影の刺客と偽りの花嫁

月野さと

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暴かれる本心 ※

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 フィオナは、真実しか言えない術をかけられたまま、本当の姿のままで、エヴァンのキスを受け入れた。
 
「嫌なら拒め」
 エヴァンは、何度も言う。けれども、フィオナは拒まなかった。拒むどころか、目を閉じてキスを受け入れて、背中に手を回す。
 それは、嫌では無いと言っているようなものだ。
 深く口づけたままで、フィオナを横抱きにすると、ベッドまで運んだ。
「フィオナ」
 ベッドに下ろすと、彼女の服に手をかけ確かめるように、ゆっくりと脱がせていく。   
 露わになった体は、やはり華奢で小柄だった。適度に鍛えられて筋肉がついているので、体のラインは美しい曲線を描き、ウエストなどは引き締まり、形の良い胸のふくらみは、真っ白で張りが良く、先端を尖らせている。
 誘われるように、その先端を口に含む。
「あっ、ん」
 可愛い声を上げるので、たまらない気持ちになる。そのまま、押し倒して片方の手で太腿を撫で、もう片方の手は指を絡ませてシーツに縫いつけるように押さえ、胸、鎖骨へとキスをしていって、耳をなぶる様に舐める。
「あっ、んんっ!」
 何度も何度も、体中を愛撫し続けると、フィオナは体をよじらせるようにして、モジモジさせる。
 太腿の外側を撫でてやり、いやらしく太腿の内側を指でなぞり撫でる。太腿の付け根まで、指を動かして、ショーツの中央を引っ掻くように優しくなぞると、ビクビクと反応させる。
 何度も何度も、そうしてやると、彼女の口からは荒い息が漏れ始める。
 
「フィオナ」
「はい」
「初夜で、私を殺すために毒を盛ったな?」
 質問しながら、少し強めに下着の上からクリトリスを引っ掻く。
「は・・・んっ!はい」
 反応を見ながら、胸の先端にキスをする。舌で刺激しながら吸った。フィオナは眉間に皺を寄せて、息を荒くする。
「あの夜。毒以外に、何かしかけていたのか?」
「んっ・・・はっ、はい。呪符と毒針を・・・」
「そんなにか?なぜ、やらなかった?」
 フィオナの両手を掴んで組み敷き、真剣な顔で問う。ぼうっとした目のままで、息を切らしながら、ゆっくりと彼女は答えた。
「あなたが、優しくするから・・・真剣に・・・向き合って、愛そうとして、大切に扱うから・・・」
 再び、紫の目から、涙が溢れ始める。
 その涙を見ると、胸が苦しくなる。バカだと思いながらも、エヴァンはフィオナにキスをした。
「それだけで、私を殺せなかったのか?」
 その質問に、ゆっくりとフィオナは頷く。そして言った。
「あなたは、優しい人・・・あなたが纏う魔力は、優しくて温かい」
 そんな事を言われたことが無かったので、驚く。

 ただ・・・あぁ、そうかと納得した。
 相性の良い相手とは、互いの魔力を心地良いと感じるらしい。出会った瞬間に、それを感じ取ってしまうので、運命の相手と出会ったら、すぐにわかると言われている。
 彼女は魔力を隠していたせいで、私には分からなかったが、こうして抱き合い、一つになれば心地良くなってしまうわけだ。
 そう、思い至ってから、確かめるようにキスをする。やはり、キスが甘く感じる。そのまま、下着の中に指を入れて、膣内に2本侵入させる。中は温かく、ドロドロに濡らしていた。
「もう、こんなに濡らしているのか。」
 2本の指を掻きまわして、胸の先端を舌で転がす。
「あっ、はっあんっ」
「気持ち良いか?」
「んっ、んんっ!気持ち良い、です!」
 涙を流しながら、善がる姿にそそられる。姿が変わっても、その仕草、その愛らしさが変わらない。むしろ、今の本当の姿の方が、色気があってそそられてしまう。
「フィオナ。私のことが好きか?」
 確かめたい。本心を聞きたい。
 フィオナの、その言葉、その仕草、その考えに惹かれていったように、同じように思っていたと。そう言って欲しい。
「んっ・・・あっ!あああん!」
 聞きたいようで、聞きたくない。そんな気持ちから、つい膣内の指を3本に増やして、激しく出し入れしてしまう。止められなくて、つい、イクまで激しく動かし、もう片方の指では胸の先端を摘まんだまま、耳を愛撫した。
 フィオナが、ビクンビクンと体を振るわせて、グッタリするまでイジメ倒してしまった。
 
「あうっ・・・はあっ、あっ・・・はぁ」
 イッた後の、余韻に浸っている姿を眺める。黒と同等の魔力の強さがあると言われる、アメジストの瞳から、意思が感じられない。
 もう、術を解こうとした、その時。小さな、かすれた声でフィオナは言った。

「・・・好き」
 か細い声で、呟く。
「好きです」
 そう言って、グッタリとしたまま目を閉じた。

 エヴァンは、その唇に、そうっと指を這わせて触れた後、キスをして抱きしめた。
 

 
 
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