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38話 アーサーのルーツ
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あっという間に、建国記念日はやってきた。
国中が、お祭り騒ぎになった。
花火も上がって、ホールには甘い香りも立ち込める。
王城には、朝から来賓が続々と入場してくる。
各国の王族や使者など、国中の貴族も集まってきていた。
「サラ様!とてもお綺麗ですわ。」
テルマさんや数人の女官たちが、朝から支度を手伝ってくれた。
・・・正直言って、頭がいつもよりも重い。
髪飾りは、宝石がちりばめられてキラキラしている。ドレスもレースがふんだんに使われていて、シルクがキラキラとしていた。ネックレスもピアスも重い。長時間は首と肩がおかしくなりそうだと思った。
でも、弱音を吐いちゃいけない!今日は堂々と、女神を演じ切らなきゃいけない日。話し方や仕草、マナーも勉強したんだから、1日位は努力を発揮しなきゃ。一夜漬けかもしれないけど、やるときゃやる!
なんて、心の中で拳を振り上げてみる(笑)
「お時間です。」と迎えに来たのは、騎士団の若い騎士3人だった。その中に、クリスも居た。
女官たちも一緒に、お城の長い廊下を歩いていく。
「もう、アーサーたちは聖堂に行ってるの?」
サラが聞くと、傍に居たテルマが答える。
「はい。朝から来賓客の挨拶を受けて、現在は聖堂に向かわれたと聞いております。そろそろ式典が行われますので、サラ様は予定通り、式典のみの登場となります。」
サラは、式典に参列して、役目は女神として決まり文句を言うくらいだ。
聖堂の前で、同じく聖堂の中に入ろうとしている、ある集団が目に入る。
サラは、その中の4人を見て、立ち止まった。
真っ黒い騎士服を着ていて、その服装に見覚えがある。
「・・・・ガルーダの兵・・・」
サラがそう呟くと、護衛していた騎士達が、緊張した空気になる。
サラは、真ん中にいる年配の男性に、目が離せなくなる。
肩までの金髪、目はアイスブルーで、ガルーダ特有のその姿。
貫禄のある姿に、ただ物ではない感じを受ける。
目を細めて、食い入るように、見つめてしまう。
それに気が付いた、ガルーダご一行も、足を止める。
ガルーダご一行の周囲には、我が国の騎士団が囲んでいて、そこにアモン団長も居た。
「これはこれは、降臨されたという女神様か。」
中央に居たガルーダ王が、サラに声をかけてきた。
すぐにアモン団長が間に入って、近づかないように制止する。
「ガルーダ王、女神様へ声をかけることは許されておりません。」
すると、ガルーダ兵が「なんと無礼な!」と騒ぎ始める。
「か・・構いません!ご挨拶だけ。」
そう言って、サラはその場をなだめようとする。
ガルーダ王は、ニコリともせずに、冷たい目でサラを見る。
「女神は、そもそも特定の国の物ではない。至上の神であったはず。なるほど、豊饒と平和の女神か。」
その言葉に乗っかる。
「はい、ガルーダ王。私が望むのは平和と平等。戦いではありません。」
サラは、頭をフル稼働して言葉を並べる。でも、心臓は飛び出るほどにバクバクと鳴り響く。
これは、演劇部の一幕ではないけれど、役になりきる。
私は女神、私は女神、私は女神!大丈夫、やりきる。
改めて顔を上げて、真っ直ぐに目を向けるけれど、どうしても気になる。
ウォステリアでは、数少ないブルーの瞳。しかも、ガルーダ王の目の色は、アーサーと同じアイスブルーだ。サラは、この目の色に弱かった。
ついつい、親近感を感じて、気を許してしまいそうになる。
しっかりして!この人は、カイン王太子の父親!!敵国の王様だよ!
するっと、ガルーダ王の視線が、サラの指にある女神の指輪にあることに気が付く。
「?」
「あぁ、失礼した。女神の指輪は、貴方の手に渡ったのですな。久しぶりに目にした。」
「・・・そういえば、カイン王太子も、この指輪の事を知ってました。」
一目見ただけで、女神の指輪だって知ってた。
ガルーダ王が答える。
「その指輪は、もともと我が国のものだった。」
「・・・え?」
どうゆうこと?
「ウォステリアの前国王が、ガルーダの王女を戦利品として連れ去り、その王女が持っていたものだ。」
戦利品?
ガルーダの王女が・・・持っていたもの?
これは・・・アーサーのお母さんが持っていたもので・・・。
・・・ん?・・・え?
アーサーのお母さんは、王女様で、聖女様で・・・・戦利品?
・・・え?待って待って、じゃぁ、アーサーはガルーダ王国の王族の血を受け継いでる?
「お時間です。ガルーダ王は、こちらへ。」
アモン騎士団長が、ガルーダ王を誘導する。
サラは、ハッと、あることを急に思い出して、呼び止める。
「ガルーダ王!」
王は歩みをピタリと止めて、振り返る。
「あの・・・・女神の真珠をご存じですか?」
もしかしたら・・・王様なら。
ガルーダ王は、サラを睨みつける。
「真珠は、我が国の秘宝の1つだ。」
威厳のありすぎる王は、サラを真っすぐに見つめる。
・・・国の秘宝・・・。
それじゃ、手が出せないのかもしれない。
でも!!
「私は、女神の真珠を必要としています。」
一応、希望を口にしてみる。
少しの間の後、ガルーダ王は無表情で言った。
「・・・・それは、この国の女神としてか?」
低い声で言われて、恐怖に飲み込まれまいと、サラは顔を上げる。
「女神の私情です!」
ガルーダ王は10秒ほど間を置いて、手を顎にやってから、口を開く。
「その、女神の指輪と交換でいかがか?」
サラは困った。
この指輪は、アーサーのお母さんの形見だ。
自分だけの判断では答えられなかった。
青ざめるサラに気づき、アモン団長が再び間に入る。
「お時間です。ガルーダ王は、こちらへ。」
騎士達が、引き離すように誘導する。
「サラ様!お席にご案内します!」
ガルーダ王は、マントを翻して聖堂へ入って行く。
サラは、仕方なく用意された席につく。
頭の中を整理しようと必死になる。
ガルーダの王女で、聖女だったアーサーのお母さんは、戦争に勝ったウォステリア前王が奪った。王女の子であるアーサーは、ガルーダ王族の血を受け継いでることになる。・・・あのカイン王太子とは、親戚??従兄弟?
今のガルーダ王も・・・アーサーの親戚??叔父にあたるってこと?
そんなことって・・・じゃぁ、ウォステリアはガルーダ王族の血で乗っ取られたことになる?
いや、待って。血のつながった親戚同士で戦ってるの??
サラの顔は青ざめたまま、頭を抱えそうになったけど、なんとか式典が始まってしまったので、背筋を伸ばして耐える。
式典で、アーサーとの距離は離れていた。
そのりりしさと、カッコよさに、うっとりしたけど、心穏やかにはいられない。
あ~!!もう!私が複雑な事情を考えても、仕方がない!
兎にも角にも、真珠と指輪の交換についてだ。
・・・アーサーに相談しなきゃいけない。でも、そうすると、相談できるのは今日の夜。ガルーダ王が帰った後じゃ意味が無い。それに、お母さんの形見だもん。ダメに決まってるよ。
何か他の方法・・・何か他の取引を・・・・。
頭の中は、大混乱だったけれど、
サラは、式典を練習した通りにこなす事が出来た。と思う。
そして、自室に戻る。
「うわぁ~どうしよう?!」
部屋に入った瞬間に、1人でサラは叫んだ。
サラは、悩んでゴードンを呼んでもらった。すると、正装したゴードンさんがやってきた。
「お呼びですか?」
ゴードンに縋りついて、助けを求める。
「ゴードンさん!どうしたらいいか教えて!!」
サラは、自分の考えと全てを話した。
国中が、お祭り騒ぎになった。
花火も上がって、ホールには甘い香りも立ち込める。
王城には、朝から来賓が続々と入場してくる。
各国の王族や使者など、国中の貴族も集まってきていた。
「サラ様!とてもお綺麗ですわ。」
テルマさんや数人の女官たちが、朝から支度を手伝ってくれた。
・・・正直言って、頭がいつもよりも重い。
髪飾りは、宝石がちりばめられてキラキラしている。ドレスもレースがふんだんに使われていて、シルクがキラキラとしていた。ネックレスもピアスも重い。長時間は首と肩がおかしくなりそうだと思った。
でも、弱音を吐いちゃいけない!今日は堂々と、女神を演じ切らなきゃいけない日。話し方や仕草、マナーも勉強したんだから、1日位は努力を発揮しなきゃ。一夜漬けかもしれないけど、やるときゃやる!
なんて、心の中で拳を振り上げてみる(笑)
「お時間です。」と迎えに来たのは、騎士団の若い騎士3人だった。その中に、クリスも居た。
女官たちも一緒に、お城の長い廊下を歩いていく。
「もう、アーサーたちは聖堂に行ってるの?」
サラが聞くと、傍に居たテルマが答える。
「はい。朝から来賓客の挨拶を受けて、現在は聖堂に向かわれたと聞いております。そろそろ式典が行われますので、サラ様は予定通り、式典のみの登場となります。」
サラは、式典に参列して、役目は女神として決まり文句を言うくらいだ。
聖堂の前で、同じく聖堂の中に入ろうとしている、ある集団が目に入る。
サラは、その中の4人を見て、立ち止まった。
真っ黒い騎士服を着ていて、その服装に見覚えがある。
「・・・・ガルーダの兵・・・」
サラがそう呟くと、護衛していた騎士達が、緊張した空気になる。
サラは、真ん中にいる年配の男性に、目が離せなくなる。
肩までの金髪、目はアイスブルーで、ガルーダ特有のその姿。
貫禄のある姿に、ただ物ではない感じを受ける。
目を細めて、食い入るように、見つめてしまう。
それに気が付いた、ガルーダご一行も、足を止める。
ガルーダご一行の周囲には、我が国の騎士団が囲んでいて、そこにアモン団長も居た。
「これはこれは、降臨されたという女神様か。」
中央に居たガルーダ王が、サラに声をかけてきた。
すぐにアモン団長が間に入って、近づかないように制止する。
「ガルーダ王、女神様へ声をかけることは許されておりません。」
すると、ガルーダ兵が「なんと無礼な!」と騒ぎ始める。
「か・・構いません!ご挨拶だけ。」
そう言って、サラはその場をなだめようとする。
ガルーダ王は、ニコリともせずに、冷たい目でサラを見る。
「女神は、そもそも特定の国の物ではない。至上の神であったはず。なるほど、豊饒と平和の女神か。」
その言葉に乗っかる。
「はい、ガルーダ王。私が望むのは平和と平等。戦いではありません。」
サラは、頭をフル稼働して言葉を並べる。でも、心臓は飛び出るほどにバクバクと鳴り響く。
これは、演劇部の一幕ではないけれど、役になりきる。
私は女神、私は女神、私は女神!大丈夫、やりきる。
改めて顔を上げて、真っ直ぐに目を向けるけれど、どうしても気になる。
ウォステリアでは、数少ないブルーの瞳。しかも、ガルーダ王の目の色は、アーサーと同じアイスブルーだ。サラは、この目の色に弱かった。
ついつい、親近感を感じて、気を許してしまいそうになる。
しっかりして!この人は、カイン王太子の父親!!敵国の王様だよ!
するっと、ガルーダ王の視線が、サラの指にある女神の指輪にあることに気が付く。
「?」
「あぁ、失礼した。女神の指輪は、貴方の手に渡ったのですな。久しぶりに目にした。」
「・・・そういえば、カイン王太子も、この指輪の事を知ってました。」
一目見ただけで、女神の指輪だって知ってた。
ガルーダ王が答える。
「その指輪は、もともと我が国のものだった。」
「・・・え?」
どうゆうこと?
「ウォステリアの前国王が、ガルーダの王女を戦利品として連れ去り、その王女が持っていたものだ。」
戦利品?
ガルーダの王女が・・・持っていたもの?
これは・・・アーサーのお母さんが持っていたもので・・・。
・・・ん?・・・え?
アーサーのお母さんは、王女様で、聖女様で・・・・戦利品?
・・・え?待って待って、じゃぁ、アーサーはガルーダ王国の王族の血を受け継いでる?
「お時間です。ガルーダ王は、こちらへ。」
アモン騎士団長が、ガルーダ王を誘導する。
サラは、ハッと、あることを急に思い出して、呼び止める。
「ガルーダ王!」
王は歩みをピタリと止めて、振り返る。
「あの・・・・女神の真珠をご存じですか?」
もしかしたら・・・王様なら。
ガルーダ王は、サラを睨みつける。
「真珠は、我が国の秘宝の1つだ。」
威厳のありすぎる王は、サラを真っすぐに見つめる。
・・・国の秘宝・・・。
それじゃ、手が出せないのかもしれない。
でも!!
「私は、女神の真珠を必要としています。」
一応、希望を口にしてみる。
少しの間の後、ガルーダ王は無表情で言った。
「・・・・それは、この国の女神としてか?」
低い声で言われて、恐怖に飲み込まれまいと、サラは顔を上げる。
「女神の私情です!」
ガルーダ王は10秒ほど間を置いて、手を顎にやってから、口を開く。
「その、女神の指輪と交換でいかがか?」
サラは困った。
この指輪は、アーサーのお母さんの形見だ。
自分だけの判断では答えられなかった。
青ざめるサラに気づき、アモン団長が再び間に入る。
「お時間です。ガルーダ王は、こちらへ。」
騎士達が、引き離すように誘導する。
「サラ様!お席にご案内します!」
ガルーダ王は、マントを翻して聖堂へ入って行く。
サラは、仕方なく用意された席につく。
頭の中を整理しようと必死になる。
ガルーダの王女で、聖女だったアーサーのお母さんは、戦争に勝ったウォステリア前王が奪った。王女の子であるアーサーは、ガルーダ王族の血を受け継いでることになる。・・・あのカイン王太子とは、親戚??従兄弟?
今のガルーダ王も・・・アーサーの親戚??叔父にあたるってこと?
そんなことって・・・じゃぁ、ウォステリアはガルーダ王族の血で乗っ取られたことになる?
いや、待って。血のつながった親戚同士で戦ってるの??
サラの顔は青ざめたまま、頭を抱えそうになったけど、なんとか式典が始まってしまったので、背筋を伸ばして耐える。
式典で、アーサーとの距離は離れていた。
そのりりしさと、カッコよさに、うっとりしたけど、心穏やかにはいられない。
あ~!!もう!私が複雑な事情を考えても、仕方がない!
兎にも角にも、真珠と指輪の交換についてだ。
・・・アーサーに相談しなきゃいけない。でも、そうすると、相談できるのは今日の夜。ガルーダ王が帰った後じゃ意味が無い。それに、お母さんの形見だもん。ダメに決まってるよ。
何か他の方法・・・何か他の取引を・・・・。
頭の中は、大混乱だったけれど、
サラは、式典を練習した通りにこなす事が出来た。と思う。
そして、自室に戻る。
「うわぁ~どうしよう?!」
部屋に入った瞬間に、1人でサラは叫んだ。
サラは、悩んでゴードンを呼んでもらった。すると、正装したゴードンさんがやってきた。
「お呼びですか?」
ゴードンに縋りついて、助けを求める。
「ゴードンさん!どうしたらいいか教えて!!」
サラは、自分の考えと全てを話した。
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