことは……ヒオ……う、ウロボス帝もくるのかな?」

 ヒュウヲウンがぽかん、とした顔で俺を見る。

「どうしかした?」
「い、いや、なんて言うか……王様のこと普通に名前で呼んじゃうから、ヴァントリア様って本当に王子様なんだなって思っちゃってさ」
「ん?」

 そうか、俺やウォルズは前世でゲームをプレイしているし、メインキャラのほとんどが王族って呼んでたし、プレイヤーの自分達もそう呼んでいたから気にしてなかったけど。

 ヒュウヲウンみたいな一般人にとって、シストが王様であるように、俺もウォルズも王子様ってことになるんだな。

 そう考えたら、ゲームで憎らしかったヴァントリアも、絵本で出てくるような王子様と一緒の存在だったんだ、と思えてきて変な気がしてくる。

 ウォルズやヒオゥネは、王子様って言われても違和感ないなぁ。……いやヒオゥネは顔だけか、悪役だし性格悪いし意地悪だし、変だし、変なこと言ってくるし、変だし。
 あ、そうだ、あいつは王様なんだっけ。王子様の方がしっくりくるのになぁ。……そうなるとやっぱりウォルズも見た目だけだな、いや、もちろんゲームのウォルズは王子様って感じだったけど。今のウォルズじゃ王子様でも勇者様でもないからな。

 んん……やっぱり、シストが来るってことはヒオゥネも来るのかな。まだこの階層にはいたみたいだし。

 そう言えば、ヒオゥネの本体ってどれなんだろう、もう既に会ってるって言ってた件は、もしかして記憶の世界のことだったんだろうか。それともルーハンの城で会った時? 44層で会った時か? 45層では消えちゃったし。

 そう言えばさっきも消えちゃったな……と言うことはさっきのあれも、擬似呪いで作られた分身?

 分身なら変に触ってこないで欲しいんだけど。

「……ヴァントリア様、体調でも悪いのかい? 緊張して知恵熱でも出しちゃったかい?」
「え?」

 ヒュウヲウンが眉をへしゃげて顔を覗き込んでくる。上目遣いかわいい……これを天然でやるんだから流石ヒロインだよな。

「大丈夫? 顔真っ赤だけど……?」

 イルエラがもぞもぞし出して、頭に登り、ベチンッと短い手で目を塞がれる。何がしたいの。

「へ、平気。……ちょっと、か、考えごとしてて」
「考えごとって?」
「え、あ、ああ。……実は、その、ちょっと、あって」
「うん?」

 ヒュウヲウンが首をかしげる。

 ……女の子だし、この手の話は得意かもしれない。聞いてみるのも手かな。

 い、いや、やっぱりやめとこう。直接本人に聞いた方が早い。見つけたら問い詰めてやる。

 出演時間が迫れば、踊り子達が帰ってきてぞろぞろとテントに集まってきた。

 ヒュウヲウンが「私はお留守番だったんだよ、その代わり片付けはしなくていいんだ、その時間は一緒にお祭り回ろうね」と嬉しそうに言った。

 どうやら踊り子達と遊んできたらしいウォルズとジノ、テイガイアとラルフがヒュウヲウンの言葉を聞いて顔を曇らせた。何だ、お前達美人と遊んで来たんだからいいじゃないか、まあヒュウヲウンはランシャの華と言われるくらいの人気者だから羨むのは仕方ないことだけどさ。

 フン、俺を置いていった罰だぞ! 待っててくれればいいのに、……でもそうしたらヒュウヲウンが一人で回ることになっちゃうのか。

「イルエラも一緒に回ろうな」

 抱っこしていたイルエラに擦り寄れば、テイガイアが「ぎゃああああっ! 選択肢を間違えた! 動物になっとけばよかった!」と悲鳴をあげた。

 ああ、確かに。今のイルエラは女性に無条件で可愛がって貰える素晴らしい役どころだ。俺も今度は動物になりたいな。

 イルエラの毛がふわふわで手触りが良くて抱き心地も最高で、頬擦りを続けていたら、イルエラがともぞもぞしだして顔を上げて見つめてくる。

 つぶらな瞳がかわいい。鼻がひくひくしていてかわいい。

 どうしよう、かわいいものを愛でる女性の気持ちが女体を通じて理解できてしまうのだろうか、いや、男でも動物を可愛いと思うもんだ。それはもう可愛がってあげるもんだ。俺の場合愛でる姿を見られるのが恥ずかしいだけなんだけど。ああ、イルエラかわいい。

 鼻にちゅっとキスをしたとたん、周囲から悲鳴が上がった。

「え、何?」
「何じゃない! 万! もう一回して! イルヴァン最高かよ! いいわーいいわー! イルエラの心境どうなってんの、今どうなってんの、後で根掘り葉掘り聞くからよろしく!」
「な、何なんだよ」
「ヴァンッ!! お前何考えてんだ!! イルエラさんがかわいいからっていくら何でも可哀想だろ! 無理矢理キスするなんてッ!!」
「え、あ、そっか、ごめんイルエラ。かわいくてつい」

 ヴァントリアにキスされるなんて嫌だよな、ヴァントリアでなくても男にキスされるのは嫌か。俺も嫌だったし……。俺が今女の子の姿なのが救いか。

 イルエラの様子を窺っていれば、イルエラはスリスリと胸に擦り寄ってくる。もしかして女の子の身体に興味が……セクハラ?

「バン様! かわいい私にも是非接吻を!」
「いや、さっきしたじゃん」
「いつしたの!? いつ!? なんで教えてくれなかったの!?」

 お前は黙ってろ。

 テイガイアが腕を回してきてべったりとくっ付いてくる。大人の時よりはマシだけど相変わらず熱苦しい。

「鼻にちゅーして貰ったことなんかないです……! いえ、そこは鼻じゃないかもしれない、もしかしたら人間的に言ったらもしかしたらもしかしたらく、くくくくく、口かもしれない! さ、さあバン様、わ、私のく、口に、き、キスを!」
「――しねえよッ!?」

 んーっと唇を突き出してキスをせがんでくるテイガイアから身体を離して、とりあえず距離を取っておく。すると、背中にとん、と何かがぶつかってハッと見上げて。

「アンタ動物好きなのか?」

 見下ろされてもイケメン……。

「え、いや、そんなに。ただかわいくてつい」
「ふぅん……」

 後ろにいたラルフに肩を掴まれた、そうしてゆっくりとラルフの顔が近付いてくる。

「あ、あの、近いんですけど……」
「アンタがかわいくてつい、キスしたくなった。ダメか?」
「ダメに決まってんだろ!?」

 近付いてくるラルフから逃げてヒュウヲウンの後ろに隠れると、ラルフがチッと舌打ちをする。ウォルズもジノもテイガイアも、そんなラルフと俺の一部始終を眺めてから呟いた。

「「「その手があったか」」」

 え、どの手?




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