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17.重大な有害事象③ ※

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 目尻にテオドールの指が優しく触れた。

「…………てお?」
「そう……これ……僕の色なんだ」
「………うん」
「いつも、シリル兄さんは、これを着て寝てるの?」
「そうだよ」

 お気に入りなんだから。良く出来たこの色を見ると、なんていうか……思わずにやにやしちゃうから……そんな顔を誰かに見られるのも嫌で、おれは寝間着にしてしまったのだけど。

「この香りも……僕のため?」

 いくらいい作用があるからって、テオがドミール草の香りがきらいだったらあげるわけにもいかないから。

「テオにかいでもらおうとおもって」

 テオがいい匂いって言うなら、ちゃんとしたものをプレゼントしようと思っていた。

 こんなもので体を洗って待っているくらいには、おれはドキドキ、ハラハラとテオを待ってたのに。

 なのに……おれ、何か悪いことした?
 なんで、テオは無表情で固まってるの。黙ってたら、わからないだろう?

「はぁ……もう、ズルいな。こんなに可愛いことされたら……」

 ズルいって、何がズルいんだろう。おれが、泣いちゃったから?

「だって、テオがおこるから」
「怒ってはいないけど……僕が怒ったら、悲しくなる?」
「なる。すごーっくなる」
「ごめんね」

 謝ってるのに、何でそんなに嬉しそうな顔してるわけ?それって、どう見ても申し訳ないって顔じゃないじゃん。

「全部、触ってあげる」
「んっ…あ、だめ…んっ……した、こすらないで」
「触って欲しかったんじゃないの?」

 テオの手がおれの中心を服の上からゆっくりとなぞる。

「ちがっ……おれ、じぶんで……んっ」

 形を確かめるようにゆっくりと丁寧に、指で、手で何度も擦っていく。じわっとおれから溢れてきたものが寝間着にシミを作って、濡れてしまったのがはっきりと分かってしまう。

「それはそれで魅力的だけど……僕にさせて」
「んっ……なんで、…やだ、やだぁ……」

 ダメだよ、おれ……そこ、弱いから。やだから、その段差のとこ、裏筋からさきっぽのとこ、さりさりした生地の上からテオの指に擦られたら、すぐにイっちゃいそう。

「はっ……あ、んっ……でるぅ……でちゃう、もう……」
「うん、だして」

 おれ……テオの兄さんなのに。でも、おれ、テオに触れられたら……どうしようもなくなっちゃう。

「あぁ……もう、いく……おれ、いっちゃう」

 もう、ぞくぞくして気持ち良くて、おれ……我慢できない。

 テオがおれの形をなぞってぎゅっと強く刺激するから、おれはたまらずに込み上げてくる熱をそのままに吐き出した。下半身に快感がまとわりついて、全身がびくびくと勝手に震える。

 あぁ……もう。からだ、全部、溶けそう。

「も……よごれちゃった、じゃんかぁ」

 生地に白いのが浸みて、ぬるぬるして、気持ち悪い。

「ああ、確かに……濃い藍色が兄さんので白く汚れて……これは、悪くないね」

 気持ち悪いけど、もっと気持ちいい。

「シリル兄さん、どうして下着を着てないの?」

 なに?……え、ダメだよ、テオってば。ひとの寝間着のズボン、勝手に脱がしちゃ。 

「まさか……いつも、着てないの?」

 え?何て?そんなわけ、ないだろ。

「だって……どうせ、ぬぐのかな、とおもって」

 いつもは下着はいてるよ。でも……何穿いていいか分からなくなったんだよ。

「っ………ああ、もう。シリル兄さんて、どうしてそうなのかな」

 考えすぎて、何周か回った結果、もういっそのこと着ないで良いかな、て。

 こんな、寝間着を着たままでイかされるなんて、全然考えてなかったから。

「絶対ダメだよ。ちゃんと、下着は身につけないと。心配させないで」

 弟に下着の心配されてるおれって、兄として大丈夫なの?

 テオはしっかりしてるから、おれが色々と心配することはあまりないのに……不公平ではないのかな。

 とういか、下着がどうこう以前に、おれ弟にズボンを脱がされてさっきから下半身丸出しじゃん。

 おれはまだ、介護は必要ないからな?

「なにか、きるもの……」
「その前に、きれいにしないと」

 俺の足を割るように身を入れていたテオがさらに身を屈め、じっとりと濡れたおれの下腹部をつっと指でなぞった。

 ぬるり、とした感触に官能が刺激されて、性懲りもなくぴくりとおれは反応してしまう。

「あ……もう、さわったら……っんぁ?!?」

 今までの指や手とは違う、湿った温かな感触に思わず高い声が出て、すぐに何をされたのか理解する。

「なっ……なめたっ…ん、やだ…ぅっ…ん」
「だって、せっかくの精霊力マナがもったいない」

 確かに精液は体液の中でも多量の精霊力マナを含んでいる。

 だけど、だからって舐めるなんて!

「もったい……なく、ないっ……ん…あっ」

 だって、おれ、精霊力マナいっぱいあるし!このくらい、全然もったいなくない!

「ひっ…ぁあ、あっ……きたな…っ」
「汚くないよ」

 何度も下から上に、上から下に、満遍なく全部を舐めつくされて、おれの放ったものはきれいにテオに回収されてしまう。その頃には、くったりとしていたそこはテオのくれる気持ちよさに、また元気を取り戻してしまった。

「んっ…もう、やめっ…もっと、でてくるから…っ」

 きれいにしてもらっても、テオの舌も唇も気持ち良すぎて。

 次々に溢れてくるからきりがない。

 ちらり、とおれを見上げるテオドールと目が合った。

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