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45.表にある気持ち②
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弟を好きになるなんて、どうしておれはこうも兄としてままならないんだろう。
でも、だからこそ兄で良かったのかもしれない、とすぐに思いなおした。
だって、兄ならばどんな時も、どんな場所でも、何があっても、テオドールのすぐ近くで、好きなだけテオドールのことを可愛がっても、助けても……何をしてあげてもいい理由になるから。
「ああ、だから。その耐えて色々頑張ってるな、ていう部分を含めて、わかりやすいのよ」
「え。マジで?」
本気で良い兄さんとして努めてたところも、全部丸わかりってこと?
「マジで。それに、すごくデレデレしてる」
デレデレ? それって、どんなのだ??
そんなこと、絶対にしてない。
「私はシリルが、自分の気持ちに自覚も無いのかと思ってたわ」
「まぁ……おれに前世の記憶がなかったら、そうだったかも」
「どういうこと?」
「ん?いや、だって前世では家族のこと大好きだったからさ。
でもテオに対する気持ちは、それとは違うなっていうのはわかるから」
まあ、それだけじゃないんだけど。
なんというか、おれはテオドールに対してもっと即物的な欲求を抱いているということに、12歳のとき気づいてしまったのだ。
つまり、その……おれは12歳で精通したのだけど。
なんと、テオドールとキスをする夢を見て、夢精したのだ。
今、思い出しても恥ずかしい。妙にリアルなその夢に、起きたときも信じられない程にどきどきして、しばらくテオドールの顔がまともに見られなかった。
その時以来、おれはテオドールと一緒に寝るのをやめた。
「いいじゃない、仲が悪くなったわけじゃないんだから」
それは……そうだけど。
おれは本当に、全然理解していなかった。
ぎゅっと痛む胸をさすり、息を吐く。
「じゃあ、“恵みの乙女”さまに、お聞きしますけど」
「なによ」
「おれって………テオの何なのでしょうか」
「はぁ??」
「テオにとって、おれってどんな存在??」
おれは、全然理解していなかった。
好きな相手と、想いが通じ合っていないのに、触れ合うということの残酷さを。
恋しい相手に触れられて気持ちがいいのに、身を切るよりも心が痛い。
本当に愚かで、浅ましい……どうしようもなくて、酷く切ない。
なのに、諦められなくて捨て置くこともできない。
「信じられない。ヤルことやって、まだそんなこと言ってるの?」
「だから、言い方……恥じらいとか、そういうのを……」
19歳の乙女の台詞とは思えないんだけど。それに、まだ最後までヤってない。
「恥じらい?そんなものは、前世に置いてきたわ」
「随分大切なものを置いてきてしまったように思うのだけど。“恵みの乙女”としては大丈夫なのでしょうか?」
「 “恵みの乙女”だからこそでしょ。じゃなきゃ、真実の愛がどうこうなんて言えるわけないじゃない。イタ過ぎて恥ずかし過ぎるわ」
「なるほど」
ある意味凄い説得力だ。
女神シュリアーズ的にはこんなミアを選んで正解なのかさらに分からないけど。
「要するに弟への積年の情愛を押えていたところに、突然大人の生々しい関係を迫られて沸き起る想いを抑えられないのに、相手の考えを推定しかねて今の関係に苦痛を感じている、ということね」
ずばり、要約してくれる。
「さすが、真実の愛の専門家。的確な心情説明ありがとうございます」
まさに、それ。本当に、それ。
「だって、急に……こんなことになるなんてさ」
こんな展開は……弟と子作りするなんて、予想していなかった。予想はしていなかったけれど、全く望んでいなかったか、と言えば否、だ。
だからこそ。
「今更、どうしていいか……わかんないよ……」
秘薬『女神の願い』を作りながら、これがあればおれがテオドールとどうこうなることに、一つ障害がなくなるなぁ……なんて、ちらっと脳裏を掠めたりした。
テオドールは、フォレスター領の当主だ。
それに、おれは父が亡くなった時点で、フォレスター家で唯一の直系子孫になってしまった。お互いに、どういう形かで子孫を残す必要があるのだから、女性と結婚しなくてはならなかった。
ま、俺は結婚しようなんて、これっぽっちも思っていたからこそ、テオドールが当主になりたいと言ったときに賛成したのだけど。
これまでテオドールとは良好な関係を築いてきたと思ってきたけど、それはあくまで兄弟としてのつもりだった。そう、努めてきたのだ。
この変化を、どう受け止めて、どうしていけばいいのか。
おれにはわからなかった。
「今世ではやりたいことは何でもやるんでしょ。ヘタレてるわね」
ミアの言っていることは、正しいけど間違ってる。
「やりたいことを何でもやった結果、今に至るんだよ」
おれは選択を迫られたとき、常にやりたい方を選んできた。
その結果が今なのだ。
「だってさぁ。
好きな人と触れ合うチャンスがあったら、流されちゃうの仕方なくない?棚ぼただろ?長らく好きだった想い人から望まれて……いや、おれの場合は違う意味で、『女神の願い』の被験者として望まれたわけだけど、それでも拒むのには尋常ならざる精神力が必要だと思う。
少なくとも、おれには色々無理だった。全然、無理だったんだよっ!あの顔に迫られたらおれには拒否できない!」
テオドールはいつも澄まして表情があまり変わらないのだけど、おれにお願いするときは僅かだけれど眉根が寄って、少し不安そうにじっとおれを見つめてくる。
あれを拒絶できたら、もはやおれじゃない。
「それに……それが想像を絶っする気持ち良さだったら、激流にのまれても仕方なくない?結果、滝つぼに落ちてもドツボにはまっても、おれのせいじゃないよね??」
あんなに気持ちがいいとか、聞いてない。性行為はんぱない。
「まあ、仕方ないとは思う」
「だよね?!?」
「けど、あんたのそんな生々しい話、私は聞きたくない」
「もーっ!何なんだよ!!」
この話をふったのはミアだよね!?
「はあ……もう。じゃあ、聞かないでよ。おれだって、話すの恥ずかしいんだから」
「ドツボにはまってる自覚はあるのね」
「抜け出し方が分からない程の深いドツボに嵌ってる自覚があるよ」
メインを食べ終わったおれたちの前にデザートが運ばれてくる。おれはプリン、ミアには季節のソルベをそれぞれ食べる。
うーん……おれはどちらかというと、こういうお洒落なとろりとしたヤツより、卵の風味の硬めのプリンに甘めのカラメルがかかった、庶民的なヤツの方が好きだ。
ああ、考えてたら食べたくなった。明日にでも作ろうかな。
じっくりと味わいながらちびちびと食べていると、数口でソルベを食べ終えたミアが、事も無げに言う。
「身体から始まる恋愛なんて、良くあるじゃない」
良くある?
「どこの世界に?」
どうやらミアは、おれと違う世界に住んでいるらしい。
でも、だからこそ兄で良かったのかもしれない、とすぐに思いなおした。
だって、兄ならばどんな時も、どんな場所でも、何があっても、テオドールのすぐ近くで、好きなだけテオドールのことを可愛がっても、助けても……何をしてあげてもいい理由になるから。
「ああ、だから。その耐えて色々頑張ってるな、ていう部分を含めて、わかりやすいのよ」
「え。マジで?」
本気で良い兄さんとして努めてたところも、全部丸わかりってこと?
「マジで。それに、すごくデレデレしてる」
デレデレ? それって、どんなのだ??
そんなこと、絶対にしてない。
「私はシリルが、自分の気持ちに自覚も無いのかと思ってたわ」
「まぁ……おれに前世の記憶がなかったら、そうだったかも」
「どういうこと?」
「ん?いや、だって前世では家族のこと大好きだったからさ。
でもテオに対する気持ちは、それとは違うなっていうのはわかるから」
まあ、それだけじゃないんだけど。
なんというか、おれはテオドールに対してもっと即物的な欲求を抱いているということに、12歳のとき気づいてしまったのだ。
つまり、その……おれは12歳で精通したのだけど。
なんと、テオドールとキスをする夢を見て、夢精したのだ。
今、思い出しても恥ずかしい。妙にリアルなその夢に、起きたときも信じられない程にどきどきして、しばらくテオドールの顔がまともに見られなかった。
その時以来、おれはテオドールと一緒に寝るのをやめた。
「いいじゃない、仲が悪くなったわけじゃないんだから」
それは……そうだけど。
おれは本当に、全然理解していなかった。
ぎゅっと痛む胸をさすり、息を吐く。
「じゃあ、“恵みの乙女”さまに、お聞きしますけど」
「なによ」
「おれって………テオの何なのでしょうか」
「はぁ??」
「テオにとって、おれってどんな存在??」
おれは、全然理解していなかった。
好きな相手と、想いが通じ合っていないのに、触れ合うということの残酷さを。
恋しい相手に触れられて気持ちがいいのに、身を切るよりも心が痛い。
本当に愚かで、浅ましい……どうしようもなくて、酷く切ない。
なのに、諦められなくて捨て置くこともできない。
「信じられない。ヤルことやって、まだそんなこと言ってるの?」
「だから、言い方……恥じらいとか、そういうのを……」
19歳の乙女の台詞とは思えないんだけど。それに、まだ最後までヤってない。
「恥じらい?そんなものは、前世に置いてきたわ」
「随分大切なものを置いてきてしまったように思うのだけど。“恵みの乙女”としては大丈夫なのでしょうか?」
「 “恵みの乙女”だからこそでしょ。じゃなきゃ、真実の愛がどうこうなんて言えるわけないじゃない。イタ過ぎて恥ずかし過ぎるわ」
「なるほど」
ある意味凄い説得力だ。
女神シュリアーズ的にはこんなミアを選んで正解なのかさらに分からないけど。
「要するに弟への積年の情愛を押えていたところに、突然大人の生々しい関係を迫られて沸き起る想いを抑えられないのに、相手の考えを推定しかねて今の関係に苦痛を感じている、ということね」
ずばり、要約してくれる。
「さすが、真実の愛の専門家。的確な心情説明ありがとうございます」
まさに、それ。本当に、それ。
「だって、急に……こんなことになるなんてさ」
こんな展開は……弟と子作りするなんて、予想していなかった。予想はしていなかったけれど、全く望んでいなかったか、と言えば否、だ。
だからこそ。
「今更、どうしていいか……わかんないよ……」
秘薬『女神の願い』を作りながら、これがあればおれがテオドールとどうこうなることに、一つ障害がなくなるなぁ……なんて、ちらっと脳裏を掠めたりした。
テオドールは、フォレスター領の当主だ。
それに、おれは父が亡くなった時点で、フォレスター家で唯一の直系子孫になってしまった。お互いに、どういう形かで子孫を残す必要があるのだから、女性と結婚しなくてはならなかった。
ま、俺は結婚しようなんて、これっぽっちも思っていたからこそ、テオドールが当主になりたいと言ったときに賛成したのだけど。
これまでテオドールとは良好な関係を築いてきたと思ってきたけど、それはあくまで兄弟としてのつもりだった。そう、努めてきたのだ。
この変化を、どう受け止めて、どうしていけばいいのか。
おれにはわからなかった。
「今世ではやりたいことは何でもやるんでしょ。ヘタレてるわね」
ミアの言っていることは、正しいけど間違ってる。
「やりたいことを何でもやった結果、今に至るんだよ」
おれは選択を迫られたとき、常にやりたい方を選んできた。
その結果が今なのだ。
「だってさぁ。
好きな人と触れ合うチャンスがあったら、流されちゃうの仕方なくない?棚ぼただろ?長らく好きだった想い人から望まれて……いや、おれの場合は違う意味で、『女神の願い』の被験者として望まれたわけだけど、それでも拒むのには尋常ならざる精神力が必要だと思う。
少なくとも、おれには色々無理だった。全然、無理だったんだよっ!あの顔に迫られたらおれには拒否できない!」
テオドールはいつも澄まして表情があまり変わらないのだけど、おれにお願いするときは僅かだけれど眉根が寄って、少し不安そうにじっとおれを見つめてくる。
あれを拒絶できたら、もはやおれじゃない。
「それに……それが想像を絶っする気持ち良さだったら、激流にのまれても仕方なくない?結果、滝つぼに落ちてもドツボにはまっても、おれのせいじゃないよね??」
あんなに気持ちがいいとか、聞いてない。性行為はんぱない。
「まあ、仕方ないとは思う」
「だよね?!?」
「けど、あんたのそんな生々しい話、私は聞きたくない」
「もーっ!何なんだよ!!」
この話をふったのはミアだよね!?
「はあ……もう。じゃあ、聞かないでよ。おれだって、話すの恥ずかしいんだから」
「ドツボにはまってる自覚はあるのね」
「抜け出し方が分からない程の深いドツボに嵌ってる自覚があるよ」
メインを食べ終わったおれたちの前にデザートが運ばれてくる。おれはプリン、ミアには季節のソルベをそれぞれ食べる。
うーん……おれはどちらかというと、こういうお洒落なとろりとしたヤツより、卵の風味の硬めのプリンに甘めのカラメルがかかった、庶民的なヤツの方が好きだ。
ああ、考えてたら食べたくなった。明日にでも作ろうかな。
じっくりと味わいながらちびちびと食べていると、数口でソルベを食べ終えたミアが、事も無げに言う。
「身体から始まる恋愛なんて、良くあるじゃない」
良くある?
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