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66話 ローズティー
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レオン団長が居なくなってしまう。
その事が、喉に魚の骨が引っかかったみたいに、感じる。
なんだろう?あれから、胸がザワザワとして落ち着かない。
その夜、
ルカに子守唄を歌って、寝かしつけてから部屋に戻ると、アーサーが既に部屋に居て、本を読んでいた。
傍に座って、ジーーっと顔を眺める。
「どうした?」
「・・・陛下。もしもですけど、仕事と正義と、大事な人。どれか1つ選ぶってなったら、どれを選びますか?」
じっと陛下を見つめていると、アーサーもサラを見つめる。
なんとなく、聞いてはいけない事を聞いたのかもしれないと、撤回しようと思い立つ。
「あ、いえ、深い意味はなく、失礼な発言を。」
「それは、レオンの話か?それとも私達の話か?」
パタンと本を閉じて手を伸ばし、サラの頬から顎に指を滑らす。
「以前のお前は、何もかも・・・自らの命さえ捨てて、私を選んだ。しかし、今は?」
グイっと腰を引き寄せられて、腕の中に捕らえられてしまう。
「おまえは、私を愛しているか?」
「へ・・・陛下っ!あの・・・ご・・ご容赦を・・・。」
「容赦しない。今日はレオンの所に行ったそうだな?以前から気に入らなかったのだ。何故レオンばかり気にする?何故あいつの所にばかり行く?」
そう言いながら、ソファーの上に組み敷かれて、そのままキスをされる。首筋をなぞって、鎖骨を吸われた。
「あっ・・・あの!そうゆう事では無く・・・あ!陛下っ!」
もはや、話しどころではなくなり、私の弱い部分ばかりを責め立てられる。
・・・・愛している?いいえ。私は、陛下を愛しているとは、まだ言えない。
陛下への気持ちが、無いわけじゃない。だけど、愛しているか?と聞かれると解らない。
もう少し、待って欲しい。もう少し待って・・・・。
激しく体を求められて、何も考えられなくなったその時。
私の心の中。奥底。どこからか、声が・・・誰かが叫んでる。
『早く』
その声が、沸き上がる。
『レオンさんを止めて!』
え?誰?
「レオン・・・さん?」
サラは、そう口に出して言った。
ピタリ。と、陛下の動きが止まる。
私も驚いて、ハッとする。
なんというタイミングで、私は、何を言って・・・・。
瞬間に、ガシッと顎を掴まれて、陛下の方に顔を向かせられる。
「サラ・・・。おまえ・・・私の腕の中で、誰を考えていた?」
陛下の表情は、見たことも無いほどに怒りに満ちていた。
「あ・・・陛下・・・わたし、申し訳・・・あ!」
ズンっと突き上げられて、体がビクリと反応する。激しい挿抜に思わず目を閉じる。
「目を閉じるな!私を見ろ!」
「あ・・あっ!・・やめ・・あああん!」
「サラ!サラ!!私を見ろ!私だけを見るんだ!」
卑猥な、粘着質な水音と、パンッ!パンッ!という肌が重なる音が鳴り響く。快感が体中を駆け巡って、ガクガクと体が震えあがる。めちゃくちゃにされてるのに、膣内が彼を離したくないと締め付ける。強い快感に、自分の体が勝手に彼を求めて、動き出す。腰を高く上げて、欲しい欲しいと腰を振る。意識が飛ぶほどの強い刺激で、強い力で突かれる。
「はぁ!はぁ!あぁぁ!も・・・ダメぇ!許して・・。」
「許さない!くっ・・・!ほら!目を開けろ!サラ!私を見ろ!」
「だ・・・ダメーッ!イク!イッちゃう!あぁぁあぁ!」
必死で目を開けようと思うけれども、感じ過ぎて辛い。
「イケ!何度でもイかせてやる!私から目を逸らすな!!」
「ぁっ!あ、あ、あーーーーーーっ!!」
あっという間に、意識は飛んで、何も考えられなくなった。
◇◇◇◇◇
目が覚めると、陛下はいなかった。
時計はお昼を指していて、体中がズキズキと痛んだ。
なんだろう?
ザワザワと心が騒ぐ感じが、昨日から抜けない。
そっと、胸に手を当てる。
・・・・?
なんだろう?そわそわと、落ち着かない感じ。
部屋をキョロキョロとする。何か・・そう、何かが呼んでる?
トントン!とノックされて、テルマさんが入ってくる。
「お目覚めですか?サラ様。」
いつものように、部屋に入ってきて、お茶の準備をしてくれる。
サラの頭はクシャクシャのまま、少し開けたワンピース姿のまま、ボーっと周囲を見渡す。
ふと、燭台の隣に置いてある小瓶が目に入る。
「テルマさん。」
「はい。」
「・・・私、そこにあるローズティーが飲みたい・・かも。」
テルマは、暖炉の上にある小瓶を見て、あれ?と思う。
「これ、ローズティーなんですか?なんか・・・宝石みたいに光ってますね。」
サラも、マジマジと見る。
「ホントだ。なんか、うっすら光ってる?・・・っていうか・・・・。」
心の中で、誰かが言う。
『早く、早く』
テルマさんから小瓶を受け取って、蓋を開ける。
「お茶のはずなんだけど・・・。」
既に準備されていた紅茶に、一つまみだけ、ローズティーの粉を摘まんで入れてみる。
ふわりと、香りが立つ。
とてもいい香りで、つい目を閉じた。
その瞬間、目の前に、知らない男が現れた。そして、こう叫ぶ。
『あなたは、アーサーの為に死んではならん!』
ビクッとして、目を開ける。
そして、その人の名前を口にした。
「・・・・ガルーダ王??」
その事が、喉に魚の骨が引っかかったみたいに、感じる。
なんだろう?あれから、胸がザワザワとして落ち着かない。
その夜、
ルカに子守唄を歌って、寝かしつけてから部屋に戻ると、アーサーが既に部屋に居て、本を読んでいた。
傍に座って、ジーーっと顔を眺める。
「どうした?」
「・・・陛下。もしもですけど、仕事と正義と、大事な人。どれか1つ選ぶってなったら、どれを選びますか?」
じっと陛下を見つめていると、アーサーもサラを見つめる。
なんとなく、聞いてはいけない事を聞いたのかもしれないと、撤回しようと思い立つ。
「あ、いえ、深い意味はなく、失礼な発言を。」
「それは、レオンの話か?それとも私達の話か?」
パタンと本を閉じて手を伸ばし、サラの頬から顎に指を滑らす。
「以前のお前は、何もかも・・・自らの命さえ捨てて、私を選んだ。しかし、今は?」
グイっと腰を引き寄せられて、腕の中に捕らえられてしまう。
「おまえは、私を愛しているか?」
「へ・・・陛下っ!あの・・・ご・・ご容赦を・・・。」
「容赦しない。今日はレオンの所に行ったそうだな?以前から気に入らなかったのだ。何故レオンばかり気にする?何故あいつの所にばかり行く?」
そう言いながら、ソファーの上に組み敷かれて、そのままキスをされる。首筋をなぞって、鎖骨を吸われた。
「あっ・・・あの!そうゆう事では無く・・・あ!陛下っ!」
もはや、話しどころではなくなり、私の弱い部分ばかりを責め立てられる。
・・・・愛している?いいえ。私は、陛下を愛しているとは、まだ言えない。
陛下への気持ちが、無いわけじゃない。だけど、愛しているか?と聞かれると解らない。
もう少し、待って欲しい。もう少し待って・・・・。
激しく体を求められて、何も考えられなくなったその時。
私の心の中。奥底。どこからか、声が・・・誰かが叫んでる。
『早く』
その声が、沸き上がる。
『レオンさんを止めて!』
え?誰?
「レオン・・・さん?」
サラは、そう口に出して言った。
ピタリ。と、陛下の動きが止まる。
私も驚いて、ハッとする。
なんというタイミングで、私は、何を言って・・・・。
瞬間に、ガシッと顎を掴まれて、陛下の方に顔を向かせられる。
「サラ・・・。おまえ・・・私の腕の中で、誰を考えていた?」
陛下の表情は、見たことも無いほどに怒りに満ちていた。
「あ・・・陛下・・・わたし、申し訳・・・あ!」
ズンっと突き上げられて、体がビクリと反応する。激しい挿抜に思わず目を閉じる。
「目を閉じるな!私を見ろ!」
「あ・・あっ!・・やめ・・あああん!」
「サラ!サラ!!私を見ろ!私だけを見るんだ!」
卑猥な、粘着質な水音と、パンッ!パンッ!という肌が重なる音が鳴り響く。快感が体中を駆け巡って、ガクガクと体が震えあがる。めちゃくちゃにされてるのに、膣内が彼を離したくないと締め付ける。強い快感に、自分の体が勝手に彼を求めて、動き出す。腰を高く上げて、欲しい欲しいと腰を振る。意識が飛ぶほどの強い刺激で、強い力で突かれる。
「はぁ!はぁ!あぁぁ!も・・・ダメぇ!許して・・。」
「許さない!くっ・・・!ほら!目を開けろ!サラ!私を見ろ!」
「だ・・・ダメーッ!イク!イッちゃう!あぁぁあぁ!」
必死で目を開けようと思うけれども、感じ過ぎて辛い。
「イケ!何度でもイかせてやる!私から目を逸らすな!!」
「ぁっ!あ、あ、あーーーーーーっ!!」
あっという間に、意識は飛んで、何も考えられなくなった。
◇◇◇◇◇
目が覚めると、陛下はいなかった。
時計はお昼を指していて、体中がズキズキと痛んだ。
なんだろう?
ザワザワと心が騒ぐ感じが、昨日から抜けない。
そっと、胸に手を当てる。
・・・・?
なんだろう?そわそわと、落ち着かない感じ。
部屋をキョロキョロとする。何か・・そう、何かが呼んでる?
トントン!とノックされて、テルマさんが入ってくる。
「お目覚めですか?サラ様。」
いつものように、部屋に入ってきて、お茶の準備をしてくれる。
サラの頭はクシャクシャのまま、少し開けたワンピース姿のまま、ボーっと周囲を見渡す。
ふと、燭台の隣に置いてある小瓶が目に入る。
「テルマさん。」
「はい。」
「・・・私、そこにあるローズティーが飲みたい・・かも。」
テルマは、暖炉の上にある小瓶を見て、あれ?と思う。
「これ、ローズティーなんですか?なんか・・・宝石みたいに光ってますね。」
サラも、マジマジと見る。
「ホントだ。なんか、うっすら光ってる?・・・っていうか・・・・。」
心の中で、誰かが言う。
『早く、早く』
テルマさんから小瓶を受け取って、蓋を開ける。
「お茶のはずなんだけど・・・。」
既に準備されていた紅茶に、一つまみだけ、ローズティーの粉を摘まんで入れてみる。
ふわりと、香りが立つ。
とてもいい香りで、つい目を閉じた。
その瞬間、目の前に、知らない男が現れた。そして、こう叫ぶ。
『あなたは、アーサーの為に死んではならん!』
ビクッとして、目を開ける。
そして、その人の名前を口にした。
「・・・・ガルーダ王??」
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